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神崎大和の捜索
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目覚ましの音で起きる美和。
「ふわぁ~おはよう」
「おはよう」
「うわっ」
「何驚いてるのよ?」
そうだった昨日は遅かったから楓の家に泊まったんだ。
「朝ごはん作るね」
「いえ、もう出るので、大丈夫です」
「あっそうなんだ。じゃあ何処かで一緒に食べる?」
「それなら私の行きつけの店に行きましょう。止めてもらったお礼になるかわかりませんけど」
「美和の行きつけの店?行こうすぐ行こうレッツゴー」
着替えを済ませて向かう。
「ここです」
「えっここって確か?」
そんなことは聞こえてないとカランカランと入る美和の後ろから楓も続けて入る。
「マスターいつもの」
「やぁ美和ちゃん、おはよう。あれ美和ちゃんのお連れの方は、確か先日珈琲屋特集で来てくれた記者の鈴宮さんだったかな」
「マスター、その節はありがとうございました」
「でも珍しい組み合わせだね。警察官と記者さんの組み合わせなんて」
「昨日お会いして意気投合しちゃって」
「美和ちゃんは、可愛いからねぇ。わかるよ~わかる」
「もうマスターったら、からかわないでください~」
「ハハハ。鈴宮さんも卵サンドとブレンドコーヒーのセットで良いかい?」
「はい。マスターに任せます」
「あいよ」
すぐに運ばれてくる卵サンドとブレンドコーヒー。
「朝は、これ食べないと始まらない身体になっちゃって、いただきます」
「いただきます」
「そう言って貰えるとおじさんも嬉しいよ」
美和と楓は、一口食べると顔を綻ばせて、食べ進めペロリと平らげる。これで、ワンコインなんだからマスターの営業努力に頭が下がる。
「マスター、今日も激ウマでした。ご馳走様でした。行ってきます」
「本当に美味しかったです。ご馳走様でした。行ってきます」
「美和ちゃん、鈴宮さん行ってらっしゃい」
美和と楓は、ここでそれぞれの仕事先に向かう。
「おはようございます」
「おはよう」
挨拶を交わすと美和は佐々木一課長に報告する。
「ふむぅ。美和くんは、久根署の神崎大和失踪事件は殺人事件だとそう言いたいのか?」
「はい、調べた限り、まず間違い無いかと」
「なるほど、ではこのことを久根署に報告しに向かってくれたまえ」
「了解しました」
「あぁ、よろしく頼むよ」
めんどくさがりの佐々木一課長のことだ。報告すればこうなると思っていた。久根署に用があったので、都合が良い。
美和は、久根署の失踪事件を取り扱っているところに事の次第を告げた。
「枯れていた桜の木が咲いたからってだけでは断言できないとは思いますが確かに怪しいですね。動物がそこでなくなり土の栄養となったとかだと良いんですが。5年前に失踪届を受理したの僕でして、失踪届を出された方は、失踪した方を婚約者だと言っていたので」
失踪届を出したのは、山波宇宙のお母さんだったはず?婚約者とはどういうことだろう。
「失踪届を出された方は分かりますか?」
「えぇ、確か山波星奈さん、当時34歳ですね」
「えっ?」
「何か不思議なことでも?あっ歳が離れている事についてですか?健全なお付き合いとのことですし歳の差婚なんて珍しくもありませんからねぇ」
「あっそうですね」
「では、現場までお付き合い願えますか?」
「はい、もちろんです」
捜査官の人と共に山間の寺に向かう。
土を掘り起こすと美和の予想通り、人骨が出てきた。そばに落ちてあった生徒手帳から身元は神崎大和で確定だろうとのことだ。
「嫌な方があたっちゃったな。出雲警視、お手数をおかけして申し訳ございませんが山波星奈さんにこのことをお伝えしてもらっても構いませんでしょうか?」
「えぇ私で良ければ」
