いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

文字の大きさ
上 下
67 / 210
1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

次から次へととんでもない素材が出てくるんだが!

しおりを挟む
 俺の言葉を聞いたマリンは待ってましたと言わんばかりにたくさんの素材を吐き出していく。
「ちょっとちょっと待て待て、なんだよこの素材の山は!」
「パピィを連れ回してた時にこんなこともあろうかと色んなところで集めておいたのだ」
「あっあの時ですわね。とんでもない高レベル生物ばっかりのダンジョンに連れて行かれましたわね」
「あの時は、私もまだゾンビ娘という人外娘でしたから」
 あーあの時か、パピィが王女と判明してすぐの頃だったっけ、レベル5のパピィがいつのまにかレベル99になって帰ってきたんだよな。そして今は村人NPC扱い。おいおい、王女様補正は何処行ったんだ。
「妾たちは、拠点の木集めの時に危なくならんように周りを掃除するついでに集めたんじゃ」
 あー、バニーがお祭りだとか騒いで、みんなで競争して勝手に俺の身を賭け事に使われた時か。ハニーは、なんやかんやみんなのことを気遣ってくれるんだよな。だって人外娘たちが普通1時間のハンデ貰って、人間のハルに負けるわけないもんな。あらかじめ掃除して疲れてたってことだろ。それなら納得だ。そういえば、あの時も真っ先にハニーが言ったんだよな。俺の許可も取らずに勝手に賭け事の対象にしたんだから無効だって。なんやかんや一番周りに気を遣うんだよなハニーは。でもこんな高ランクの素材ばっかり、何処で?まさか王都パピルスの近くの木って、コイツら死樹の森に行ってたわけじゃないよな?多くの者が初見殺しに遭う死樹の森。入ったが最後、魔王城周辺に生息してる高ランクの魔物が跋扈してるんだよな。なんで知ってるかって?勿論、勇者ラディッシュだった時に、情けないことにその初見殺しに遭った1人だからだよ。それにしても、こんなに高ランクの素材ばっかりだと最高級の武器になるな。寧ろ選り取り見取りで悩む。先ずは、この金属の塊だがこれはカルビンタートルという魔物が落とす素材で、とにかく硬い。次にこれだが最強のドラゴンとして名高いニーズヘッグドラゴンから取れる牙だ。これで噛みきれないものはない。次にこれだが、恐らく状態異常が得意なハニーが使うことで、最強の銃弾になり得るありとあらゆる状態異常を引き起こすという状態異常玉だ。エフェクトラットが落とすのだが、このエフェクトラット、見た目はどう見てもただのネズミなのだが油断していると足元を掬われる。全ての状態異常を無効にしていないと状態異常からの即死攻撃で葬ってくる厄介な敵なのだ。そしてこれは最強の爪を持つというラーテルウィーセルという魔物が落とす。見た目はイタチに似ているのだがこの爪から繰り出される攻撃には防御貫通が付いているんだよな。これを見て、察したんだよ。コイツが生息してるのは、死樹の森だけなんだよな。しかもドラゴンに引けを取らない程の戦闘力を持ってる。ヤバいやつだ。そして、これだが貫通魔石という素材でペネトレイトデーモンという魔物が落とす。このペネトレイトデーモンの見た目は、2本の角を持ち身体が骸骨の見た目をしていて、明らかに脳筋の見た目をしていながら使ってくるのは魔法ばかりで、その魔法の全てが防御貫通になるという貫通魔法の使い手だ。槍の素材にピッタリだろう。そして、一番驚いたのがこの素材だ。特攻野郎と俺が勝手に名付けているボンバーストーンという魔物が自爆以外で倒された時に落とす灼熱玉という素材だ。コイツは特攻野郎という渾名に相応しいぐらい初手で大爆発を使う。そう、初手で自爆してくるのだ。そして、なんと耐久力だけでなく速さもドップクラスに高い。だが残念なことにこのゲームの大爆発の仕様が残HPの2倍のダメージを与えるというもので、このボンバーストーンのHPなのだが300程度だ。耐久力ピカイチでダメージも通らないが大爆発したところでコチラも死にはしない。だが何が厄介かというと、コイツ俺がさっきあげたペネトレイトデーモンやラーテルウィーセルのお供で出てくる。即ち何が言いたいかというとパーティを半壊させた後、後はよろしくと託されたペネトレイトデーモンやラーテルウィーセルの攻撃で殺される。そう最強の特攻野郎なのだ。これをワンパンで倒す人外娘たちの素早さと力に驚いている。だって、あのボンバーストーンの速さの数値は999となっていて、人外娘たちと同じ速さだったから、行動順は完全ランダムだったはずだ。そこを先手を取って、1ターンで処理してるんだから改めて人外娘たちに驚かされたわけだ。
「マスター、どうなのだ。これでマリンたちの武器作れるのだ?足りないならまだ集めてくるのだ」
「これもダーリンを守るためじゃ。妾も集めるとしようぞ」
「イェーイ、魔物狩りなのですわ~」
「はっはずかちぃけどこれもマスターを守るためなのですぅ」
「御主人様の盾となり剣となるべく、素材を集めて参ります」
「ボムも殿の役に立ちたい。素材、集める」
「いやいやいや、アンタたちオーバーキル過ぎるのよ。普通こんな素材、ポンポン出ないから。フグオのあの表情は驚きすぎて固まってるだけだから」
「いやいやいや、ラディッシュだった時のフグオ君ですらこんな素材取れなかったよ。そもそも、灼熱玉なんて素材、買う以外だと初めて見たし、そもそも売られてたけどどうやって取ってたんだろう?」
「俺が知ってるわけないだろ。そもそも、灼熱玉なんて買わないと取れないって認識だったし、そもそもボンバーストーンの速さを上回れる装備が実装されてないのに単純に無理だから。可能性として考えられるのは、シーフを極めた時に覚える素早さの心得を習得し1%の確率でどんな相手よりも先制を取れるに賭けて、マーシャルアーティストの職業を極めた時に覚える会心の心得で職業効果と合わせて75%の確率を誇る防御無視の会心の一撃を狙うやり方だろうな」
「その手しかないよね」
「取り敢えず、この素材を有効活用して、皆んなの武器を作るよ」
 人外娘たちが喜ぶのを見て、俺は制作に移るのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~

k33
ファンタジー
初めての小説です..! ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

処理中です...