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3章 群雄割拠
軍勢を取りまとめる
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注文された武器を渡した直後1人の男が来た。
???「腕利きの鍛治師がいると聞いて来てみれば、会いたかったぞ舞」
呂舞「嘘、兄さんなの?」
???「あぁ、この武器を見ても疑うのか?」
呂舞「それは、私が設計した方天画戟!兄さん、兄さんなのね。無事でよかった」
趙雲「ここの鍛治師の兄が呂布殿!?」
呂布「これは、すまない。俺も大事な武器の手入れを頼もうと思ってな。聞いているだろう、蘆江へと進軍することを?」
趙雲「蘆江へ?」
呂布「あぁ、俺の率いる軍が劉丁殿が率いるお前たちと合同で蘆江を攻めると聞いたのだが違ったのか?」
甘寧「アイツが総大将?軍師だろ。まじかよ」
黄忠「あやつをただの軍師と思わぬ方が良いぞ甘寧よ。あやつの弓の腕前はワシと同等かそれ以上じゃ」
呂舞「義賢が大将って!ほんとなの兄さん?」
呂布「ん?舞、成程そういうことか!深くは聞かん。誰と恋愛しようが口出しはせん」
呂舞「!?そんなんじゃない」
呂布「まぁ、そういうことにしておいてやろう。それよりも皆進軍が決まったから準備のために鍛冶屋に来て武器の手入れをしているのだと思っていたのだが」
そこに伝令がやっと見つけたという顔をしながらこっちに来る。
伝令「ハァハァハァハァ。やっと見つけましたよ。趙雲将軍・黄忠将軍・甘寧将軍、御三方に軍勢を速やかに取りまとめ、蘆江攻めに加わるようにと劉丁様からの言伝にございます」
趙雲「伝令殿、御命令、確かに受け取りました」
黄忠「受け取ったぞい。腕がなるぞい」
甘寧「了解だ」
呂布「3人とも、よろしく頼む。俺も客将として、足を引っ張らぬようにするつもりだ」
趙雲「虎牢関の闘将と今度は味方として戦えるとは、これ程心強い事はありません」
黄忠「こやつの方が足を引っ張るやも知れませんなぁ」
甘寧「なんで俺を指差すんだよ。まぁ、攻めるとなるとなぁ。あまり得意ではないかもしれん」
呂舞「兄さん、はい」
呂舞が話の間に方天画戟の手入れを済ませ手渡した。
呂布「やはり、俺が手入れするよりも研ぎ澄まされている。これからはちょこちょこお前の顔を見るついでに訪ねさせてもらうぞ」
呂舞「もう兄さんったら。兄さんの手入れも完璧だったよ。ほんとあの馬鹿だけね」
呂布「フッ、お前にそのような顔をさせるとはな」
呂舞「だから違うんだってば」
呂布「ではな」
趙雲「呂舞殿、素敵な武器をありがとう。行ってくる」
黄忠「この象鼻刀とやらの初陣であるなぁ。呂舞殿、感謝しますぞ」
甘寧「俺の新たな相棒、錨落の性能とやらを試させてもらうとするか。鍛冶屋のねぇちゃん、あんがとな」
呂舞「まぁ、死なない程度に頑張」
挨拶を終えると3将軍は、軍勢を纏め蘆江攻めのために寿春へと向かった義賢の後を追う。
【寿春】
一足先に寿春へと来た義賢を迎え入れる陳珪・陳登父子と紀霊。
陳珪「劉丁様、我が愚鈍な従兄弟が御迷惑をおかけして申し訳ありませぬ」
陳登「何、言ってんだよ親父。俺は、叔父上たちを討った孫策を許せねぇ。必ずその身で償わせてやる」
紀霊「同族を殺されたのだ無理もなかろう」
義賢「何の話ですか?」
陳珪「我が愚鈍な従兄弟が孫策と揉め、孫劉同盟にヒビが入ったからこちらに関係修復のため来たのではないのですか?」
義賢「いえ、その逆です。これ以上、孫策の好き勝手を許すわけには行きません。蘆江だけは何としても奪取しなければ、我々の進軍路が制限されてしまうのです」
陳登「成程、そういう事なら俺も連れて行ってください」
義賢「いえ、孫策は、寿春の兵が出陣したと知れば、急襲してくるでしょう。陳登殿には、この寿春の守備をお任せしたい」
陳登「しかし」
陳珪「弁えよ登。その任、我ら父子が必ずや務めましょう」
紀霊「俺も力を貸す。ここには、袁術様の墓もあるのだ。奴らに踏み入らせるわけにはいかぬ」
義賢「よろしくお願いいたします。俺は、ここで軍勢の合流を待ち蘆江へと向かいます」
陳珪「どうかお気をつけください。孫策は、古の英雄項羽に並び称され小覇王という異名が付けられております。一筋縄ではいかぬでしょう」
