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2章 反董卓連合
劉虞を説得する
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この時の幽州は3分割されていた。公孫瓚と劉虞と公孫度である。幽州には異民族が多く侵入してくる。それの対処に抗戦派の公孫瓚、懐柔派の劉虞と次第に対立を深めていった。幽州制覇を目論む公孫瓚にとって劉虞は目の上のたん瘤であり、どうにかして滅ぼしたいと常に考えていた。史実では、公孫瓚が劉虞を市中引き回しにして殺し、質素な暮らしを心がけて、民に接していた劉虞の信奉者は多く。結果的に公孫瓚は民の反乱に度々あうという憂き目にあっている。これを変えるためには公孫瓚に劉虞を討たせてはならない。そして、劉虞を取り込み公孫瓚軍の力とする必要があると公孫瓚を説得したわけだが我らが劉義賢は、そんなことは考えていない。劉虞軍をそっくりそのまま兄上である劉備の力にするべく提案したのだ。そもそも抗戦派と懐柔派だ。思想が違うものが相入れる訳がない。ならどうするべきか。第三勢力を間に入れれば良い。それがちょうどいる今なら劉虞も聞く耳を持つだろうとそう考えたのだ。公孫瓚に付く振りをさせて劉備に付かせるという大胆な策であった。義賢にとっては兄上の天下を目指すのであり、公孫瓚軍を強化する必要は全くない。寧ろ公孫瓚の性格を会って、すぐ見抜いた義賢にとって公孫瓚は自滅するのが明らかだった。それに兄上が巻き込まれないように公孫瓚軍を生かさず殺さず利用するだけだと割り切ることにしたのだ。
門兵「止まれ、何者だ。名を名乗れ」
劉備「劉玄徳と申します。劉虞殿に謁見したい。通してもらえないか?」
門兵「暫しここで待て」
劉備「わかりました」
門兵が事の次第を報告しに向かうと劉虞付きの侍従が来た。
侍従「お待たせして申し訳ありません。劉虞様の侍従の魏攸と申します。劉備殿の来訪を劉虞様は大変喜んでおいでです。こちらへどうぞ」
魏攸の案内に従い劉虞の元へ向かう。
劉備「劉玄徳と申します。この度は急な来訪を受け入れてくださり感謝します。こちらは弟の」
義賢「劉義賢と申します」
劉虞「これはこれは、丁寧な挨拶痛み入ります。劉伯安です。同族である劉備殿の来訪を心より嬉しく思いますぞ。して此度はどのような御用件で?」
劉備「公孫瓚殿の元に身を寄せておりまして、劉虞殿にも是非反董卓連合の加入を願えないかと参った次第です」
劉虞「公孫瓚じゃと。すまぬがワシはあやつが嫌いじゃ。それに、董卓を討つということは朝廷に弓を引くということじゃ。朝廷の臣下としてそれはできぬ」
義賢「至極当然の答えですが、朝廷を操っているのを見逃すとは。ハハハハハ。全く傑作です」
劉備「丁、止めぬか」
劉虞「いや、笑われて当然じゃ。しかし、何と言われようとも今朝廷を保護しているのは董卓じゃ。ワシには逆らうことなどできん」
義賢「いえいえ、劉虞殿は、何か勘違いをしておられるようだ。私が笑ったのは、劉虞殿が情勢をよく見極める優れた御仁だと思ったからです。全く身を寄せている公孫瓚殿と比べて雲泥の差です。反董卓連合などすぐに解散になるでしょうな。ハハハハハ」
劉備「丁、兄弟子をこれ以上愚弄すると許さぬぞ」
劉虞「劉備殿は優しいのじゃな。兄弟子を想い、後顧の憂いとなる可能性のあるワシの元に来たということじゃろう。あいわかった。劉虞軍は公孫瓚軍が反董卓連合軍として、洛陽に赴く間その領地へは一切手を出さぬ。その証として道中の兵糧の支援を約束しよう。これで劉備殿も良い報告ができるであろう」
劉備「御心遣い痛み入ります」
義賢「もう一つお願いがあるのですが」
劉虞「何であろう?」
義賢「公孫瓚軍に併合されてはくださいませんか?」
???「貴様、黙って聞いておればそれが狙いか」
劉虞「鮮于輔。止めよ」
鮮于輔「しかし殿。いえ、わかりました」
