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3章 群雄割拠
間話休題⑦ 曹操、側室を娶る
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曹操が袁紹らと共に十常侍の乱を収め曹操の暗殺に失敗し、郷里である許昌に戻った頃、妻である劉夫人こと病の劉彩華の『天下を治める方なればこそ、多くの子を』という言葉の意味を考え、側室を娶ることを考えた。
曹操「ふむぅ。劉は昂と鑠を連れ、荊州の奥地へと向かったか。静養に時間がかかるであろう。お腹に子も居る。産まれに立ち会えぬのは残念だが。劉を失うことの方が辛い。やむおえぬ。天下を治める方か。董卓という新たな俗物が蔓延っているというのに、このワシに天下を治める方などと言うとはな。側室か。真剣に考えねばな」
夏侯惇「孟徳、丁沖が来ているぞ」
曹操「何!?幼陽が、すぐに通してくれ」
丁沖は、曹操の幼馴染で幼少の頃、からの知り合いであった。
丁沖「曹操様、お久しぶりでございます」
曹操「幼陽、そう畏る必要はない」
丁沖「いえ、あの時は隣人で友人でしたが今はこの許昌を治める太守様です。不遜な態度は取れません」
曹操「相変わらず頑固なやつだ。わかった。それで、どうしたのだ」
丁沖「曹操様に仕官をお許したく」
曹操「こんなに嬉しいことはない。よろしく頼むぞ幼陽」
丁沖「はっ」
1人の女性が夏侯惇を押し退けて、入ってくる。
夏侯惇「お前、女子の分際でいきなりなんだ!」
???「貴方に用はありません。父上、納得できません。この男は必ずや丁家の災いとなりますわ」
曹操「ワシが災いとなるか。ハッハッハ」
丁沖「曹操様、娘が失礼を。花蓮よ。謝らぬか」
丁花蓮「嫌ですわ、この男は丁家を滅ぼす。そう占いに出てるのですわ」
丁沖「占いなど当てにできん」
曹操「占い?占いか!ハッハッハ。面白い女だ。気に入ったぞ。そんなに言うのであれば、お前がワシの側で、丁家を滅ぼさぬように動けば良い」
丁花蓮「この私に、お前の女になれと?お断りですわ」
曹操「そうか残念だ。お前が嫁いでくれないのなら今この場で丁家を滅ぼすかもしれんなぁ」
丁花蓮「!?酷い、父や弟たちを人質に取るなんて!父上、やはりこの男は丁家を滅ぼす災いです。今この場ではっきりわかりましたわよね」
丁沖「お前がそのような不遜な態度を取ったからであろう。お前のせいで我が丁家はうっうっうっ」
丁花蓮「わかりました。わかりましたから。父上、私があの男に嫁ぎますから」
丁沖「そうか。良かった。曹操様、花蓮のことをよろしくお願いします」
丁花蓮「嘘泣き!?謀りましたわね父上」
丁沖「何のことだ!?知らんな」
こうして、曹操の側室として丁夫人こと丁花蓮が加わった。丁花蓮が側室となって数日が経った。
夏侯淵「殿、街に芸妓が来ているそうなんだ。歌っている女が評判らしい。行きましょう。惇にぃも行くよな」
夏侯惇「淵の奴、はしゃぎおって。孟徳、どうする?」
曹操「たまには、そういうのも良かろう」
街へと繰り出し、一座が公演をしている場所に到着する。
一座の団長「本日は、こんなにもたくさんの皆様にお集まりいただき、とても嬉しく思います。最後となりましたが一座の花形役者、卞琴星による歌をお楽しみください」
卞琴星の透き通る声と歌の虜になった曹操。
曹操「何と心を掴む歌なのだ。ずっと隣でワシだけのために歌っていてほしい」
夏侯惇「よくわからんが凄いってことはわかる」
夏侯淵「なっ殿・惇にぃ、来て良かっただろ。なっ」
歌い終わった卞琴星に拍手が巻き起こる。
卞琴星「戦乱の治らぬ世の中ですが、私は歌を歌うことで少しでも平穏をお届けしたいのです。こんなにもたくさんの皆様にお聞きくださり、ありがとうございました。本日でこの街を去りますが、また見つけたら聞いてくださると幸いです。本日はお忙しい中、お集まりくださりありがとうございました」
丁寧な言葉と透き通る声で街全体に聞こえているのではないかと錯覚さえする。そんなよく通る声だった。終わって撤収の作業をしている団員たちに曹操は尋ねる。
曹操「一座の団長は何処にいる?」
