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1章 黄巾の乱
黄巾の乱の収束
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張角たちの偽物の首を持ち、朝廷軍本部何進の前に跪く劉備義勇軍の面々。
何進「面を上げよ。皇甫嵩から聞いたがお前たちが張角・張宝・張梁の首を取ったと言うことで間違いないか?」
劉備「はっ広宗の祭殿への裏道を偶然見つけそこから侵入して激戦の末討ち果たしました。そのせいでその言いにくいのですが原型を留めておらず」
何進「では、それが張角の首とは言い切れないだろう。そもそも義勇軍なぞに討ち取れる訳なかろう。こやつらを摘み出せ」
義賢「お待ちください。これが張角の首ではないと?確かにそうかもしれませんね。ですが黄巾軍は張角様が討ち取られたと離散した。この首を討ち取ったのが義勇軍ということが納得できないのなら。この首を何進様に差し上げます。そもそも我々は手柄欲しさに討ち取ったのではありません。天子様の憂いを少しでも軽くするために義勇兵として立ち上がったのです。このような首必要ありませぬ」
義賢は何進のところに雑に生首を放り投げた。
何進「何をするのだ貴様。死にたいのか。誰かこの狼藉者を殺せ」
袁紹「お待ちください」
何進の耳元で袁紹がゴニョゴニョと何かを耳打ちする。
何進「ゴホン、取り乱してすまなかった。この首は朱儁・皇甫嵩・袁紹が討ち取ったということで間違いないな」
義賢は何進の言葉に何かを察した。
義賢「えぇ、その通りです」
何進「それをわざわざ運んできてくれた者たちに失礼な態度を取ったすまぬ。仕方あるまい首が原型を留めていないことなど激戦となれば良くあることだ。ここまで拾って持ってきてくれたこと感謝する。下がって良いぞ」
劉備「それでは失礼致します」
義賢「失礼致します」
劉備と義賢は深々と頭を下げ、その場を後にする。
何進「これで良いのか袁紹よ」
袁紹「えぇ、事実張角が討ち取られたと騒いで黄巾軍が瓦解したのは事実です。それを何進様お抱えの朱儁様と皇甫嵩様、それに俺が討ったことにしておけば、何進様の栄光はより高まるでしょう」
何進「ククク。袁紹よ。良き策だ。それに天子様を操ろうと動いておる宦官共の動きも活発化してきておるようだ。早く事が片付いて良かったと考えるべきだな」
袁紹「えぇ」
義賢と劉備が外に出ると曹操に出会う。
曹操「ご活躍だったようだな劉備殿」
劉備「曹操殿。私には恐れ多い事です」
曹操「謙遜なぞせずとも良いだろう。いずれ2人で語らいたいものだな。では急いでいるのでこれにてすまぬ」
劉備「はっ。曹操殿もお元気で」
劉備が自分の陣幕に戻るとどっと疲れが出たのか椅子に倒れ込むようにして座った。
義賢「兄上!?」
劉備「全く生きた心地がしなかった。義賢が何進様に啖呵を切るとは」
張飛「ハッハッハ。全く見ものだったぜ。何進の顔ったら真っ赤っかなんだからよ。ハッハッハ」
関羽「翼徳、よさぬか。誰が聞いているかわかったものではないぞ」
太史慈「でもこれにて黄巾の乱は無事に収束したようですな。俺も首級を2つもあげれて満足です」
華雄「俺もこの戦いには参加できんだろうと諦めていたが良い経験をした。お前たちとは敵として会いたくはないものだ」
太史慈は、突撃してきた呉桓・呉覇の兄弟を討ち取ったのだ。華雄は、彭脱・馬相・陳敗・陳宝という4人を討ち取る大活躍だった。
義賢「お2人には感謝しかありません。縁があったらまたお会いしましょう」
華雄「うむ。そうだな。割と居心地は悪くなかった」
太史慈「孔融様をお助けしていただいた恩を返しただけです。お気になさらず」
去ろうとする2人にに義賢は手紙を渡した。
