イケメン王子に愛されていると思っていたのですが、私の勘違いでした。

イケメン王子に愛されていると思っていたのですが、私の勘違いでした。

この国の中でも有名な名家に生まれた私は、この国の王子と結婚しなければいけないらしい。

幼い頃から両親によく言われてきたことだ。

だから、私はそれが当然のことだと思っていた。


私が十七歳になって、王子と初めて顔合わせした。

王子は銀髪に紫色の宝石のような瞳を持ち、顔立ちも美しい。
スタイルも良い。
誰が見ても美青年と認める完璧な容姿を持っていた。

それに、王子は優しかった。
私に「綺麗」とか「可愛い」とか嬉しい言葉をかけてくれた。
アクセサリーや洋服をプレゼントしてくれた。

私は「王子は私のことを愛してくれている」と思っていたんだ。



でも、それは私の勘違い。

王子には恋人がいた。
恋人は王宮の侍女だ。

私が王宮に行った際に、たまたま彼らが抱き合っているところを目撃した。
そして、彼らを問い詰めると恋仲であることを認めたのだ。
私は別れてほしいと懇願した。

だが、その願いも虚しく…。

王子は恋人と共に駆け落ちしたんだ。

そのため、私の婚約は破談となった。




でも、私はその後知り合った男性と恋に落ち、結婚。
幸せに暮らしている。


王子と恋人は駆け落ちから一年後、見つかって罰せられた。

可哀想なことに、王子は地下牢にずっと閉じ込められて恋人に会うこともできないそうだ。