いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

文字の大きさ
上 下
197 / 210
1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

助けに来たのは?

しおりを挟む
 マリンたちがやられてたまらず出てきてしまったが俺を守るためにルルやミミまでやられてしまって絶体絶命の中、声が聞こえた。
「お前がシロナガス財団のサダトーモの子供の1人だな」
 声がした方を見ると天使のような翼を持ち、空を飛んで、手には槍を持った男だった。そう、先の戦いで俺たちを急襲したケンゴという男の隣にいた男である。
「どうして貴方が?」
「散々やられたみたいだなフグオ」
「どうして僕の名前を」
「よーく知ってるさよーくな。先ずはアイツを倒す。話はそれからだ。ケンゴ!」
「もうやってる。魔の因子よ。去れ。解除魔法、ノットロック」
 ケンゴがそう唱えると苦しみ出すサイクローザ。
「ヌグォォォォォォォォォォォォ。貴様ら俺に何をしたーーーーーーー!!!!」
「うっせぇな。俺たちは、ギルド総本山のウェポンマスターだ。街を勝手に壊しやがって、これ以上の暴挙は許さねぇぞ」
「それだけじゃないだろ。全く、お前は俺が居ないとダメダメだな」
「先輩、申し訳ないっす」
「港町アクアを破壊した大型のサイクロプスとはお前のことだな。ギルドから討伐依頼が出されている。元人間だろうが罪は償ってもらわねばならん」
「意識を取り戻してより強くなった俺様に貴様らのようなギルドの家畜が図に乗るんじゃねぇ。かかってきやがれ。連打殺」
 まるでスローモーションのように、スラスラスラとかわして、サイクローザの目の前に現れるランスールと呼ばれていた男。
「何故、俺の動きが鈍っている?」
「先程ケンゴが使った魔法はな。我らウェポンマスターのみが使える魔法の一つ解呪魔法、貴様の中の魔の因子を取り除かせてもらった。先ほどのような馬鹿力はもう出せんぞ。徐々に徐々に身体も戻っていく。貴様はもう包囲されているのだ。大人しく投降するがいい」
「投降だと。ククク。残念だったな。フグオ、お前のミスのお陰で、俺は自我を完全に取り戻せた。それはすなわち逃げることが可能ってことだ。せいぜい首を洗って待っているがいい。次こそ、マヤヲ取り返し、貴様の自我を崩壊させてやる。後、ギルドの家畜どもお前らの顔は覚えたぞ。ログアウト」
「待つっすよ」
「ほっておけ、フグオを助けることが我らの任務。目的は果たした」
「けどアイツが居たらまた狙われるっすよ。ログアウトできたことはサダトーモがこっちで作った子供じゃなくて、プレイヤーの1人ってことっすよね?」
「そうだな。そこは見誤った俺の責任だ。ケンゴが気にする必要はない」
「じゃあ、早く俺たちもログアウトするっすよ。疲れたっす。先輩のご飯食べたいっす。もう働きたくないっす」
「わかったわかった。ちょっと待ってろ。親友と話させてくれたって構わないだろう」
「ブーブー。お腹ぺこぺこっす。先輩とSEXもしたいっす」
「えっ男同士でそうゆう関係なの?」
「違う違う、コイツは女だ。ゲームの世界では男になってるだけだ!」
「えっそうなの?」
「先輩の親友かなんだか知らないっすけど。時間外営業っすよ。もっと感謝してほしいっす」
「あっ助けてくれてありがとうございます」
「フグオ、こんな金喰い虫に頭を下げる必要なんてねぇ」
「酷いっす。先輩のために何でもしてるっす」
「はいはい。わかったっての。もういいからちょっと黙ってろ。フグオ、久しぶりだな。俺のこと覚えてるか?」
「えっ?僕のことを親友って呼んだってことは、もしかしてハジメなの?」
「あぁ、こんな形で再会できるなんてな」
「いつ、こっちに帰って来てたの?」
「いや、俺は今も外国にいる。俺とケンゴがいるのは国際サーバーの1つ2の島だからな」
「そうなんだ。現実世界でも会えると思ったのにな」
「すまないな。お前は、変わったな。女を3人も侍らせるなんてな」
「ちっ違うよ。そんなんじゃないよ」
「なーに、照れてんだよ。お前らもフグオには苦労するだろうけど宜しく頼むぜ。誰よりも優しくていい弟分なんだ」
「あっはい。もう虐めたりしません」
「えっ虐め?フグオ、お前虐めてた相手を堕としたのか。ハッハッハ。お互い、ほっとけない性格同士、辛いな。俺も今や拾ったアイツの虜だよ」
「そうなんだ。でも僕にはあの人の方がハジメにお熱に見えるよ」
「そんな言葉使うようになるなんてな。元気そうで何よりだな。今日は話せてよかったよ。また共闘することもあるかもしれないが宜しく頼む」
「こちらこそ、ひょっとして、あの人から助けてくれたのも、僕だったから」
「さぁな。俺はそんなお人好しじゃないかも知れないぜ」
「よく言うよ。ハジメはいつだって弱い人の味方の癖に」
「違いねぇ。アイツの機嫌が悪くなる前に帰るよ。またなフグオ」
「なんだかんだ好きなんだね。男同士に見えないけど」
「だから違うつってんだろ。アイツめちゃくちゃ可愛いんだから。ほら見ろよ」
 ハジメはそう言いながら画面を見せてくれたそこには、恍惚の表情を浮かべて、ハジメのイチモツを加えている女の子が映っていた。
「なっ可愛いだろ?」
「ハジメのも大きいんだね」
「はっ何言って。ちょっと待て。なんでこんなのが俺の待ち受けに!?アイツの仕業か。お仕置きしないとな」
 そう言ってログアウトするハジメ。
「ありがとう。また、助けられちゃったね。この御礼はいつか必ず」
 俺はやられた皆を担いで、その場を後にするのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

処理中です...