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3章 群雄割拠
間話休題11 辺章・韓遂の乱(後編)
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隴西郡の馬騰が反乱軍に加わったという情報が董卓軍の元に伝わる。
皇甫嵩「霊、ゴホン董卓殿、隴西郡の馬騰が反乱軍に加わったとのことだ」
霊帝「馬鹿な!?馬騰は朝廷に忠実な男だ!韓遂のやつ、さては有る事無い事吹き込んだか?あるいは、この戦は反乱軍を一掃するためとでも吹き込んだか。公、ゴホン。朱儁殿、我らはすぐに兵を纏め反乱軍の籠る陳倉城を包囲するのだ」
朱儁「了解した」
陳倉を取り囲む董卓軍。韓遂に謀られたことを察知する馬騰。目論見通りに進む展開にニヤける韓遂。
王国「韓遂、どうしたら良いのだ?」
宋建「我らはそもそもお前に乗って反乱を起こしたのだ。責任をとってもらいたい」
韓遂「ククク。お2人には本当に感謝していますよ。涼州をここまで混乱させてくれた。朝廷の介入で軍閥たちも次は自分たちの番かと恐れている。今こそ涼州を統べる王者が必要であろう。ククク」
王国「それに俺がなるという事だな。そのためにも朝廷を追い返す策があるのだろう?」
韓遂「えぇ、ありますよ。ですがそれはまだ(馬騰がまだ被害を受けていませんからなぁ)」
宋建「もったいぶっていないでとっとと教えろ」
韓遂「時がまだですからなぁ」
眼前に迫る董卓軍を前に戦うしかない状態に追い込まれる馬騰。
馬騰「韓遂の奴め。この反乱は朝廷のためなどと言っていた。あいつ自身も元は朝廷のために働く役人であったから信じたのだが、どうやら謀られていたようだ。これは、全てお前が涼州の覇者になるために仕組んだ事だったのだな。だが、馬家の党首が眼前に迫られて、降伏することなどできん。家族を守るため、刃を向けることをお許しくだされ」
そこに馬騰軍を排除した董卓軍が入ってくる。
霊帝「皆、暫し、馬騰と2人にしてもらいたい」
華雄「誰も入れぬようにしておきます」
徐栄「心ゆくまで会話を」
李儒「外にてお待ちしております」
董卓軍の面々が外に出ると馬騰と会話をする。
馬騰「董卓よ。何のつもりだ?野心家のおまえらしくない行動だと思うが」
霊帝「馬騰よ。この顔を見て、何を思う」
霊帝は、董卓となったから付け始めた目から下を隠すマスクを取った。
馬騰「まさかそんな、、、俺は霊帝様に刃を向けていたのか。何と愚かな。自分が許せぬ」
霊帝「今は董卓だがな。この鎮圧も本来は董卓の仕事であった。どうやら俺に討ち死にして欲しかったみたいだがな。ワッハッハ」
馬騰「この馬騰、霊帝様に降伏いたします」
霊帝「馬鹿者、今のワシは董卓だ。董卓に首を垂れるのか?違うであろう。まだ朝廷のことを思ってくれるなら韓遂を抑えてくれんか?こうして手玉に取られたお前だ。韓遂にも思うところはあろう?」
馬騰「はい」
霊帝「なら力をつけるのだ。韓遂はこの反乱の後、涼州北部で大きな影響力を持つだろう。馬騰よお前は南を抑え、韓遂の侵攻を防ぐ盾となるのだ。後、この戦いを起こしたのは董卓じゃ。董卓を恨め。ワシをな。ワシもこれ以降は好き勝手しようと考えておる。董卓という男を最大限演じてやるさ」
馬騰「朝廷に返り咲くことはできないのでしょうか?そのために兵がいるというのならこの馬騰がお供いたします」
霊帝「そのように畏るな馬騰よ。董卓に従う馬騰など見たら朝廷が慌てふためくわい」
馬騰「霊帝様の言葉を胸に、涼州はお任せください」
霊帝「うむ。ワシも董卓として、内の反逆者どもを取り除かねばな」
馬騰「成就することをお祈りしております」
霊帝「そちらもな」
馬騰軍の被害を大きく見せ、最小限に陳倉の包囲を続ける董卓軍。韓遂はこれを見て、計略を成就させる。
