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1章 デモンズフロンティアの世界に慣れよう
再び勇者の力?
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フグオは周りを見回して、驚愕する。側には、数多の死体が築かれていた。骨の山だ。そして、1人の兵士を捕まえて、口に何かを流し込んでいた。
「離せ。この化け物!キチヨ様の元には行かせんぞ。何を流し込んだ。かはっ」
「ぐへへへへ。おで、ちぃかぁらぁ、もつと。もつと。ほしぃぃぃぃぃぃぃ」
兵士の姿が魔物へと変わるのを見届けた化け物と成り果てたデンドロは、その兵士を生きたまま喰らう。
「あががががが」
「ムシャムシャ。パリポリ。プッ。こぉいつぅもぉ。まぁずぅいぃぃぃぃぃぃぃ」
かろうじて聞き取れる声がおどろおどろしさと周りの骨の山がどうしてできたのかを物語っていた。そして、化け物と成り果てたデンドロの視線には、気を失っているバナンキーが映った。
「あぃつぅはぁ。まぁもぉのぉ。じょぉしぃつぅ。うまうま。たぁべぇるぅぅぅぅぅぅぅ」
その行動を見て、ようやくフグオもあの化け物の狙いがバナンキーだと気付く。
「まずい。ファラン、バナンキーを救出して、空高く飛ぶんだ」
「主様、了解でありんす」
全速力で、ファランがバナンキーを救出して、空に飛び上がるが化け物と成り果てたデンドロは、片腕を空へと伸ばして、捕まえて、地面に叩きつけ、待っていた棍棒を振り下ろす。
「あちきが捉えられるなんて、なんて力でありんすか。振り解けないでありんす。そんな力任せに、地面へと。くふっ」
「ぐへへへ。にぃがぁさぁなぁい。もぉひぃとぉりぃ、ふぅえぇたぁぁぁぉぁぁぁ」
「そんなファラン、返事をしてくれ!僕のせいだ。僕の判断ミスが更なる悲劇を」
「御主人様、お気を確かになさってください!バナンキー様もファラン様も気を失って居られるだけで、死んでは居ません」
「良かった。でも、あの速度を捉えるあの化け物をどうやって倒す?その時、悲鳴が聞こえる」
「ひぃぃぃぃぃぃぃ。あんな化け物に敵うわけねぇ。仲間はみんなやられちまって、ここに隠れてたってのに、なんなんだ。この魔物のせいで、こうなったらお前だけでも殺してやる」
隠れてた冒険者は、魔物の姿であるファランに待っていた槍を突き立てようとする。その寸前、捕まえられる冒険者。
「俺なんか食っても美味しくねぇよ。ほら、ここに行きのいい魔物が。なっ、見逃してくれよ」
「おでぇにぃ。さぁしぃずぅ。すぅるぅなぁ。おまぁえはぁ。どぉんなぁ。あじぃがぁすぅるぅ?」
デンドロは薬の瓶を開けると冒険者の口へと流し込む。
「やめろやめろやめろ化け物。それは仲間たちが魔物に変わった薬、やめろやめろ化け物。嫌だ嫌だ嫌だ。あんな姿になりたくねぇ。しにたくねぇよぉ。熱い熱い身体がぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「なぁにぃもぉ。おとぉ、きぃこぉえなぁい。おでぇ。ちぃかぁらぁかぁげぇん。まぁちぃがぁえたぁ?」
次の瞬間、化け物と化したデンドロの手が溶け、中からドロドロの液状の何かが飛び出す。その姿はまるでスライムだった。そして、逃げ出した先には横たわるバナンキーとファランが。
「一難去ってまた一難ってか!どうしたら良い。間に合わない」
化け物と貸したデンドロはまるで飲み物を飲むかのように、スライムとなった冒険者を啜った。
「おでぇのぉ。うでぇ、おまぁえ、じょうもぉのぉ。たぁべぇるぅぅぅぅぅぅぅ」
スライムとなった冒険者を喰らったデンドロの腕が生えてくる。
「はっ!?マジかよ!あのスライムを喰らって、治癒能力を獲得したってのか?とんでもないレベルアップしてんじゃねぇよ!」
「御主人様、驚いてる場合ではありません。あのような化け物に勝つことは不可能。バナンキー様とファラン様を救出して、街の皆を避難させねばなりません」
「ピグミィ、何を言ってるの?それは、この街を見捨てるってことだよ」
「その通りです御主人様。あの化け物の強さは私たちの遥か上を行く存在です。皆で束になっても勝てるかわかりません。それに、私たちが全滅しては元も子もありません。今は、退くことが大事です」
「いや、僕は逃げない。ここで逃げたらキシャンテの街は滅ぶ。ここが滅んだら。他の島へ行くという楽しみが奪われることになる。そんなことになれば、またこのゲームがサービス終了になってしまうかもしれない!」
「御主人様、何を言っているのですか?サービス終了?そんなことを言っている場合ではありません。直ぐにここから撤退するのです」
「僕は逃げないったら逃げないんだーーーーーー」
フグオの身体を光が包み込む。
「これは?」
あの時と同じだ。司を倒した時に発現した勇者の力。これなら、あの化け物にも勝てるか?いや、考えるな。僕が負けたらキシャンテの街が滅んで、他の島からこちらに来る人やこちらからまだ見ぬ他の島へと行くという楽しみが奪われることになる。そんなことになったらまたユーザーに飽きられて、サービス終了まっしぐらだ。そんなことは僕がさせない。ユーザーの楽しみを奪いかねない。こんな危ない薬、根絶してやる。
