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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう
お風呂もシャワーも知らない2人
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皆が集めてきた木材の半分を使って、家を一軒建設した。
「フグオさんは何でもできるのですね」
「いえ。そんなことはありませんよ。マリン、そこもうちょっと右」
「こっこうなのだ?」
「違うわよマリン。ここよねフグオ?」
「あぁ、そこで良い。流石マーヤだな」
「まぁ、内装に関しては任せといてよ」
「服のセンスはダメダメなのに、こういうのは完璧よね。マーヤって」
「一言多いのよ。ハルは」
こうして完成した家を歩き回ってもらう。
「この入って、直後のこの部分は何でしょうか?」
「これは玄関と言って靴を脱ぐ場所ですね」
「ここで靴を脱ぐの?」
「そうだよマミちゃん」
「でも靴を脱いだら足がスースーして、寒いのではないでしょうか?」
「まぁ騙されたと思って、靴を脱いで、段差を上がってみてください」
「すご~い。あったか~い。ママ、すっごくあったか~い」
「えっ?ホントですわね。すご~くあったかいです」
早速木炭が役に立った。木炭とフレアに協力してもらって、床暖房を取り入れてみた。そのおかげで裸足でも過ごしやすい家となっている。部屋に入って広い空間に出る。
「2人なのにこの広さは要らない気がします」
「いえ、ここはダイニングキッチンといって、食事を食べるところと料理を作る場所を1箇所にまとめているんです。それに、ユウカさんやマミちゃんのように王都から逃げ出せた村人がまだいるかもしれません。そんな人たちの世話ができるのは同じ境遇のユウカさんしか居ないかと」
「そこまで考えてくださっていたのですね。ありがとうございます」
次に洗面台と風呂場に案内する。
「ここは何でしょう?」
「これは洗面台と言って、顔を洗うところですね」
「あっ水浴びですね。なっ成程。では、この大きなのは?」
「これは、お風呂といいます。汗を流したり、1日の疲れを取るところですね」
「えっ?さっきのところが水浴びのところだとおっしゃられましたよね?ここでも水浴びをするのですか?」
「うーん、説明するのは難しいな。マーヤ、ユウカさんとマミちゃんに使い方を教えてやってくれないか?」
「えっ?私?ムリムリ。女性といえど裸を見られるなんて」
「では、勇者様、私にお任せください」
「そんな王女様と一緒になんて、そんなことできません」
「気にしないで良いんですよユウカさん。今の私は王女ではなく。没落しているんですから」
「ですが」
「はいはい。行きますよ。マミちゃんも」
「わ~い。水浴び水浴び~」
中から驚きの声が聞こえてくる。
「これは、何ですか?何で水が噴き出してくるのです。しかもあったかい」
「シャワーって言うんです」
「シャワー?」
「すっご~い。あったかい水が噴き出てるよ~」
「こんなに簡単に水浴びができるなんて、ではこれで出るんですよね?王女様、どうしてお引き止めに?」
「ここからが本番です。さぁ、ここに浸かりますよ」
「この箱みたいなのに浸かるんですか?あの、もう十分だと思うのですが」
「え~い」
バッシャーン。
「キャキャキャ。たっのしい~。ママもママも」
「もうマミったら。わかったから」
恐る恐る謎の箱の中に足を踏み入れるユウカ。
「あったかい。すっごく気持ち良いです。何なんですかこれ?」
「お風呂と言います。1日の疲れが取れる凄いものなんですよ」
「わかります。何だか気持ち良くて眠くなってきちゃいます」
「わっダメですよ。お風呂の中で寝るのは」
「そっそうなのですね。でもこんなに気持ち良いなんて反則ですよぅ。むにゃ」
「だっダメです。もう出ましょう」
「後、もう少し。もう少しだけ」
暫くして3人が出てきた。
「気持ち良くて中々出られませんでした」
「それがお風呂の魔力ってやつです」
「魔力が流れてるんですか?通りで、あれは危ない」
「いえ、ものの例えです。あまりにも気持ち良いからすぐに出られないことを何たらの魔力には逆らえないって表現するんですよ」
「なっ成程」
次は寝室ですね。
「あっ寝るところですね。床がこんなにあったかいんですから寝る時もあったかそうですね」
「ママ~マミ、なんだか眠いよぅ」
「あらあら、今日は木材集めにも連れて行ってもらって遊び疲れちゃったのね」
「では、こちらに」
入って驚くユウカさん。
「何ですかこれは?」
「えっベッドですけど」
「ベッドなんて使うのは、王族の皆様だけなんですよ。私たちは地面にマットを敷いて、寝るんです。こんな贅沢は、流石に」
「王族だけがベッドを使うのでしょうか?」
「王女様?」
「私は、皆同じ人間であると考えています。何故、上と下を作るんです?そんなの必要ないと思います。だから遠慮せずユウカとマミは甘えたら良いんです。辛い目に遭ったのですから」
「王女様、わかりました」
「マミ、もう眠いの。だからこうするの」
マミは勢いよくベッドにダイブした。
「フカフカなの~。マミリン人形さんと一緒に寝るの~。スヤスヤ」
「もうマミったら。すぐに寝ちゃって。ほら、そのままだと風邪を引くでしょ」
ユウカさんはそういうと手慣れた様子で、布団をマミちゃんに被せた。
「フグオさん、こんな素敵な家を本当にありがとうございます。マミのことも気にしていただき、この御恩はいつか必ずお返ししますから」
「気にしなくて良いですよ。俺もパピィの話し相手が増えて、喜んでいます。よろしくお願いしますね」
「はい。王女様、いつでも王都のお話を聞きにきてください」
