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第2章【仲間探し編(アリア)】
第2章56話 『マリー&アリアVSケース(後編)』
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「フン!装備を変えただけで僕に勝てるだって?是非見せてほしいものだね!『追尾爆火炎弾!』」
「ちっ!」
走りながら装備を変えようとメニューを開くが隙がない。ケースのHPを確認すると加護の影響か1/3程に減っている。
「早く装備変えて僕に勝ってみせてよ!変えられるならね!『爆火炎弾!』」
「アリア危ない!」
「きゃ!」
アリアと俺は横に一緒に飛んで地面に倒れこみ火炎弾を何とか躱す。
「ほらほら寝てて良いのかな?火炎弾が来るよ~!」
「チッ!アリア、ジッとしてろ!」
痛そうだが仕方ない。俺はアリアを寝かしたままにして火炎弾の前に飛び出す。
「マリーちゃん!!!」
火炎弾が触れた瞬間、爆発が起きる。頭に付けていた髪飾りがパリーンと砕ける音が聞こえた。
「ぐあ…!いってぇ…」
あまりの激痛に両膝をつく。妖精の髪飾りのお陰でHPが1だけ残った。
「かなりHPを削って生み出した火炎弾だったんだけど、まさか真っ正面から受けて生きてるなんて凄いね!でもこれで終わりだよ!」
ケースは杖を構える。
「もうやめて下さい!」
アリアは両手を広げて俺の前に飛び出した。
「お願いします!もうマリーちゃんを傷つけないで下さい!」
「ふふふふ!美しい友情だね。良いよ!攻撃しない代わりにアリアちゃん、僕とこのまま冒険を続けようよ?」
「それは…」
「…ぐっ!どうして!!もうアリアちゃんを騙したりしないよ!だからさ!」
アリアは少し俯いたあと意を決して話す。
「それは…マリーちゃんは私の目標を笑わなかったから…私はマリーちゃんと冒険をしたいんです!!」
「目標…?あ~あのドラゴンと会ってみたいってやつかい?はっははは!馬鹿だね!あの時言ったでしょ?一緒にそのドラゴンを倒してあげるって!」
「違います!私はドラゴンと仲良くなりたい!倒したいだなんて思ってません!」
「ドラゴンと仲良くなりたいだって?ドラゴンはモンスターだ!倒すべき敵なんだよ!そのモンスターと仲良くなりたいだなんてそんなクソみたいな目標を目指しててどうするのさ!!」
「ううぅ…」
アリアは悔しそうに涙を堪える。
「でもドラゴンがもし友好的で話ができるなら倒さなくても…!」
「ドラゴンは倒される宿命なんだよ!ドラゴンは古来から勇者に倒されるものだ!そしてそれを倒すのは勇者である僕だ!倒すべきモンスターを倒して何が悪い!!そうでしょう?アリアちゃん!」
「っ…!」
ケースのあまりの圧に怖がってアリアは俯いて黙ってしまう。
「ふっ…違うな、ケース」
「はえ?」
ケースはアリアの後ろから現れた俺の姿を見て間抜けな声を出す。
「マリーちゃん、可愛い…」
「ふふふ、なるほど。これは是非とも勝ってパーティーに入れたくなったよ」
俺はアリアが作ってくれた時間を活かして装備をピョンピョンアーマーに変更していた。
「アリアの目標はドラゴンと仲良くなりたいという純粋な思いと願いがある!!」
「思いだって?そんなものがなんだっていうんだ!ドラゴンなんて所詮モンスターだ!」
「アリアの思いはきっと叶う!いや叶えてみせるさ!それに倒すことしか最初から頭にないお前にアリアの目標を馬鹿にする権利はない!!」
俺は槍をケースに突き出し叫ぶ。
「アリア、ありがとな。もう大丈夫だ」
「マリーちゃん…」
「ケース、宣言してやる!今から俺たちはお前の攻撃に2度と当たらない!」
「そんなふざけた格好で調子に乗らないでほしいね!『爆火炎弾!』」
「アリア、俺の背に」
「う、うん!」
火炎弾が俺たちに放たれるが何もない地面にぶつかり爆発する。
「い、いない!!」
「こっちだ、バーカ」
周りを探しているケースの後ろで声をかける。
「いつの間に!まさかその装備はスピードを上げるのか?!」
「どうかな?確かめてみろよ」
「ぐっ、こんなことが…!」
「どうした?もっと攻撃してこいよ。もしかしてさっきの攻撃でもう諦めたのか?」
