50 / 77
第2章 【仲間探し編(アカリ)】
第2章31話 [パーティー入団(仮)]
しおりを挟む
「マリー!どうか私を仲間にしてほしい!!」
「うわっ!ビックリした!」
「ぎゃっ!!」
アカリが急に叫ぶので驚いてフォークに刺して食べようとしたデミグラスソースハンバーグを落としてしまいエリーの頭の上に落ちた。
「わ~ん、ベトベトする~!」
「ごめん、ごめん」
机の上にあったウェットティッシュでエリーの頭を拭いてやりながらアカリが言った言葉を思い出す。
アカリ…仲間にしてほしいって言わなかったか?
「本気なのか?アカリ」
「もちろんよ!マリーと一緒にクリアしていくのが空に浮かぶ島の近道だと私は思ったの…だからパわたしをーティーに入れてほしい!」
「他にも理由はある気もするけどな」
「………」
あるようだ。アカリの性癖はどうあれ、戦神童子は戦力になるのは間違いない。
アカリからの申し出に俺は…。
「俺は良いぞ、逆に入ってほしいくらいだし、俺から誘おうかと思っていたくらいだ」
「やった!本当に?!本当に良いの!」
「ああ、俺はな」
「俺はな?」
喜んだ後、俺の言葉でキョトンとする。
「俺のもう1人のパーティーメンバーのオーケーがないとな」
「例の中二病の女の子のこと?」
「そうだ、例の中二病の女の子だ。ミツハからオーケーを言わすのは難しいだろうな、なんせミツハは『超高校級の人見知り』と巷で言われているくらいだ」
「そんなに人見知りなの?!」
ミツハが人見知りしているところは見たことないが、敢えてこれくらいハードルを上げておいた方がアカリも慎重になる。慎重になってもらうに越したことはないだろう。
「分かったわ、頑張ってみる。ミツハ君とはいつ会えそう?」
「今日と明日は無理的なことを言っていたから、2日後だな」
「2日後ね、空けておくわ」
話も終わったようだし、俺はずっと気になっていたエリーのお腹の出てる具合を確認する。
「え!全然お腹出てないじゃないかよ!」
「え?どうしたのマリー?」
「なんでお腹出てないんだよ!期待してたのに!裏切られた気分だよ!」
「そりゃ今回は2人で食べてたし出ないよ。それと、お腹出るのを期待してたって何?なんでそんな意味分かんない理由でキレられないといけないの?!」
鉄板の上は綺麗に無くなっていたが、いつのもパーフェクトボディのエリーはしっかりとツッコむ。
「ふふふ、やっぱり2人は面白い。絶対にパーティーに入れるように説得してみせるわ!」
「ああ。頑張れよ、俺もアカリが入ってくれると嬉しいからな」
「そ、そう?そう言ってもらえると私も嬉しいな」
アカリは照れくさそうに笑う。
デザートのショートケーキも奢ってもらい、話もまとまったので店から出る。時刻を見れば『22時25分』だった。
「もう時間も時間だし、俺はログアウトするよ」
「私もそうしようかな。マリー、明日は何時頃にログインしてるの?」
「朝の8時か9時くらいかな…」
「早いわね。もしかして、ずっとしてるの?」
アカリに少し引かれてる。たしかにログインし過ぎかな…?でも記憶を戻す為だし仕方ない事だ。
俺は、そう自分に言い聞かせる。
「ま、まあな…お昼にはさすがに休憩はするけど」
「じゃあ、私はお昼からログインしようかな」
「でも俺ってミツハにあまり進めるなって言われてるから、そんなにやる事ないぞ」
「それなら、冒険者ギルドのクエストを受けてお金を稼いで防具を強くするのはどうかしら?」
そんなことが出来るのか!と言いかけたが、…冒険者ギルドに初めて行く時にエリーが言っていた気がしないでもない。
俺は何とか言いそうになった言葉を飲み込む。
「良いなそれ!俺も今の防具が弱いと思ってたんだよ。明日はそうしようか!」
「ええ、じゃあ明日のお昼の13時にこの店の前で会いましょう」
「分かった、それじゃあ、アカリ。エリーもまた明日な!」
「おやすみなさい」
「うん!マリー、またね!おやすみなさいませませ~」
