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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう
姿を取り戻したデンドロ
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勇者の力を発現したフグオと化け物と成り果てたデンドロとのバトルが始まる。
「御主人様?何を考えておられるのです?あのような化け物に挑んではなりません!」
「ピグミィ、心配ない。すぐにバナンキーとファランを救出して、離れていてくれ。皆んなは、この僕が守る」
「御主人様!いえ、信じます」
バナンキーとファランを救出に向かうピグミィに棍棒が振り下ろされる。それを弾くフグオ。
「おまぁえ、だぁれぇ?おでぇのぉ、じゃまぁすぅるぅなぁ!」
良し、注意がこちらに向いた。これでピグミィは、2人を助けられるだろう。
「おい、デカブツ。散々暴れてくれたな。この勇者フグオ様が討伐してやるからかかってこいよ」
「ゆぅしゃあ?おまぁえ、いいぃぃぃぃぃぃぃぃ。じょおしぃつぅぅぅぅぅぅぅ」
更なる薬の改良のため、この様子を眺めている怪しい女。
「へぇ、キモブタと蔑まれている貴方がこの世界の勇者って、世も末よねぇ。お父様にとって、この世界は邪魔者を消すための都合の良い世界。成程ねぇ。お父様が危険視する意味がよーくわかったわ。デンドロがここで殺してくれることに期待して、私はデータ収集に注力しないとね。それにしても哀れな男ねデンドロ。そうね。暇だし、デンドロの昔話でもしてあげましょうか。むかーしむかーし、外国の血が混じっていた男の子がいましたとさ。その男の子は、外国の血が混じっているから純潔じゃ無いからと虐められていました。そのいじめを忘れさせてくれたのは、大好きなゲームでした。成長して大人となった彼はとあるゲーム会社の門を叩きます。その会社は、外国人だからと差別するような会社ではありませんでした。入社した彼の仕事ぶりを評価した社長に気に入られて、彼はとても喜んでいました。そして、自分を受け入れてくれた社長のためリリースしたゲームを海外でも広めるために飛びました。でも、そんな彼を悲劇が襲うのです。その間に社長は行方不明となってしまいました。歩道に暮れた彼は、新しく代理で社長に付いた人に、こう言われたのです。お前の大事な社長は、ゲームの世界に囚われている。助けたいならゲームの世界で、探すのだ。そのための手段など選ぶな。社長がゲームの世界に囚われたのは、お前が最も憎んでいるこの国の奴らのせいだ。決して許すな。根絶やしにしてでも社長を助けだせ。彼は、その言葉を信じましたとさ。お父様が確実に桶階社長を殺すためとも知らずにホント哀れな男よね」
見下ろしている間もデンドロとフグオのバトルは続いている。
「おでぇのじゃまぁお、すぅるぅなぁ」
「邪魔するさ。もう誰もお前に殺させない!」
圧倒的パワーから振り下ろされる超高速の棍棒の振り下ろしを交わして、棍棒に飛び乗って、走って、身体を切りつけようとするが、もう片方の手で薙ぎ払われて、振り落とされる。
「ぐっ」
もうちょっとだったんだが今のは危なかった。あの化け物。見た目の割には、物凄く速い。ファランが捉えられたのも納得できる。どうするべきか。せめて動きを封じるか、何かで注意を逸らしてくれれば。
「ぜぇんぶぅ、つぶぅすぅ。こぉのぉしぃまぁおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
とてつもない憎悪だ。どうして、ここまでの執念を?でも何かおかしい?この街ではなくこの島って言ってる?まるでこの島が仇のように憎くて仕方ないってことか?そもそもコイツって2の島の人間なんだよな?それにしては、今まで接点もなかった1の島に対して、恨みが並々ならないってことか?どういうことだ?いつのタイミングで接点があった?こいつから話が聞きたい。聞きたいが男である以上、コイツを人間に戻す方法はない。殺したところでゲームの世界だから元の世界に戻るだけだと思うが。何か、すごく胸騒ぎがする。この胸騒ぎはなんだ。でも、コイツを倒さないとキシャンテの街が。背に腹は代えられない。
「皆さん、兎に角この投石器で石を投げてください」
「こんなんで、あのあんちゃんの援護になるってのかいナライの坊主」
「ハヤテさん、今は従ってください」
「わーったよ。ほらお前さんたち、今こそセキタ採掘場を守ってくれたあんちゃんに恩を返す時だ。ありったけの石をぶつけてやんな」
「うぉぉぉぉぉぉぉ」
突如降ってくる石によって、化け物の注意が丘の上に向く。
「いぃつぅもぉ。こぉうだぁ。ちぃがぁうかぁらぁと。なぁげぇつぅけぇるぅ。ゆぅるぅさぁなぁい」
あの丘からの攻撃か?誰か知らないけどありがとう。お陰で、一撃を叩き込める隙が生まれたよ。
『フグオは、飛び上がるとライトキルを放った』
「こぉのぉひぃかぁりぃは!?うがぁぁぁぁぁぁ」
この結末を見届けた怪しい女は、その場を後にする。
