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2章 反董卓連合

何進の死と十常侍の排除

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 劉備たちが公孫瓚の元に身を寄せてから宮中ではとんでもない事件が起こっていた。
 何進「貴様ら、こんなことしてタダで済むと思うなよ」
 ???「このような結果になり残念です。共に同じ御方を次の皇帝にと推していたのに。貴方はあろうことか我らを排除しようとなさった。これはその報いです」
 12の刃が何進の身体を貫いたのである。それを見ていた女官は悲鳴をあげて立ち去る。
 女官「きゃーーーーーーーーー」
 ???「これは何の騒ぎじゃ」
 女官「何皇后カコウゴウ様、お逃げください。何進様が十常侍たちに誅殺されました」
 何皇后「兄上が、だからあれほど十常侍と揉めるなと申したのに。あの馬鹿兄め」
 ???「安心してください。次の皇帝であらせられる劉辯リュウベン様のお母様である貴方様まで殺そうとは思っておりませぬ。ですがお分かりいただけますね」
 何皇后「張譲チョウジョウ。わかったお前に従おう」
 張譲「理解が早くて助かります」
 何進が十常侍に討たれたという報は袁紹の耳にも入った。
 袁紹「あのクソ共が何進様をよくも。許せぬ。抹殺してくれるわ」
 曹操「今は抑えよ本初」
 袁紹「孟徳よ。これが抑えられると思っているのか。朱儁殿や皇甫嵩殿、董卓殿と共に十常侍を討ち取るぞ」
 曹操「待て、あの野蛮な董卓をみやこに入れるというのか?よせ本初」
 袁紹「野蛮だが涼州にて武力で成り上がった男だ黄巾党の時よりは頼りになるだろう。今はあんなのでも使わねばならぬ」
 曹操「どうなっても知らぬぞ」
 曹操の言葉は正しかった。この結果が次なる騒乱を呼ぶことにこの時はまだ誰も知らない。
 張譲「クソっ袁紹め。まさかこんなに早いとは。趙忠チョウチュウ段珪ダンケイはワシと共に奴らのもう一つの狙いである劉辯様と劉協リュウキョウ様を連れて逃げるぞ。夏惲カウン郭勝カクショウ孫璋ソンショウ畢嵐ヒツラン栗嵩リツスウ高望コウボウ張恭チョウキョウ韓悝カンカイ宋典ソウテンよ。できる限り時間を稼ぐのじゃ」
 趙忠・段珪「お任せください張譲様」
 夏惲たち「何としても時間を稼ぎまする。どうかご無事で」
 張譲「うむ。任せたぞ」
 張譲と趙忠と段珪は、何皇后と劉辯と劉協を連れて、宮中である洛陽らくようを脱出した。
 夏惲「何としてもここは凌ぐのだ」
 郭勝「決して抜かせるでないぞ」
 十常侍の兵「はい」
 だが勢いのある袁紹軍と曹操軍に次々と討たれる。
 袁紹「夏惲、覚悟せよ」
 曹操「郭勝、逃さんぞ」
 夏惲「袁紹め。この俺が討ってくれるわ」
 郭勝「曹操か。よもやここまでか」
 打ち合うこともなくザクリと討たれる夏惲・郭勝。
 袁紹「貴様ら宦官に討てる首など持っておらんわ。この首を晒しておけ」
 袁紹の兵「はっ」
 曹操「我ら4軍団で門から攻め上がるというのは良かったと思うがどうして、東門をあの野蛮な董卓に任せたのだ」
 袁紹「ここに辿り着かなかったやつのことなど知らぬわ」
 曹操「待て本初よ。では東門はフリーなのではあるまいか?」
 袁紹「孟徳よ。ここまでの大軍だ。どこへ逃げられるというのだ」
 曹操「本初よ。お前のそういうところが甘いというのだ」
 曹操の言った通り、張譲たちは東門から外へと脱出していたのである。
 一方北門では朱儁が孫璋・畢嵐・栗嵩を相手に快進撃を続けていた。
 朱儁「世話になった何進様のために宦官共を一掃するぞ者共続けー」
 朱儁の兵「オオオオオオオオオオ」
 孫璋「決してこれ以上は進ませるな」
 畢嵐「何としても止めるのだ」
 栗嵩「止めろ止めろ止めろ」
 そんな声も虚しくザクリザクリと討ち取られる3人。
 朱儁「所詮は朝廷を操ることしか考えられぬ者たちかくも脆いか。この首も見せしめに晒しておけ」
 朱儁の兵「はっ」
 南門では、皇甫嵩が高望・張恭・韓悝・宋典を相手に快進撃を続けていた。
