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3章 群雄割拠
間話休題11 辺章・韓遂の乱(前編)
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黄巾の乱が鎮まった直後、盗賊である宋建・王国により、辺允・韓約ら数十人を人質に取り護羌校尉の怜徴・金城太守の陳懿が殺される事件が起こる。この時、人質に取られた辺允と韓約が解放されて軍政を委ねられていたこともあり賊の一味となったのではないかという噂が飛び交い涼州の役人により賞金をかけられることとなった。そのため両名は名を辺章・韓遂と改め、反乱を起こす。
怜徴「待て、人質を取るなど恥を知れ」
宋建「盗賊に道義を問うなど無駄なこと。死ね」
怜徴「ギャァ」
陳懿「いかん、このままではまずい。門を固く閉じるのじゃ。どうした?」
一向に門が閉まらない。そして陳懿の目の前に王国が姿を現す。
王国「残念だったな」
陳懿「まさか、もうこんなところに」
王国「そういうことだ。あばよ」
陳懿「むっ無念だ。ガハッ」
宋建と王国は、金城を制圧すると北宮伯玉と李文侯を将軍にし、人質を解放し、辺允と韓約に軍政を委ねた。
宋建「人質の役、御苦労だった韓約」
韓約「いえいえ、これで朝廷もこの涼州に目を向ける事でしょう」
辺允「どういう事だ韓約?」
韓約「簡単な事、先の黄巾の乱で後漢に後がないことがわかった。これからは群雄が力を持つ時代が来る。この涼州は、豪族たちによって纏まっている。この涼州の頂点にたつものは誰か王国殿を置いて他にない」
辺允「まさか、そのために加担したと?」
韓約「あぁ、そしてお前も共犯者となっている」
辺允「馬鹿な!?」
外を取り囲む朝廷の兵。率いているのは張温であった。
張温「辺允・韓約、どうして反乱など起こした。賞金がかかっている。捕まえさせてもらうぞ」
韓約「ここにそのような名前の者はおりません。故に知りませんな。我が名は韓遂」
辺允「へっ辺章だ」
張温「知らぬ存ぜぬで通せると思っているのか。全軍賊を討つのだ」
しかし、堅牢な金城と異民族の羌や氐も反乱に加担した事で、張温は壊滅的打撃を受け、撤退を余儀なくされる。
張温「口惜しい。このようなことが許されてなるものか」
朝廷は張温の敗走を受け、涼州にて頭角を現しつつあった董卓に韓遂・辺章の反乱の鎮圧を命じる。
霊帝「やれやれ、帝位をそっくりな奴に簒奪され、涼州で死んでこいとは、やってくれるぜ董卓の奴」
王栄「何か仰いましたか董卓様?」
霊帝「いや、何でもない」
金城を取り囲む董卓軍。さらに援軍が訪れた。皇甫嵩と朱儁である。2人は、董卓のテントを訪ねる。
霊帝「義真に公偉ではないか!しまった、よく来た皇甫嵩殿・朱儁殿」
皇甫嵩「言い直さなくて結構です。やはり、霊帝様なのですね。良かった御無事で。劉協様のことはお任せください」
朱儁「我々が責任を持って董卓から御守りしてみせますぞ」
霊帝「すまん。苦労をかける。お前たちが来てくれて心強い。久々だな。こうして俺が指揮を取り、お前たちが戦うのは」
皇甫嵩「そうですな」
朱儁「やっぱり椅子に座ってるよりこっちの方が性に合ってんじゃ」
霊帝「かもしれん。実は楽しんでいる。三方から金城を攻撃し、落とすぞ」
皇甫嵩「心得た」
朱儁「うむ」
韓遂たちは、董卓軍により三方からの攻めを受けるが奮戦していた。だが『韓遂は董卓軍と通じている』という噂が流れる。これを信じた辺章は、北宮伯玉と李文侯と共に韓遂の元に攻め寄せるが逆に返り討ちにされる。
辺章「やはり、あの男は信用できん。この機に排除しましょう北宮伯玉殿・李文侯殿」
