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第2章【仲間探し編(アリア)】
第2章57話 『新たな召喚獣』
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「はぁはぁ……マ、マリーちゃん、どこまで走るんですか?」
「そうだな、ここまで来ればも、もう良いかな
……」
気付けば、アリアと森に行く為の門の近くまで走って来ていた。
「はぁはぁ……まだちょっとエライですね」
「ああ……、ん?」
エライってなんだ?偉い?意味が分からないな。もしかしたら『ここまで走って来た私偉いでしょ?』という意味かもしれない。
「そうだな、アリアは偉いな」
「うん!こんなに走るとやっぱりエライです」
アリアって自分で自分の事を褒めるんだな。今後は俺も褒めてあげるようにしよう。
「アリア。提案なんだけど、ちょうど森のダンジョンに行く門まで来てるしモンスター10匹倒しに行くか?」
「良いんですか!」
「ああ、アリアの予定とか大丈夫か?」
「はい!お願いします!」
俺とアリアは門から出て森のダンジョンに向かった。
忘れないうちにやっておかないとな。
「パーティーの申請送るな」
「そうでしたね、パーティーを組まないと試練ジョブクリア出来ないですからね」
そう言いながらパーティーの招待を送った。
「これで私はマリーちゃんのパーティーなんですね!」
「ああ!よろしくな」
「うん!短い間ですけどよろしくお願いします」
そう言うアリアは少し暗い顔をする。
「どうした?アリア?」
「え?うんうん、なんでもないですよ!」
「それより、アリア。アリアのレベル5しかないのか…」
パーティーのメンバーになると、自身のパーティーメンバーのレベルだけが分かるようになる。
アリアのレベルは、最初の街を出れるギリギリのレベルで驚いてしまった。
「それって普通じゃないんですか?」
「う~ん」
可愛らしくキョトンと小首を傾げるアリアにどう説明したものか……。
「多分な、アリアは戦闘をケースが全部してた所為でレベルが他の人よりかなり低いんだ」
「そうなんですか……」
「まあ、頑張って一緒にレベル上げようぜ」
「うん!」
行くつもりはなかったがレベル上げの為に森のダンジョンのボスのハイオークを倒すことにしよう。
「そうだ、マリーちゃん。私の攻撃魔法はね……『ホーリーショット』っていう光の玉を飛ばす魔法しかないです」
「ミツハのダークバレットみたいなもんかな?」
「ミツハ?」
「言ってなかったか?俺のパーティーメンバーのミツハっていう女の子だ」
「どんな方なんですか?」
「そうだな… …俺のパーティーにはミツハっていう、ふざけると面白い女の子と、あともう1人いて可愛い女の子が大好きな剣士の女の子の2人がいるだよ」
アリアは熱心に俺の話を聞いている。よほどパーティーのメンバーが気になるようだ。
「きっとアリアがアカリに会ったら抱きつかれるだろうな」
「どうしてですか?」
「言っただろ?アカリは可愛い子が大好きだから可愛いアリアは絶対に抱きつかれるよ」
「可愛いだなんて!もう!マリーちゃん!!」
アリアが顔を赤くして照れている。自分のことを『偉い』って言うのに人から褒められるのは苦手なのかな?
アリアとたわいもない話をし、薬草を摘みながら草原を歩いて森に向かう。
「マリーちゃん、これだけ薬草取ってどうするの?」
「錬金して回復薬にするんだよ。錬金したらアリアにも分けるよ」
「本当ですか?!ありがとう、マリーちゃん」
俺とアリアは森の入り口に到着して立ち止まる。
「着いたな、ここが森の入り口だ」
「何度来てもこの森の入り口は不気味やな」
「やな?」
「ごめんなさい噛んじゃいました!だねです!だね!」
「そうか、まあ噛んだくらいで謝らなくて良いぞ」
メニューを開いて自分のステータスの、召喚士のレベルが1つ上がっているのを確認する。
「森に入る前にやりたい事があるから少し良いか?」
「うん、どうしたの?」
入り口から少し離れた所に移動する。
俺の現在の召喚できる召喚獣はエリーのみ。このまま森に入って行って何があるか分からない。
「ここで召喚獣の契約をするよ」
「召喚獣の契約ですか?」
「ああ、新たな召喚獣を召喚して仲間になってもらうんだ。『召喚!』」
目の前に魔法陣が現れるとボフンと白い煙が上がる。
「わわわ……」
アリアが可愛く驚いている。煙が消えていき召喚獣が見えてくる。
「なんだ、コイツは?」
魔法陣から召喚されたのは子どもほど大きさの真っ黒な人型をした黒いモヤモヤとしたモノだった。
「コイツは一体……幽霊とかか?」
「ゆ、幽霊ですか?!!」
アリアは怖がって俺の腕にしがみつく。
俺も恐る恐る歩いて近づいて行くと、黒いモヤモヤした召喚獣は俺の方に体を動かす。
「コイツ、目とかあるのか?」
「あわわわ……」
近くに行き召喚獣のステータスを確認する。
・ドッペルゲイミー『No name』 Lv1/10 信頼度ーー 〈R7〉
HP/ーー STR/ーー VIT/ーー AGI/ーー