一座の団員「それなら、向こうのテントで琴星と宜しくやってるんじゃないかな」
曹操「2人はそういう仲だったのか!」
一座の団員「いや、ここだけの話なんだが。団長は金の亡者でな。タダでなんて本来はやらねぇ。そこを琴星のやつが身体を差し出すことで強引に許可させたらしいって話だ。っておい。まぁ良いか最後まで聞かなくても」
曹操は話の途中で怒りが頂点に達し、テントに突撃した。
一座の団長「貴様、一体なんだ!無礼ではないか!」
そこには服を脱ごうとしている卞琴星が居た。
曹操「そのようなことをせずとも、お前の歌は素晴らしい。戦乱に明け暮れる者の心を穏やかにするぐらいな。このような外道の元に置いておくなど我慢ならん」
卞琴星「良いのです。私がこうすることで団長が無料公演をしてくださり、より多くの方に平穏が届けられるのなら。私の身体など」
曹操「ならん。ワシの元で好きに歌えば良い」
卞琴星「しかし、私には団長に借金が」
一座の団長「そういうことだ!とっとと去るのだ。琴星の身体を早く味わいたいのでな」
曹操「外道が、受け取れ」
一座の団長「この金は!?琴星の借金の10倍!?」
曹操「それが俺が卞の今日の歌に対する恩賞だ。だが貴様が外道だと知って考えを改めた。その金で卞を解放するかワシに殺されるか好きな方を選べ」
一座の団長「そんな権限が貴様にあると!」
曹操「我が名は曹孟徳である」
一座の団長「ヒィ。曹操様だったとは。そうならそうと申してくだされば、はいこの金で琴星のやつをお譲りしますよ。手なんて出してません。綺麗な身体のままでございます。では失礼します~」
曹操「フン、外道が」
卞琴星「私にこのような大金を?」
曹操「好きなのだ」
卞琴星「えっ!?あのその大変嬉しいのですが。そのあのはわわ」
曹操「あの金は、お前の歌を一生ワシのものにするための代金である。それにワシは、必ずこの戦乱の世を終わらせる」
卞琴星「面白い殿方ですね。わかりました。貴方のそばで、永遠に歌い続けましょう。貴方様の恩に報いるために」
曹操はこうして卞氏こと卞琴星を側室に迎え入れた。そして、十常侍の乱で誅殺された何狂の妻である尹夫人こと尹星餡を側室に迎え、何晏を養子にした。曹操はこうして4人の妻を迎え入れることとなった。
曹操「ふむぅ。劉は昂と鑠を連れ、荊州の奥地へと向かったか。静養に時間がかかるであろう。お腹に子も居る。産まれに立ち会えぬのは残念だが。劉を失うことの方が辛い。やむおえぬ。天下を治める方か。董卓という新たな俗物が蔓延っているというのに、このワシに天下を治める方などと言うとはな。側室か。真剣に考えねばな」
夏侯惇「孟徳、丁沖が来ているぞ」
曹操「何!?幼陽が、すぐに通してくれ」
丁沖は、曹操の幼馴染で幼少の頃、からの知り合いであった。
丁沖「曹操様、お久しぶりでございます」
曹操「幼陽、そう畏る必要はない」
丁沖「いえ、あの時は隣人で友人でしたが今はこの許昌を治める太守様です。不遜な態度は取れません」
曹操「相変わらず頑固なやつだ。わかった。それで、どうしたのだ」
丁沖「曹操様に仕官をお許したく」
曹操「こんなに嬉しいことはない。よろしく頼むぞ幼陽」
丁沖「はっ」
1人の女性が夏侯惇を押し退けて、入ってくる。
夏侯惇「お前、女子の分際でいきなりなんだ!」
???「貴方に用はありません。父上、納得できません。この男は必ずや丁家の災いとなりますわ」
曹操「ワシが災いとなるか。ハッハッハ」
丁沖「曹操様、娘が失礼を。花蓮よ。謝らぬか」
丁花蓮「嫌ですわ、この男は丁家を滅ぼす。そう占いに出てるのですわ」
丁沖「占いなど当てにできん」
曹操「占い?占いか!ハッハッハ。面白い女だ。気に入ったぞ。そんなに言うのであれば、お前がワシの側で、丁家を滅ぼさぬように動けば良い」
丁花蓮「この私に、お前の女になれと?お断りですわ」
曹操「そうか残念だ。お前が嫁いでくれないのなら今この場で丁家を滅ぼすかもしれんなぁ」
丁花蓮「!?酷い、父や弟たちを人質に取るなんて!父上、やはりこの男は丁家を滅ぼす災いです。今この場ではっきりわかりましたわよね」