「ありがとうございます。住所は、久根アパートの301号室です」
「では、こちらで追加で何か分かりましたら私の携帯に知らせて貰えますか。こちら番号です」
「はい。分かりました。よろしくお願いいたします」
美和は、久根アパートの301号室に向かう。
ピンポーンと鳴らすと中から快活な女性の声が聞こえる。
「はい、ちょっとお待ちください。コラ星大勝手に開けちゃダメ」
ガチャっと開くと中から5歳ぐらいの元気な男の子が勢いよく飛び出して来て美和にぶつかりこける。泣き出す男の子。
「うわーん。痛いよー」
「もう、この暴れん坊め。誰に似たのよ。あっごめんなさいね。うちに何の御用でしょうか?」
「私、こういうものでして」
「警察の方、大和のことで何かわかったんですか?」
「えぇ、少し宜しいでしょうか?」
「宇宙も起こしてきますのでお待ちください」
「宇宙、大和のことで警察の方が」
「何だってすぐ行く」
ガタガタと音がして、久根峠で出会った男性が美和の前に現れる。
「やっぱり貴方が山波宇宙さんだったんですね」
「あの時の刑事さんか。大和のこと聞かせてくれ」
美和は中に入り2人に向き直ると語り始めた。
星奈さんは、目から涙を零し、宇宙さんは、静かに聞いていた。
「じゃあ大和は、もうこの世に居ないんですね」
「薄々、わかっては居た。アイツがお袋と星大捨てて逃げるような男じゃねえのは俺が1番わかってた。だからお袋とアイツの交際を認めたんだしな。そっか大和亡くなってたか」
今まで我慢していたのだろう一気に涙を流し始めた。
星大くんが宇宙さんに近づいて、頭をヨシヨシしている。
「にぃにぃどしたの。痛いの痛いの飛んでゆけ~」
「星大、ごめんなぁ。兄ちゃん、お前のパパ見つけてやれなかった」
「もう良いのよ。宇宙」
「お袋、すまねぇ。アイツは絶対帰ってくるなんて希望持たせちまってよ。俺があの日、大和を1人にしなければ良かったんだ。クソックソッ」
美和は、2人が落ち着くまでしばらく待つことにした。
「ふわぁ~おはよう」
「おはよう」
「うわっ」
「何驚いてるのよ?」
そうだった昨日は遅かったから楓の家に泊まったんだ。
「朝ごはん作るね」
「いえ、もう出るので、大丈夫です」
「あっそうなんだ。じゃあ何処かで一緒に食べる?」
「それなら私の行きつけの店に行きましょう。止めてもらったお礼になるかわかりませんけど」
「美和の行きつけの店?行こうすぐ行こうレッツゴー」
着替えを済ませて向かう。
「ここです」
「えっここって確か?」
そんなことは聞こえてないとカランカランと入る美和の後ろから楓も続けて入る。
「マスターいつもの」
「やぁ美和ちゃん、おはよう。あれ美和ちゃんのお連れの方は、確か先日珈琲屋特集で来てくれた記者の鈴宮さんだったかな」
「マスター、その節はありがとうございました」
「でも珍しい組み合わせだね。警察官と記者さんの組み合わせなんて」
「昨日お会いして意気投合しちゃって」
「美和ちゃんは、可愛いからねぇ。わかるよ~わかる」
「もうマスターったら、からかわないでください~」
「ハハハ。鈴宮さんも卵サンドとブレンドコーヒーのセットで良いかい?」
「はい。マスターに任せます」
「あいよ」
すぐに運ばれてくる卵サンドとブレンドコーヒー。
「朝は、これ食べないと始まらない身体になっちゃって、いただきます」
「いただきます」
「そう言って貰えるとおじさんも嬉しいよ」
美和と楓は、一口食べると顔を綻ばせて、食べ進めペロリと平らげる。これで、ワンコインなんだからマスターの営業努力に頭が下がる。
「マスター、今日も激ウマでした。ご馳走様でした。行ってきます」
「本当に美味しかったです。ご馳走様でした。行ってきます」
「美和ちゃん、鈴宮さん行ってらっしゃい」
美和と楓は、ここでそれぞれの仕事先に向かう。
「おはようございます」