古びた館などで目撃される霊。触れた相手そっくりに変身して人を驚かす。そっくりに変身したドッペルゲイミーを見てしまっても死んだりはしない。
スキル『変身』
【触れたプレイヤーや召喚獣やモンスターに変身することができる。PvP中の相手プレイヤーに触れても変身はしない。DPのステータスは触れたプレイヤーのステータス値と同じになりスキルを1つだけ使うことができる。変身後は装備とステータス値を変えることはできない。召喚後、ゲーム内で3時間再度召喚不可。変身したDPの性格はランダムで決定する】
常時スキル『霊体』
【状態異常にならない】
「アリア、やっぱり幽霊みたいだ」
「あわわわわ……」
「『変身』……か」
俺はドッペルゲイミーに触れてみる。
「マ、マリーちゃん!!」
アリアが心配そうに叫ぶが触ってみるとヒンヤリとしている。
『ドッペルゲイミーを召喚主のマリーに変身させますか?〈YES/NO〉』
と目の前にテキストウィンドウが表示されるので〈YES〉を選択するとドッペルゲイミーの黒いモヤモヤが下から消えていく。
「お、おお……!」
「あわわわわわ……!」
髪と目が白い俺が目の前に現れる。
「す、すげぇ……!」
「マリーちゃんになっちゃった」
「これはこれは、我が主さん」
ドッペルゲイミーは俺を見つめ妖艶にお辞儀をする。
「わっちはドッペルゲイミーでありんす。以後、お頼み申しんす」
「ああ……」
廓言葉ってやつか?詳しくは知らないが少し色っぽい理由が分かった。
「この声と髪の色が少し違うマリーちゃんそっくりな人が、マリーちゃんの召喚獣なの?」
「そうだ。召喚獣の能力で俺と同じ姿になったんだ」
「へ~!すごーい!」
アリアは俺の姿をしたドッペルゲイミーに駆け寄って行きまじまじと見る。
「そうだ、名前!」
ドッペルゲイミーか……見た目は俺の分身みたいだし……分身、闇の分身……影。
「決まった!お前の名前はシャドウだ!」
「シャドウ……主さん。素敵な名前をありがとうございんす!」
「おう、頼むぜ!シャドウ!」
「はい、立派な働きをしてみせんす」
新たな仲間のシャドウと共に、俺とアリアは森に入って行く。
「そうだな、ここまで来ればも、もう良いかな
……」
気付けば、アリアと森に行く為の門の近くまで走って来ていた。
「はぁはぁ……まだちょっとエライですね」
「ああ……、ん?」
エライってなんだ?偉い?意味が分からないな。もしかしたら『ここまで走って来た私偉いでしょ?』という意味かもしれない。
「そうだな、アリアは偉いな」
「うん!こんなに走るとやっぱりエライです」
アリアって自分で自分の事を褒めるんだな。今後は俺も褒めてあげるようにしよう。
「アリア。提案なんだけど、ちょうど森のダンジョンに行く門まで来てるしモンスター10匹倒しに行くか?」
「良いんですか!」
「ああ、アリアの予定とか大丈夫か?」
「はい!お願いします!」
俺とアリアは門から出て森のダンジョンに向かった。
忘れないうちにやっておかないとな。
「パーティーの申請送るな」
「そうでしたね、パーティーを組まないと試練ジョブクリア出来ないですからね」
そう言いながらパーティーの招待を送った。
「これで私はマリーちゃんのパーティーなんですね!」
「ああ!よろしくな」
「うん!短い間ですけどよろしくお願いします」
そう言うアリアは少し暗い顔をする。
「どうした?アリア?」
「え?うんうん、なんでもないですよ!」
「それより、アリア。アリアのレベル5しかないのか…」
パーティーのメンバーになると、自身のパーティーメンバーのレベルだけが分かるようになる。
アリアのレベルは、最初の街を出れるギリギリのレベルで驚いてしまった。
「それって普通じゃないんですか?」
「う~ん」
可愛らしくキョトンと小首を傾げるアリアにどう説明したものか……。
「多分な、アリアは戦闘をケースが全部してた所為でレベルが他の人よりかなり低いんだ」
「そうなんですか……」
「まあ、頑張って一緒にレベル上げようぜ」
「うん!」
行くつもりはなかったがレベル上げの為に森のダンジョンのボスのハイオークを倒すことにしよう。
「そうだ、マリーちゃん。私の攻撃魔法はね……『ホーリーショット』っていう光の玉を飛ばす魔法しかないです」
「ミツハのダークバレットみたいなもんかな?」
「ミツハ?」
「言ってなかったか?俺のパーティーメンバーのミツハっていう女の子だ」
「どんな方なんですか?」
「そうだな… …俺のパーティーにはミツハっていう、ふざけると面白い女の子と、あともう1人いて可愛い女の子が大好きな剣士の女の子の2人がいるだよ」
アリアは熱心に俺の話を聞いている。よほどパーティーのメンバーが気になるようだ。
「きっとアリアがアカリに会ったら抱きつかれるだろうな」
「どうしてですか?」
「言っただろ?アカリは可愛い子が大好きだから可愛いアリアは絶対に抱きつかれるよ」
「可愛いだなんて!もう!マリーちゃん!!」
アリアが顔を赤くして照れている。自分のことを『偉い』って言うのに人から褒められるのは苦手なのかな?