「あらあら、デンドロったら全く役に立たないわね。でもデータ収集はできたし、充分かな。次はさらにこの薬を改良して、キモブタちゃんを追い込んでア・ゲ・ル」
倒れたデンドロはみるみる小さくなって、元の姿に戻るだけでなくその姿も人へと戻るのだった。
「御主人様?何を考えておられるのです?あのような化け物に挑んではなりません!」
「ピグミィ、心配ない。すぐにバナンキーとファランを救出して、離れていてくれ。皆んなは、この僕が守る」
「御主人様!いえ、信じます」
バナンキーとファランを救出に向かうピグミィに棍棒が振り下ろされる。それを弾くフグオ。
「おまぁえ、だぁれぇ?おでぇのぉ、じゃまぁすぅるぅなぁ!」
良し、注意がこちらに向いた。これでピグミィは、2人を助けられるだろう。
「おい、デカブツ。散々暴れてくれたな。この勇者フグオ様が討伐してやるからかかってこいよ」
「ゆぅしゃあ?おまぁえ、いいぃぃぃぃぃぃぃぃ。じょおしぃつぅぅぅぅぅぅぅ」
更なる薬の改良のため、この様子を眺めている怪しい女。
「へぇ、キモブタと蔑まれている貴方がこの世界の勇者って、世も末よねぇ。お父様にとって、この世界は邪魔者を消すための都合の良い世界。成程ねぇ。お父様が危険視する意味がよーくわかったわ。デンドロがここで殺してくれることに期待して、私はデータ収集に注力しないとね。それにしても哀れな男ねデンドロ。そうね。暇だし、デンドロの昔話でもしてあげましょうか。むかーしむかーし、外国の血が混じっていた男の子がいましたとさ。その男の子は、外国の血が混じっているから純潔じゃ無いからと虐められていました。そのいじめを忘れさせてくれたのは、大好きなゲームでした。成長して大人となった彼はとあるゲーム会社の門を叩きます。その会社は、外国人だからと差別するような会社ではありませんでした。入社した彼の仕事ぶりを評価した社長に気に入られて、彼はとても喜んでいました。そして、自分を受け入れてくれた社長のためリリースしたゲームを海外でも広めるために飛びました。でも、そんな彼を悲劇が襲うのです。その間に社長は行方不明となってしまいました。歩道に暮れた彼は、新しく代理で社長に付いた人に、こう言われたのです。お前の大事な社長は、ゲームの世界に囚われている。助けたいならゲームの世界で、探すのだ。そのための手段など選ぶな。社長がゲームの世界に囚われたのは、お前が最も憎んでいるこの国の奴らのせいだ。決して許すな。根絶やしにしてでも社長を助けだせ。彼は、その言葉を信じましたとさ。お父様が確実に桶階社長を殺すためとも知らずにホント哀れな男よね」
見下ろしている間もデンドロとフグオのバトルは続いている。
「おでぇのじゃまぁお、すぅるぅなぁ」
「邪魔するさ。もう誰もお前に殺させない!」
圧倒的パワーから振り下ろされる超高速の棍棒の振り下ろしを交わして、棍棒に飛び乗って、走って、身体を切りつけようとするが、もう片方の手で薙ぎ払われて、振り落とされる。
「ぐっ」
もうちょっとだったんだが今のは危なかった。あの化け物。見た目の割には、物凄く速い。ファランが捉えられたのも納得できる。どうするべきか。せめて動きを封じるか、何かで注意を逸らしてくれれば。
「ぜぇんぶぅ、つぶぅすぅ。こぉのぉしぃまぁおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
とてつもない憎悪だ。どうして、ここまでの執念を?でも何かおかしい?この街ではなくこの島って言ってる?まるでこの島が仇のように憎くて仕方ないってことか?そもそもコイツって2の島の人間なんだよな?それにしては、今まで接点もなかった1の島に対して、恨みが並々ならないってことか?どういうことだ?いつのタイミングで接点があった?こいつから話が聞きたい。聞きたいが男である以上、コイツを人間に戻す方法はない。殺したところでゲームの世界だから元の世界に戻るだけだと思うが。何か、すごく胸騒ぎがする。この胸騒ぎはなんだ。でも、コイツを倒さないとキシャンテの街が。背に腹は代えられない。
「皆さん、兎に角この投石器で石を投げてください」
「こんなんで、あのあんちゃんの援護になるってのかいナライの坊主」
「ハヤテさん、今は従ってください」
「わーったよ。ほらお前さんたち、今こそセキタ採掘場を守ってくれたあんちゃんに恩を返す時だ。ありったけの石をぶつけてやんな」
「うぉぉぉぉぉぉぉ」
突如降ってくる石によって、化け物の注意が丘の上に向く。
「いぃつぅもぉ。こぉうだぁ。ちぃがぁうかぁらぁと。なぁげぇつぅけぇるぅ。ゆぅるぅさぁなぁい」
あの丘からの攻撃か?誰か知らないけどありがとう。お陰で、一撃を叩き込める隙が生まれたよ。
『フグオは、飛び上がるとライトキルを放った』
「こぉのぉひぃかぁりぃは!?うがぁぁぁぁぁぁ」
この結末を見届けた怪しい女は、その場を後にする。
「あらあら、デンドロったら全く役に立たないわね。でもデータ収集はできたし、充分かな。次はさらにこの薬を改良して、キモブタちゃんを追い込んでア・ゲ・ル」
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