ませませ~って何だよ!と心の中でツッコミながら、俺はメニューからログアウトを押す。
目を開けると真っ暗だった。頭に被っているヘッドギアを取り、ベットから起きて電気を点け、時間を確認すると『22時33分』。
「もう寝るか」
ポツリと独り言を言い、寝る前にトイレに行こうと部屋から出ると、自室に入ろうしていた上の妹とバッタリ会う。
「……」
未だに記憶が戻らず、まだ話しかけるのに少し照れがあり黙ってしまった。
「記憶戻った?」
突然話しかけられドキッとしてしまう。
やっぱり家族としては早く記憶は取り戻してほしいよな…。などと考えてしまう。
「いや、ごめん…まだ全然」
「そうなんだ、別にそんな急ぐ必要ないからさ。私も皆んなもゆっくり待ってるから、だからあんま気しないでねユーゴ」
「え…?ありがとう…」
「頑張ってね。おやすみ」
「お、おやすみ…」
妹は照れ臭そうに言い、部屋に入っていった。
い、良い子だな~…。ちょっと泣きそうになってしまった。あと俺って妹にユーゴって呼び捨てにされてんだな。
上の妹が良い子だということを知り、トイレに行き今日は寝た。
「うわっ!ビックリした!」
「ぎゃっ!!」
アカリが急に叫ぶので驚いてフォークに刺して食べようとしたデミグラスソースハンバーグを落としてしまいエリーの頭の上に落ちた。
「わ~ん、ベトベトする~!」
「ごめん、ごめん」
机の上にあったウェットティッシュでエリーの頭を拭いてやりながらアカリが言った言葉を思い出す。
アカリ…仲間にしてほしいって言わなかったか?
「本気なのか?アカリ」
「もちろんよ!マリーと一緒にクリアしていくのが空に浮かぶ島の近道だと私は思ったの…だからパわたしをーティーに入れてほしい!」
「他にも理由はある気もするけどな」
「………」
あるようだ。アカリの性癖はどうあれ、戦神童子は戦力になるのは間違いない。
アカリからの申し出に俺は…。
「俺は良いぞ、逆に入ってほしいくらいだし、俺から誘おうかと思っていたくらいだ」
「やった!本当に?!本当に良いの!」
「ああ、俺はな」
「俺はな?」
喜んだ後、俺の言葉でキョトンとする。
「俺のもう1人のパーティーメンバーのオーケーがないとな」
「例の中二病の女の子のこと?」
「そうだ、例の中二病の女の子だ。ミツハからオーケーを言わすのは難しいだろうな、なんせミツハは『超高校級の人見知り』と巷で言われているくらいだ」
「そんなに人見知りなの?!」
ミツハが人見知りしているところは見たことないが、敢えてこれくらいハードルを上げておいた方がアカリも慎重になる。慎重になってもらうに越したことはないだろう。
「分かったわ、頑張ってみる。ミツハ君とはいつ会えそう?」
「今日と明日は無理的なことを言っていたから、2日後だな」
「2日後ね、空けておくわ」
話も終わったようだし、俺はずっと気になっていたエリーのお腹の出てる具合を確認する。
「え!全然お腹出てないじゃないかよ!」
「え?どうしたのマリー?」
「なんでお腹出てないんだよ!期待してたのに!裏切られた気分だよ!」
「そりゃ今回は2人で食べてたし出ないよ。それと、お腹出るのを期待してたって何?なんでそんな意味分かんない理由でキレられないといけないの?!」
鉄板の上は綺麗に無くなっていたが、いつのもパーフェクトボディのエリーはしっかりとツッコむ。
「ふふふ、やっぱり2人は面白い。絶対にパーティーに入れるように説得してみせるわ!」
「ああ。頑張れよ、俺もアカリが入ってくれると嬉しいからな」
「そ、そう?そう言ってもらえると私も嬉しいな」
アカリは照れくさそうに笑う。
デザートのショートケーキも奢ってもらい、話もまとまったので店から出る。時刻を見れば『22時25分』だった。
「もう時間も時間だし、俺はログアウトするよ」
「私もそうしようかな。マリー、明日は何時頃にログインしてるの?」
「朝の8時か9時くらいかな…」
「早いわね。もしかして、ずっとしてるの?」
