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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう
深夜に墓の前に現れる犬
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少年からクエストを受けたフグオは、マヤとハルの要望を受け高級宿屋に泊まる。
「いらっしゃいませ。クオリティホテルへようこそ。お泊まりですか?それとも少し休んでいきますか?」
「お泊まりで。9人なんだけど行けるかな?」
「えぇ、行けますよ。それにしても綺麗な人ばかり連れて、お兄さん色男だねぇ」
「アハハ、それ程でも~」
「皆さん一緒で良いんですか?」
「あぁ」
「では、最上級の部屋になるのでお値段、1000Gになります」
「これで」
「はい確かに。では、良い夢を」
部屋に入るとマヤとハルが早速、露天風呂へと向かって行った。
「フグオ、一緒に入る?」
「馬鹿!少しは恥じらえよ!」
「えー、もうフグオ君には全部見られてるし~」
「何恥ずかしがってんのよ。フグオの身体の隅々まで知ってんだから今更じゃない」
「ふぃー。すっごく気持ちいいぜ。早く、こっちに来いよ。昼間、ボコボコにされた傷が癒えるぜ。極楽極楽~」
バナンキーが露天風呂に一番乗りしていた。流石、猿系の魔物だよな。温泉好きってか。まぁ傷に効くってのもわからなくもない。湯治って言葉もあるしな。風呂は疲れを取れてリラックスに持ってこいだ。
「もう。わかったわかった。じゃあ、みんなで入るか。ほら、ファラン。だいぶ羽を傷つけられただろう。おいで」
「主様、そんな、お手を煩わせるわけには行かないでありんす」
「何、言ってんだ?大事な仲間のケアも僕の仕事だよ。ほら遠慮しないで」
「ひゃっ。主様、いきなり抱き寄せるなんて、恥ずかしいでありんす」
「病み上がりなんだから転んだら危ないだろ。こういう時は甘えていいんだ。バナンキーは元気すぎるけど」
「アッハッハッ。アタイは、ファランとは鍛え方が違うからね。今度は負けないぜ」
「もう戦うことないって」
「あんな悪人を解散させちまうんだからマスターって、意外に強かったんだな。あの光の一撃は痺れたぜ」
「お前たちには遠く及ばないけどな」
「マスター、何言ってんだ!アタイの勝てない相手に勝ったんだ。アタイより強いマスターが遠く及ばないなんて、謙遜するなよな。アッハッハッ」
突然、下半身に気持ちいい刺激に我慢できず放出する。
「カレピッピ、ご馳走様~」
「チョトミ様、何しているのですか?御主人様、申し訳ありません」
「ピグミィ、おいで」
「あの、御主人様?これは?」
「最近、構ってあげられてなかったから、ごめんね」
「その、お気になさらず。御主人様の側にいられるだけで、幸せですので」
「御主人様、お待ちください。そこは。ひゃっ。あふっ」
ピグミィの肩や肩甲骨の部分を揉んであげた。
「かなり凝ってるな。ここは」
「はふっ。キモチイイです御主人様」
バナンキーはチョトミを退かせて、俺の下半身に喰らい付いている。
「チョトミ、残念だったな。マスターのバナテインはアタイのもんだ!」
「バナンキー、カレピッピのマジヤバ汁を返せ~」
「喧嘩するなよ。僕は別に逃げないからさ」
「フグオ、最近楽しんでるでしょ?」
「まぁ、もうオドオドするのもな。そういう能力なわけだし。役得だと思うことにした」
「フグオ君、開き直らないで~私たちの相手もして~」
「マヤとハルは、現実世界でな」
そんなこんなで全く休まらないお風呂だったが楽しかった。風呂から出るとファランの羽に包帯を巻いていた。
「主様の手を煩わせて、申し訳ないでありんす」
「気にするな。ほんと、あの怪物に叩き潰された時は、肝が冷えたよ。バナンキーもファランも死んじゃうかもって気が気じゃなかった」
「主様にご心配をおかけして申し訳ないでありんす」
「マスターのバナテインですっかり回復したぜ。ファランも飲めばアタイみたいに元気になるって」
「あの苦いのは、勘弁でありんす」
「これでよしっと。病み上がりなんだからしばらく飛ぶのは無しな。急ぐ旅でも無いわけだし、ゆっくり休んでくれ」
「こんなにも優しい主様のことを消し炭と呼んでいたことを後悔しているでありんす」
「そんなことをまだ気にしてたの?大丈夫だよ。ファランが僕を選んでくれて、こんなにも嬉しいんだから」
「主様は、ほんに心も男前でありんすな」
「ありがとう。もう、休んで。傷が治ったらまた背中に乗せて」
「主様のためならいつでも乗せるでありんす」
みんなが眠ると僕は少年との約束を果たすため墓地へと訪れた。すると少年が祈りを捧げていた前に犬だろうか?確かに居た。僕に気付いた犬はこちらを見た。その姿は探しても見つからなかったローンウルフだった。
「ワン(誰です?この墓を訪れて良いのは、家族だけですよ)」
「かっカッコいい~白い整った毛並み。もふもふしたい」
「ワン(何やら身の危険を感じます。夜だけ、こうしてマサト様が来ていた匂いを感じられるこの場を汚されるわけには行きません。その敵意、打ち砕かせてもらいます)」
えっ?待って待って、バトルが始まってる!?こっちは戦う気なんてないよ~。その綺麗に整った毛並みを触りたいだけなのに~。まぁ、始まってしまったのなら仕方がない。このローンウルフがあの少年の飼い犬だったなら話せるようにして再会させてやりたいもんな。よーし、少年のため。もふもふのため頑張るぞ~!
