上 下
108 / 210
1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

バトルスタート!

しおりを挟む
 相変わらず俺のAIアイリィンだけなんだか知らないが文章を弄ってくるのは、さておき今回の魔物であるムービングスターチュの能力値を確認をしてみよう。
 名前 ムービングスターチュ
 職業 魔物
 LV.14
 HP180
 MP20
 力30
 守50
 速10
 賢15
 運10
 攻撃力30
 防御力50
 所持スキル ガードアップ(消費MP5で自身の防御力を1.5倍にする)魅惑のボディ(消費MP0で敵単体を10%の確率で見惚れさせる)マッスルポーズ(消費MP5で自身の攻撃力を1.5倍にする)ストーンスロー(消費MP5で敵単体に土属性の賢1.5倍のダメージを与える)ストーンパンチ(常時発動。物理攻撃に25%の確率で石化)様子を見る
 こちらのレベルが上がってきた時に壁となって立ちはだかってくるのがこのムービングスターチュである。防御力と攻撃力を上げられて、物理攻撃で葬られた冒険者の数は多いだろう。キッドスナップも高い能力値なのだがそれよりもさらに10高く、HPもそこそこ高いため。ジリ貧となって殺されるというのが定番である。だが時折、様子を見るという無駄行動をしてくれるのが救いと言ったところだろうか。当然、今の俺の能力値だとパンチ1発で即、死んだフリの発動となる。今回、先程自身の能力を見て確信したが石槍を使わなければならないことは明らかだ。ということは、相手を弱らせるまで、いかに無駄行動を引くかである。死んだフリ以外では相手は油断していないため、弱らせない限り迂闊に近づくことができないからだ。厄介と言わざる終えない。
「おーっと、我らがフグオ選手。考えているのか。一向に行動を起こさない。この行動には観客席からもブーイングだ」
 いやいや、観客席ってあのさ。誰がいるっていうのさ。って忍者の隠れ里拠点の子供達にお母さん達!?なんで連れてきてるんだよ。ダークナイトちゃん、剣を掲げて魔物払いはしておきましたってドヤ顔しない!シャインとハニーは、売り子をしない。ちゃっかりお金取らない!子供には無料。お母さん達から金とってんのかーい!マヤにハルは何やってんの?ビニールシートを引いて、サンドイッチ!?ピクニックじゃねぇよ!パピィとキャサリンは、職業が忍者頭領になってたユウカさんが護衛してるのねって、今回は拠点で休んでるって言ってたやないかーい。なんで、来てるの?『お祭りは楽しいですね』じゃないよ!こっちの気も知らないで、みんな各々にリラックスして楽しみすぎだろ!フレアは何してるんだ?火の玉を出して、ジャグリング!?子供達がキャッキャウフフして、笑ってる!サーカスじゃねぇよ!ピグミィは、肉焼いてる!?それ、オークの肉じゃないよね?共食いじゃないよね?羊とか牛とか鶏だよね?『はーい、オークの肉がこんがり焼けました』じゃないんだよ!何やってんだ?マミリンは、男の子を捕まえて、『忍者よりも騎士を目指さないか』って、強引な勧誘してんじゃねぇよ!若干引いてるだろうが!あの、マザーは何を?マヤのところに行って、『忍者とは何でしょうか?どのように振る舞えば良いのでしょう?』って悩み相談してる!?そうだよな俺が趣味で勝手にエッチな忍者服じゃなくてセクシーな忍者服着せたから。それについては、謝るよ。でも、健気に振る舞い方を教えてもらいに行くなんてグッジョブ!というか俺がバトルの時だけみんなお祭りずるいだろうが!
「我らがフグオ選手、どうした?このブーイングの嵐でも全く動く気配が見られない~。これには流石に観客の一部も呆れてしまって眠り始めた~」
 子供達が母親の膝を枕に眠るの待ってたんだよ!あんな、卑猥なワンシーンを子供に見せようと考えるお前らの方がおかしいんだからな!お母さん達にも見られたくないから帰って欲しいんだけど!まぁ、取り敢えず弱らせるしかないんだよな。でもこちらの攻撃は相手に1ダメージしか入らない。即ち相手を弱らせるまでに170回ほど殴らないといけない。途方もないわ!ってことで、今回も頼れるアイテム達に協力してもらう。先ずはこれだ。
 フグオはバッグからウイングボムを取り出して、ムービングスターチュに投げつけた。ムービングスターチュに50のダメージ。
「おーっと、フグオ選手がバッグから何かを取り出しているようです。あれは風爆弾だ~」
「良い調子なのだ」
 まぁ、結構良いダメージなんじゃないかな。相手の残りHPが36以下になれば20%を切って、十分弱ったって扱いになる。このラインが魔物使いが魔物を仲間にするラインであり、人外娘にする時もこちらが死んでしまった時以外とかでは、これを踏襲しているようなんだよな。相手の攻撃を3回耐えれば、行ける!
 ムービングスターチュは、石を投げようとして、躊躇している。
「おーっと、これはどうしたことでしょう。チャンピオンのムービングスターチュ選手に珍しいことが起こりました~。こんなことがあるんですね~。何はともあれ我らがフグオ選手は急死に一生を得ました~次なる行動は~」
 えっえっえっ何、何が起こったんだ。ムービングスターチュが石を拾って投げる状態に入ったから終わったと思ったんだが、行動をキャンセルした?何故?バニーも言ってたがMPが無いとかそういう状態以外で行動がキャンセルされたところを見たのは、珍しいとかのレベルではなく見たことがない。あのムービングスターチュは、俺の後ろの観客席を見て、行動を辞めたように感じた。まさかな。だが、オークのマミリン・クロウキッドナップのマザーと人間を助ける魔物が続いた。あのムービングスターチュがそういう心を持っていても不思議ではないと思うべきか。
 考えるフグオだがバトルはまだ終わりそうにはないのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

処理中です...