 高望「流石は皇甫嵩といったところか」
 張恭「死にたくない死にたくない」
 韓悝「喚くな」
 宋典「クソこんなことなら宦官になぞならなかったのに」
 士気の低い相手など討ち取るに容易い。しかも相手は黄巾軍壊滅の功労者の1人皇甫嵩だ。宦官共に勝ち目はなかった。次々と討ち取られる。
 皇甫嵩「全く黄巾よりも歯応えのない者共よ。この首も晒しておくのだ」
 皇甫嵩の兵「はっ」
 そして3軍団が踏み込んだ宮中には野蛮なアイツが居たのだ。
 袁紹「そんな馬鹿な!?」
 曹操「だから言ったのだ。詰めが甘いと」
 朱儁「これはどういうことだ」
 皇甫嵩「何故アイツが」
 董卓「これはこれは皆様、遅い到着ですな。待ちくたびれましたぞ」
 時は少し戻り東門から張譲たちが脱出した時に戻る。
 張譲「ここまでくれば安心じゃ」
 趙忠「上手く行きましたなぁ」
 段珪「宦官の数も減らし、我らで何皇后様と劉辯様を盛り立てる計画」
 何皇后「それなのに何故コヤツまで連れ出したのじゃ」
 張譲「もちろんこの場で殺して、その罪を袁紹たちに着せるためでございます」
 劉協「そんな嘘であろう。張譲よ」
 張譲「残念ですが」
 その刃が振り下ろされるよりも張譲の首が飛ぶ方が早かった。
 董卓「これはこれは、天子様に手を出そうとは行けませんなぁ。思わず我が牛刀にて撫で斬りにしてしまいました。もう大丈夫ですぞ劉協様」
 趙忠「待て待つのだ。ぎいゃぁ」
 李傕「へへへ。待てと言われて待つやつが居んのかよバーカ」
 段珪「わかった。お前たちに従う。金も全て渡そうだからなっ。ぐへぇ」
 郭汜「金どころか全て頂くつもりだから問題ないってんだよバーカ」
 何皇后「そうか宦官から妾を救うてくれたのじゃな。かたじけない」
 ???「あら何を勘違いなさっているのかしら」
 何皇后「お前は何故生きている。確かに毒で殺したはず」
 董卓「驚いておるようだな。王美人オウビジンいや我が妻、王栄オウエイよ。説明してやるが良い」
 王栄「董卓様。かしこまりましたわ。よーくお聞きこのメスブタ皇后。毒殺されるその瞬間、私は運命の出会いをしたのそう董卓様とね。董卓様は約束してくださったわ。私の息子を次の皇帝にしてくださるって。だから私もね約束したの董卓様の酒池肉林の1人に加わるって。だってこの人のイチモツったら凄いのよ。あんなので突かれて堕ちない女なんていないんじゃないかしら。あぁん想像しただけでじんわりと濡れてきちゃったわ」
 董卓「グハハハ。今夜も可愛がってやろうぞ」
 王栄「あぁん。嬉しいですわ董卓様~」
 董卓「そういうことなので、何皇后様と劉辯様いや少帝辯ショウテイベン様には御退場頂こうと思いまする」
 何皇后「待ってくれぬか。妾も其方の酒池肉林の1人となろうぞ。だから劉辯だけは助けてくれぬか?」
 董卓「残念ですが俺様にも選ぶ権利はある。王栄のように美しければ問題ないが。其方はククク。そのブタであるからして性奴隷ペットでよければ飼ってやらぬこともないが少帝辯様が生きてては約束を違えるためからしますがな。グハハハ」
 何皇后「ブタにブタ呼ばわりされる筋合いなどないわ。クハッ」
 何皇后の胸を董卓の牛刀が貫いていた。
 董卓「何を勘違いしておるのですかな。生き延びたかったのなら泥水を啜りながらでもそこは、はい一択でしょう。プライドが高くて醜いメスブタが人間の言葉なんて発しては、なりませんぞ。グハハハ」
 何皇后「き、さ、ま。か、な、ら、ず、こ、う、か、い、す、る、ぞ、よ」
 パタリと動かなくなると少帝辯こと劉辯を捕まえて八つ裂きにした。
 王栄「董卓様のお陰で復讐も果たせて、愛する息子にも再会できて、もう最高の気分ですわぁ」
 董卓「良いのだ。お前はもう我妻の1人よ。叶えてやるのが夫の懐の広さというものであろう。グハハハ」
 劉協「母様」
 王栄「あらあらこの子ったら泣き虫さんね」
 董卓「良いではないか。グハハハ」
 こうして宮中を掌握した董卓により次の騒乱が幕を開けるのであった。
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