華雄・太史慈「これは?」
義賢「帰る道すがらお読みください。いつか必要になる時があると思いしたためたものです。信じていただければ幸いです」
2人は頷くと自分達の主君の元へ去っていった。
劉備「何を渡したんだい?」
義賢「内緒です。ですがあの2人の生死を左右する事です」
張飛「勿体ぶるんだな」
関羽「あの偉丈夫共が早々死ぬとは思えぬが」
ハハハ。1人の死には関羽殿がめちゃくちゃ絡んでるんだけどなんて口が裂けても言えない。今が184年だから7年後、その間に華雄殿は董卓殿に染まったって事だろう。それを防ぐ事ができれば華雄殿は良き武人として関羽殿と肩を並べる未来があるかもしれない。というかそういう未来のために手紙を渡したんだけどね。
伝令「すいません、劉備殿でしょうか?」
劉備「私が劉備ですがどうされましたか?」
伝令「良かった。まだここを立っていなかったのですね。何進様より。劉備を中山国安熹県の県令に任命するとのことです。現地にすぐ向かわれたし」
劉備「私に県令ですか?」
伝令「えぇ、では伝えましたからね。失礼します」
義賢「兄上を県令にする。口止めでしょうね」
劉備「口止めか。だが民のためになるのなら引き受けよう」
田豫「玄徳、母が心配だから俺は故郷に帰らせてもらう。すまない」
義賢「田豫殿、お待ちください。俺たちも一旦故郷に帰ります。すぐに行かないといけないわけではありますまい」
劉備「丁のいう通りだ。一度故郷に戻ろう。俺も母に会いたい」
簡雍「そうだねぇ。一旦みんなで帰るとしますかねぇ」
張飛「おぅよ」
関羽「うむ、異存ござらん」
この度正式に8人の配下を迎えることになった。龔都・何儀・黄邵・何曼・劉辟は、張飛殿と馬が合うらしく配下となった。張飛殿の風貌はどう見ても山賊だもんな(笑)周倉・廖化・裴元紹は、関羽殿の配下となった。義を重んじる関羽殿の元なら良き将となるだろう。義勇兵たちの顔も凄く穏やかだ。劉備義勇軍は、故郷を目指して進軍するのであった。
何進「面を上げよ。皇甫嵩から聞いたがお前たちが張角・張宝・張梁の首を取ったと言うことで間違いないか?」
劉備「はっ広宗の祭殿への裏道を偶然見つけそこから侵入して激戦の末討ち果たしました。そのせいでその言いにくいのですが原型を留めておらず」
何進「では、それが張角の首とは言い切れないだろう。そもそも義勇軍なぞに討ち取れる訳なかろう。こやつらを摘み出せ」
義賢「お待ちください。これが張角の首ではないと?確かにそうかもしれませんね。ですが黄巾軍は張角様が討ち取られたと離散した。この首を討ち取ったのが義勇軍ということが納得できないのなら。この首を何進様に差し上げます。そもそも我々は手柄欲しさに討ち取ったのではありません。天子様の憂いを少しでも軽くするために義勇兵として立ち上がったのです。このような首必要ありませぬ」
義賢は何進のところに雑に生首を放り投げた。
何進「何をするのだ貴様。死にたいのか。誰かこの狼藉者を殺せ」
袁紹「お待ちください」
何進の耳元で袁紹がゴニョゴニョと何かを耳打ちする。
何進「ゴホン、取り乱してすまなかった。この首は朱儁・皇甫嵩・袁紹が討ち取ったということで間違いないな」
義賢は何進の言葉に何かを察した。
義賢「えぇ、その通りです」
何進「それをわざわざ運んできてくれた者たちに失礼な態度を取ったすまぬ。仕方あるまい首が原型を留めていないことなど激戦となれば良くあることだ。ここまで拾って持ってきてくれたこと感謝する。下がって良いぞ」
劉備「それでは失礼致します」
義賢「失礼致します」
劉備と義賢は深々と頭を下げ、その場を後にする。
何進「これで良いのか袁紹よ」
