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第四章
Ⅰ
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第四章
Ⅰ
「リン……!リンが生きている……!」
外で突っ立って話すのもなんだということで、リンたちはタックたちを連れて、ラウルの家に戻った。それからは、この調子である。タックはリンを抱きしめたまま、しばらく動こうとしない。
一方のリンは、少し照れ臭かったが、タックから感じる鼓動と温かさが心地良くてタックを振りほどこうとはしなかった。
「こいつは?」
デラトスが珍しく渋い顔をしながらきいてくる。さっきのごたごたの中で、白髪の少年の風に飛ばされたことが不服だったのかもしれない。たしかに、完全に不意を突かれたデラトスというのは初めて見た。
「大事な友達」
タックとの関係なんて、問われたことは初めてだったが、迷うことなく答えることができていた。
「大事な友達ねえ」
「友達との再会は嬉しいものよ。何がそんなに気に入らないのよ」
クルルが、難しい顔を崩そうとしないデラトスに対して疑問を投げかける。
「いや、べつに、水を差そうってわけじゃないんだ。悪い悪い」
なんだか歯切れは悪いが、ひとまず表情だけはいつものように締まりのないものに戻してくれた。
「ひとまず、あと一刻以内にはここを発つ。再会を喜び合うのもほどほどにな」
「うん」
「その顔なら大丈夫そうだな」
デラトスはリンの表情から何を感じ取ったのかは知らないが、今度こそ自然な笑顔でリンを見た。
「んじゃ、俺は、もうひと眠りしてくるわ」
そう言うとデラトスは、隣の部屋に姿を消してしまった。寝られるうちに寝ておくという算段だろう。すぐにでもナリ村に行きたいのはリンもデラトスも同じはずなのに、出発を一刻後に設定したのは、もしかしたら、リンの友人との再会という、デラトスにとっては、なんの足しにもならない出来事に対する最大限の祝福だったのかもしれない。
「もう大丈夫」
タックは、目じりをぬぐうと、リンの隣に腰かけた。
「ねえ、リン。いい加減ちゃんと紹介してくれないかしら」
さっきまでデラトスが座っていた席に腰かけると、クルルはスカートの裾を直した。
「そうだよ、お客さん!僕も何が何だかさっぱりだよ!」
つい先刻、風と馬を操っていた白髪の少年が落ち着かない様子で声をあげる。
リンとタックは目を合わせると、お互いに頷いた。そして、先にリンが口を開いた。
「えっと、この子はクルル。ナゴタで知り合ったの。色々お世話になってて……、そして、私の友達」
自分で言葉にして、初めて、靴屋でリンのことを友達と言ってくれたクルルのすごさに思い至った。リンの方は友達だと思っていても、相手からどう思われているかなんて、分からない。リンよりも先にリンとクルルの関係を言葉にしたクルルの強さにリンはただただ感心するばかりだ。
「いや、お世話になっているのは私たちの方だわ」
クルルがリンを見て微笑む。その頬がほんの少し朱に染まっていて、クルルだって自分と同じで照れているのだと気づき、リンは少しだけ嬉しくなった。
「あと、さっき、寝に行っちゃったのが、デラトス。ナゴタで私を助けてくれた人」
一応身分は伏せた。いや、伏せたというより、実のところリンも詳しくは知らない。説明されたことはないが、周りの反応から、なんだか偉い人だということが分かるぐらい。それでも、デラトスやクルルに迷惑は掛けられないので、必要最低限の情報だけでデラトスを紹介する。
「で、こっちがタック」
タックが挨拶するように頭を下げた。
「さっきも言ったけど、私の大事な友達」
クルルは、値踏みするような視線でタックを数秒間見つめた後、さも興味が無いとでも言いたげに視線を明後日の方へ逸らした。
