いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

全滅!?

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 サイクローザは尚も暴れていた。それを食い止めるマリン・マヤ・ハル・ピグミィ・チョトミ・ナナ・リーシャの7人。
「マスターには近付けさせないのだ」
「出てこいよキモヲ!女を盾にどうしようもねぇクズはテメェの方だな。お前が出てこねぇならコイツらを痛ぶるだけだ」
「アンタ、マジでキモいわね。フグオのことをキモヲとか呼ばないでくれるかな」
「アイツのことをそう呼んでたのはお前だったろうがマヤーーーーーー!!!!」
「叫んだらビビるとでも思ってんの。相変わらず態度だけでかいのね。そっちの粗末なのももっと大きかったら奪われずに済んだのにね」
「ふざけんなーーーーー!この売女が!」
「売女だなんて酷いじゃない。そもそも、私を助けてくれたのは誰?売られた私を助けてくれたのは?アンタは私を道具にしたかっただけ。フグオは違う。愛してくれるの。アンタがくれなかったあったかいものをたくさんくれるの。心があったかいの」
「アイツはそうは見てねぇみたいだけどな。お前のことを性処理の道具だとそう言ってたぞ」
「そうね。でもそれの何が問題なの?私はフグオのことを虐めてた。フグオが私に愛がないなんて当然。これは償いだもの。償うためなら喜んで性処理専用の女になるわ。アンタなんかよりも気持ちいいんだもの」
「グルァァァァァァァァァ。そんなに死にてぇなら殺してやるよマヤァァァァァァァァ」
「させない。防御魔法、カターク」
 しかしその上から容赦なくパンチを受けたマヤがその場に倒れる。瀕死だ。
「オラァ。どうした。この程度の防御魔法で俺を防げるとでも思ったかハルゥゥゥゥゥゥゥゥ。お前もキモヲの道具に成り下がって弱くなったみたいだなァァァァァァァァ」
「くっマヤ、大丈夫?」
「えぇ、ほとんど瀕死だけどね」
「カレピのことをキモヲとか変なあだ名で呼ばないでっての」
「御主人様は素敵な方です。貴方様よりも」
「デスボアーとオーク如きが俺に敵うとでも寝てろ。連打殺」
 あの巨体からどうやってそんなにパンチを連続で繰り出せるんだよ。チョトミとピグミィがパンチの嵐に遭い、目を回した。戦闘不能だ。
「そんな、マヤ。どうしよう?」
「ほんとどうしようかしら。絶体絶命ってやつね」
「諦めちゃダメなのだ」
「加勢するわマヤ・ハル」
「あんな男に手を貸すのは不本意ですが仕方ありませんわね。別にフグオ様のが気持ちよかったとかじゃないんだからね」
「はいはい。行くわよリーシャ」
「脳筋は大人しくしといたほうが良いんじゃないかしら」
「あら、あんな脳筋には脳筋のが良いでしょ」
「あぁいうのは搦手を使うの。倒したら褒められて、フグオ様のが貰える。あぁん。想像だけでいっちゃいそう~。別にご褒美が欲しいとかじゃないんだから」
「アンタ、どっちなのよ」
「ナナ、すっかり自分を取り戻したようだな。タカシに好き勝手胸とか尻とか使われてたというのにな」
「辱めるつもりなら効かないわよ。そもそも私の体はアンタのクソ親父のせいですっかり汚れてんだから」
「そうかそうか親父の肉便器だったか。さぞ気持ちいいのであろう。親父は女を侍らせているからな」
「クスクス。あんなので満足する女がいるなんて、可哀想。フグオと現実世界に帰ったらアイツの女全員をフグオの女にするつもりよ。それが私からアイツへの復讐。先ずはアンタのだーいすきなお姉さんからね」
「ふざけんな。姉貴は関係ねぇだろ!親父の女でもないのだからな」
「ホント、なんも知らないのね。貞朝はアンタを後継者にする気なんて鼻っから無かったようね」
「親父のことを悪くいうな!姉貴のことを悪く言うな!俺の出来が悪かっただけのことだ!だが、キモヲだけは絶対にここで精神崩壊させて殺してやる」
「問答は無駄ね。連続斬り」
「抜け駆けは許さないんだからフグオ様に愛してもらうのは私なんだからぁ。淫夢魔法、インプル」
 サイクローザは、攻撃を仕掛けてきたナナを軽々掴むと、何度も何度も地面に叩きつけ、ナナは瀕死になった。淫夢魔法は男なら耐えられないだろうと思っていたがサイクローザには効かない。
「こんな嘘の夢を見せて、倒せると思ったか。タカシの奴隷どもが!豪打」
 リーシャが一瞬で吹き飛ばされ目を回していた。あっという間に元気なのは、マリンとハルだけになった。
「後はお前たちだけだな。やはり、最初に眷属にされたであろうお前は特別のようだな。これだけ攻撃しても息をあげないとはな」
「マリンの防御は鋼鉄ではないけどしなやかなのだ」
「まぁ、ハルには耐えられなかったようだけどな」
「ゴホッゴホッ」
「安心しろお前たちは殺さん。親父に差し出し、俺の汚名をすすぎ挽回させてもらう。さぁ、終わりとしよう。お前まで倒れたら隠れているキモヲも出てこざる終えないだろう」
「待て!僕ならここにいるぞ」
「ほぉ、ようやく出てきたか。もう少し遅ければ全滅だったというのに。感心感心。ようやく殺されに来てくれたのだからな。目新しいのがまた2人いるようだが。所詮犬畜生と気まぐれな猫に何が出来る」
「これ以上、俺の大事な人たちに手は出させないぞ」
「強がるのはよせ。その証拠にお前を守って倒れてしまったではないか。これでようやくお前を殺してマヤを取り戻せる」
「俺を殺したところでマヤがお前の元に戻るわけないだろ。マヤはもう俺の女なんだからな!」
「フグオ!?えぇ、そうね。私はもうフグオから離れられないの。わかった。今だからいうけどアンタ、だいぶキモいから私の前から消えてくれない」
「この、雑魚どもがァァァァァァァァ」
「お前がシロナガス財団のサダトーモの子供の1人だな」
 全滅を覚悟した俺を助けてくれたのは、意外な人物だった。
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