王国「まずいのではないか馬騰が負ければいよいよ我らの番ではないか。韓遂、何とかせよ」
韓遂「えぇ、機は熟した。時は今。者共、王国と宋建を捕らえ、朝廷にその首を差し出すのだ。報酬は思いのままぞ」
野盗たち「オオオオオオオ。悪いな頭領。金払いのいい方につくのが盗賊ってもんなんでね」
宋建「謀ったな韓遂。王国様を守るのだ」
しかし王国を守るものは居なかった。
韓遂「やはり馬鹿だな。この状況が見えぬか。既に、お前たちの配下の盗賊どもは買収済み。泥舟に乗る奴が居るとでも?」
王国「ククク、ハーッハッハッハッ。ここまで見事にしてやられるとはな。一体どこから仕組んでいた。あの噂も真実だったのだろう?」
韓遂「始めから。あなたたちが俺を人質に取った時からこの計画を考えていましたよ。黄巾の乱での漢王室の体たらく。群雄が力を持つ時代、中原にいち早く覇を唱えるためには、この涼州全土で時間をかけている暇などありませんからな。この反乱の裏で涼州北部の軍閥たちは、俺と運命を共にするとね。南で影響力を持っていた馬騰もあの被害では、その影響力も失墜する。名実共に、この俺が涼州の覇者となるのだ」
王国「始めからか。掌で踊らされていたとはいえ。実に楽しい最期であったわ。お前のその策、必ず失敗するぞ。馬騰を甘く見ない方が良い」
韓遂「忠告、感謝しますよ。それではさよならです王国」
宋建「俺が悪かった。死にたくない。韓遂様に仕えますからどうか命だけは」
王国「やめよ。見苦しいぞ宋建。一足先に地獄でお前を待つとしよう韓遂。グフッ。これが死か」
宋建「ひぃーーーーーーー来るな来るな来るなぁぁぁぁぁぁ」
反乱の首謀者である王国と宋建の首、韓遂の降伏を持って、辺章・韓遂の乱を終わりを迎える。この後、韓遂はすぐさま行動に移し、馬騰を攻めるのだが馬騰の息子馬超や勇将として知られる龐徳。羌族や氐族が馬騰に付いたことで、断念せざる終えなくなり、次の機会のため一時和睦。義兄弟となり反董卓連合に加わるのだった。
皇甫嵩「霊、ゴホン董卓殿、隴西郡の馬騰が反乱軍に加わったとのことだ」
霊帝「馬鹿な!?馬騰は朝廷に忠実な男だ!韓遂のやつ、さては有る事無い事吹き込んだか?あるいは、この戦は反乱軍を一掃するためとでも吹き込んだか。公、ゴホン。朱儁殿、我らはすぐに兵を纏め反乱軍の籠る陳倉城を包囲するのだ」
朱儁「了解した」
陳倉を取り囲む董卓軍。韓遂に謀られたことを察知する馬騰。目論見通りに進む展開にニヤける韓遂。
王国「韓遂、どうしたら良いのだ?」
宋建「我らはそもそもお前に乗って反乱を起こしたのだ。責任をとってもらいたい」
韓遂「ククク。お2人には本当に感謝していますよ。涼州をここまで混乱させてくれた。朝廷の介入で軍閥たちも次は自分たちの番かと恐れている。今こそ涼州を統べる王者が必要であろう。ククク」
王国「それに俺がなるという事だな。そのためにも朝廷を追い返す策があるのだろう?」
韓遂「えぇ、ありますよ。ですがそれはまだ(馬騰がまだ被害を受けていませんからなぁ)」
宋建「もったいぶっていないでとっとと教えろ」
韓遂「時がまだですからなぁ」
眼前に迫る董卓軍を前に戦うしかない状態に追い込まれる馬騰。
馬騰「韓遂の奴め。この反乱は朝廷のためなどと言っていた。あいつ自身も元は朝廷のために働く役人であったから信じたのだが、どうやら謀られていたようだ。これは、全てお前が涼州の覇者になるために仕組んだ事だったのだな。だが、馬家の党首が眼前に迫られて、降伏することなどできん。家族を守るため、刃を向けることをお許しくだされ」
そこに馬騰軍を排除した董卓軍が入ってくる。
霊帝「皆、暫し、馬騰と2人にしてもらいたい」
華雄「誰も入れぬようにしておきます」
徐栄「心ゆくまで会話を」