「ありえない!!『爆火炎弾!』『爆火炎弾!』」
2発の火炎弾も誰もいない場所に当たり爆発する。
「こっちだ」
ケースの後ろに高速で移動する。
「こ、こんなことが…!!ならもう1度最強魔法で決めてやる!『爆火炎…』
「『ウサギの判子!!』
「ぐああ!!アッツ!!アッツ!!」
槍の先端に付いているウサギの形をした判子がケースの腹部でジュウゥっと鳴る。魔法陣が一瞬現れたが攻撃により消滅しケースは攻撃されたお腹を押さえて転げ回る。
「あ、あああ…!!炎の槍だと…!ふざけた槍を使いやがって!」
「すごい…マリーちゃん!」
「終わりだ、ケース。アリア、しっかり掴まってろ」
「うん!」
俺は腰を少し落として槍を構えるとアリアは俺を掴む手に力を込める。
「この僕が負けるか!!『真・追尾爆…』
「『加速!』」
ケースの口の動きがゆっくりになる。
「装備一式奥義『ウサギの大群!!!」
「うがあああああ!!」
一心不乱に槍でケースを突きまくる。
「うおおおおおおお!!!」
「うぎぇええええええええ!!!死ぬ…!この僕が!!し、死んでしまう!!」
「お前はアリアの純粋な思いを踏みにじった!!アリアの心の痛みを受けろ!!」
「がああああああ!!!こ、この僕が…この僕が!!ぐああああああああああ!!!!!!」
「俺たちの勝ちだ!!」
槍で最後に全力で突き刺すとケースは壁まで吹き飛びパリーン!とケースは砕け散った音が聞こえた。
『プレイヤー『ケース』の所持品全てと245600Gを獲得しました』
「勝った…所持金多っ!!」
「マリーちゃん!!」
「わっ!」
背負っていたアリアが前の来てバッと抱きしめてくる。
「本当にありがとう!」
目の前が歪み元の噴水前のベンチに戻る。
「うわ!!」
戻ってみると周りにプレイヤーが何十人と集まっていた。
「なんだこの人の数!」
「マ、マリーちゃん!ケースのやつに勝ったのか!!」
大きな斧を背に背負った半裸の20代くらいの体が引き締まった男性プレイヤーが話しかけてくる。
アリアは怯えて俺の手を握る。我慢して喋らないようにしているので偉い。
「まあ、はい…」
『すげー!!』『マジかよ!!』『さすが、妖精の召喚士だ!』などと騒ぐ。
すると目の前の地面に魔法陣が現れて、装備一式を失ってベージュのタンクトップと短パンだけになったケースが現れる。
「なんだ!このプレイヤーは!」
ケースも周りのプレイヤーに驚いている。ケースが呼んだんじゃないのか?
「俺たちはケースが非道なルールでマリーちゃんとアリアちゃんとPvPをしたっていうんで心配で来たんだ!」
背に大きな剣を背負った半裸の30代くらいの筋骨隆々な男性プレイヤーが話す。
「でもいらない心配みたいだったようですね」
僧侶の格好をした20代ほどの優しそうなお姉さんがケースをチラリと見て話す。
「くそ…!!くそー!!こんなことがあっていいはずがない!!」」
ケースは四つん這いになり周りのことなど気にせず悔しそうに地面を叩きながら叫ぶ。
「ケース、自分で決めたルールで恥をかくんだな!」
「くっ…!ふふふふふ…このままで終わらせるもんか!!」
ケースはゆらりと上半身を起こし俺とアリアを指差す。
「このアリアちゃんは『試練ジョブ』って超レアなジョブを貰ってる!!それにマリーちゃんは鎧を操れる狼とAGIを上げることができるレアなウサギの格好になる装備を持っているぞ!!!ハーハッハハハハハ!!ざまあみろ!!これで君たち2人は有名人だ!!精々、次のイベントで狙われるんだ…」
ケースはシュン!!と目の前から消えてしまう。
『ケースのアカウントは停止されました』
と文字が表示される。
「クズが!マリーちゃんアリアちゃん。聞いてしまって、すまない。そのかわり俺がみんなを代表してケースを通報させてもらった」
「通報…」
そうか、だからアカウントが停止したのか。
「いえ、ありがとうございました」
「私たちは周りに話すつもりはないから安心してください!」
「…ありがとうございます。でもいつかはバレることなので皆さんも気にしないで下さい」
っと周りのプレイヤー達にニコッと笑う。
『天使…』『この場にいれて良かった』『ありがてぇ…』『バニーか』
