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1章 黄巾の乱
タイムスリップではなくタイムリープだった!?
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鍛治師の舞にまだお説教が足りないと連れて行かれる義賢。
舞「お前ら、私は少し外す」
鍛治師A「ヘイ」
鍛治師B「お嬢も隅に置けませんねぇ」
舞「馬鹿、そんなんじゃない」
鍛治師C「否定しなくても」
鍛治師D「ハハハ」
舞「今月の給料3分の1カット」
鍛治師全員「そりゃないですぜお嬢」
舞「茶化すお前らが悪い」
鍛治師A「真面目すぎるんだよお嬢は」
鍛治師B「まぁそこが可愛いところだけどな」
鍛治師C「違いねぇや」
鍛治師D「ハハハ」
舞「2分の1カット」
全員がガックシしながらも笑ってる。
舞「義賢、こっち」
義賢「あぁ」
舞に連れられて野原にやってくる。
舞「ここまできたらもういい。ところでお前誰?」
舞の唐突な一言に唖然とし言葉が出てこない義賢。
義賢「………」
舞「黙ってるってことは肯定と変わらない」
このままではまずい何か言わないと取り敢えず誤魔化してみるか。
義賢「何言ってんだよ。お前の幼馴染の劉義賢だよ。変なこと言うから固まっただけだ」
舞「返答までに3分。図星を突かれて何か対策考えてたのは明白」
おいおいマジかよ。
舞「コイツなんでわかったんだ」
義賢「!?」
舞「そもそもお前が本当に義賢なら、玄徳兄ちゃんは丁って呼ぶ。義賢なんて親しい友人呼びはしない。まぁ一部字呼びを嫌がる奴もいるけど」
それって劉備殿も中身が弟ではないことに気付いている。もはやここまでか。
義賢「お前の察しの通り、俺の名前はリュウ・ヨシカタ。遥か未来の人間だ」
舞「そんな嘘いらないといいたいとこ。でも義賢じゃないのは明らか。取り敢えず信じる」
義賢「ありがとう」
舞「じゃあ、お前の中に義賢はもういない?」
義賢「いや、名を思い出した時に丁と言われた気がするから恐らく奥底にはいると思う」
舞「じゃあ、ここで約束したこと覚えてる?」
義賢「いや全く」
舞「即答は失礼」
義賢「うっ」
頭で声が響く。
『彼女の名前は呂舞。彼女は生き別れた兄を探してこの村を立ち寄った際に知り合い。この野原でお互いが一人前になったら結婚を約束した。僕の許嫁だよ』
舞「大丈夫?義賢?」
義賢「呂舞、生き別れの兄を探して、この村に辿り着き、お互いが一人前になったら結婚しようと約束した」
舞「そうだ、思い出した?」
義賢「いや、頭の中で声が聞こえたんだ」
舞「そう。きっと義賢が教えてくれた。義賢との約束はアンタに関係ない。背負う必要はない」
義賢「あぁ、今はそんなこと考えられない。だがこの身体の持ち主がお前に対して深い恋慕を抱いていることはわかった。それに俺の役目も」
舞「役目?」
義賢「あぁ、兄上を必ず一国一城の主に押し上げるってことだ。そしてお前のことも必ず迎えに来る」
舞「えっ?」
義賢「この身体の持ち主が心底愛しているんだ。いずれ俺の役目が終わりコイツに身体を返す時に側にお前が居ないと悲しむだろ」
舞「そんなのアンタが背負う必要は」
義賢「大アリなんだよ。俺は感謝してんだよ。この身体の持ち主に。憧れの劉備玄徳に合わせてくれたんだからな。それも実の弟だぜ。なら俺も応えてやらねぇといけねぇだろ」
舞「わかった。そこまで言うなら期待しないで待ってる。でも武器の値段は5倍。これは譲れない。でも、特別に出世払いにしてやる」
義賢「出世払いなら悪くねぇかもな」
舞「フフフ」
義賢「笑うと可愛いな」
舞「笑うとは余計。いつも可愛い」
義賢「どの口で言ってんだか」
舞「義賢はそんな口の聞き方しない。可愛いよ舞って、いつも頭撫ででくれる」
義賢「悪いな。俺は、義賢じゃなくてリュウ・ヨシカタなんで」