陳登「必ずや敵を。いえ、我が軍に勝利を」
義賢「わかりました」
この数ヶ月後、趙雲・黄忠・甘寧と呂布が率いる軍勢が集結する。
【蘆江】
蘆江を治めていたのは、袁術の信頼の厚かった男、劉勲である。劉勲は、袁術を討ち取った劉備軍に対して、並々ならぬ怒りを燃やしていた。袁術の従弟である袁胤を保護し、孫策の元へ亡命しようとした張勲と楊弘を捕らえ軍勢を吸収する。さらに賊であった鄭宝を味方につけ、その軍勢を吸収。兄である劉武・兄の子である劉威・従兄弟の劉偕・軍師の陸康・陸康の子である陸儁・陸績公紀・相談役である橋玄公祖とともに蘆江にて一大勢力を築いていた。
劉勲「我が帝に刃向かった孫策に降ろうとは笑止千万、その罪、万死に値する」
張勲「我らを捕らえたところで、この流れは変わらぬ。袁術は、やりすぎたのだ」
楊弘「そうです。怒らせてはいけない方を怒らせてしまったのです」
劉勲「煩い、貴様らの軍勢は、我が手に降ると申した。貴様らは見捨てられたのだ。その罪、その牢の中でじっくりと考えるのだな」
張勲と楊弘は、劉勲に仕えることをよしとせずその首を斬られらこととなった。
劉勲「哀れだな。元は同じ方を主と仰いだのに、このような形で貴様らを斬ることになろうとはな」
張勲「何と言われようと、貴様に降ることなどできん。ましてや孫策殿の尖兵となるなどごめん被る」
楊弘「早く首を打つが良い」
張勲と楊弘を討ち、数日後。袁胤が保護を求め訪ねて来た。
劉勲「御無事でしたか袁胤様!」
袁胤「うむ、この目で見た。劉備が薄ら笑いを浮かべ、我らが帝を討ち、馮方女様と袁燿様・袁紅姫様を捕虜として連れて行ったのです。まるで我が物のように」
劉勲「許せぬ許せぬぞ劉備ーーーーーーーー」
この後、蘆江界隈で最大勢力を誇っていた鄭宝という賊を配下に迎え入れる。
鄭宝「俺たちを雇いたいだなんて、とんでもねぇことを言う人だと思ったが。存外悪くねぇ。手を貸してやる」
劉勲「感謝する」
そして、陸康が虞翻の招きで孫策に呼ばれたことを知った劉勲は、陸康と策を練り、劉備と孫策を蘆江を餌にして、争わせるニ虎競食の計を採用する。そして、蘆江を巡る戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。
???「腕利きの鍛治師がいると聞いて来てみれば、会いたかったぞ舞」
呂舞「嘘、兄さんなの?」
???「あぁ、この武器を見ても疑うのか?」
呂舞「それは、私が設計した方天画戟!兄さん、兄さんなのね。無事でよかった」
趙雲「ここの鍛治師の兄が呂布殿!?」
呂布「これは、すまない。俺も大事な武器の手入れを頼もうと思ってな。聞いているだろう、蘆江へと進軍することを?」
趙雲「蘆江へ?」
呂布「あぁ、俺の率いる軍が劉丁殿が率いるお前たちと合同で蘆江を攻めると聞いたのだが違ったのか?」
甘寧「アイツが総大将?軍師だろ。まじかよ」
黄忠「あやつをただの軍師と思わぬ方が良いぞ甘寧よ。あやつの弓の腕前はワシと同等かそれ以上じゃ」
呂舞「義賢が大将って!ほんとなの兄さん?」
呂布「ん?舞、成程そういうことか!深くは聞かん。誰と恋愛しようが口出しはせん」
呂舞「!?そんなんじゃない」
呂布「まぁ、そういうことにしておいてやろう。それよりも皆進軍が決まったから準備のために鍛冶屋に来て武器の手入れをしているのだと思っていたのだが」
そこに伝令がやっと見つけたという顔をしながらこっちに来る。
伝令「ハァハァハァハァ。やっと見つけましたよ。趙雲将軍・黄忠将軍・甘寧将軍、御三方に軍勢を速やかに取りまとめ、蘆江攻めに加わるようにと劉丁様からの言伝にございます」
趙雲「伝令殿、御命令、確かに受け取りました」
黄忠「受け取ったぞい。腕がなるぞい」
甘寧「了解だ」
呂布「3人とも、よろしく頼む。俺も客将として、足を引っ張らぬようにするつもりだ」
趙雲「虎牢関の闘将と今度は味方として戦えるとは、これ程心強い事はありません」
黄忠「こやつの方が足を引っ張るやも知れませんなぁ」
甘寧「なんで俺を指差すんだよ。まぁ、攻めるとなるとなぁ。あまり得意ではないかもしれん」
呂舞「兄さん、はい」
呂舞が話の間に方天画戟の手入れを済ませ手渡した。
呂布「やはり、俺が手入れするよりも研ぎ澄まされている。これからはちょこちょこお前の顔を見るついでに訪ねさせてもらうぞ」