「リンの友達どうしよろしくね」
それでも、クルルは挨拶だけは立派に口にして、タックに友好の意を表した。タックは笑顔でそれに答える。
自分がタックだったら、赤髪というだけで、何かを勘ぐってしまうだろう。だって、赤髪はほぼ間違いなく火族だ。リンを攫ったであろう種族だ。自分たちの村を燃やした恨むべき種族だ。それでも、リンが友人だと紹介しただけで、タックはクルルを信じて、手を差し伸べた。
「よろしくね」
「あー!お客さん!僕も!仲間に入れてよ!」
ついに、席から立ちあがった白髪の少年は、よく見たら銀髪のようにも見えた。窓から差す光をきらきらと反射させている。
「この子はラピラ。ここに来る途中、色々助けてもらったんだ」
「そうだよ!お客さんだからね!助けるのは当たり前だよ!」
ラピラはまるで風に舞う花びらのようにひらりと体を回転させると、よろしくねと言ってリンに手を差し出した。なかなか愉快な子だ。
「うん、よろしく」
リンがラピラの手を握ると、ラピラは、少し強めに握り返してくれた。華奢な見た目とは裏腹に、しっかりとした手つきで、この少年も、いろいろなことを乗り越えてきたのだと、握手を通して感じ取れた気がした。
「あのねタック、積もる話もあるんだけど……」
村のことや家族のこと。話したいことは沢山ある。もちろん、ききたいことだって……。それでも、そういうのはまた今度だ。今はとにかく時間がない。リンにはやらなくてはいけないことがあるのだ。
「今はとにかく時間がなくて……。今から私たちはナリ村を救いに行かなければいけないの」
そして、ルルやモナ、ナナと話がしたい。
「協力してほしい。デラトスやクルルも、私とはまた違った理由だけれども、ナリ村を守らなくてはいけなくて。タックと、えーっと……」
「ラピラだよ!」
「そう!ラピラ」
少しの沈黙が、リンに次の言葉を促す。
「どう、かな……?」
ついさっきまで、まっすぐにタックを見ていたリンの眼差しが、机の端に泳いだ。ナリ村を救わなきゃいけないなんて、自分の言葉に少し笑ってしまいそうになる。おごり高ぶる気持ちなんてまるでない。身の丈に合わない言葉を言っていることなんて、自分が一番よく分かっている。それでも、リンが今やるべきこと、やりたいことはそれしかなかったのだから仕方ない。照れなのか、自信の無さなのかは自分でもよくわからなかったが、リンは返事を聞くためにタックの目を見ることはできなかった。
「もちろん」
タックが笑顔で言った。
「僕もいいよ!なんか楽しそうだし」
ラピラは、飛び跳ねんばかりの勢いだ。
「決まりね。私にできることは、デラトスを起こしてくることくらいかしら」
一連の流れを黙って見ていたクルルは掌からほんの小さな火の玉を出した。いったいどうやってデラトスを起こすつもりなのだろうか。それに、デラトスは出発は一刻後だと言っていた。さっき寝に行ったばかりだし、今起こすのは少し早すぎるように思う。
「私が起きなさいと言えば起きるのよ、デラトスは」
リンの疑問を表情から読み取ったのか、クルルは意味が分かるような分からないようなことを言った。
「それにしても、リンにとって、ずいぶん大事な友だちなのね。このタックって人は」
クルルが赤い前髪を目元を隠すかのようにひらりと揺らした。
「うん、あっと。そうかも」
クルルの意図が読めない。からかっているのか、あきれているのか。
「とても素敵よ。羨ましいわ。そして、安心した」
クルルは、前髪を横に流すと、柔らかい笑顔をリンに向けた。嫌味一つない本当に純粋な笑顔だ。自分では気づかないうちにこの小さな友人にいろんな心配をかけていたのだと、リンはこの時初めて思い至った。
「みんなありがとう」
自然と口からでた感謝で、何に対してのものだったかは自分でも分からなかったけれども、聞いていたみんなは、自然に笑っていたので、どうやら各々の解釈で受け入れてくれたようだった。