などと声が聞こえる。
「それじゃあ俺たちはこれで!…行こ!アリア」
アリアの手を引っ張り、その場から走って立ち去る。
「ちっ!」
走りながら装備を変えようとメニューを開くが隙がない。ケースのHPを確認すると加護の影響か1/3程に減っている。
「早く装備変えて僕に勝ってみせてよ!変えられるならね!『爆火炎弾!』」
「アリア危ない!」
「きゃ!」
アリアと俺は横に一緒に飛んで地面に倒れこみ火炎弾を何とか躱す。
「ほらほら寝てて良いのかな?火炎弾が来るよ~!」
「チッ!アリア、ジッとしてろ!」
痛そうだが仕方ない。俺はアリアを寝かしたままにして火炎弾の前に飛び出す。
「マリーちゃん!!!」
火炎弾が触れた瞬間、爆発が起きる。頭に付けていた髪飾りがパリーンと砕ける音が聞こえた。
「ぐあ…!いってぇ…」
あまりの激痛に両膝をつく。妖精の髪飾りのお陰でHPが1だけ残った。
「かなりHPを削って生み出した火炎弾だったんだけど、まさか真っ正面から受けて生きてるなんて凄いね!でもこれで終わりだよ!」
ケースは杖を構える。
「もうやめて下さい!」
アリアは両手を広げて俺の前に飛び出した。
「お願いします!もうマリーちゃんを傷つけないで下さい!」
「ふふふふ!美しい友情だね。良いよ!攻撃しない代わりにアリアちゃん、僕とこのまま冒険を続けようよ?」
「それは…」
「…ぐっ!どうして!!もうアリアちゃんを騙したりしないよ!だからさ!」
アリアは少し俯いたあと意を決して話す。
「それは…マリーちゃんは私の目標を笑わなかったから…私はマリーちゃんと冒険をしたいんです!!」
「目標…?あ~あのドラゴンと会ってみたいってやつかい?はっははは!馬鹿だね!あの時言ったでしょ?一緒にそのドラゴンを倒してあげるって!」
「違います!私はドラゴンと仲良くなりたい!倒したいだなんて思ってません!」
「ドラゴンと仲良くなりたいだって?ドラゴンはモンスターだ!倒すべき敵なんだよ!そのモンスターと仲良くなりたいだなんてそんなクソみたいな目標を目指しててどうするのさ!!」
「ううぅ…」
アリアは悔しそうに涙を堪える。
「でもドラゴンがもし友好的で話ができるなら倒さなくても…!」
「ドラゴンは倒される宿命なんだよ!ドラゴンは古来から勇者に倒されるものだ!そしてそれを倒すのは勇者である僕だ!倒すべきモンスターを倒して何が悪い!!そうでしょう?アリアちゃん!」
「っ…!」
ケースのあまりの圧に怖がってアリアは俯いて黙ってしまう。
「ふっ…違うな、ケース」
「はえ?」
ケースはアリアの後ろから現れた俺の姿を見て間抜けな声を出す。
「マリーちゃん、可愛い…」
「ふふふ、なるほど。これは是非とも勝ってパーティーに入れたくなったよ」
俺はアリアが作ってくれた時間を活かして装備をピョンピョンアーマーに変更していた。
「アリアの目標はドラゴンと仲良くなりたいという純粋な思いと願いがある!!」
「思いだって?そんなものがなんだっていうんだ!ドラゴンなんて所詮モンスターだ!」
「アリアの思いはきっと叶う!いや叶えてみせるさ!それに倒すことしか最初から頭にないお前にアリアの目標を馬鹿にする権利はない!!」
俺は槍をケースに突き出し叫ぶ。
「アリア、ありがとな。もう大丈夫だ」
「マリーちゃん…」
「ケース、宣言してやる!今から俺たちはお前の攻撃に2度と当たらない!」
「そんなふざけた格好で調子に乗らないでほしいね!『爆火炎弾!』」
「アリア、俺の背に」
「う、うん!」
火炎弾が俺たちに放たれるが何もない地面にぶつかり爆発する。
「い、いない!!」
「こっちだ、バーカ」
周りを探しているケースの後ろで声をかける。
「いつの間に!まさかその装備はスピードを上げるのか?!」
「どうかな?確かめてみろよ」
「ぐっ、こんなことが…!」
「どうした?もっと攻撃してこいよ。もしかしてさっきの攻撃でもう諦めたのか?」
「ありえない!!『爆火炎弾!』『爆火炎弾!』」
2発の火炎弾も誰もいない場所に当たり爆発する。
「こっちだ」
ケースの後ろに高速で移動する。
「こ、こんなことが…!!ならもう1度最強魔法で決めてやる!『爆火炎…』