「おはよう」
挨拶を交わすと美和は佐々木一課長に報告する。
「ふむぅ。美和くんは、久根署の神崎大和失踪事件は殺人事件だとそう言いたいのか?」
「はい、調べた限り、まず間違い無いかと」
「なるほど、ではこのことを久根署に報告しに向かってくれたまえ」
「了解しました」
「あぁ、よろしく頼むよ」
めんどくさがりの佐々木一課長のことだ。報告すればこうなると思っていた。久根署に用があったので、都合が良い。
美和は、久根署の失踪事件を取り扱っているところに事の次第を告げた。
「枯れていた桜の木が咲いたからってだけでは断言できないとは思いますが確かに怪しいですね。動物がそこでなくなり土の栄養となったとかだと良いんですが。5年前に失踪届を受理したの僕でして、失踪届を出された方は、失踪した方を婚約者だと言っていたので」
失踪届を出したのは、山波宇宙のお母さんだったはず?婚約者とはどういうことだろう。
「失踪届を出された方は分かりますか?」
「えぇ、確か山波星奈さん、当時34歳ですね」
「えっ?」
「何か不思議なことでも?あっ歳が離れている事についてですか?健全なお付き合いとのことですし歳の差婚なんて珍しくもありませんからねぇ」
「あっそうですね」
「では、現場までお付き合い願えますか?」
「はい、もちろんです」
捜査官の人と共に山間の寺に向かう。
土を掘り起こすと美和の予想通り、人骨が出てきた。そばに落ちてあった生徒手帳から身元は神崎大和で確定だろうとのことだ。
「嫌な方があたっちゃったな。出雲警視、お手数をおかけして申し訳ございませんが山波星奈さんにこのことをお伝えしてもらっても構いませんでしょうか?」
「えぇ私で良ければ」
「ありがとうございます。住所は、久根アパートの301号室です」
「では、こちらで追加で何か分かりましたら私の携帯に知らせて貰えますか。こちら番号です」
「はい。分かりました。よろしくお願いいたします」
美和は、久根アパートの301号室に向かう。
ピンポーンと鳴らすと中から快活な女性の声が聞こえる。
「はい、ちょっとお待ちください。コラ星大勝手に開けちゃダメ」
ガチャっと開くと中から5歳ぐらいの元気な男の子が勢いよく飛び出して来て美和にぶつかりこける。泣き出す男の子。
「うわーん。痛いよー」
「もう、この暴れん坊め。誰に似たのよ。あっごめんなさいね。うちに何の御用でしょうか?」
「私、こういうものでして」
「警察の方、大和のことで何かわかったんですか?」
「えぇ、少し宜しいでしょうか?」
「宇宙も起こしてきますのでお待ちください」
「宇宙、大和のことで警察の方が」
「何だってすぐ行く」
ガタガタと音がして、久根峠で出会った男性が美和の前に現れる。
「やっぱり貴方が山波宇宙さんだったんですね」
「あの時の刑事さんか。大和のこと聞かせてくれ」
美和は中に入り2人に向き直ると語り始めた。
星奈さんは、目から涙を零し、宇宙さんは、静かに聞いていた。
「じゃあ大和は、もうこの世に居ないんですね」
「薄々、わかっては居た。アイツがお袋と星大捨てて逃げるような男じゃねえのは俺が1番わかってた。だからお袋とアイツの交際を認めたんだしな。そっか大和亡くなってたか」
今まで我慢していたのだろう一気に涙を流し始めた。
星大くんが宇宙さんに近づいて、頭をヨシヨシしている。
「にぃにぃどしたの。痛いの痛いの飛んでゆけ~」
「星大、ごめんなぁ。兄ちゃん、お前のパパ見つけてやれなかった」
「もう良いのよ。宇宙」
「お袋、すまねぇ。アイツは絶対帰ってくるなんて希望持たせちまってよ。俺があの日、大和を1人にしなければ良かったんだ。クソックソッ」
美和は、2人が落ち着くまでしばらく待つことにした。
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