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2章 反董卓連合
反董卓連合の解散
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袁紹たちが散り散りになった軍勢を再編して虎牢関へと戻ると勝ち鬨が聞こえてきた。
袁紹「どうやら虎牢関は落ちたようだな。全軍洛陽へ向けて進軍せよ」
袁術「反董卓連合の大半は名が帰ってしまったようですなぁ。やはり袁家が最強ということでしょうな」
袁紹と袁術は虎牢関を落とした孫堅・劉備と合流するとそのまま洛陽へと入った。そこで彼らが見たのは、燃える都であった。
孫堅「何故、こんな事になっているのだ!」
袁紹「漢も終わりだな」
袁術「フン。都がこのようになったのだ。寿春に帰らせてもらう」
劉備「それで良いのか?民を助けるのが第一であろう」
袁紹「勝手にせよ。反董卓連合は解散とする」
孫堅「そんな勝手な」
袁紹は部下たち数名を残して渤海へと帰っていった。
劉備「所詮、誰も民のことなど考えてはいないのだ。我々は、これより人民救助を第一とする。逃げ遅れた民を救出するのだ」
張飛「おぅ」
関羽「うむ」
張郃「心得ました」
麴義「どんどん水持ってこい。火消すぞ」
趙雲「お手伝い致す」
馬超「俺も協力させてもらいたい」
龐徳「若、やっと合流できましたぞ。これはなんと」
馬超「龐徳、良いところに来た消火活動を手伝ってくれ」
龐徳「承知した」
黄忠「若いものには、まだまだ負けませんぞ」
田豊「広範囲を消火しつつ逃げ遅れた民を助けるのです」
劉虞「都をこんなにするとは」
鮮于輔「消火せよ」
周倉「消せ消せ」
廖化「誰かいないか?」
龔都「全く皆火が好きでやすな。だがこれは酷すぎるでやす」
劉辟「燃やすのは得意だけど消火はあんまりだぜ」
何儀「劉辟の兄貴は、燃やすのが得意なんじゃなくて火事場泥棒が得意なんだろ」
黄邵「違いねぇや」
何曼「兄貴たち、口ばっかり動かしてねぇで消火してくれ」
孫堅「我々も協力するぞ」
孫静「兄上、了解した」
黄蓋「殿、任せてくれい」
程普「殿、我らは右側を担当しましょう」
韓当「井戸付近だなぁ」
祖茂「こっちは火が強いぞ」
右側を孫堅軍が駆け回り消火活動をし、左側を劉備軍が駆け回り消火した。その結果、なんとか消火することに成功した。
村民「助かりました。なんと御礼を申せば良いか」
村娘「董卓軍がそこら中に火をつけて、墓を荒らして長安へと向かってしまいました」
衛兵「取り残された我々にはどうすることもできず死ぬしかないと思っていた時にあなた方に助けていただきました」
義賢「燃やす指示をしていた奴は誰かわかりますか?」
村娘「確か李傕様・郭汜様という言葉が聞こえた気がします」
董白「良かった。お爺様がそんなこと命令するわけがないもの」
徐栄「李傕と郭汜ですか。厄介ですな」
民たちの話を聞いていると向こうから傷だらけの華雄が足を引き摺りながらこちらに向かって歩いてきていた。
関羽「お前は華雄では無いか。その怪我はどうした」
華雄「関羽殿か。俺が李傕たち相手に不覚を取っちまった。都を燃やして回るアイツらを止めようとしてこのザマだ」
董白「華雄、今は喋っちゃダメ。傷を治して。治ったらまたこき使ってあげるんだから」
華雄「ハハハ。董白様、御無事で何よりです。牛輔様や董旻様も李傕たちを止めようとして乱戦となり討死されました」
董白「そんな牛輔叔父様と董旻叔父様が討ち死にだなんて、お爺様は?」
華雄「董卓様は、呂布殿に守られながら長安へと退却されました」
義賢「クーデターか」