「『ウサギの判子!!』
「ぐああ!!アッツ!!アッツ!!」
槍の先端に付いているウサギの形をした判子がケースの腹部でジュウゥっと鳴る。魔法陣が一瞬現れたが攻撃により消滅しケースは攻撃されたお腹を押さえて転げ回る。
「あ、あああ…!!炎の槍だと…!ふざけた槍を使いやがって!」
「すごい…マリーちゃん!」
「終わりだ、ケース。アリア、しっかり掴まってろ」
「うん!」
俺は腰を少し落として槍を構えるとアリアは俺を掴む手に力を込める。
「この僕が負けるか!!『真・追尾爆…』
「『加速!』」
ケースの口の動きがゆっくりになる。
「装備一式奥義『ウサギの大群!!!」
「うがあああああ!!」
一心不乱に槍でケースを突きまくる。
「うおおおおおおお!!!」
「うぎぇええええええええ!!!死ぬ…!この僕が!!し、死んでしまう!!」
「お前はアリアの純粋な思いを踏みにじった!!アリアの心の痛みを受けろ!!」
「がああああああ!!!こ、この僕が…この僕が!!ぐああああああああああ!!!!!!」
「俺たちの勝ちだ!!」
槍で最後に全力で突き刺すとケースは壁まで吹き飛びパリーン!とケースは砕け散った音が聞こえた。
『プレイヤー『ケース』の所持品全てと245600Gを獲得しました』
「勝った…所持金多っ!!」
「マリーちゃん!!」
「わっ!」
背負っていたアリアが前の来てバッと抱きしめてくる。
「本当にありがとう!」
目の前が歪み元の噴水前のベンチに戻る。
「うわ!!」
戻ってみると周りにプレイヤーが何十人と集まっていた。
「なんだこの人の数!」
「マ、マリーちゃん!ケースのやつに勝ったのか!!」
大きな斧を背に背負った半裸の20代くらいの体が引き締まった男性プレイヤーが話しかけてくる。
アリアは怯えて俺の手を握る。我慢して喋らないようにしているので偉い。
「まあ、はい…」
『すげー!!』『マジかよ!!』『さすが、妖精の召喚士だ!』などと騒ぐ。
すると目の前の地面に魔法陣が現れて、装備一式を失ってベージュのタンクトップと短パンだけになったケースが現れる。
「なんだ!このプレイヤーは!」
ケースも周りのプレイヤーに驚いている。ケースが呼んだんじゃないのか?
「俺たちはケースが非道なルールでマリーちゃんとアリアちゃんとPvPをしたっていうんで心配で来たんだ!」
背に大きな剣を背負った半裸の30代くらいの筋骨隆々な男性プレイヤーが話す。
「でもいらない心配みたいだったようですね」
僧侶の格好をした20代ほどの優しそうなお姉さんがケースをチラリと見て話す。
「くそ…!!くそー!!こんなことがあっていいはずがない!!」」
ケースは四つん這いになり周りのことなど気にせず悔しそうに地面を叩きながら叫ぶ。
「ケース、自分で決めたルールで恥をかくんだな!」
「くっ…!ふふふふふ…このままで終わらせるもんか!!」
ケースはゆらりと上半身を起こし俺とアリアを指差す。
「このアリアちゃんは『試練ジョブ』って超レアなジョブを貰ってる!!それにマリーちゃんは鎧を操れる狼とAGIを上げることができるレアなウサギの格好になる装備を持っているぞ!!!ハーハッハハハハハ!!ざまあみろ!!これで君たち2人は有名人だ!!精々、次のイベントで狙われるんだ…」
ケースはシュン!!と目の前から消えてしまう。
『ケースのアカウントは停止されました』
と文字が表示される。
「クズが!マリーちゃんアリアちゃん。聞いてしまって、すまない。そのかわり俺がみんなを代表してケースを通報させてもらった」
「通報…」
そうか、だからアカウントが停止したのか。
「いえ、ありがとうございました」
「私たちは周りに話すつもりはないから安心してください!」
「…ありがとうございます。でもいつかはバレることなので皆さんも気にしないで下さい」
っと周りのプレイヤー達にニコッと笑う。
『天使…』『この場にいれて良かった』『ありがてぇ…』『バニーか』
などと声が聞こえる。
「それじゃあ俺たちはこれで!…行こ!アリア」
アリアの手を引っ張り、その場から走って立ち去る。
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