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3章 群雄割拠
間話休題12 孫劉同盟の強化
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蘆江攻めの後、諸葛瑾を使者に立て、孫堅との和睦。改めて孫劉同盟の必要性を説いたところ。孫堅自ら6歳の娘と孫策・周瑜・孫権を連れ、下邳に赴いた。
孫堅「此度は愚息が迷惑をかけて申し訳なかった。お前たちも頭を下げぬか」
孫策「こんなの同盟じゃなくて傘下じゃねぇか。親父、獅子が泣いてるぜ」
周瑜「大殿、私も納得できません。先に約束を反故にしたのは劉備です」
孫権「劉備は必ず、我らに牙を剥くでしょう。父上」
孫尚香「兄上と臣下が迷惑をおかけしました。兄2人に代わり、私が謝ります。どうか、お許しください劉備様」
孫策「何をしてるんだ尚香。こんなやつに頭を下げるな」
孫権「兄上、尚香がここまでしてるのです。今はやむ終えません。申し訳ありませんでした」
孫策「フン、すまなかったな」
周瑜「申し訳ありません」
頭を下げる中、気の抜けた声で入ってくる義賢。
義賢「よいしょ。兄上、失礼します」
劉備「丁、この時間はそうであったな。子供達に読み書きを教えていたのだったな。来てもらってすまない」
義賢「いえ、お初にお目にかかります。あっ孫策殿と周瑜殿と孫権殿は初めてでは無いですね。蘆江では失礼しました。蘆江攻めの総大将を務めていた性は劉、名を丁、字を義賢と申します。劉丁と気楽にお呼びください」
孫策「貴様が蘆江攻めの大将?こんな気の抜けたやつに負けたってのか。部下に任せて後ろでふんぞり返ってた劉備の弟如きに」
周瑜「こんな奴が我が策を凌駕していた?何かの間違いだ」
孫堅「劉丁殿、久しいな。玉璽の件では世話になった。無事に曹操の元にいる献帝様に返してくださったようで、重ね重ね感謝する」
義賢「お気になさらずに、こちらも孫堅殿に揚州にて覇を唱えるべきだ何だと説いておきながら揚州の北部、寿春と蘆江を取ってしまい申し訳ありません」
孫堅「お互い様であろう。気にする必要はない」
孫策「コイツのせいで親父は玉璽まで離したってのか。ふざけんな。決闘しやがれ」
義賢「フフフ。流石古の英雄項羽の生まれ変わりと言われるだけありますね小覇王殿。ですが血気盛んでは、足元を掬われますよ。許貢を殺したそうですね?」
孫策「お前、アイツとも繋がってやがったか。曹操にも繋がってるってことじゃねぇか。やっぱり劉備軍は信用ならねぇ。今ここで首を切ってやる」
孫堅「やめぬか馬鹿者!」
孫堅が孫策を殴りつける。
孫策「ふぐっ」
孫堅「劉丁殿もお人が悪い。挑発するなど」
劉備「そうだぞ丁。謝るのだ」
義賢「これは失礼致しました。俺が言いたかったのは、許貢には、食客が多く居たのです。その全員が暗殺者ってのは知ってますか?」
孫策「はっ?なんだよそれ」
義賢「まぁ、早い話。血気に逸って、後先考えずに許貢を刎ねた結果、暗殺者たちに命を狙われてるんで、足元気をつけてくださいねって意味です。心配していただけですよ」
周瑜「貴様に心配されるほど伯符は弱くはない」
孫権「兄上に対して侮辱である」
孫策「2人ともやめろ。忠告感謝するぜ。嫌な殺気とか感じるなとは思ってたんだ。知らないままよりかは良い」