華雄「はい。洛陽に凱旋した李傕と郭汜は突如、董卓様に献帝様を引き渡すように詰め寄り、それに反発した牛輔様と董旻様を殺し、俺が時間を稼いでる間に呂布が帰還。董卓様を守りながら長安へと退却という流れです。李傕たちは傷付いた俺を放置して呂布を追っていきました」
義賢「恐らく董卓と共にいる献帝様を追ったのだろうな」
董白「こうしちゃ居られないすぐにお爺様を助けなきゃ」
華雄「馬鹿な真似はおやめください」
董白「馬鹿な真似って何よ。お爺様を救わなきゃいけないのよ」
義賢「武力があるわけでもない知力があるわけでもない。何もできない箱入りの君に何ができる?李傕たちに捕まって董卓を脅す道具に使われるのが関の山だろう」
董白「そんなことないんだから。私が本気を出せば李傕たちなんて」
徐栄「董白様、現実を見てください」
董白「みんなして何よ。お爺様を見捨てるっていうのね。見損なったわ」
華雄「呂布が付いてます。今暫くは大丈夫でしょう」
関羽「うむ。呂布殿の強さは対峙した我らがよく分かっておる」
義賢「・・・(史実では董卓に李傕がクーデターなんて起こさなかった。ということはイレギュラーの発生か!どうしてこうなった。李傕の野心を誰かが利用したのか。一体誰が)不味いかもしれない」
張飛「おいおい、こんな頭を深く悩まされてる義賢見たことねぇぞ。かなりやばいんじゃねぇのか」
孫堅「悩むぐらいなら行動する方が良いこともあろう。劉備軍はこのまま董卓を追い長安へと向かえ。この場は我らがなんとかしよう」
義賢「孫堅殿!それが良いかもしれません。兄上すぐに全軍を集めてください。董卓を追い長安へと入りましょう」
劉備「丁、了解した」
董白「待っててねお爺様。必ず助けるんだから」
華雄「徐栄、董白様のこと、頼んだぞ」
徐栄「あぁ。わかっている」
劉備軍は孫堅軍の勧めにより、この場を任せて長安へと向かうことを決める。その足取りは重苦しかった。
袁紹「どうやら虎牢関は落ちたようだな。全軍洛陽へ向けて進軍せよ」
袁術「反董卓連合の大半は名が帰ってしまったようですなぁ。やはり袁家が最強ということでしょうな」
袁紹と袁術は虎牢関を落とした孫堅・劉備と合流するとそのまま洛陽へと入った。そこで彼らが見たのは、燃える都であった。
孫堅「何故、こんな事になっているのだ!」
袁紹「漢も終わりだな」
袁術「フン。都がこのようになったのだ。寿春に帰らせてもらう」
劉備「それで良いのか?民を助けるのが第一であろう」
袁紹「勝手にせよ。反董卓連合は解散とする」
孫堅「そんな勝手な」
袁紹は部下たち数名を残して渤海へと帰っていった。
劉備「所詮、誰も民のことなど考えてはいないのだ。我々は、これより人民救助を第一とする。逃げ遅れた民を救出するのだ」
張飛「おぅ」
関羽「うむ」
張郃「心得ました」
麴義「どんどん水持ってこい。火消すぞ」
趙雲「お手伝い致す」
馬超「俺も協力させてもらいたい」
龐徳「若、やっと合流できましたぞ。これはなんと」
馬超「龐徳、良いところに来た消火活動を手伝ってくれ」
龐徳「承知した」
黄忠「若いものには、まだまだ負けませんぞ」
田豊「広範囲を消火しつつ逃げ遅れた民を助けるのです」
劉虞「都をこんなにするとは」
鮮于輔「消火せよ」
周倉「消せ消せ」
廖化「誰かいないか?」
龔都「全く皆火が好きでやすな。だがこれは酷すぎるでやす」
劉辟「燃やすのは得意だけど消火はあんまりだぜ」
何儀「劉辟の兄貴は、燃やすのが得意なんじゃなくて火事場泥棒が得意なんだろ」
黄邵「違いねぇや」
何曼「兄貴たち、口ばっかり動かしてねぇで消火してくれ」