舞「でも、安心。お前が玄徳兄ちゃんに仇為すものなら殺すつもりだった」
義賢「えっ?」
舞「当然。愛する人の身体を乗っ取ってるだけでもお前の罪相当。その上、義賢が慕っていた玄徳兄ちゃんに仇為すなら容赦しない」
義賢「成程、確かに俺も劉備殿に仇為すものには容赦できそうにない。その点では、お前の答えに対して正解を選べたってことかな」
舞「癪だけど気が合うのは認める」
義賢「素直じゃねぇな」
舞「私、割と素直な方。表裏ない」
義賢「はいはい。そういうことにしといてやるよ」
舞「なんかその言い方。すごくムカつく」
義賢「俺が悪うございましたよ」
舞「素直じゃないのはどっち。まぁ良い許す」
義賢「ところで武器の制作にどれぐらいかかる?」
舞「型取りは、アイツらがやってくれるから魂込めて打つのに3ヶ月ほど。でもできたら終わりってわけじゃない。手入れに来るのが当たり前」
義賢「結構かかるんだな」
舞「ホントはもっと時間かけたい。けどあんまりかかるとみんな早死にしそうだから急ぐ」
義賢「どんな評価だよ」
舞「フフフ。でも義賢たちもやることたくさんある。義勇兵結成したって言ってもみんな兵士じゃなくて民だから練兵に防具も大事」
義賢「兄上に言って、色々見て回らないとな。練兵の方は田豫殿がしてくれるみたいだし」
舞「そう、田豫殿なら安心」
義賢「田豫殿のことも知ってるんだな」
舞「当然。玄徳兄ちゃんの悪仲間の1人。玄徳兄ちゃん、簡雍殿、田豫殿、義賢はよく振り回されてたけど楽しそうだった」
義賢「そうか。必ず黄巾党を倒して、天子様をお救いし、この地の民にも安寧をもたらすと約束する」
舞「期待してない」
義賢「その言葉後悔させてやるからな」
舞「まぁ死なない程度に頑張れ」
説教されると身構えてた俺が馬鹿みたい。だがこの身体の持ち主は今は俺に一方的に伝えるだけで意思疎通はできない。それになんやかんや言っても舞は可愛い。健気にも生き別れの兄を探している。その生き別れの兄がまさかあの最強武将だとはこの時の俺は知る由もなかったんだ。
舞「お前ら、私は少し外す」
鍛治師A「ヘイ」
鍛治師B「お嬢も隅に置けませんねぇ」
舞「馬鹿、そんなんじゃない」
鍛治師C「否定しなくても」
鍛治師D「ハハハ」
舞「今月の給料3分の1カット」
鍛治師全員「そりゃないですぜお嬢」
舞「茶化すお前らが悪い」
鍛治師A「真面目すぎるんだよお嬢は」
鍛治師B「まぁそこが可愛いところだけどな」
鍛治師C「違いねぇや」
鍛治師D「ハハハ」
舞「2分の1カット」
全員がガックシしながらも笑ってる。
舞「義賢、こっち」
義賢「あぁ」
舞に連れられて野原にやってくる。
舞「ここまできたらもういい。ところでお前誰?」
舞の唐突な一言に唖然とし言葉が出てこない義賢。
義賢「………」
舞「黙ってるってことは肯定と変わらない」
このままではまずい何か言わないと取り敢えず誤魔化してみるか。
義賢「何言ってんだよ。お前の幼馴染の劉義賢だよ。変なこと言うから固まっただけだ」
舞「返答までに3分。図星を突かれて何か対策考えてたのは明白」
おいおいマジかよ。
舞「コイツなんでわかったんだ」
義賢「!?」
舞「そもそもお前が本当に義賢なら、玄徳兄ちゃんは丁って呼ぶ。義賢なんて親しい友人呼びはしない。まぁ一部字呼びを嫌がる奴もいるけど」
それって劉備殿も中身が弟ではないことに気付いている。もはやここまでか。
義賢「お前の察しの通り、俺の名前はリュウ・ヨシカタ。遥か未来の人間だ」
舞「そんな嘘いらないといいたいとこ。でも義賢じゃないのは明らか。取り敢えず信じる」
義賢「ありがとう」
舞「じゃあ、お前の中に義賢はもういない?」
義賢「いや、名を思い出した時に丁と言われた気がするから恐らく奥底にはいると思う」
舞「じゃあ、ここで約束したこと覚えてる?」
義賢「いや全く」
舞「即答は失礼」