アカリに少し引かれてる。たしかにログインし過ぎかな…?でも記憶を戻す為だし仕方ない事だ。
俺は、そう自分に言い聞かせる。
「ま、まあな…お昼にはさすがに休憩はするけど」
「じゃあ、私はお昼からログインしようかな」
「でも俺ってミツハにあまり進めるなって言われてるから、そんなにやる事ないぞ」
「それなら、冒険者ギルドのクエストを受けてお金を稼いで防具を強くするのはどうかしら?」
そんなことが出来るのか!と言いかけたが、…冒険者ギルドに初めて行く時にエリーが言っていた気がしないでもない。
俺は何とか言いそうになった言葉を飲み込む。
「良いなそれ!俺も今の防具が弱いと思ってたんだよ。明日はそうしようか!」
「ええ、じゃあ明日のお昼の13時にこの店の前で会いましょう」
「分かった、それじゃあ、アカリ。エリーもまた明日な!」
「おやすみなさい」
「うん!マリー、またね!おやすみなさいませませ~」
ませませ~って何だよ!と心の中でツッコミながら、俺はメニューからログアウトを押す。
目を開けると真っ暗だった。頭に被っているヘッドギアを取り、ベットから起きて電気を点け、時間を確認すると『22時33分』。
「もう寝るか」
ポツリと独り言を言い、寝る前にトイレに行こうと部屋から出ると、自室に入ろうしていた上の妹とバッタリ会う。
「……」
未だに記憶が戻らず、まだ話しかけるのに少し照れがあり黙ってしまった。
「記憶戻った?」
突然話しかけられドキッとしてしまう。
やっぱり家族としては早く記憶は取り戻してほしいよな…。などと考えてしまう。
「いや、ごめん…まだ全然」
「そうなんだ、別にそんな急ぐ必要ないからさ。私も皆んなもゆっくり待ってるから、だからあんま気しないでねユーゴ」
「え…?ありがとう…」
「頑張ってね。おやすみ」
「お、おやすみ…」
妹は照れ臭そうに言い、部屋に入っていった。
い、良い子だな~…。ちょっと泣きそうになってしまった。あと俺って妹にユーゴって呼び捨てにされてんだな。
上の妹が良い子だということを知り、トイレに行き今日は寝た。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説
【R18】ダイブ〈AV世界へ堕とされたら〉
ちゅー
ファンタジー
なんの変哲も無いDVDプレーヤー
それはAVの世界へ転移させられる魔性の快楽装置だった
女の身体の快楽を徹底的に焦らされ叩き込まれ心までも堕とされる者
手足を拘束され、オモチャで延々と絶頂を味わされる者
潜入先で捕まり、媚薬を打たれ狂う様によがる者
そんなエロ要素しかない話
ドアマットヒロインはごめん被るので、元凶を蹴落とすことにした
月白ヤトヒコ
ファンタジー
お母様が亡くなった。
それから程なくして――――
お父様が屋敷に見知らぬ母子を連れて来た。
「はじめまして! あなたが、あたしのおねえちゃんになるの?」
にっこりとわたくしを見やるその瞳と髪は、お父様とそっくりな色をしている。
「わ~、おねえちゃんキレイなブローチしてるのね! いいなぁ」
そう、新しい妹? が、言った瞬間・・・
頭の中を、凄まじい情報が巡った。
これ、なんでも奪って行く異母妹と家族に虐げられるドアマット主人公の話じゃね?
ドアマットヒロイン……物語の主人公としての、奪われる人生の、最初の一手。
だから、わたしは・・・よし、とりあえず馬鹿なことを言い出したこのアホをぶん殴っておこう。
ドアマットヒロインはごめん被るので、これからビシバシ躾けてやるか。
ついでに、「政略に使うための駒として娘を必要とし、そのついでに母親を、娘の世話係としてただで扱き使える女として連れて来たものかと」
そう言って、ヒロインのクズ親父と異母妹の母親との間に亀裂を入れることにする。
フハハハハハハハ! これで、異母妹の母親とこの男が仲良くわたしを虐げることはないだろう。ドアマットフラグを一つ折ってやったわっ!