孫堅「我々も協力するぞ」
孫静「兄上、了解した」
黄蓋「殿、任せてくれい」
程普「殿、我らは右側を担当しましょう」
韓当「井戸付近だなぁ」
祖茂「こっちは火が強いぞ」
右側を孫堅軍が駆け回り消火活動をし、左側を劉備軍が駆け回り消火した。その結果、なんとか消火することに成功した。
村民「助かりました。なんと御礼を申せば良いか」
村娘「董卓軍がそこら中に火をつけて、墓を荒らして長安へと向かってしまいました」
衛兵「取り残された我々にはどうすることもできず死ぬしかないと思っていた時にあなた方に助けていただきました」
義賢「燃やす指示をしていた奴は誰かわかりますか?」
村娘「確か李傕様・郭汜様という言葉が聞こえた気がします」
董白「良かった。お爺様がそんなこと命令するわけがないもの」
徐栄「李傕と郭汜ですか。厄介ですな」
民たちの話を聞いていると向こうから傷だらけの華雄が足を引き摺りながらこちらに向かって歩いてきていた。
関羽「お前は華雄では無いか。その怪我はどうした」
華雄「関羽殿か。俺が李傕たち相手に不覚を取っちまった。都を燃やして回るアイツらを止めようとしてこのザマだ」
董白「華雄、今は喋っちゃダメ。傷を治して。治ったらまたこき使ってあげるんだから」
華雄「ハハハ。董白様、御無事で何よりです。牛輔様や董旻様も李傕たちを止めようとして乱戦となり討死されました」
董白「そんな牛輔叔父様と董旻叔父様が討ち死にだなんて、お爺様は?」
華雄「董卓様は、呂布殿に守られながら長安へと退却されました」
義賢「クーデターか」
華雄「はい。洛陽に凱旋した李傕と郭汜は突如、董卓様に献帝様を引き渡すように詰め寄り、それに反発した牛輔様と董旻様を殺し、俺が時間を稼いでる間に呂布が帰還。董卓様を守りながら長安へと退却という流れです。李傕たちは傷付いた俺を放置して呂布を追っていきました」
義賢「恐らく董卓と共にいる献帝様を追ったのだろうな」
董白「こうしちゃ居られないすぐにお爺様を助けなきゃ」
華雄「馬鹿な真似はおやめください」
董白「馬鹿な真似って何よ。お爺様を救わなきゃいけないのよ」
義賢「武力があるわけでもない知力があるわけでもない。何もできない箱入りの君に何ができる?李傕たちに捕まって董卓を脅す道具に使われるのが関の山だろう」
董白「そんなことないんだから。私が本気を出せば李傕たちなんて」
徐栄「董白様、現実を見てください」
董白「みんなして何よ。お爺様を見捨てるっていうのね。見損なったわ」
華雄「呂布が付いてます。今暫くは大丈夫でしょう」
関羽「うむ。呂布殿の強さは対峙した我らがよく分かっておる」
義賢「・・・(史実では董卓に李傕がクーデターなんて起こさなかった。ということはイレギュラーの発生か!どうしてこうなった。李傕の野心を誰かが利用したのか。一体誰が)不味いかもしれない」
張飛「おいおい、こんな頭を深く悩まされてる義賢見たことねぇぞ。かなりやばいんじゃねぇのか」
孫堅「悩むぐらいなら行動する方が良いこともあろう。劉備軍はこのまま董卓を追い長安へと向かえ。この場は我らがなんとかしよう」
義賢「孫堅殿!それが良いかもしれません。兄上すぐに全軍を集めてください。董卓を追い長安へと入りましょう」
劉備「丁、了解した」
董白「待っててねお爺様。必ず助けるんだから」
華雄「徐栄、董白様のこと、頼んだぞ」
徐栄「あぁ。わかっている」
劉備軍は孫堅軍の勧めにより、この場を任せて長安へと向かうことを決める。その足取りは重苦しかった。
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