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義妹が虚言癖で、私を貶めるような嘘を言うんだが。

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私は幼馴染である侯爵令息のクライヴと結婚することになった。
クライヴはとても優しい人で、綺麗な顔立ちをしている。

そんな人と結婚できて嬉しいのだが、クライヴの妹・ジュリアが問題なのだ。

ジュリアはかなりのブラコンで、わがままな女の子だった。

昔から私を敵視している。
結婚が決まってから、私にしか聞こえないように「なんでお兄さまはこんな方と結婚するのかしら」と嫌みを言われた。



結婚し、私たち夫婦はクライヴの両親、ジュリアと同居することになった。

結婚から数日後。
クライヴから聞かれた。

「マリは僕との結婚を後悔してる?」
「してないわよ」
「だよね」

やっぱりとクライヴが笑った。

「当たり前でしょう。まだ結婚して何日よ」
「いや、ジュリアから君がそう言っていたと聞いたから」
「ジュリアが……」
「うん。一応聞いてみたんだ。ジュリアの嘘だったんだね」

クライヴが頷き、

「変な話してごめんね」

と私に謝った。

「謝ることなんてないよ」

私は首を横に振った。



ジュリアの虚言癖はなかなかのものだった。
私が義母の悪口を言っていたとか実家に戻りたがっているとか。

家族全員嘘だと思っているから、私に実害はない。

しかし、こうも私の評価を下げるような嘘をつかれるのは不快である。

そんなある日。

義父がジュリアを病院に連れていくと言い始めた。
虚言癖がひどすぎるためだ。

それを知ったジュリアは、

「何でよ!こいつが悪いんでしょ!来なくて良かったのよ!」

と叫んだ。

「いい加減にしろ!お前の嘘に不快になっているんだよ!これ以上嘘をつくなら、俺とマリはこの家を出ていく」

クライヴがそう言ったら、ジュリアは口をつぐんだ。

それから、ジュリアは大人しくなった。
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