いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

ギルド総本山所属の男

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 ギルド総本山に所属している男とのバトルが始まる。
「まぁ魔王を目指してるやつに名乗る名前なんかねぇんすけど、一応今から殺されるわけっすから、殺す相手の名前ぐらいは知りたいっすよね。だりぃんすけど俺の名前は、剣マスターのケンゴっす。言っとくっすけどこれでもギルド総本山のウェポンマスターの1人っす。最年少っすけど。俺強いんで、舐めてるとすぐ死ぬっすよ」
「ウェポンマスターかなんだか知らないけど。人違いだって言ってるだろ。一応聞くけど信じるつもりはない?」
「意外と往生際が悪いんすね。信じるとか信じないとかじゃないっす。剣を交えればわかるんで、そちらがその気ねぇならこっちから行くっすよ」
『ケンゴは構えを使った。数ターンの間、全ての攻撃を受け流す』
 はぁ。捕まるわけにもいかないし倒すしかないか。その前に情報だよな。
 名前 ケンゴ
 職業 剣士
 役職 剣王
 LV.?
 HP?
 MP?
 力?
 物防?
 魔防?
 速?
 賢?
 運?
 攻撃力?
 魔法力?
 物理防御力?
 魔法防御力?
 所持スキル 構え(数ターンの間、全ての攻撃を受け流しダメージを受けない)剣舞(常時発動。通常攻撃が8回攻撃になる。この効果はスキル攻撃にも適用される)火炎斬り(炎属性を纏った攻撃力1.5倍の通常攻撃を繰り出す。炎上を付与する)水面斬り(水属性を纏った攻撃力1.5倍の通常攻撃を繰り出す)雷神斬り(雷属性を纏った攻撃力1.5倍の通常攻撃を繰り出す。麻痺を付与する)岩鉄斬り(土属性を纏った攻撃力1.5倍の通常攻撃を繰り出す)風神斬り(風属性を纏った攻撃力1.5倍の通常攻撃を繰り出す)暗黒剣(闇属性を纏った攻撃力1.5倍の通常攻撃を繰り出す。ダメージの50%を吸収し自身のHPを回復する)光の剣(光属性を纏った攻撃力1.5倍の通常攻撃を繰り出す)虹の一撃(全ての属性を纏った攻撃力2.5倍の通常攻撃を繰り出し、何れかの状態異常を付与する)免疫耐性(常時発動。全てのダメージ系の状態異常を無効にする)動じぬ精神(常時発動。全ての行動不能系の状態異常を無効にする)属性耐性(常時発動。全ての属性に対して耐性を得る)
 レベルだけでなく能力値の全てがクエスチョンマークなのに、スキルだけは表示されている。剣士をマスターすることで覚える特技の数々。それに見覚えの無いスキルが2つある構えと剣舞だ。さらに全ての属性に対して耐性を持ち、状態以上に対してほぼ無効って、やばすぎるだろ。こんな人間いるのかよ。
「何すか。じっと見て、ひょっとしてアナライズ持ちっすか。で、どうでした俺の能力わかったんすか?」
「全くわからないことがわかった」
「そうっすよね。わからなくて当然っすから。何も問題ないっすよ。そもそもアンタはここで死ぬんすから」
「おいおいケンゴ。民間人を殺すなよ」
「だぁ~先輩、何度も言ってるっす。コイツは指名手配犯なんすよ」
「本人が違うと言ってるのに決めつけるのは良くないぞ。それにお前フェアじゃ無さすぎる。えーっとフグサクさんだったかな?」
「あっ。はい」
「俺たちについて一つ教えておこう。職業と扱う武器種、それのみを極めた男たちの集まりがギルド総本山におけるマスターたちだ。その中で実働部隊を担っているウェポンマスター。それが俺たち。そして、ケンゴはその中でも剣のみをひたすらに極めた男。それゆえ限界突破の先の先、神の領域に足を踏み入れた。極めすぎてしまったのだよ。それゆえ、我らにはアナライズは通用しない。そして、表示されるスキルは職業の技のみ。だが、役職は表示される。そして、扱う武器に王という役職が付くのは1人だけ。そして、王にのみ与えられるスキルもある。そのうちの2つだけは表示される。まぁ、そんなところだ」
「先輩、何敵に塩送ってるんすか!」
「ケンゴ、俺はなフェアな戦いを好む。このままだとフグサクさんがあまりにも可哀想だろう」
「それにしても情報を与えすぎっすよ」
「なーに、これぐらいのことで、狼狽えると小物に見えるぞケンゴ」
「あーもう。いいっす。だから先輩と組むのは嫌なんすよ!」
「ハッハッハ。ウェポンマスターは、2人一組で動くのだから仕方ないだろう」
 待てよ。コイツ、マリンたちよりも先に行動したよな?それって、人外娘を超える速を手にしてるってことか?いやいや、まずいだろコイツ。運営が認める公式チートってやつか。限界突破のその先の先、神の領域ってなんだ?厄介な奴らの集まりみたいだなギルド総本山ってのは。
「とんでもないのに追われちまったって顔してるっすね。まぁ、仕方ないっすよ。魔王を目指してるやつなんかに好き勝手されるわけに行かないんすから」
「だから人違いだと言っている。僕はフグサク。このキシャンテの街を化け物から守った英雄だ」
「魔王を目指してる奴が英雄気取りっすか。まぁ何を言おうとアンタをギルド総本山に連行して吐かせれば済む話っす」
「何を言っても信じないってことか」
「信じる方が無理な話っすよ」
「まぁ、手配者と同じ顔で、連れてるのも人間のような魔物と来たらケンゴといえど納得はできない気持ちはわかる。だが、本人が否定している以上、民間人だ。殺すことだけは許さん。わかったな?」
「先輩、わかったっすから。殺気は引っ込めてくださいっす」
 常識人っぽいこの人も止めるつもりはないってことか。結局、僕のことを試そうとしているといったところかな。だが、公式チートに対して、どうすれば良いのだろうか?
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