李儒「外にてお待ちしております」
董卓軍の面々が外に出ると馬騰と会話をする。
馬騰「董卓よ。何のつもりだ?野心家のおまえらしくない行動だと思うが」
霊帝「馬騰よ。この顔を見て、何を思う」
霊帝は、董卓となったから付け始めた目から下を隠すマスクを取った。
馬騰「まさかそんな、、、俺は霊帝様に刃を向けていたのか。何と愚かな。自分が許せぬ」
霊帝「今は董卓だがな。この鎮圧も本来は董卓の仕事であった。どうやら俺に討ち死にして欲しかったみたいだがな。ワッハッハ」
馬騰「この馬騰、霊帝様に降伏いたします」
霊帝「馬鹿者、今のワシは董卓だ。董卓に首を垂れるのか?違うであろう。まだ朝廷のことを思ってくれるなら韓遂を抑えてくれんか?こうして手玉に取られたお前だ。韓遂にも思うところはあろう?」
馬騰「はい」
霊帝「なら力をつけるのだ。韓遂はこの反乱の後、涼州北部で大きな影響力を持つだろう。馬騰よお前は南を抑え、韓遂の侵攻を防ぐ盾となるのだ。後、この戦いを起こしたのは董卓じゃ。董卓を恨め。ワシをな。ワシもこれ以降は好き勝手しようと考えておる。董卓という男を最大限演じてやるさ」
馬騰「朝廷に返り咲くことはできないのでしょうか?そのために兵がいるというのならこの馬騰がお供いたします」
霊帝「そのように畏るな馬騰よ。董卓に従う馬騰など見たら朝廷が慌てふためくわい」
馬騰「霊帝様の言葉を胸に、涼州はお任せください」
霊帝「うむ。ワシも董卓として、内の反逆者どもを取り除かねばな」
馬騰「成就することをお祈りしております」
霊帝「そちらもな」
馬騰軍の被害を大きく見せ、最小限に陳倉の包囲を続ける董卓軍。韓遂はこれを見て、計略を成就させる。
王国「まずいのではないか馬騰が負ければいよいよ我らの番ではないか。韓遂、何とかせよ」
韓遂「えぇ、機は熟した。時は今。者共、王国と宋建を捕らえ、朝廷にその首を差し出すのだ。報酬は思いのままぞ」
野盗たち「オオオオオオオ。悪いな頭領。金払いのいい方につくのが盗賊ってもんなんでね」
宋建「謀ったな韓遂。王国様を守るのだ」
しかし王国を守るものは居なかった。
韓遂「やはり馬鹿だな。この状況が見えぬか。既に、お前たちの配下の盗賊どもは買収済み。泥舟に乗る奴が居るとでも?」
王国「ククク、ハーッハッハッハッ。ここまで見事にしてやられるとはな。一体どこから仕組んでいた。あの噂も真実だったのだろう?」
韓遂「始めから。あなたたちが俺を人質に取った時からこの計画を考えていましたよ。黄巾の乱での漢王室の体たらく。群雄が力を持つ時代、中原にいち早く覇を唱えるためには、この涼州全土で時間をかけている暇などありませんからな。この反乱の裏で涼州北部の軍閥たちは、俺と運命を共にするとね。南で影響力を持っていた馬騰もあの被害では、その影響力も失墜する。名実共に、この俺が涼州の覇者となるのだ」
王国「始めからか。掌で踊らされていたとはいえ。実に楽しい最期であったわ。お前のその策、必ず失敗するぞ。馬騰を甘く見ない方が良い」
韓遂「忠告、感謝しますよ。それではさよならです王国」
宋建「俺が悪かった。死にたくない。韓遂様に仕えますからどうか命だけは」
王国「やめよ。見苦しいぞ宋建。一足先に地獄でお前を待つとしよう韓遂。グフッ。これが死か」
宋建「ひぃーーーーーーー来るな来るな来るなぁぁぁぁぁぁ」
反乱の首謀者である王国と宋建の首、韓遂の降伏を持って、辺章・韓遂の乱を終わりを迎える。この後、韓遂はすぐさま行動に移し、馬騰を攻めるのだが馬騰の息子馬超や勇将として知られる龐徳。羌族や氐族が馬騰に付いたことで、断念せざる終えなくなり、次の機会のため一時和睦。義兄弟となり反董卓連合に加わるのだった。
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