義賢「うっ」
頭で声が響く。
『彼女の名前は呂舞。彼女は生き別れた兄を探してこの村を立ち寄った際に知り合い。この野原でお互いが一人前になったら結婚を約束した。僕の許嫁だよ』
舞「大丈夫?義賢?」
義賢「呂舞、生き別れの兄を探して、この村に辿り着き、お互いが一人前になったら結婚しようと約束した」
舞「そうだ、思い出した?」
義賢「いや、頭の中で声が聞こえたんだ」
舞「そう。きっと義賢が教えてくれた。義賢との約束はアンタに関係ない。背負う必要はない」
義賢「あぁ、今はそんなこと考えられない。だがこの身体の持ち主がお前に対して深い恋慕を抱いていることはわかった。それに俺の役目も」
舞「役目?」
義賢「あぁ、兄上を必ず一国一城の主に押し上げるってことだ。そしてお前のことも必ず迎えに来る」
舞「えっ?」
義賢「この身体の持ち主が心底愛しているんだ。いずれ俺の役目が終わりコイツに身体を返す時に側にお前が居ないと悲しむだろ」
舞「そんなのアンタが背負う必要は」
義賢「大アリなんだよ。俺は感謝してんだよ。この身体の持ち主に。憧れの劉備玄徳に合わせてくれたんだからな。それも実の弟だぜ。なら俺も応えてやらねぇといけねぇだろ」
舞「わかった。そこまで言うなら期待しないで待ってる。でも武器の値段は5倍。これは譲れない。でも、特別に出世払いにしてやる」
義賢「出世払いなら悪くねぇかもな」
舞「フフフ」
義賢「笑うと可愛いな」
舞「笑うとは余計。いつも可愛い」
義賢「どの口で言ってんだか」
舞「義賢はそんな口の聞き方しない。可愛いよ舞って、いつも頭撫ででくれる」
義賢「悪いな。俺は、義賢じゃなくてリュウ・ヨシカタなんで」
舞「でも、安心。お前が玄徳兄ちゃんに仇為すものなら殺すつもりだった」
義賢「えっ?」
舞「当然。愛する人の身体を乗っ取ってるだけでもお前の罪相当。その上、義賢が慕っていた玄徳兄ちゃんに仇為すなら容赦しない」
義賢「成程、確かに俺も劉備殿に仇為すものには容赦できそうにない。その点では、お前の答えに対して正解を選べたってことかな」
舞「癪だけど気が合うのは認める」
義賢「素直じゃねぇな」
舞「私、割と素直な方。表裏ない」
義賢「はいはい。そういうことにしといてやるよ」
舞「なんかその言い方。すごくムカつく」
義賢「俺が悪うございましたよ」
舞「素直じゃないのはどっち。まぁ良い許す」
義賢「ところで武器の制作にどれぐらいかかる?」
舞「型取りは、アイツらがやってくれるから魂込めて打つのに3ヶ月ほど。でもできたら終わりってわけじゃない。手入れに来るのが当たり前」
義賢「結構かかるんだな」
舞「ホントはもっと時間かけたい。けどあんまりかかるとみんな早死にしそうだから急ぐ」
義賢「どんな評価だよ」
舞「フフフ。でも義賢たちもやることたくさんある。義勇兵結成したって言ってもみんな兵士じゃなくて民だから練兵に防具も大事」
義賢「兄上に言って、色々見て回らないとな。練兵の方は田豫殿がしてくれるみたいだし」
舞「そう、田豫殿なら安心」
義賢「田豫殿のことも知ってるんだな」
舞「当然。玄徳兄ちゃんの悪仲間の1人。玄徳兄ちゃん、簡雍殿、田豫殿、義賢はよく振り回されてたけど楽しそうだった」
義賢「そうか。必ず黄巾党を倒して、天子様をお救いし、この地の民にも安寧をもたらすと約束する」
舞「期待してない」
義賢「その言葉後悔させてやるからな」
舞「まぁ死なない程度に頑張れ」
説教されると身構えてた俺が馬鹿みたい。だがこの身体の持ち主は今は俺に一方的に伝えるだけで意思疎通はできない。それになんやかんや言っても舞は可愛い。健気にも生き別れの兄を探している。その生き別れの兄がまさかあの最強武将だとはこの時の俺は知る由もなかったんだ。
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