Ⅰ
「リン……!リンが生きている……!」
外で突っ立って話すのもなんだということで、リンたちはタックたちを連れて、ラウルの家に戻った。それからは、この調子である。タックはリンを抱きしめたまま、しばらく動こうとしない。
一方のリンは、少し照れ臭かったが、タックから感じる鼓動と温かさが心地良くてタックを振りほどこうとはしなかった。
「こいつは?」
デラトスが珍しく渋い顔をしながらきいてくる。さっきのごたごたの中で、白髪の少年の風に飛ばされたことが不服だったのかもしれない。たしかに、完全に不意を突かれたデラトスというのは初めて見た。
「大事な友達」
タックとの関係なんて、問われたことは初めてだったが、迷うことなく答えることができていた。
「大事な友達ねえ」
「友達との再会は嬉しいものよ。何がそんなに気に入らないのよ」
クルルが、難しい顔を崩そうとしないデラトスに対して疑問を投げかける。
「いや、べつに、水を差そうってわけじゃないんだ。悪い悪い」
なんだか歯切れは悪いが、ひとまず表情だけはいつものように締まりのないものに戻してくれた。
「ひとまず、あと一刻以内にはここを発つ。再会を喜び合うのもほどほどにな」
「うん」
「その顔なら大丈夫そうだな」
デラトスはリンの表情から何を感じ取ったのかは知らないが、今度こそ自然な笑顔でリンを見た。
「んじゃ、俺は、もうひと眠りしてくるわ」
そう言うとデラトスは、隣の部屋に姿を消してしまった。寝られるうちに寝ておくという算段だろう。すぐにでもナリ村に行きたいのはリンもデラトスも同じはずなのに、出発を一刻後に設定したのは、もしかしたら、リンの友人との再会という、デラトスにとっては、なんの足しにもならない出来事に対する最大限の祝福だったのかもしれない。
「もう大丈夫」
タックは、目じりをぬぐうと、リンの隣に腰かけた。
「ねえ、リン。いい加減ちゃんと紹介してくれないかしら」
さっきまでデラトスが座っていた席に腰かけると、クルルはスカートの裾を直した。
「そうだよ、お客さん!僕も何が何だかさっぱりだよ!」
つい先刻、風と馬を操っていた白髪の少年が落ち着かない様子で声をあげる。
リンとタックは目を合わせると、お互いに頷いた。そして、先にリンが口を開いた。
「えっと、この子はクルル。ナゴタで知り合ったの。色々お世話になってて……、そして、私の友達」
自分で言葉にして、初めて、靴屋でリンのことを友達と言ってくれたクルルのすごさに思い至った。リンの方は友達だと思っていても、相手からどう思われているかなんて、分からない。リンよりも先にリンとクルルの関係を言葉にしたクルルの強さにリンはただただ感心するばかりだ。
「いや、お世話になっているのは私たちの方だわ」
クルルがリンを見て微笑む。その頬がほんの少し朱に染まっていて、クルルだって自分と同じで照れているのだと気づき、リンは少しだけ嬉しくなった。
「あと、さっき、寝に行っちゃったのが、デラトス。ナゴタで私を助けてくれた人」
一応身分は伏せた。いや、伏せたというより、実のところリンも詳しくは知らない。説明されたことはないが、周りの反応から、なんだか偉い人だということが分かるぐらい。それでも、デラトスやクルルに迷惑は掛けられないので、必要最低限の情報だけでデラトスを紹介する。
「で、こっちがタック」
タックが挨拶するように頭を下げた。
「さっきも言ったけど、私の大事な友達」
クルルは、値踏みするような視線でタックを数秒間見つめた後、さも興味が無いとでも言いたげに視線を明後日の方へ逸らした。
「リンの友達どうしよろしくね」
それでも、クルルは挨拶だけは立派に口にして、タックに友好の意を表した。タックは笑顔でそれに答える。
