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祖父の招待状
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文化祭明けの振り替え休日。
ダイニングルームに居心地悪そうに座る先生。
向かい合うように私と祖父。
「月乃を何度も助けていただいたと伺っております。ありがとうございました」
「いえ、大したことはしてません」
抑揚のない声で無表情。
自主的にこの場にいるのではないという雰囲気。
「とんでもない。私にとって月乃はかけがえのない孫でしてな」
テーブルの上にはお昼のための食事が用意されている。
気持ちを込めた祖父らしいお礼の仕方。
「ご存知かと思いますが、身体も丈夫ではありません。万が一のことがあっては…と不安でして」
どうぞと促しつつも話は終わらない。
先生は黙々と食事を始める。
「私も歳を取り、気弱になっております。…せめて両親のどちらかが…」
言いかけて祖父は私を見る。
「いや、月乃だけでも奇跡的に目覚めたのだから贅沢は言えないな」
先生の手が止まる。
祖父の言う意味が分からないのかもしれない。
「それはそうと、名前を伺ってませんでしたな。何でも新しく赴任されたばかりだそうで」
「橘川弘樹と申します」
「橘川…?」
祖父は首をかしげながら先生を見つめていた。
ダイニングルームに居心地悪そうに座る先生。
向かい合うように私と祖父。
「月乃を何度も助けていただいたと伺っております。ありがとうございました」
「いえ、大したことはしてません」
抑揚のない声で無表情。
自主的にこの場にいるのではないという雰囲気。
「とんでもない。私にとって月乃はかけがえのない孫でしてな」
テーブルの上にはお昼のための食事が用意されている。
気持ちを込めた祖父らしいお礼の仕方。
「ご存知かと思いますが、身体も丈夫ではありません。万が一のことがあっては…と不安でして」
どうぞと促しつつも話は終わらない。
先生は黙々と食事を始める。
「私も歳を取り、気弱になっております。…せめて両親のどちらかが…」
言いかけて祖父は私を見る。
「いや、月乃だけでも奇跡的に目覚めたのだから贅沢は言えないな」
先生の手が止まる。
祖父の言う意味が分からないのかもしれない。
「それはそうと、名前を伺ってませんでしたな。何でも新しく赴任されたばかりだそうで」
「橘川弘樹と申します」
「橘川…?」
祖父は首をかしげながら先生を見つめていた。
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