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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう
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顔を歪める魂を喰らう者。
「ヘンナエキ。ニガイ。クサイ。ウエー」
吐き出そうとする魂を喰らう者の口をスライムが塞ぐ。
「フガフガ(ハナセ。コンナノ。ノマナイ)」
なんか言ってるけど残酷なスライムは吐き出させないように口を塞ぐ。行き場を失ったそれは、徐々に徐々に魂を喰らう者の内部へと流れるのだった。そして光り輝くとうっすらと透明だった姿が色味を取り戻していく。
「何すんのよ。このスライム。ってあれ?スライム?ここ何処~?お嬢様は?リリーは?ナタリーは?何ここ?何なのよここ?スライムがいるなんて、まるでファンタジー世界?これがひょっとして、今流行りの異世界転生ってやつ?」
「いや、混乱しているところ悪いんだけど」
「あっ私の口に粗末なやつを突っ込んだ変態!おまけに気持ちよさそうにあんなのまで出しちゃって、料理人は舌が命なんだから。クソ不味い物、飲ませないでよね」
そこにパピィが近寄ってくる。
「やっぱりミネリアなのね。よかった無事で」
「ひょっとしてお嬢様?そんな、お嬢様までファンタジー世界に異世界転生だなんて、元の世界に帰りたいよ~」
「あの、ここデモンズフロンティアの世界なんだけど」
「変態が口を挟むなっての!料理人の舌を汚した罪は重いんだから。口なら下のが良かったっての!この意気地なしのクソ童貞が!」
「フグオ君は童貞じゃないし。私とやってるし、それどころかマーヤも入れて3Pもやってるし」
「へぇ、雌豚を2人も飼ってんだ。節操ないなクズ!」
これって、お嬢様ラブのルルと違ったタイプの嫌悪感の表わし方ってやつだよね。
「何も言えないな。ハハッ」
「笑ってんじゃないわよ。ところで、デモンズフロンティアの世界って何?」
「へっ?」
「へっ?じゃないわよ。クズ変態が言ったんだろうが」
「あっごめん。デモンズフロンティアっていうVR MMORPGっていうゲーム知らない?」
「知らないわよ。ゲームに興味ないから」
「ミネリア、ほら作斗叔父様が作っていた」
「作斗叔父様!見つかったの?よかった。本当に」
「ううん、それはまだ」
「でも作斗叔父様が作ってたって?」
「うん。で、魔物になっていた私たちを救ってくれた勇者様が。あっこれはこっちの世界では言ってはダメなんでしたわ。兎に角、一度元の世界に戻りましょう」
「へっ?元の世界に戻れるの?」
「ミネリア、全ては元の世界に帰ってからね」
僕たちは拠点に帰って、眠りにつく。瑠留の怒り狂った声で目を覚ました。
「おい、コラ変態!起きろ!深祢莉愛にまで手を出したって聞いたぞ!良い度胸やな。うちの大事な料理長に」
パコンと音がする。
「イッテェーーーー暴力反対だぞ菜多莉愛」
「はぁ。全く、深祢莉愛の文句を言って良いのは御嬢様付きのメイド長であり、妹だからと御嬢様付きの料理長に抜擢した姉である私だけだと言ったでしょ」
「文句じゃねぇし、寧ろこの悪漢が手を出したからキレてただけだし」
「それに変態だの悪漢だのと暴言ばかり吐いてはなりません。作智様です。妹が御迷惑をおかけしたようで、無事に戻してくださり感謝しています」
「いえ、当然のことをしたまでです」
「あんな変なのを身体に無理やり入れる事が当然のことだってか。ふざけんな変態!」
「まだ殴られ足りないようですね。それしか方法がない以上、必要な事だと言いましたよね。納得して一旦は礼儀正しくなったと思っていたのですが躾が足りなかったようですね」
「えっ?冗談だよね菜多莉愛?あれだけは嫌だーーーーーーーー。御嬢様から私を離さないでーーーーーーーー。もう、作智様に暴言吐かないからお願いしますーーーー」
「言葉だけではなく態度で示しなさい」
「いやーーーーーーーーーー。私を連れて行かないでーーーーーーーーお願いしますーーーーー」
瑠留があんなに嫌がる躾って。菜多莉愛さん、どんな躾なんですか?それめちゃ気になります。いやいやいや、ダメだな。他所様のことに踏み込むとロクなことはないからな。
「あっ作智様は、食堂にお越しください。朝食の準備はできていますから。安心してください深祢莉愛に厨房は立ち入らせてません。正道様の御料理ですよ」
「母さんの!助かります菜多莉愛さん」
「いえいえ、私も妹の料理よりも正道様の料理のが好きなので」
「この裏切り者ー。深祢莉愛の方が美味しいに決まってるだろ!離せ、菜多莉愛。いや、離してください。もう、作智様に暴言吐かないからーーーーー」
「えぇ、たーっぷりといたから教え込みますから安心なさい瑠留。それでは失礼致します。作智様」
「はい」
「お前もはいじゃないだろ。助けろ。恨むからな。恨むからな。いや作智様。お願いします助けてくださいーーーー」
「はいはい。行きましょうね瑠留」
「嫌だーーーーーーーー。あれだけは、もう嫌だーーーーー」
菜多莉愛さんが瑠留を連れていくのと同時に深祢莉愛が入ってくる。
「あぁ瑠留、可哀想な瑠留。私のためにごめんね。作智様、正道様の料理。絶品でした!今度レシピ教えてもらうことになりました。ウフフ。これで私も食材たちをより美味しく。ウフフ。これは失礼しました。向こうの世界では、作智様だとも知らずに失礼致しました。御嬢様が食堂にてお待ちです。御案内致します」