袁紹「えぇ、事実張角が討ち取られたと騒いで黄巾軍が瓦解したのは事実です。それを何進様お抱えの朱儁様と皇甫嵩様、それに俺が討ったことにしておけば、何進様の栄光はより高まるでしょう」
何進「ククク。袁紹よ。良き策だ。それに天子様を操ろうと動いておる宦官共の動きも活発化してきておるようだ。早く事が片付いて良かったと考えるべきだな」
袁紹「えぇ」
義賢と劉備が外に出ると曹操に出会う。
曹操「ご活躍だったようだな劉備殿」
劉備「曹操殿。私には恐れ多い事です」
曹操「謙遜なぞせずとも良いだろう。いずれ2人で語らいたいものだな。では急いでいるのでこれにてすまぬ」
劉備「はっ。曹操殿もお元気で」
劉備が自分の陣幕に戻るとどっと疲れが出たのか椅子に倒れ込むようにして座った。
義賢「兄上!?」
劉備「全く生きた心地がしなかった。義賢が何進様に啖呵を切るとは」
張飛「ハッハッハ。全く見ものだったぜ。何進の顔ったら真っ赤っかなんだからよ。ハッハッハ」
関羽「翼徳、よさぬか。誰が聞いているかわかったものではないぞ」
太史慈「でもこれにて黄巾の乱は無事に収束したようですな。俺も首級を2つもあげれて満足です」
華雄「俺もこの戦いには参加できんだろうと諦めていたが良い経験をした。お前たちとは敵として会いたくはないものだ」
太史慈は、突撃してきた呉桓・呉覇の兄弟を討ち取ったのだ。華雄は、彭脱・馬相・陳敗・陳宝という4人を討ち取る大活躍だった。
義賢「お2人には感謝しかありません。縁があったらまたお会いしましょう」
華雄「うむ。そうだな。割と居心地は悪くなかった」
太史慈「孔融様をお助けしていただいた恩を返しただけです。お気になさらず」
去ろうとする2人にに義賢は手紙を渡した。
華雄・太史慈「これは?」
義賢「帰る道すがらお読みください。いつか必要になる時があると思いしたためたものです。信じていただければ幸いです」
2人は頷くと自分達の主君の元へ去っていった。
劉備「何を渡したんだい?」
義賢「内緒です。ですがあの2人の生死を左右する事です」
張飛「勿体ぶるんだな」
関羽「あの偉丈夫共が早々死ぬとは思えぬが」
ハハハ。1人の死には関羽殿がめちゃくちゃ絡んでるんだけどなんて口が裂けても言えない。今が184年だから7年後、その間に華雄殿は董卓殿に染まったって事だろう。それを防ぐ事ができれば華雄殿は良き武人として関羽殿と肩を並べる未来があるかもしれない。というかそういう未来のために手紙を渡したんだけどね。
伝令「すいません、劉備殿でしょうか?」
劉備「私が劉備ですがどうされましたか?」
伝令「良かった。まだここを立っていなかったのですね。何進様より。劉備を中山国安熹県の県令に任命するとのことです。現地にすぐ向かわれたし」
劉備「私に県令ですか?」
伝令「えぇ、では伝えましたからね。失礼します」
義賢「兄上を県令にする。口止めでしょうね」
劉備「口止めか。だが民のためになるのなら引き受けよう」
田豫「玄徳、母が心配だから俺は故郷に帰らせてもらう。すまない」
義賢「田豫殿、お待ちください。俺たちも一旦故郷に帰ります。すぐに行かないといけないわけではありますまい」
劉備「丁のいう通りだ。一度故郷に戻ろう。俺も母に会いたい」
簡雍「そうだねぇ。一旦みんなで帰るとしますかねぇ」
張飛「おぅよ」
関羽「うむ、異存ござらん」
この度正式に8人の配下を迎えることになった。龔都・何儀・黄邵・何曼・劉辟は、張飛殿と馬が合うらしく配下となった。張飛殿の風貌はどう見ても山賊だもんな(笑)周倉・廖化・裴元紹は、関羽殿の配下となった。義を重んじる関羽殿の元なら良き将となるだろう。義勇兵たちの顔も凄く穏やかだ。劉備義勇軍は、故郷を目指して進軍するのであった。
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