劉虞「劉義賢殿でしたな。話をお聞きしましょう」
義賢「劉虞殿は、異民族に対して懐柔策を取っておられますね。俺もそれに大きく賛成です。揉めて敵を作るよりも仲良くしてお互いに必要な物資を補い合う関係の方が良いでしょう。ですがそれは遠くない未来公孫瓚殿のせいで潰れるでしょう。あの方は異民族を決して受け入れないでしょう。でもあのお方は臣下の意見ならよく聞くのです。そこで提案なのですが公孫瓚軍に劉虞殿が加入し内側から異民族の有用性を公孫瓚殿に説くというのは如何ですか?」
劉虞「ホッホッホ。面白いお人じゃ。敢えて嫌っている者の臣下になり内側から変えよとそう言うとは。だがその可能性は今まで考えなんだ。検討するとしよう」
???「殿。このお方の言葉。実に目が覚める思いです」
劉虞「田疇、お前がそこまで言うとはな」
鮮于輔「殿。公孫瓚じゃなくてよ。いっそのこと劉備殿に降伏するってことにしちゃどうだろうか?」
劉虞「成程。公孫瓚ではなく劉備殿か。ハハハハハ。これまた面白い。幽州刺史であるワシが義勇軍に降伏か。うむ。あいわかった。領土は公孫瓚にくれてやろう。だが臣下は残らず劉備殿の麾下に加わることを許していただけるのであればその提案受け入れましょうぞ」
義賢「公孫瓚殿のことです。領土が手に入るのならあなた方のことまでとやかく言うことはないでしょう1人を除いて。隠れて聞いてるんだろ出てこいよ」
???「くっ何故わかったのだ」
劉虞「公孫記!?」
劉備「どういうことだ」
義賢「簡単な話です。公孫瓚殿は兄上のことすら信じていなかったのです。同族である劉虞と結び自分を討つのではないかとそう考えたのでしょう」
公孫記「!?」
義賢「その反応は図星のようですね。劉虞殿の元にいた同族である公孫記殿を使い。何かあれば殺せとでも言われていたのでしょう。そうでなければ兵を伏せる必要はありませんから」
劉虞「公孫記よ。どうなのじゃ。真か」
公孫記「その通りだ。だが会談の結果そのようなことではないとわかった。俺は報告はせぬ。だが同族である公孫瓚殿を裏切ることはできぬ。今より劉虞殿の元を去り公孫瓚殿に仕官したい」
劉虞「わかった。今までよく尽くしてくれた。感謝する」
公孫記はその言葉を聞くと深々と頭を下げ去っていった。
鮮于輔「良いのですか?有る事無い事行って殿を亡き者にしようとするかもしれませんぞ」
田疇「そのようなやつではない。同族である公孫瓚に頼まれて断りきれんかったのだろう」
劉虞「うむ、ワシも田疇と同意見じゃ。ではこの幽州刺史の印を持ち、共に参るとしようか劉備殿」
劉備「よろしくお願いします劉虞殿」
イレギュラーが入ったが何とか劉虞を説得した劉備は、劉虞を連れて公孫瓚の元に戻るのであった。
門兵「止まれ、何者だ。名を名乗れ」
劉備「劉玄徳と申します。劉虞殿に謁見したい。通してもらえないか?」
門兵「暫しここで待て」
劉備「わかりました」
門兵が事の次第を報告しに向かうと劉虞付きの侍従が来た。
侍従「お待たせして申し訳ありません。劉虞様の侍従の魏攸と申します。劉備殿の来訪を劉虞様は大変喜んでおいでです。こちらへどうぞ」
魏攸の案内に従い劉虞の元へ向かう。
劉備「劉玄徳と申します。この度は急な来訪を受け入れてくださり感謝します。こちらは弟の」
義賢「劉義賢と申します」
劉虞「これはこれは、丁寧な挨拶痛み入ります。劉伯安です。同族である劉備殿の来訪を心より嬉しく思いますぞ。して此度はどのような御用件で?」
劉備「公孫瓚殿の元に身を寄せておりまして、劉虞殿にも是非反董卓連合の加入を願えないかと参った次第です」
劉虞「公孫瓚じゃと。すまぬがワシはあやつが嫌いじゃ。それに、董卓を討つということは朝廷に弓を引くということじゃ。朝廷の臣下としてそれはできぬ」
義賢「至極当然の答えですが、朝廷を操っているのを見逃すとは。ハハハハハ。全く傑作です」
劉備「丁、止めぬか」