うん? ドアマットヒロインを拾って溺愛するヒーローはどうなったかって?
そんなの知らん。
設定はふわっと。
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
最強付与術師の成長革命 追放元パーティから魔力回収して自由に暮らします。え、勇者降ろされた? 知らんがな
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
旧題:最強付与術師の成長革命~レベルの無い世界で俺だけレベルアップ!あ、追放元パーティーから魔力回収しますね?え?勇者降ろされた?知らんがな
・成長チート特盛の追放ざまぁファンタジー!
【ファンタジー小説大賞の投票お待ちしております!】
付与術のアレンはある日「お前だけ成長が遅い」と追放されてしまう。
だが、仲間たちが成長していたのは、ほかならぬアレンのおかげだったことに、まだ誰も気づいていない。
なんとアレンの付与術は世界で唯一の《永久持続バフ》だったのだ!
《永久持続バフ》によってステータス強化付与がスタックすることに気づいたアレンは、それを利用して無限の魔力を手に入れる。
そして莫大な魔力を利用して、付与術を研究したアレンは【レベル付与】の能力に目覚める!
ステータス無限付与とレベルシステムによる最強チートの組み合わせで、アレンは無制限に強くなり、規格外の存在に成り上がる!
一方でアレンを追放したナメップは、大事な勇者就任式典でへまをして、王様に大恥をかかせてしまう大失態!
彼はアレンの能力を無能だと決めつけ、なにも努力しないで戦いを舐めきっていた。
アレンの努力が報われる一方で、ナメップはそのツケを払わされるはめになる。
アレンを追放したことによってすべてを失った元パーティは、次第に空中分解していくことになる。
カクヨムにも掲載
なろう
日間2位
月間6位
なろうブクマ6500
カクヨム3000
★最強付与術師の成長革命~レベルの概念が無い世界で俺だけレベルが上がります。知らずに永久バフ掛けてたけど、魔力が必要になったので追放した元パーティーから回収しますね。えっ?勇者降ろされた?知らんがな…
Rich&Lich ~不死の王になれなかった僕は『英霊使役』と『金運』でスローライフを満喫する~
八神 凪
ファンタジー
僕は残念ながら十六歳という若さでこの世を去ることになった。
もともと小さいころから身体が弱かったので入院していることが多く、その延長で負担がかかった心臓病の手術に耐えられなかったから仕方ない。
両親は酷く悲しんでくれたし、愛されている自覚もあった。
後は弟にその愛情を全部注いでくれたらと、思う。
この話はここで終わり。僕の人生に幕が下りただけ……そう思っていたんだけど――
『抽選の結果あなたを別世界へ移送します♪』
――ゆるふわ系の女神と名乗る女性によりどうやら僕はラノベやアニメでよくある異世界転生をすることになるらしい。
今度の人生は簡単に死なない身体が欲しいと僕はひとつだけ叶えてくれる願いを決める。
「僕をリッチにして欲しい」
『はあい、わかりましたぁ♪』
そして僕は異世界へ降り立つのだった――
悪役令嬢の無念はわたしが晴らします
カナリア55
ファンタジー
【完結】同棲中の彼の浮気現場を見てしまい、気が動転してアパートの階段から落ちた、こはる。目が覚めると、昔プレイした乙女ゲームの中で、しかも、王太子の婚約者、悪役令嬢のエリザベートになっていた。誰かに毒を盛られて一度心臓が止まった状態から生き返ったエリザベート。このままでは断罪され、破滅してしまう運命だ。『悪役にされて復讐する事も出来ずに死ぬのは悔しかったでしょう。わたしがあなたの無念を晴らすわ。絶対に幸せになってやる!』自分を裏切る事のない獣人の奴隷を買い、言いたい事は言い、王太子との婚約破棄を求め……破滅を回避する為の日々が始まる。
誤字脱字、気をつけているのですが、何度見直しても見落としがちです、申し訳ございません。12月11日から全体の見直し作業に入ります。大きな変更がある場合は近況ボードでお知らせします。
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる