いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

文字の大きさ
上 下
103 / 210
1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

斬られた男が消える

しおりを挟む
 俺に手を出そうとしたところをマミリンにより一刀両断された変態男が消えた。
「これって」
「強制ログアウトね」
「だよな。ってことは、こんなクズみたいなことしてた奴がプレイヤーってことかよ」
「現実世界でも詐欺や強姦や窃盗や殺人を働く人がいるんだから、こっちの世界にもそういう人がやってきててもおかしくないんじゃない?」
「そう言われると確かにそうだけど。マジかよ。こっちの住民に種仕込んでたってことだよな。で、チラホラお腹が大きくなっている女性もいるみたいだし、少なくとも1年前ぐらいからこういうことをしてるってことだよな?」
「それはどうかしら。こっちの世界での1年と現実世界での1年の時間の経過は違うわ。一緒ではない以上、ここ数日で妊娠させた可能性も否めないわ」
「マジかよ。この場合ってどうなるんだ。現実世界のプレイヤーとゲーム世界のNPCとの間にできた子供の扱いって?」
「こんなの経験したことが無いんだし、わかるわけないでしょ」
「そうだよな。で、これどうするよ?」
「どうするも何も全員連れて帰るしかないでしょ。ここに放置して行く気?」
「いや、それは」
「マリン、全員が出たらこの悪趣味な娼館を破壊してくれる?」
「アイアイサーなのだ」
「マリン、ところでさ。お腹の大きい女性のお腹から赤ちゃんを消したりとかは?」
「できるけど。マスターは罪のない子供を殺すつもりなのだ?」
「いやいや、それは。でも、流石にどんな影響があるのかわかんないし。うーんどうすれば良いんだ?」
「ここの城主は最低でしたがこの子には罪はありません。産むつもりです」
 力強い言葉が聞こえるがその内容に驚いた。望まない妊娠が多い昨今、中絶する人も多いと聞く。彼女たちのこれもまた望まない妊娠のはずだ。強姦した男の子を罪がないから産むというのだ。とても勇気のいる決意表明だろう。そもそも異世界には中絶という選択肢は無いのか?いやいや、望まない妊娠の方が少ないだろう。でもこう言われたなら部外者の俺がどうこう言う必要はない。
「えっ?そうでしたか。では、俺からこれ以上何かをいうつもりはありません。あぁいう変態がまだ居ないとも限りません。続きは」
「主様、私の村でしましょう」
 マザーにそう言われて、俺たちはマザーの村に帰るのだった。一方、その頃現実世界のとある部屋。
「クソったれが。貞朝にこき使われる生活の中、あっちの世界でだけは王様になれたつもりだったのによ。あのガキ。そうか、あれが会議に上がって居た。人外娘を操る男か。今回は装備も整えておらんかったし、富豪という設定で女どもを好き勝手喰うのに夢中だったからなぁ。次はこうはいかんぞ」
 ノックして、研究員の服に身を包んだ男が入ってくる。
妻喰ツマグイ部長、社長代理がお呼びです」
「チッ、貞朝の奴。作斗の馬鹿がいなくなって、すっかり社長気取りで全く気に食わん。あっ、今のは聞かなかったことで頼むよ秋塚君。お互いのためにね」
「わかっております(作智様、くれぐれも目立つことはお控えくださいと申したつもりだったのですが、貞朝だけでなく妻喰にまで目を付けられるとは)」
 妻喰好ツマグイコウ、frontier社で人事部長を務めている男で、無類の人妻好き。表向きは、愛妻家で子煩悩の親バカと言われているがその裏では、部下の妻を夫のミスをチャラにしてやる代わりに弄び、望まぬ妊娠をさせ托卵させるクズである。貞朝・作斗の大学時代の同期。作斗の妻である未智の事を大学時代から惚れていて、自分のものにできないかと色々画策して居たところ未智が作斗の子を孕ったまま行方不明となり悶々とした日々を過ごして居た中、デモンズフロンティアの世界でゲームの世界の女をところ構わず襲って、発散して居た。当初、反応を全く示さない女どもにマグロか。などと言って居たが、最近、反応を示すようになった事でより興奮するようになった。それどころか妊娠まですることに、最高の世界だと自分好みの人妻漁りを始めることとなる中で、イラサトヒの街のメジトモと繋がることとなる。
「失礼します。社長」
「そんなに畏る必要はない好、それに私はまだ社長ではない社長代理だ」
「いや、そんなわけにはいかない。貴方様は雲の上の存在だですから。ところで何の御用でしょうか?」
 むかついている相手だろうが向こうは専務であり社長代理、たいしてこっちは人事部長である。ゴマをする妻喰。
「秋塚君から聞いたんだがね。イラサトヒの街が滅ぼされたそうじゃないか?何か知っているかな?」
「いえ、全く。ですがあの街は社長の肝いりの案件だったのでは?」
「うむ。そうなのだがね。どうやら潰されてしまったようだよ。例の男に。そこでだ。君も向こうの世界で甘い汁を啜っていたことは知っている。どうだろう?君が始末を付けてくれないか」
「なっ何のことでしょう。しゃ社長」
「私が何も知らないと本気で思っていたのか?部下の妻を食い物にし、向こうの世界では、向こうの住民に手を出していたようだね。その事に目をつぶってやる代わりに始末してくれと頼んでいるのだが。いや頼んでいるわけではない。これは命令だよ妻喰君」
「ぐっ。わかりました。何とかします」
「ありがとう理解が早くて助かるよ」
 こうして、御離羅貞朝にこき使われる形で妻喰好もまたフグオを狙うこととなるのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...