義賢「やっとまともに話せそうですね。2人とも入ってきなさい」
橋玄の娘である美人姉妹、大喬と小喬の裾を持って一緒に入ってくる袁紅姫。
大喬「話は聞いております。この度、孫策様に嫁ぐことになりました大喬と申します。よろしくお願いします」
小喬「同じく、妹の小喬です」
孫策「なんて綺麗なんだ!まるで天女のようだ!」
小喬「そんな見つめないでよ。綺麗なのはわかってるから」
孫策は小喬を跳ね除け大喬の手を取る。
大喬「へっ?あのそんな強く握らないで、見つめないで、恥ずかしい」
小喬「なんで、お姉ちゃんばっかりなのよ。馬鹿馬鹿」
周瑜「君も伯符に?」
小喬「そうよ。そういう約束なんでしょ?」
周瑜「劉丁殿、恥を忍んでお頼みしたい。この小喬なる女性、私の妻にくださいませんか?」
孫策「俺からも頼む、公瑾は俺の弟同然だ。家族みたいなもんだから同行してもらったんだ」
義賢「ううん。俺の一言では」
荀彧「良いのではありませんか?我らも孫堅殿と刃を交えるつもりはありません。殿の養女である小喬殿が孫堅殿の重臣に嫁ぐのならこれほど良いことはないでしょう」
劉備「荀彧がそういうのであれば、構わない」
周瑜「感謝する」
小喬「精一杯、周瑜様の側で頑張るね」
周瑜「うむ、よろしく頼む」
孫権が2人の裾を持って入ってきていた袁紅姫に目を奪われている。
孫権「あの女性は誰ですか?」
劉備「我が娘だ」
袁紅姫「叔父上、立派だったでしょ。褒めて褒めて」
義賢「頑張ったね紅姫」
袁紅姫「叔父様~大好き~」
そんな光景を見て、義賢に並々ならぬ嫉妬を抱く孫権が急に提案した。
孫権「孫劉同盟の強化をお望みでしたね。兄上だけで良いのですか?聞いたところその娘も劉備殿の娘だそうですね。我が妻に欲しいのですがどうでしょう?」
孫堅「それは良いな。如何であろう?」
袁紅姫「お断りします。狗の妻になんかならないもん。あっかんべー」
孫権「僕が狗?虎の子だ。ふざけるな!」
孫堅「あそこまで嫌われてしまっては仕方ないであろう。諦めよ権」
孫権「我慢なりませぬ。そこの女、取り消せ」
袁紅姫「ヤダ、怖いよ叔父様。シクシク」
義賢「申し訳ありません。この通り、甘えたがりの姪でして、すぐに帰るとか泣き喚くかと」
孫権「貴様、姪と距離が近すぎるであろう!離れよ!」
袁紅姫「血は繋がってないもーん。袁術の娘だもん」
孫権「袁術の?逆賊の娘を養女にしているのか!」
義賢「問題でも?逆賊の子は全て滅せよとでもおっしゃるつもりですか?」
孫権「ぐっ、ふん。この程度の同盟では先はないかもしれんな」
孫策「そう拗ねるなよ権。帰ったらちゃんと嫁探ししてやるから」
孫権「あっ兄上、そういうつもりでは」
孫堅「そうであったか。ハハハ。劉備殿、我が娘尚香を劉備殿の妻に如何か?」
荀彧「孫堅殿の娘が殿の妻に?願ってもないことです。孫劉同盟が盤石となりましょう。お受けするのが良いかと」
劉備「まだ年端も行かぬ子を妻に迎えることはできぬであろう」
孫尚香「私が嫁ぐことで、兄弟が争うことがないのなら構いません」
義賢「流石は虎の子ですね。6歳でここまで覚悟が決まっているなんて、兄上これはお受けなさいませ」
劉備「あい、わかった。お受けする」
孫堅「おお、お受けしてくださるか。これで我らは縁者となりました。これにて、お互い痛み分けとしましょうぞ」
義賢「そう致しましょう」
