いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

拾われた剣持咲希

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 ここはどこでしょう?目を覚ましたアタシは見知らぬ空間で横たわっていました。ふかふかのベッドと暖かな毛布。いつの間にか身なりも綺麗に。
「ほよっ!?なんで、綺麗な服に!?」
「おぅ。目ぇ覚ましたか?すまねぇな。流石にボロボロの服で寝かせるのはな。着替えさせちまった」
「アタシの身体見た?」
「そりゃ。まぁな。着替えさせたわけだしな」
「この変態!上も下も履いてないんだから!」
「そんなの見た目でわかるわけねぇだろ!それに命の恩人に対して変態はねぇだろ!」
 ぐーーーーーーーと盛大にお腹の音がなってしまいました。恥ずかしい。
「何も聞いてないよね?聞いてないよね?」
「念を押さなくてもわかってるって、ホラ。炒飯食うか?」
「炒飯!食べる!食べます!食べさせてください!」
「凄い食い付きだな。犬かよ。そんなに慌てなくても誰もとりゃしないっての。それにしてもそんなに美味しそうに食べてくれると作った甲斐があったってもんだ」
「バクバク。ガツガツ。ゴホッゴホッ」
「もう慌てて食うから。ホラよ」
「プハァ。ありがとうございます」
「気にすんな。自己紹介がまだだったな。俺は槍田一。趣味は槍術。嫌いなことは、悪いことをする奴だ」
「アタシの名前は剣持咲希。やっぱりダメ。プフッ。アハハ」
「笑うなよ!でもお前、笑うと可愛いな。笑ってる方が良いよ」
「かっ可愛いだなんて。そっそんなこと言われてもうっ嬉しくないんだからね」
「どこのツンデレだよ。お前、行く宛あんのか?」
「えっ?まさか、アタシを泊まる代わりに身体で払え的なアレですか?」
「馬鹿か!お前は!アニメや漫画の世界でもあるまいしそんなことするかよ!困ってんならここに居ていいって話だ」
「ホントに?下心無く?誓える?」
「一ミリもねぇよ!」
「せんぱぁ~いは、仏様か何かですか」
「気色悪い呼び方すんな!仏様じゃねぇよ。嫌ならいい。今のは忘れて出ていけ」
「せんぱぁ~い、嘘です。置いてください。料理・洗濯・掃除、なんでもやりますから」
「気色悪い呼び方は辞めないのな」
「親しみを込めてるんです~」
「わかったわかった。じゃ、先にシャワー浴びて良いぞ」
「ドキッ!?やっぱりアタシの身体目当て?」
「違うつってんだろ!俺の後で良いのか?」
「先に入らせてもらいます」
 ふぅ~。数ヶ月ぶりのお風呂だ。それにしても相当臭ったはずなのに、先輩は、嫌な顔せずに服を綺麗にしてくれたんだよね。酷いことしちゃったな。アタシにできるお礼なんて、これしかない。良し。でも身体目当てじゃないって言ってたし、でも男だもん。寝静まった後なら大丈夫だよね。アタシは、そう覚悟を決めるとお風呂から出た後、先輩が入ってすぐ寝入ったフリをしました。フッフッフッ。隣には未防備な女。これで襲わない男は居ないはず。
「ったくよ。勝手にベッドで寝るか普通。まぁ、女の子だもんな。仕方ねぇ。ソファで寝るか」
 えっ?嘘だよね?この状況で据え膳食わない男とかいる普通!?こっちは何されても言えないよ?命の恩人ってだけでなく衣食住まで提供してもらってるんだから。
「スースースー」
 本当にソファで寝てるし!っていうか、女の子が居てぐっすり眠るとかどうなの?ドキドキして眠れないとかになるんじゃないの。あったま来た。こうなったらアタシの超絶テクで、下半身を制圧してやる。
「へっ!?」
 何々、この大きさ。いやいやいや、嘘でしょ!?へっ?こっちの人のよりも大きいんですけど。これで立って無いんだよね?通常でこのサイズなの?こんなの入れたらどうなっちゃうんだろう?涎が出ちゃってる。ひょっとして、アタシ。超優良物件見つけちゃってる感じ?優しくて、あっちは大きくて。金も家も待ってそうな先輩!?これは、逃したらダメなパターンだ。
「おい、俺の下半身を露出させて何してる?」
「ひぃ!?なんで起きたし!?」
「起きるだろ普通。で、何してんだよ?」
「その。あの。一緒にベッドで寝ませんか?」
「それは誘ってんのか?」
「全部言わせないで!」
「おいおい、マジかよ。身体目当てとか言っといて。自分が俺の身体目当てかよ」
「違うもん。最初はこれしか御礼できる事がないって思って」
「最初はってことは今は違うのか?」
「なんか胸の辺りがドキドキしてるの。恋しちゃったのかな?」
「・・・はっ?いや待て待て。確認しよう。俺はこの家の主人だ。そして、剣持は居候だ」
「はい。でも好きなんです。こんな気持ち初めてなんです」
「わかった。わかったから一旦落ち着け。マジか。こんな惚れられ方するとは思わなかったんだが。友達からとかじゃなくて、それを飛ばして彼女になりたいって認識で構わないか?」
「はい。そうです」
「わかった。じゃあ、良い」
「へっ?」
「良い。好きになっちまった気持ちは変えられないもんな。だから別にいいってことだ。俺も今はフリーだ。けどよこれを聞いても付き合いたいってならお試し期間ってことで付き合っても構わない」
「それは何ですか?」
「俺は今まで1ヶ月以上続いたことはない」
「アタシは違います。先輩と一緒にいたいんです」
「気色悪い言い方じゃなくて普通なんだな」
「ふざけられません!真剣なんです」
「わかったわかったから。そこまでいうなら付き合おう」
「ヤッター。じゃあ、早速相性の確認ですね!」
 私は先輩が戸惑っているうちに丸裸にして、やっちゃいました。結果はボロ負け。一回もイカせられないどころか。こっちは、10回以上イカされました。それ以降は覚えていません。だって、失神しちゃったんですから。これがアタシと先輩の馴れ初め。ていうかアタシの一方的な愛かな?先輩は、どう思ってるんだろう?
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