丁沖「お前がそのような不遜な態度を取ったからであろう。お前のせいで我が丁家はうっうっうっ」
丁花蓮「わかりました。わかりましたから。父上、私があの男に嫁ぎますから」
丁沖「そうか。良かった。曹操様、花蓮のことをよろしくお願いします」
丁花蓮「嘘泣き!?謀りましたわね父上」
丁沖「何のことだ!?知らんな」
こうして、曹操の側室として丁夫人こと丁花蓮が加わった。丁花蓮が側室となって数日が経った。
夏侯淵「殿、街に芸妓が来ているそうなんだ。歌っている女が評判らしい。行きましょう。惇にぃも行くよな」
夏侯惇「淵の奴、はしゃぎおって。孟徳、どうする?」
曹操「たまには、そういうのも良かろう」
街へと繰り出し、一座が公演をしている場所に到着する。
一座の団長「本日は、こんなにもたくさんの皆様にお集まりいただき、とても嬉しく思います。最後となりましたが一座の花形役者、卞琴星による歌をお楽しみください」
卞琴星の透き通る声と歌の虜になった曹操。
曹操「何と心を掴む歌なのだ。ずっと隣でワシだけのために歌っていてほしい」
夏侯惇「よくわからんが凄いってことはわかる」
夏侯淵「なっ殿・惇にぃ、来て良かっただろ。なっ」
歌い終わった卞琴星に拍手が巻き起こる。
卞琴星「戦乱の治らぬ世の中ですが、私は歌を歌うことで少しでも平穏をお届けしたいのです。こんなにもたくさんの皆様にお聞きくださり、ありがとうございました。本日でこの街を去りますが、また見つけたら聞いてくださると幸いです。本日はお忙しい中、お集まりくださりありがとうございました」
丁寧な言葉と透き通る声で街全体に聞こえているのではないかと錯覚さえする。そんなよく通る声だった。終わって撤収の作業をしている団員たちに曹操は尋ねる。
曹操「一座の団長は何処にいる?」
一座の団員「それなら、向こうのテントで琴星と宜しくやってるんじゃないかな」
曹操「2人はそういう仲だったのか!」
一座の団員「いや、ここだけの話なんだが。団長は金の亡者でな。タダでなんて本来はやらねぇ。そこを琴星のやつが身体を差し出すことで強引に許可させたらしいって話だ。っておい。まぁ良いか最後まで聞かなくても」
曹操は話の途中で怒りが頂点に達し、テントに突撃した。
一座の団長「貴様、一体なんだ!無礼ではないか!」
そこには服を脱ごうとしている卞琴星が居た。
曹操「そのようなことをせずとも、お前の歌は素晴らしい。戦乱に明け暮れる者の心を穏やかにするぐらいな。このような外道の元に置いておくなど我慢ならん」
卞琴星「良いのです。私がこうすることで団長が無料公演をしてくださり、より多くの方に平穏が届けられるのなら。私の身体など」
曹操「ならん。ワシの元で好きに歌えば良い」
卞琴星「しかし、私には団長に借金が」
一座の団長「そういうことだ!とっとと去るのだ。琴星の身体を早く味わいたいのでな」
曹操「外道が、受け取れ」
一座の団長「この金は!?琴星の借金の10倍!?」
曹操「それが俺が卞の今日の歌に対する恩賞だ。だが貴様が外道だと知って考えを改めた。その金で卞を解放するかワシに殺されるか好きな方を選べ」
一座の団長「そんな権限が貴様にあると!」
曹操「我が名は曹孟徳である」
一座の団長「ヒィ。曹操様だったとは。そうならそうと申してくだされば、はいこの金で琴星のやつをお譲りしますよ。手なんて出してません。綺麗な身体のままでございます。では失礼します~」
曹操「フン、外道が」
卞琴星「私にこのような大金を?」
曹操「好きなのだ」
卞琴星「えっ!?あのその大変嬉しいのですが。そのあのはわわ」
曹操「あの金は、お前の歌を一生ワシのものにするための代金である。それにワシは、必ずこの戦乱の世を終わらせる」
卞琴星「面白い殿方ですね。わかりました。貴方のそばで、永遠に歌い続けましょう。貴方様の恩に報いるために」
曹操はこうして卞氏こと卞琴星を側室に迎え入れた。そして、十常侍の乱で誅殺された何狂の妻である尹夫人こと尹星餡を側室に迎え、何晏を養子にした。曹操はこうして4人の妻を迎え入れることとなった。
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