蘆江の戦の後、劉備の養女となった大喬が孫策に、小喬が周瑜に、孫堅の娘孫尚香が劉備に嫁ぐことで、孫劉同盟の強化を図ったのだがそれぞれに思惑をはらんでいることは言うまでもない。
孫堅「此度は愚息が迷惑をかけて申し訳なかった。お前たちも頭を下げぬか」
孫策「こんなの同盟じゃなくて傘下じゃねぇか。親父、獅子が泣いてるぜ」
周瑜「大殿、私も納得できません。先に約束を反故にしたのは劉備です」
孫権「劉備は必ず、我らに牙を剥くでしょう。父上」
孫尚香「兄上と臣下が迷惑をおかけしました。兄2人に代わり、私が謝ります。どうか、お許しください劉備様」
孫策「何をしてるんだ尚香。こんなやつに頭を下げるな」
孫権「兄上、尚香がここまでしてるのです。今はやむ終えません。申し訳ありませんでした」
孫策「フン、すまなかったな」
周瑜「申し訳ありません」
頭を下げる中、気の抜けた声で入ってくる義賢。
義賢「よいしょ。兄上、失礼します」
劉備「丁、この時間はそうであったな。子供達に読み書きを教えていたのだったな。来てもらってすまない」
義賢「いえ、お初にお目にかかります。あっ孫策殿と周瑜殿と孫権殿は初めてでは無いですね。蘆江では失礼しました。蘆江攻めの総大将を務めていた性は劉、名を丁、字を義賢と申します。劉丁と気楽にお呼びください」
孫策「貴様が蘆江攻めの大将?こんな気の抜けたやつに負けたってのか。部下に任せて後ろでふんぞり返ってた劉備の弟如きに」
周瑜「こんな奴が我が策を凌駕していた?何かの間違いだ」
孫堅「劉丁殿、久しいな。玉璽の件では世話になった。無事に曹操の元にいる献帝様に返してくださったようで、重ね重ね感謝する」
義賢「お気になさらずに、こちらも孫堅殿に揚州にて覇を唱えるべきだ何だと説いておきながら揚州の北部、寿春と蘆江を取ってしまい申し訳ありません」
孫堅「お互い様であろう。気にする必要はない」
孫策「コイツのせいで親父は玉璽まで離したってのか。ふざけんな。決闘しやがれ」
義賢「フフフ。流石古の英雄項羽の生まれ変わりと言われるだけありますね小覇王殿。ですが血気盛んでは、足元を掬われますよ。許貢を殺したそうですね?」
孫策「お前、アイツとも繋がってやがったか。曹操にも繋がってるってことじゃねぇか。やっぱり劉備軍は信用ならねぇ。今ここで首を切ってやる」
孫堅「やめぬか馬鹿者!」
孫堅が孫策を殴りつける。
孫策「ふぐっ」
孫堅「劉丁殿もお人が悪い。挑発するなど」
劉備「そうだぞ丁。謝るのだ」
義賢「これは失礼致しました。俺が言いたかったのは、許貢には、食客が多く居たのです。その全員が暗殺者ってのは知ってますか?」
孫策「はっ?なんだよそれ」
義賢「まぁ、早い話。血気に逸って、後先考えずに許貢を刎ねた結果、暗殺者たちに命を狙われてるんで、足元気をつけてくださいねって意味です。心配していただけですよ」
周瑜「貴様に心配されるほど伯符は弱くはない」
孫権「兄上に対して侮辱である」
孫策「2人ともやめろ。忠告感謝するぜ。嫌な殺気とか感じるなとは思ってたんだ。知らないままよりかは良い」
義賢「やっとまともに話せそうですね。2人とも入ってきなさい」
橋玄の娘である美人姉妹、大喬と小喬の裾を持って一緒に入ってくる袁紅姫。
大喬「話は聞いております。この度、孫策様に嫁ぐことになりました大喬と申します。よろしくお願いします」
小喬「同じく、妹の小喬です」