『フグオは勇者の力を発現した。相手の強化状態を打ち消し、防御無視の一撃必殺、ライトキルを覚えた』
「力が溢れてくるのを感じる。覚悟しろこの化け物」
フグオと化け物と成り果てたデンドロとのバトルが始まった。
「離せ。この化け物!キチヨ様の元には行かせんぞ。何を流し込んだ。かはっ」
「ぐへへへへ。おで、ちぃかぁらぁ、もつと。もつと。ほしぃぃぃぃぃぃぃ」
兵士の姿が魔物へと変わるのを見届けた化け物と成り果てたデンドロは、その兵士を生きたまま喰らう。
「あががががが」
「ムシャムシャ。パリポリ。プッ。こぉいつぅもぉ。まぁずぅいぃぃぃぃぃぃぃ」
かろうじて聞き取れる声がおどろおどろしさと周りの骨の山がどうしてできたのかを物語っていた。そして、化け物と成り果てたデンドロの視線には、気を失っているバナンキーが映った。
「あぃつぅはぁ。まぁもぉのぉ。じょぉしぃつぅ。うまうま。たぁべぇるぅぅぅぅぅぅぅ」
その行動を見て、ようやくフグオもあの化け物の狙いがバナンキーだと気付く。
「まずい。ファラン、バナンキーを救出して、空高く飛ぶんだ」
「主様、了解でありんす」
全速力で、ファランがバナンキーを救出して、空に飛び上がるが化け物と成り果てたデンドロは、片腕を空へと伸ばして、捕まえて、地面に叩きつけ、待っていた棍棒を振り下ろす。
「あちきが捉えられるなんて、なんて力でありんすか。振り解けないでありんす。そんな力任せに、地面へと。くふっ」
「ぐへへへ。にぃがぁさぁなぁい。もぉひぃとぉりぃ、ふぅえぇたぁぁぁぉぁぁぁ」
「そんなファラン、返事をしてくれ!僕のせいだ。僕の判断ミスが更なる悲劇を」
「御主人様、お気を確かになさってください!バナンキー様もファラン様も気を失って居られるだけで、死んでは居ません」
「良かった。でも、あの速度を捉えるあの化け物をどうやって倒す?その時、悲鳴が聞こえる」
「ひぃぃぃぃぃぃぃ。あんな化け物に敵うわけねぇ。仲間はみんなやられちまって、ここに隠れてたってのに、なんなんだ。この魔物のせいで、こうなったらお前だけでも殺してやる」
隠れてた冒険者は、魔物の姿であるファランに待っていた槍を突き立てようとする。その寸前、捕まえられる冒険者。
「俺なんか食っても美味しくねぇよ。ほら、ここに行きのいい魔物が。なっ、見逃してくれよ」
「おでぇにぃ。さぁしぃずぅ。すぅるぅなぁ。おまぁえはぁ。どぉんなぁ。あじぃがぁすぅるぅ?」
デンドロは薬の瓶を開けると冒険者の口へと流し込む。
「やめろやめろやめろ化け物。それは仲間たちが魔物に変わった薬、やめろやめろ化け物。嫌だ嫌だ嫌だ。あんな姿になりたくねぇ。しにたくねぇよぉ。熱い熱い身体がぁぁぁぁぁぁぁぁ」
「なぁにぃもぉ。おとぉ、きぃこぉえなぁい。おでぇ。ちぃかぁらぁかぁげぇん。まぁちぃがぁえたぁ?」
次の瞬間、化け物と化したデンドロの手が溶け、中からドロドロの液状の何かが飛び出す。その姿はまるでスライムだった。そして、逃げ出した先には横たわるバナンキーとファランが。
「一難去ってまた一難ってか!どうしたら良い。間に合わない」
化け物と貸したデンドロはまるで飲み物を飲むかのように、スライムとなった冒険者を啜った。
「おでぇのぉ。うでぇ、おまぁえ、じょうもぉのぉ。たぁべぇるぅぅぅぅぅぅぅ」
スライムとなった冒険者を喰らったデンドロの腕が生えてくる。
「はっ!?マジかよ!あのスライムを喰らって、治癒能力を獲得したってのか?とんでもないレベルアップしてんじゃねぇよ!」
「御主人様、驚いてる場合ではありません。あのような化け物に勝つことは不可能。バナンキー様とファラン様を救出して、街の皆を避難させねばなりません」
「ピグミィ、何を言ってるの?それは、この街を見捨てるってことだよ」
「その通りです御主人様。あの化け物の強さは私たちの遥か上を行く存在です。皆で束になっても勝てるかわかりません。それに、私たちが全滅しては元も子もありません。今は、退くことが大事です」
「いや、僕は逃げない。ここで逃げたらキシャンテの街は滅ぶ。ここが滅んだら。他の島へ行くという楽しみが奪われることになる。そんなことになれば、またこのゲームがサービス終了になってしまうかもしれない!」
「御主人様、何を言っているのですか?サービス終了?そんなことを言っている場合ではありません。直ぐにここから撤退するのです」
「僕は逃げないったら逃げないんだーーーーーー」
フグオの身体を光が包み込む。
「これは?」
あの時と同じだ。司を倒した時に発現した勇者の力。これなら、あの化け物にも勝てるか?いや、考えるな。僕が負けたらキシャンテの街が滅んで、他の島からこちらに来る人やこちらからまだ見ぬ他の島へと行くという楽しみが奪われることになる。そんなことになったらまたユーザーに飽きられて、サービス終了まっしぐらだ。そんなことは僕がさせない。ユーザーの楽しみを奪いかねない。こんな危ない薬、根絶してやる。
『フグオは勇者の力を発現した。相手の強化状態を打ち消し、防御無視の一撃必殺、ライトキルを覚えた』
「力が溢れてくるのを感じる。覚悟しろこの化け物」
フグオと化け物と成り果てたデンドロとのバトルが始まった。
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