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私を見下していた姉が離婚した。対して、私は好きな人と結婚して幸せです!

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私は、スヴィーニ侯爵の娘・リンマ。

普通の容姿をしている十六歳。
  


そんな私には二歳上の姉がいる。

姉の名前はリン。 
くりくりとした青色の瞳で、綺麗なブロンドヘアを靡かせる美少女だ。

私とは似てない。

それに、姉の方が勉強もできるし、習い事のピアノもヴァイオリンも上手。


何一つ、私は姉に勝っているところがない。


それは、姉も分かっていることで。


「あんたは何もできないわよね」
 
姉は何も上手くできない私を見下していた。

「あんたみたいな人と結婚したいなんて言う物好きは絶対にいないわ。もし、そんな人かいたとしたら、あんたみたいに顔も頭も良くない男性てしょうね」
 
こんな意地悪なことを言う。
意地悪を言う時の姉の顔は綺麗なのだけど、歪んで見えた。

姉はとても綺麗な人だけど、心は醜いのだ。





そんな姉の婚約が決まった。

お相手はヴィスト伯爵。

すらっとした長身で、綺麗な顔立ちをした人だ。

両家顔合わせで彼と初めて会って、かっこいい人だなと思った。


そんな人と結婚するなんて、姉が羨ましいな。





という話を幼馴染のプシェミスルに話した。
プシェミスルは私の父の友人の息子で、私と同い年。彼も美形である。

そして、私の想い人でもある。
密かに彼のことを想っている。だけど、かっこいい彼が私のことを好きなんてありえないから、彼に伝えることはない。

とは言え、プシェミスルと結婚したら……と夢想することはある。
 

「へぇ、あの人の婚約者はかっこいい人だったんだ。リンマも、こういう人と結婚したいとか理想はあるの?」
「え、特にないよ」

本当は、プシェミスルと結婚したいと言いたかった。

「じゃあ、僕と結婚しない?」
「えっ?!」

私は驚き過ぎて飛び上がった。

「そんなに驚くこと?」
「だ、だって……。あの、冗談だよね?」
「冗談で言わないよ。それで、返事は?」

返事……。
そんなの言うことは決まっている。

「私もプシェミスルと結婚したい、です」
「良かった」

プシェミスルが私を抱きしめた。



私とプシェミスルの婚約が決まった。

家族に報告すると、姉は面白くなさそうな顔をしていた。



その後、姉はヴィスト伯爵と結婚した。

だが、すぐに離婚した。

なぜかというと、姉が伯爵の母の悪口を言ったから。
母の悪口を言われ、伯爵もその父も激怒。
姉は伯爵家から追い出されてしまったそうだ。


姉は出戻ってきて、お見合いを何度もしたが、姉の理想が高すぎるため、良い縁談に恵まれずにいる。



私は、プシェミスルと結婚して幸せに暮らしている。


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