自分がタックだったら、赤髪というだけで、何かを勘ぐってしまうだろう。だって、赤髪はほぼ間違いなく火族だ。リンを攫ったであろう種族だ。自分たちの村を燃やした恨むべき種族だ。それでも、リンが友人だと紹介しただけで、タックはクルルを信じて、手を差し伸べた。
「よろしくね」
「あー!お客さん!僕も!仲間に入れてよ!」
ついに、席から立ちあがった白髪の少年は、よく見たら銀髪のようにも見えた。窓から差す光をきらきらと反射させている。
「この子はラピラ。ここに来る途中、色々助けてもらったんだ」
「そうだよ!お客さんだからね!助けるのは当たり前だよ!」
ラピラはまるで風に舞う花びらのようにひらりと体を回転させると、よろしくねと言ってリンに手を差し出した。なかなか愉快な子だ。
「うん、よろしく」
リンがラピラの手を握ると、ラピラは、少し強めに握り返してくれた。華奢な見た目とは裏腹に、しっかりとした手つきで、この少年も、いろいろなことを乗り越えてきたのだと、握手を通して感じ取れた気がした。
「あのねタック、積もる話もあるんだけど……」
村のことや家族のこと。話したいことは沢山ある。もちろん、ききたいことだって……。それでも、そういうのはまた今度だ。今はとにかく時間がない。リンにはやらなくてはいけないことがあるのだ。
「今はとにかく時間がなくて……。今から私たちはナリ村を救いに行かなければいけないの」
そして、ルルやモナ、ナナと話がしたい。
「協力してほしい。デラトスやクルルも、私とはまた違った理由だけれども、ナリ村を守らなくてはいけなくて。タックと、えーっと……」
「ラピラだよ!」
「そう!ラピラ」
少しの沈黙が、リンに次の言葉を促す。
「どう、かな……?」
ついさっきまで、まっすぐにタックを見ていたリンの眼差しが、机の端に泳いだ。ナリ村を救わなきゃいけないなんて、自分の言葉に少し笑ってしまいそうになる。おごり高ぶる気持ちなんてまるでない。身の丈に合わない言葉を言っていることなんて、自分が一番よく分かっている。それでも、リンが今やるべきこと、やりたいことはそれしかなかったのだから仕方ない。照れなのか、自信の無さなのかは自分でもよくわからなかったが、リンは返事を聞くためにタックの目を見ることはできなかった。
「もちろん」
タックが笑顔で言った。
「僕もいいよ!なんか楽しそうだし」
ラピラは、飛び跳ねんばかりの勢いだ。
「決まりね。私にできることは、デラトスを起こしてくることくらいかしら」
一連の流れを黙って見ていたクルルは掌からほんの小さな火の玉を出した。いったいどうやってデラトスを起こすつもりなのだろうか。それに、デラトスは出発は一刻後だと言っていた。さっき寝に行ったばかりだし、今起こすのは少し早すぎるように思う。
「私が起きなさいと言えば起きるのよ、デラトスは」
リンの疑問を表情から読み取ったのか、クルルは意味が分かるような分からないようなことを言った。
「それにしても、リンにとって、ずいぶん大事な友だちなのね。このタックって人は」
クルルが赤い前髪を目元を隠すかのようにひらりと揺らした。
「うん、あっと。そうかも」
クルルの意図が読めない。からかっているのか、あきれているのか。
「とても素敵よ。羨ましいわ。そして、安心した」
クルルは、前髪を横に流すと、柔らかい笑顔をリンに向けた。嫌味一つない本当に純粋な笑顔だ。自分では気づかないうちにこの小さな友人にいろんな心配をかけていたのだと、リンはこの時初めて思い至った。
「みんなありがとう」
自然と口からでた感謝で、何に対してのものだったかは自分でも分からなかったけれども、聞いていたみんなは、自然に笑っていたので、どうやら各々の解釈で受け入れてくれたようだった。
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