北宮伯玉「うむ」
李文侯「もともと信用しちゃいねぇ」
韓遂の家に着く。
韓遂「3人で揃って来てくれるなんてありがたいですよ」
辺章「韓遂、覚悟はできてるんだよな」
韓遂「お前たちがな」
いきなり現れた黒い服を来た盗賊どもに囲まれ、殺される3人。
辺章「何だ、こいつらは?しまった。ヌグワァ」
北宮伯玉「やはり、貴様はもっと早くに始末しておくべきであったか。ガハッ」
李文侯「コイツら、まさかそんな王国様は、コイツを信じたというのか。グフッ」
そこに王国が現れる。
王国「まさか本当にコイツらが朝廷側に寝返っていたとはな。よく知らせてくれたな韓遂」
韓遂「いえいえ、俺がが裏切ったという話が流れたらこうなることは予想していましたので、逆に利用したまでのこと」
王国「うむ。コイツらの軍勢はお前が束ねるが良い」
韓遂「はっ(離間の計を利用して、邪魔者を消してやった。悪く思うなよ辺章)」
宋建「ここも危なくなって来たかと」
王国「次は、馬騰の元に行くのであったな?」
韓遂「えぇ、説得は俺に任せてください」
金城を放棄し、馬騰の隴西郡に向かった。
馬騰「して、賊どもが何のようだ」
韓遂「そう、邪険にしないでくださいよ。朝廷に対して思うところがあるのは同じでしょう?」
馬騰「このようなやり方と一緒にするな!」
韓遂「今、朝廷の目はこの涼州に向いているのです。今こそ、もっと注目を集める時でしょう。少し耳を貸してください」
馬騰「何だ?」
韓遂「というのは表向きです。俺は馬騰殿こそ涼州を統べるにふさわしいと考えている。そのためには内部から王国・宋建を排除する必要があるのだ。それには俺だけの力では足りない。手を貸してくださいませんか?」
馬騰「ふむぅ。良い話だ」
韓遂「では、これで」
馬騰「うむ。王国殿、我らは盟友だ。共に朝廷軍を跳ね除けようぞ」
王国「感謝しますぞ馬騰殿」
韓遂の狙いは、朝廷を利用して涼州を弱らせ、軍閥の支持を集めて、涼州の王者になることだった。そのために馬騰にも被害を出してもらう必要があったのだ。馬騰は純粋に朝廷のため王国と宋建の首を取るべく加担したのであった。
怜徴「待て、人質を取るなど恥を知れ」
宋建「盗賊に道義を問うなど無駄なこと。死ね」
怜徴「ギャァ」
陳懿「いかん、このままではまずい。門を固く閉じるのじゃ。どうした?」
一向に門が閉まらない。そして陳懿の目の前に王国が姿を現す。
王国「残念だったな」
陳懿「まさか、もうこんなところに」
王国「そういうことだ。あばよ」
陳懿「むっ無念だ。ガハッ」
宋建と王国は、金城を制圧すると北宮伯玉と李文侯を将軍にし、人質を解放し、辺允と韓約に軍政を委ねた。
宋建「人質の役、御苦労だった韓約」
韓約「いえいえ、これで朝廷もこの涼州に目を向ける事でしょう」
辺允「どういう事だ韓約?」
韓約「簡単な事、先の黄巾の乱で後漢に後がないことがわかった。これからは群雄が力を持つ時代が来る。この涼州は、豪族たちによって纏まっている。この涼州の頂点にたつものは誰か王国殿を置いて他にない」
辺允「まさか、そのために加担したと?」
韓約「あぁ、そしてお前も共犯者となっている」
辺允「馬鹿な!?」
外を取り囲む朝廷の兵。率いているのは張温であった。
張温「辺允・韓約、どうして反乱など起こした。賞金がかかっている。捕まえさせてもらうぞ」
韓約「ここにそのような名前の者はおりません。故に知りませんな。我が名は韓遂」
辺允「へっ辺章だ」
張温「知らぬ存ぜぬで通せると思っているのか。全軍賊を討つのだ」
しかし、堅牢な金城と異民族の羌や氐も反乱に加担した事で、張温は壊滅的打撃を受け、撤退を余儀なくされる。