孫策「なんて綺麗なんだ!まるで天女のようだ!」
小喬「そんな見つめないでよ。綺麗なのはわかってるから」
孫策は小喬を跳ね除け大喬の手を取る。
大喬「へっ?あのそんな強く握らないで、見つめないで、恥ずかしい」
小喬「なんで、お姉ちゃんばっかりなのよ。馬鹿馬鹿」
周瑜「君も伯符に?」
小喬「そうよ。そういう約束なんでしょ?」
周瑜「劉丁殿、恥を忍んでお頼みしたい。この小喬なる女性、私の妻にくださいませんか?」
孫策「俺からも頼む、公瑾は俺の弟同然だ。家族みたいなもんだから同行してもらったんだ」
義賢「ううん。俺の一言では」
荀彧「良いのではありませんか?我らも孫堅殿と刃を交えるつもりはありません。殿の養女である小喬殿が孫堅殿の重臣に嫁ぐのならこれほど良いことはないでしょう」
劉備「荀彧がそういうのであれば、構わない」
周瑜「感謝する」
小喬「精一杯、周瑜様の側で頑張るね」
周瑜「うむ、よろしく頼む」
孫権が2人の裾を持って入ってきていた袁紅姫に目を奪われている。
孫権「あの女性は誰ですか?」
劉備「我が娘だ」
袁紅姫「叔父上、立派だったでしょ。褒めて褒めて」
義賢「頑張ったね紅姫」
袁紅姫「叔父様~大好き~」
そんな光景を見て、義賢に並々ならぬ嫉妬を抱く孫権が急に提案した。
孫権「孫劉同盟の強化をお望みでしたね。兄上だけで良いのですか?聞いたところその娘も劉備殿の娘だそうですね。我が妻に欲しいのですがどうでしょう?」
孫堅「それは良いな。如何であろう?」
袁紅姫「お断りします。狗の妻になんかならないもん。あっかんべー」
孫権「僕が狗?虎の子だ。ふざけるな!」
孫堅「あそこまで嫌われてしまっては仕方ないであろう。諦めよ権」
孫権「我慢なりませぬ。そこの女、取り消せ」
袁紅姫「ヤダ、怖いよ叔父様。シクシク」
義賢「申し訳ありません。この通り、甘えたがりの姪でして、すぐに帰るとか泣き喚くかと」
孫権「貴様、姪と距離が近すぎるであろう!離れよ!」
袁紅姫「血は繋がってないもーん。袁術の娘だもん」
孫権「袁術の?逆賊の娘を養女にしているのか!」
義賢「問題でも?逆賊の子は全て滅せよとでもおっしゃるつもりですか?」
孫権「ぐっ、ふん。この程度の同盟では先はないかもしれんな」
孫策「そう拗ねるなよ権。帰ったらちゃんと嫁探ししてやるから」
孫権「あっ兄上、そういうつもりでは」
孫堅「そうであったか。ハハハ。劉備殿、我が娘尚香を劉備殿の妻に如何か?」
荀彧「孫堅殿の娘が殿の妻に?願ってもないことです。孫劉同盟が盤石となりましょう。お受けするのが良いかと」
劉備「まだ年端も行かぬ子を妻に迎えることはできぬであろう」
孫尚香「私が嫁ぐことで、兄弟が争うことがないのなら構いません」
義賢「流石は虎の子ですね。6歳でここまで覚悟が決まっているなんて、兄上これはお受けなさいませ」
劉備「あい、わかった。お受けする」
孫堅「おお、お受けしてくださるか。これで我らは縁者となりました。これにて、お互い痛み分けとしましょうぞ」
義賢「そう致しましょう」
蘆江の戦の後、劉備の養女となった大喬が孫策に、小喬が周瑜に、孫堅の娘孫尚香が劉備に嫁ぐことで、孫劉同盟の強化を図ったのだがそれぞれに思惑をはらんでいることは言うまでもない。
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