アリアとたわいもない話をし、薬草を摘みながら草原を歩いて森に向かう。
「マリーちゃん、これだけ薬草取ってどうするの?」
「錬金して回復薬にするんだよ。錬金したらアリアにも分けるよ」
「本当ですか?!ありがとう、マリーちゃん」
俺とアリアは森の入り口に到着して立ち止まる。
「着いたな、ここが森の入り口だ」
「何度来てもこの森の入り口は不気味やな」
「やな?」
「ごめんなさい噛んじゃいました!だねです!だね!」
「そうか、まあ噛んだくらいで謝らなくて良いぞ」
メニューを開いて自分のステータスの、召喚士のレベルが1つ上がっているのを確認する。
「森に入る前にやりたい事があるから少し良いか?」
「うん、どうしたの?」
入り口から少し離れた所に移動する。
俺の現在の召喚できる召喚獣はエリーのみ。このまま森に入って行って何があるか分からない。
「ここで召喚獣の契約をするよ」
「召喚獣の契約ですか?」
「ああ、新たな召喚獣を召喚して仲間になってもらうんだ。『召喚!』」
目の前に魔法陣が現れるとボフンと白い煙が上がる。
「わわわ……」
アリアが可愛く驚いている。煙が消えていき召喚獣が見えてくる。
「なんだ、コイツは?」
魔法陣から召喚されたのは子どもほど大きさの真っ黒な人型をした黒いモヤモヤとしたモノだった。
「コイツは一体……幽霊とかか?」
「ゆ、幽霊ですか?!!」
アリアは怖がって俺の腕にしがみつく。
俺も恐る恐る歩いて近づいて行くと、黒いモヤモヤした召喚獣は俺の方に体を動かす。
「コイツ、目とかあるのか?」
「あわわわ……」
近くに行き召喚獣のステータスを確認する。
・ドッペルゲイミー『No name』 Lv1/10 信頼度ーー 〈R7〉
HP/ーー STR/ーー VIT/ーー AGI/ーー
古びた館などで目撃される霊。触れた相手そっくりに変身して人を驚かす。そっくりに変身したドッペルゲイミーを見てしまっても死んだりはしない。
スキル『変身』
【触れたプレイヤーや召喚獣やモンスターに変身することができる。PvP中の相手プレイヤーに触れても変身はしない。DPのステータスは触れたプレイヤーのステータス値と同じになりスキルを1つだけ使うことができる。変身後は装備とステータス値を変えることはできない。召喚後、ゲーム内で3時間再度召喚不可。変身したDPの性格はランダムで決定する】
常時スキル『霊体』
【状態異常にならない】
「アリア、やっぱり幽霊みたいだ」
「あわわわわ……」
「『変身』……か」
俺はドッペルゲイミーに触れてみる。
「マ、マリーちゃん!!」
アリアが心配そうに叫ぶが触ってみるとヒンヤリとしている。
『ドッペルゲイミーを召喚主のマリーに変身させますか?〈YES/NO〉』
と目の前にテキストウィンドウが表示されるので〈YES〉を選択するとドッペルゲイミーの黒いモヤモヤが下から消えていく。
「お、おお……!」
「あわわわわわ……!」
髪と目が白い俺が目の前に現れる。
「す、すげぇ……!」
「マリーちゃんになっちゃった」
「これはこれは、我が主さん」
ドッペルゲイミーは俺を見つめ妖艶にお辞儀をする。
「わっちはドッペルゲイミーでありんす。以後、お頼み申しんす」
「ああ……」
廓言葉ってやつか?詳しくは知らないが少し色っぽい理由が分かった。
「この声と髪の色が少し違うマリーちゃんそっくりな人が、マリーちゃんの召喚獣なの?」
「そうだ。召喚獣の能力で俺と同じ姿になったんだ」
「へ~!すごーい!」
アリアは俺の姿をしたドッペルゲイミーに駆け寄って行きまじまじと見る。
「そうだ、名前!」
ドッペルゲイミーか……見た目は俺の分身みたいだし……分身、闇の分身……影。
「決まった!お前の名前はシャドウだ!」
「シャドウ……主さん。素敵な名前をありがとうございんす!」
「おう、頼むぜ!シャドウ!」
「はい、立派な働きをしてみせんす」
新たな仲間のシャドウと共に、俺とアリアは森に入って行く。
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