「えぇ、是非。トト様やカカ様のお話を聞きたいので」
こうして、家を作った後はマミリンの服を買いにオシャレな街エレスタに向かうのだった。
「フグオさんは何でもできるのですね」
「いえ。そんなことはありませんよ。マリン、そこもうちょっと右」
「こっこうなのだ?」
「違うわよマリン。ここよねフグオ?」
「あぁ、そこで良い。流石マーヤだな」
「まぁ、内装に関しては任せといてよ」
「服のセンスはダメダメなのに、こういうのは完璧よね。マーヤって」
「一言多いのよ。ハルは」
こうして完成した家を歩き回ってもらう。
「この入って、直後のこの部分は何でしょうか?」
「これは玄関と言って靴を脱ぐ場所ですね」
「ここで靴を脱ぐの?」
「そうだよマミちゃん」
「でも靴を脱いだら足がスースーして、寒いのではないでしょうか?」
「まぁ騙されたと思って、靴を脱いで、段差を上がってみてください」
「すご~い。あったか~い。ママ、すっごくあったか~い」
「えっ?ホントですわね。すご~くあったかいです」
早速木炭が役に立った。木炭とフレアに協力してもらって、床暖房を取り入れてみた。そのおかげで裸足でも過ごしやすい家となっている。部屋に入って広い空間に出る。
「2人なのにこの広さは要らない気がします」
「いえ、ここはダイニングキッチンといって、食事を食べるところと料理を作る場所を1箇所にまとめているんです。それに、ユウカさんやマミちゃんのように王都から逃げ出せた村人がまだいるかもしれません。そんな人たちの世話ができるのは同じ境遇のユウカさんしか居ないかと」
「そこまで考えてくださっていたのですね。ありがとうございます」
次に洗面台と風呂場に案内する。
「ここは何でしょう?」
「これは洗面台と言って、顔を洗うところですね」
「あっ水浴びですね。なっ成程。では、この大きなのは?」
「これは、お風呂といいます。汗を流したり、1日の疲れを取るところですね」
「えっ?さっきのところが水浴びのところだとおっしゃられましたよね?ここでも水浴びをするのですか?」
「うーん、説明するのは難しいな。マーヤ、ユウカさんとマミちゃんに使い方を教えてやってくれないか?」
「えっ?私?ムリムリ。女性といえど裸を見られるなんて」
「では、勇者様、私にお任せください」
「そんな王女様と一緒になんて、そんなことできません」
「気にしないで良いんですよユウカさん。今の私は王女ではなく。没落しているんですから」
「ですが」
「はいはい。行きますよ。マミちゃんも」
「わ~い。水浴び水浴び~」
中から驚きの声が聞こえてくる。
「これは、何ですか?何で水が噴き出してくるのです。しかもあったかい」
「シャワーって言うんです」
「シャワー?」
「すっご~い。あったかい水が噴き出てるよ~」
「こんなに簡単に水浴びができるなんて、ではこれで出るんですよね?王女様、どうしてお引き止めに?」
「ここからが本番です。さぁ、ここに浸かりますよ」
「この箱みたいなのに浸かるんですか?あの、もう十分だと思うのですが」
「え~い」
バッシャーン。
「キャキャキャ。たっのしい~。ママもママも」
「もうマミったら。わかったから」
恐る恐る謎の箱の中に足を踏み入れるユウカ。
「あったかい。すっごく気持ち良いです。何なんですかこれ?」
「お風呂と言います。1日の疲れが取れる凄いものなんですよ」
「わかります。何だか気持ち良くて眠くなってきちゃいます」
「わっダメですよ。お風呂の中で寝るのは」
「そっそうなのですね。でもこんなに気持ち良いなんて反則ですよぅ。むにゃ」
「だっダメです。もう出ましょう」
「後、もう少し。もう少しだけ」
暫くして3人が出てきた。
「気持ち良くて中々出られませんでした」
「それがお風呂の魔力ってやつです」
「魔力が流れてるんですか?通りで、あれは危ない」
「いえ、ものの例えです。あまりにも気持ち良いからすぐに出られないことを何たらの魔力には逆らえないって表現するんですよ」
「なっ成程」
次は寝室ですね。
「あっ寝るところですね。床がこんなにあったかいんですから寝る時もあったかそうですね」
「ママ~マミ、なんだか眠いよぅ」
「あらあら、今日は木材集めにも連れて行ってもらって遊び疲れちゃったのね」
「では、こちらに」
入って驚くユウカさん。
「何ですかこれは?」
「えっベッドですけど」
「ベッドなんて使うのは、王族の皆様だけなんですよ。私たちは地面にマットを敷いて、寝るんです。こんな贅沢は、流石に」
「王族だけがベッドを使うのでしょうか?」
「王女様?」
「私は、皆同じ人間であると考えています。何故、上と下を作るんです?そんなの必要ないと思います。だから遠慮せずユウカとマミは甘えたら良いんです。辛い目に遭ったのですから」
「王女様、わかりました」
「マミ、もう眠いの。だからこうするの」
マミは勢いよくベッドにダイブした。
「フカフカなの~。マミリン人形さんと一緒に寝るの~。スヤスヤ」
「もうマミったら。すぐに寝ちゃって。ほら、そのままだと風邪を引くでしょ」
ユウカさんはそういうと手慣れた様子で、布団をマミちゃんに被せた。
「フグオさん、こんな素敵な家を本当にありがとうございます。マミのことも気にしていただき、この御恩はいつか必ずお返ししますから」
「気にしなくて良いですよ。俺もパピィの話し相手が増えて、喜んでいます。よろしくお願いしますね」
「はい。王女様、いつでも王都のお話を聞きにきてください」
「えぇ、是非。トト様やカカ様のお話を聞きたいので」
こうして、家を作った後はマミリンの服を買いにオシャレな街エレスタに向かうのだった。
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