呂舞「もう兄さんったら。兄さんの手入れも完璧だったよ。ほんとあの馬鹿だけね」
呂布「フッ、お前にそのような顔をさせるとはな」
呂舞「だから違うんだってば」
呂布「ではな」
趙雲「呂舞殿、素敵な武器をありがとう。行ってくる」
黄忠「この象鼻刀とやらの初陣であるなぁ。呂舞殿、感謝しますぞ」
甘寧「俺の新たな相棒、錨落の性能とやらを試させてもらうとするか。鍛冶屋のねぇちゃん、あんがとな」
呂舞「まぁ、死なない程度に頑張」
挨拶を終えると3将軍は、軍勢を纏め蘆江攻めのために寿春へと向かった義賢の後を追う。
【寿春】
一足先に寿春へと来た義賢を迎え入れる陳珪・陳登父子と紀霊。
陳珪「劉丁様、我が愚鈍な従兄弟が御迷惑をおかけして申し訳ありませぬ」
陳登「何、言ってんだよ親父。俺は、叔父上たちを討った孫策を許せねぇ。必ずその身で償わせてやる」
紀霊「同族を殺されたのだ無理もなかろう」
義賢「何の話ですか?」
陳珪「我が愚鈍な従兄弟が孫策と揉め、孫劉同盟にヒビが入ったからこちらに関係修復のため来たのではないのですか?」
義賢「いえ、その逆です。これ以上、孫策の好き勝手を許すわけには行きません。蘆江だけは何としても奪取しなければ、我々の進軍路が制限されてしまうのです」
陳登「成程、そういう事なら俺も連れて行ってください」
義賢「いえ、孫策は、寿春の兵が出陣したと知れば、急襲してくるでしょう。陳登殿には、この寿春の守備をお任せしたい」
陳登「しかし」
陳珪「弁えよ登。その任、我ら父子が必ずや務めましょう」
紀霊「俺も力を貸す。ここには、袁術様の墓もあるのだ。奴らに踏み入らせるわけにはいかぬ」
義賢「よろしくお願いいたします。俺は、ここで軍勢の合流を待ち蘆江へと向かいます」
陳珪「どうかお気をつけください。孫策は、古の英雄項羽に並び称され小覇王という異名が付けられております。一筋縄ではいかぬでしょう」
陳登「必ずや敵を。いえ、我が軍に勝利を」
義賢「わかりました」
この数ヶ月後、趙雲・黄忠・甘寧と呂布が率いる軍勢が集結する。
【蘆江】
蘆江を治めていたのは、袁術の信頼の厚かった男、劉勲である。劉勲は、袁術を討ち取った劉備軍に対して、並々ならぬ怒りを燃やしていた。袁術の従弟である袁胤を保護し、孫策の元へ亡命しようとした張勲と楊弘を捕らえ軍勢を吸収する。さらに賊であった鄭宝を味方につけ、その軍勢を吸収。兄である劉武・兄の子である劉威・従兄弟の劉偕・軍師の陸康・陸康の子である陸儁・陸績公紀・相談役である橋玄公祖とともに蘆江にて一大勢力を築いていた。
劉勲「我が帝に刃向かった孫策に降ろうとは笑止千万、その罪、万死に値する」
張勲「我らを捕らえたところで、この流れは変わらぬ。袁術は、やりすぎたのだ」
楊弘「そうです。怒らせてはいけない方を怒らせてしまったのです」
劉勲「煩い、貴様らの軍勢は、我が手に降ると申した。貴様らは見捨てられたのだ。その罪、その牢の中でじっくりと考えるのだな」
張勲と楊弘は、劉勲に仕えることをよしとせずその首を斬られらこととなった。
劉勲「哀れだな。元は同じ方を主と仰いだのに、このような形で貴様らを斬ることになろうとはな」
張勲「何と言われようと、貴様に降ることなどできん。ましてや孫策殿の尖兵となるなどごめん被る」
楊弘「早く首を打つが良い」
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袁胤「うむ、この目で見た。劉備が薄ら笑いを浮かべ、我らが帝を討ち、馮方女様と袁燿様・袁紅姫様を捕虜として連れて行ったのです。まるで我が物のように」
劉勲「許せぬ許せぬぞ劉備ーーーーーーーー」
この後、蘆江界隈で最大勢力を誇っていた鄭宝という賊を配下に迎え入れる。
鄭宝「俺たちを雇いたいだなんて、とんでもねぇことを言う人だと思ったが。存外悪くねぇ。手を貸してやる」
劉勲「感謝する」
そして、陸康が虞翻の招きで孫策に呼ばれたことを知った劉勲は、陸康と策を練り、劉備と孫策を蘆江を餌にして、争わせるニ虎競食の計を採用する。そして、蘆江を巡る戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。
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