劉虞「いや、笑われて当然じゃ。しかし、何と言われようとも今朝廷を保護しているのは董卓じゃ。ワシには逆らうことなどできん」
義賢「いえいえ、劉虞殿は、何か勘違いをしておられるようだ。私が笑ったのは、劉虞殿が情勢をよく見極める優れた御仁だと思ったからです。全く身を寄せている公孫瓚殿と比べて雲泥の差です。反董卓連合などすぐに解散になるでしょうな。ハハハハハ」
劉備「丁、兄弟子をこれ以上愚弄すると許さぬぞ」
劉虞「劉備殿は優しいのじゃな。兄弟子を想い、後顧の憂いとなる可能性のあるワシの元に来たということじゃろう。あいわかった。劉虞軍は公孫瓚軍が反董卓連合軍として、洛陽に赴く間その領地へは一切手を出さぬ。その証として道中の兵糧の支援を約束しよう。これで劉備殿も良い報告ができるであろう」
劉備「御心遣い痛み入ります」
義賢「もう一つお願いがあるのですが」
劉虞「何であろう?」
義賢「公孫瓚軍に併合されてはくださいませんか?」
???「貴様、黙って聞いておればそれが狙いか」
劉虞「鮮于輔。止めよ」
鮮于輔「しかし殿。いえ、わかりました」
劉虞「劉義賢殿でしたな。話をお聞きしましょう」
義賢「劉虞殿は、異民族に対して懐柔策を取っておられますね。俺もそれに大きく賛成です。揉めて敵を作るよりも仲良くしてお互いに必要な物資を補い合う関係の方が良いでしょう。ですがそれは遠くない未来公孫瓚殿のせいで潰れるでしょう。あの方は異民族を決して受け入れないでしょう。でもあのお方は臣下の意見ならよく聞くのです。そこで提案なのですが公孫瓚軍に劉虞殿が加入し内側から異民族の有用性を公孫瓚殿に説くというのは如何ですか?」
劉虞「ホッホッホ。面白いお人じゃ。敢えて嫌っている者の臣下になり内側から変えよとそう言うとは。だがその可能性は今まで考えなんだ。検討するとしよう」
???「殿。このお方の言葉。実に目が覚める思いです」
劉虞「田疇、お前がそこまで言うとはな」
鮮于輔「殿。公孫瓚じゃなくてよ。いっそのこと劉備殿に降伏するってことにしちゃどうだろうか?」
劉虞「成程。公孫瓚ではなく劉備殿か。ハハハハハ。これまた面白い。幽州刺史であるワシが義勇軍に降伏か。うむ。あいわかった。領土は公孫瓚にくれてやろう。だが臣下は残らず劉備殿の麾下に加わることを許していただけるのであればその提案受け入れましょうぞ」
義賢「公孫瓚殿のことです。領土が手に入るのならあなた方のことまでとやかく言うことはないでしょう1人を除いて。隠れて聞いてるんだろ出てこいよ」
???「くっ何故わかったのだ」
劉虞「公孫記!?」
劉備「どういうことだ」
義賢「簡単な話です。公孫瓚殿は兄上のことすら信じていなかったのです。同族である劉虞と結び自分を討つのではないかとそう考えたのでしょう」
公孫記「!?」
義賢「その反応は図星のようですね。劉虞殿の元にいた同族である公孫記殿を使い。何かあれば殺せとでも言われていたのでしょう。そうでなければ兵を伏せる必要はありませんから」
劉虞「公孫記よ。どうなのじゃ。真か」
公孫記「その通りだ。だが会談の結果そのようなことではないとわかった。俺は報告はせぬ。だが同族である公孫瓚殿を裏切ることはできぬ。今より劉虞殿の元を去り公孫瓚殿に仕官したい」
劉虞「わかった。今までよく尽くしてくれた。感謝する」
公孫記はその言葉を聞くと深々と頭を下げ去っていった。
鮮于輔「良いのですか?有る事無い事行って殿を亡き者にしようとするかもしれませんぞ」
田疇「そのようなやつではない。同族である公孫瓚に頼まれて断りきれんかったのだろう」
劉虞「うむ、ワシも田疇と同意見じゃ。ではこの幽州刺史の印を持ち、共に参るとしようか劉備殿」
劉備「よろしくお願いします劉虞殿」
イレギュラーが入ったが何とか劉虞を説得した劉備は、劉虞を連れて公孫瓚の元に戻るのであった。
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