「いらっしゃいませ。クオリティホテルへようこそ。お泊まりですか?それとも少し休んでいきますか?」
「お泊まりで。9人なんだけど行けるかな?」
「えぇ、行けますよ。それにしても綺麗な人ばかり連れて、お兄さん色男だねぇ」
「アハハ、それ程でも~」
「皆さん一緒で良いんですか?」
「あぁ」
「では、最上級の部屋になるのでお値段、1000Gになります」
「これで」
「はい確かに。では、良い夢を」
部屋に入るとマヤとハルが早速、露天風呂へと向かって行った。
「フグオ、一緒に入る?」
「馬鹿!少しは恥じらえよ!」
「えー、もうフグオ君には全部見られてるし~」
「何恥ずかしがってんのよ。フグオの身体の隅々まで知ってんだから今更じゃない」
「ふぃー。すっごく気持ちいいぜ。早く、こっちに来いよ。昼間、ボコボコにされた傷が癒えるぜ。極楽極楽~」
バナンキーが露天風呂に一番乗りしていた。流石、猿系の魔物だよな。温泉好きってか。まぁ傷に効くってのもわからなくもない。湯治って言葉もあるしな。風呂は疲れを取れてリラックスに持ってこいだ。
「もう。わかったわかった。じゃあ、みんなで入るか。ほら、ファラン。だいぶ羽を傷つけられただろう。おいで」
「主様、そんな、お手を煩わせるわけには行かないでありんす」
「何、言ってんだ?大事な仲間のケアも僕の仕事だよ。ほら遠慮しないで」
「ひゃっ。主様、いきなり抱き寄せるなんて、恥ずかしいでありんす」
「病み上がりなんだから転んだら危ないだろ。こういう時は甘えていいんだ。バナンキーは元気すぎるけど」
「アッハッハッ。アタイは、ファランとは鍛え方が違うからね。今度は負けないぜ」
「もう戦うことないって」
「あんな悪人を解散させちまうんだからマスターって、意外に強かったんだな。あの光の一撃は痺れたぜ」
「お前たちには遠く及ばないけどな」
「マスター、何言ってんだ!アタイの勝てない相手に勝ったんだ。アタイより強いマスターが遠く及ばないなんて、謙遜するなよな。アッハッハッ」
突然、下半身に気持ちいい刺激に我慢できず放出する。
「カレピッピ、ご馳走様~」
「チョトミ様、何しているのですか?御主人様、申し訳ありません」
「ピグミィ、おいで」
「あの、御主人様?これは?」
「最近、構ってあげられてなかったから、ごめんね」
「その、お気になさらず。御主人様の側にいられるだけで、幸せですので」
「御主人様、お待ちください。そこは。ひゃっ。あふっ」
ピグミィの肩や肩甲骨の部分を揉んであげた。
「かなり凝ってるな。ここは」
「はふっ。キモチイイです御主人様」
バナンキーはチョトミを退かせて、俺の下半身に喰らい付いている。
「チョトミ、残念だったな。マスターのバナテインはアタイのもんだ!」
「バナンキー、カレピッピのマジヤバ汁を返せ~」
「喧嘩するなよ。僕は別に逃げないからさ」
「フグオ、最近楽しんでるでしょ?」
「まぁ、もうオドオドするのもな。そういう能力なわけだし。役得だと思うことにした」
「フグオ君、開き直らないで~私たちの相手もして~」
「マヤとハルは、現実世界でな」
そんなこんなで全く休まらないお風呂だったが楽しかった。風呂から出るとファランの羽に包帯を巻いていた。
「主様の手を煩わせて、申し訳ないでありんす」
「気にするな。ほんと、あの怪物に叩き潰された時は、肝が冷えたよ。バナンキーもファランも死んじゃうかもって気が気じゃなかった」
「主様にご心配をおかけして申し訳ないでありんす」
「マスターのバナテインですっかり回復したぜ。ファランも飲めばアタイみたいに元気になるって」
「あの苦いのは、勘弁でありんす」
「これでよしっと。病み上がりなんだからしばらく飛ぶのは無しな。急ぐ旅でも無いわけだし、ゆっくり休んでくれ」
「こんなにも優しい主様のことを消し炭と呼んでいたことを後悔しているでありんす」
「そんなことをまだ気にしてたの?大丈夫だよ。ファランが僕を選んでくれて、こんなにも嬉しいんだから」
「主様は、ほんに心も男前でありんすな」
「ありがとう。もう、休んで。傷が治ったらまた背中に乗せて」
「主様のためならいつでも乗せるでありんす」
みんなが眠ると僕は少年との約束を果たすため墓地へと訪れた。すると少年が祈りを捧げていた前に犬だろうか?確かに居た。僕に気付いた犬はこちらを見た。その姿は探しても見つからなかったローンウルフだった。
「ワン(誰です?この墓を訪れて良いのは、家族だけですよ)」
「かっカッコいい~白い整った毛並み。もふもふしたい」
「ワン(何やら身の危険を感じます。夜だけ、こうしてマサト様が来ていた匂いを感じられるこの場を汚されるわけには行きません。その敵意、打ち砕かせてもらいます)」
えっ?待って待って、バトルが始まってる!?こっちは戦う気なんてないよ~。その綺麗に整った毛並みを触りたいだけなのに~。まぁ、始まってしまったのなら仕方がない。このローンウルフがあの少年の飼い犬だったなら話せるようにして再会させてやりたいもんな。よーし、少年のため。もふもふのため頑張るぞ~!
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