深祢莉愛は向こうの世界でのことなどなかったかのようにあっけらかんとしていた。
「ヘンナエキ。ニガイ。クサイ。ウエー」
吐き出そうとする魂を喰らう者の口をスライムが塞ぐ。
「フガフガ(ハナセ。コンナノ。ノマナイ)」
なんか言ってるけど残酷なスライムは吐き出させないように口を塞ぐ。行き場を失ったそれは、徐々に徐々に魂を喰らう者の内部へと流れるのだった。そして光り輝くとうっすらと透明だった姿が色味を取り戻していく。
「何すんのよ。このスライム。ってあれ?スライム?ここ何処~?お嬢様は?リリーは?ナタリーは?何ここ?何なのよここ?スライムがいるなんて、まるでファンタジー世界?これがひょっとして、今流行りの異世界転生ってやつ?」
「いや、混乱しているところ悪いんだけど」
「あっ私の口に粗末なやつを突っ込んだ変態!おまけに気持ちよさそうにあんなのまで出しちゃって、料理人は舌が命なんだから。クソ不味い物、飲ませないでよね」
そこにパピィが近寄ってくる。
「やっぱりミネリアなのね。よかった無事で」
「ひょっとしてお嬢様?そんな、お嬢様までファンタジー世界に異世界転生だなんて、元の世界に帰りたいよ~」
「あの、ここデモンズフロンティアの世界なんだけど」
「変態が口を挟むなっての!料理人の舌を汚した罪は重いんだから。口なら下のが良かったっての!この意気地なしのクソ童貞が!」
「フグオ君は童貞じゃないし。私とやってるし、それどころかマーヤも入れて3Pもやってるし」
「へぇ、雌豚を2人も飼ってんだ。節操ないなクズ!」
これって、お嬢様ラブのルルと違ったタイプの嫌悪感の表わし方ってやつだよね。
「何も言えないな。ハハッ」
「笑ってんじゃないわよ。ところで、デモンズフロンティアの世界って何?」
「へっ?」
「へっ?じゃないわよ。クズ変態が言ったんだろうが」
「あっごめん。デモンズフロンティアっていうVR MMORPGっていうゲーム知らない?」
「知らないわよ。ゲームに興味ないから」
「ミネリア、ほら作斗叔父様が作っていた」
「作斗叔父様!見つかったの?よかった。本当に」
「ううん、それはまだ」
「でも作斗叔父様が作ってたって?」
「うん。で、魔物になっていた私たちを救ってくれた勇者様が。あっこれはこっちの世界では言ってはダメなんでしたわ。兎に角、一度元の世界に戻りましょう」
「へっ?元の世界に戻れるの?」
「ミネリア、全ては元の世界に帰ってからね」
僕たちは拠点に帰って、眠りにつく。瑠留の怒り狂った声で目を覚ました。
「おい、コラ変態!起きろ!深祢莉愛にまで手を出したって聞いたぞ!良い度胸やな。うちの大事な料理長に」
パコンと音がする。
「イッテェーーーー暴力反対だぞ菜多莉愛」
「はぁ。全く、深祢莉愛の文句を言って良いのは御嬢様付きのメイド長であり、妹だからと御嬢様付きの料理長に抜擢した姉である私だけだと言ったでしょ」
「文句じゃねぇし、寧ろこの悪漢が手を出したからキレてただけだし」
「それに変態だの悪漢だのと暴言ばかり吐いてはなりません。作智様です。妹が御迷惑をおかけしたようで、無事に戻してくださり感謝しています」
「いえ、当然のことをしたまでです」
「あんな変なのを身体に無理やり入れる事が当然のことだってか。ふざけんな変態!」
「まだ殴られ足りないようですね。それしか方法がない以上、必要な事だと言いましたよね。納得して一旦は礼儀正しくなったと思っていたのですが躾が足りなかったようですね」
「えっ?冗談だよね菜多莉愛?あれだけは嫌だーーーーーーーー。御嬢様から私を離さないでーーーーーーーー。もう、作智様に暴言吐かないからお願いしますーーーー」
「言葉だけではなく態度で示しなさい」
「いやーーーーーーーーーー。私を連れて行かないでーーーーーーーーお願いしますーーーーー」
瑠留があんなに嫌がる躾って。菜多莉愛さん、どんな躾なんですか?それめちゃ気になります。いやいやいや、ダメだな。他所様のことに踏み込むとロクなことはないからな。
「あっ作智様は、食堂にお越しください。朝食の準備はできていますから。安心してください深祢莉愛に厨房は立ち入らせてません。正道様の御料理ですよ」
「母さんの!助かります菜多莉愛さん」
「いえいえ、私も妹の料理よりも正道様の料理のが好きなので」
「この裏切り者ー。深祢莉愛の方が美味しいに決まってるだろ!離せ、菜多莉愛。いや、離してください。もう、作智様に暴言吐かないからーーーーー」
「えぇ、たーっぷりといたから教え込みますから安心なさい瑠留。それでは失礼致します。作智様」
「はい」
「お前もはいじゃないだろ。助けろ。恨むからな。恨むからな。いや作智様。お願いします助けてくださいーーーー」
「はいはい。行きましょうね瑠留」
「嫌だーーーーーーーー。あれだけは、もう嫌だーーーーー」
菜多莉愛さんが瑠留を連れていくのと同時に深祢莉愛が入ってくる。
「あぁ瑠留、可哀想な瑠留。私のためにごめんね。作智様、正道様の料理。絶品でした!今度レシピ教えてもらうことになりました。ウフフ。これで私も食材たちをより美味しく。ウフフ。これは失礼しました。向こうの世界では、作智様だとも知らずに失礼致しました。御嬢様が食堂にてお待ちです。御案内致します」
深祢莉愛は向こうの世界でのことなどなかったかのようにあっけらかんとしていた。
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