張温「口惜しい。このようなことが許されてなるものか」
朝廷は張温の敗走を受け、涼州にて頭角を現しつつあった董卓に韓遂・辺章の反乱の鎮圧を命じる。
霊帝「やれやれ、帝位をそっくりな奴に簒奪され、涼州で死んでこいとは、やってくれるぜ董卓の奴」
王栄「何か仰いましたか董卓様?」
霊帝「いや、何でもない」
金城を取り囲む董卓軍。さらに援軍が訪れた。皇甫嵩と朱儁である。2人は、董卓のテントを訪ねる。
霊帝「義真に公偉ではないか!しまった、よく来た皇甫嵩殿・朱儁殿」
皇甫嵩「言い直さなくて結構です。やはり、霊帝様なのですね。良かった御無事で。劉協様のことはお任せください」
朱儁「我々が責任を持って董卓から御守りしてみせますぞ」
霊帝「すまん。苦労をかける。お前たちが来てくれて心強い。久々だな。こうして俺が指揮を取り、お前たちが戦うのは」
皇甫嵩「そうですな」
朱儁「やっぱり椅子に座ってるよりこっちの方が性に合ってんじゃ」
霊帝「かもしれん。実は楽しんでいる。三方から金城を攻撃し、落とすぞ」
皇甫嵩「心得た」
朱儁「うむ」
韓遂たちは、董卓軍により三方からの攻めを受けるが奮戦していた。だが『韓遂は董卓軍と通じている』という噂が流れる。これを信じた辺章は、北宮伯玉と李文侯と共に韓遂の元に攻め寄せるが逆に返り討ちにされる。
辺章「やはり、あの男は信用できん。この機に排除しましょう北宮伯玉殿・李文侯殿」
北宮伯玉「うむ」
李文侯「もともと信用しちゃいねぇ」
韓遂の家に着く。
韓遂「3人で揃って来てくれるなんてありがたいですよ」
辺章「韓遂、覚悟はできてるんだよな」
韓遂「お前たちがな」
いきなり現れた黒い服を来た盗賊どもに囲まれ、殺される3人。
辺章「何だ、こいつらは?しまった。ヌグワァ」
北宮伯玉「やはり、貴様はもっと早くに始末しておくべきであったか。ガハッ」
李文侯「コイツら、まさかそんな王国様は、コイツを信じたというのか。グフッ」
そこに王国が現れる。
王国「まさか本当にコイツらが朝廷側に寝返っていたとはな。よく知らせてくれたな韓遂」
韓遂「いえいえ、俺がが裏切ったという話が流れたらこうなることは予想していましたので、逆に利用したまでのこと」
王国「うむ。コイツらの軍勢はお前が束ねるが良い」
韓遂「はっ(離間の計を利用して、邪魔者を消してやった。悪く思うなよ辺章)」
宋建「ここも危なくなって来たかと」
王国「次は、馬騰の元に行くのであったな?」
韓遂「えぇ、説得は俺に任せてください」
金城を放棄し、馬騰の隴西郡に向かった。
馬騰「して、賊どもが何のようだ」
韓遂「そう、邪険にしないでくださいよ。朝廷に対して思うところがあるのは同じでしょう?」
馬騰「このようなやり方と一緒にするな!」
韓遂「今、朝廷の目はこの涼州に向いているのです。今こそ、もっと注目を集める時でしょう。少し耳を貸してください」
馬騰「何だ?」
韓遂「というのは表向きです。俺は馬騰殿こそ涼州を統べるにふさわしいと考えている。そのためには内部から王国・宋建を排除する必要があるのだ。それには俺だけの力では足りない。手を貸してくださいませんか?」
馬騰「ふむぅ。良い話だ」
韓遂「では、これで」
馬騰「うむ。王国殿、我らは盟友だ。共に朝廷軍を跳ね除けようぞ」
王国「感謝しますぞ馬騰殿」
韓遂の狙いは、朝廷を利用して涼州を弱らせ、軍閥の支持を集めて、涼州の王者になることだった。そのために馬騰にも被害を出してもらう必要があったのだ。馬騰は純粋に朝廷のため王国と宋建の首を取るべく加担したのであった。
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