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第2章 【仲間探し編(ミツハ)】
第2章21話 [第3の街へ]
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「え?なんか言った?」
「え?!絶対聞こえてたでしょ!だ、だから僕とPvPしようって言ったんだよ!」
「…なんで?」
「マリー、ミツハちゃんはPvPでレベルを上げようって言ってるんだよ!」
「ありがとう。エリー…」
ミツハは小声で感謝する。
俺の気遣いには気付いてもらえなかったみたいだ。
「大丈夫だよ、ミツハ。たしかに強くはなりたいけどさ、ナイトが進化した理由がミツハを倒したからって何か嫌だろ?」
「っ…マリーが言うなら良いけど…」
「さっき話してた『旅の途中で進化しナイト作戦』でいこう」
「え?そんなダサイ作戦名だったの?いや…うん、分かった!それじゃあレベル上げのために!早速次の街に行こう!早く行こう!」
ミツハがやけに張り切っている。
俺のために、そこまで…。引っ込んでいた涙がまた出そうだ!
「よし!行くか!」
「うん!」
召喚獣をエリー以外戻し、宿屋『ガマンし亭』から外に出る。
エフレンドに入ってきた門の反対側にある…らしい別の門に向かう。
「ミツハ…そんなに引っ張らなくても大丈夫だぞ!」
「早く出て次の街に向かおう!さあ早く!」
俺が負けたから気を使ってくれてるのか?全く…ミツハ!俺もお前みたいな優しいヤツとパーティーになれて良かったよ!
「その前に、次の街について教えてくれよ!」
「次の街は水の街『アクラーター』…以上!!」
「以上?!!名前と大体の雰囲気しか分からん!もっと情報教えろよ!」
「アクラーターは街の人からクエストを受けて、お金を稼いだり経験値を稼いだりするのがメインの街だよ」
ミツハの適当情報とは違い、マリーの情報はしっかりしている。
「今回の『石』の手に入れ方は?」
「門に入るとレベルに応じたミッションクエストを3つ出題されるから、それを達成したら『石』が貰えるよ!今回は各自に出題されるから、ミツハちゃんと協力し合いながら頑張ってね!」
「なるほどな。よし頑張ろうな!ミツハ!」
「うん!簡単なのだと良いね!」
ミツハに手を引かれながら早歩きで門に到着する。
「ここはレベルの制限はないから、2人とも普通に出れるよ」
「最初の街だけやたら厳しいんだな」
「本当だよ」
ミツハが強く同情してくる。
門から出ると引かれていた手を離してもらい自由になり、体を伸ばしながら門の外を見渡す。
「ん?」
「どうしたんだ?」
「あ…」
道の端っこで、長い黒いローブを着た魔法使い風のお爺さんがしゃがんで居るので気になり声をかける。
名前を見ると白色だった。白色はAIじゃない決まった会話しかできないNPCだったな。
「お爺さん。どうしたんですか?」
「すみませんが足を挫いてしまって…申し訳ありませんが、回復薬を持っていましたら譲ってはくれませんか?」
何となくだが、このお爺さんに回復薬を渡したら良いことがある気がした。
「これどうぞ」
俺は最近作った上回復薬を渡した。お爺さんは受け取り、手に持った回復薬を見つめ俺を見る。
「こんな高価な物をすみません…お礼と言っては何ですが、旅の途中で拾った『頑丈な舟のオール』を差し上げます」
「ありがとうございます」
俺の勘は当たってた。多分だが、色々と物々交換していって最終的に凄いものになるんだよ!…きっと!
「それじゃあ…」
「待って下さい!」
「え?」
オールを握り締め立ち去れうとすると、お爺さんに引き留められる。
オールを見に近寄って来ていたミツハがビクッと驚く。
「お礼に私の魔法で次の街までワープさせてあげましょう」
「「え?」」
俺と横でオールを見ていたミツハは同時に驚く。
「い、いえ!結構ですので!」
「それでは、準備してください」
老人が杖を取り出す。
「本当に大丈夫ですので!街に行く道中に用事があるので!ワープとかいらないので!!」
お爺さんは目を閉じ杖を両手で抱えながら、ゴニョゴニョと呪文を唱え始める。
「ねぇ!!お爺さん!聞いて!!キャンセルで!!ワープキャンセルで!!目を開けて俺を見てくれ!!」
NPCに触れるとゲームの規約で何かあった気がするので、俺は目の前で声を張り上げるしか出来ない。
「無駄だよマリー、このお爺さんに回復薬以上の物を渡すと強制的にオマケで次の街まで飛ばしてくれるんだよ」
「先に言えよ!」
「こういうゲームの裏技的なのは言えないようになってるの!」
な、なるほど!たしかに、何でもかんでもエリーが攻略法を言ったらダメだよな!
俺はミツハの顔をしっかりと見つめる。
「…ゴメン」
「『ワープ!!』」
お爺さんが魔法を使うと、俺たちは別の門の前に立っていた。
「ここが次の街…『水の街 アクラーター』か」
レベル上げたかったな…。ゴメンな、ナイト。
もしも友達や家族から出掛ける約束とか断って家でスタンバってたら本当に申し訳ない。家でずっとソワソワしてたらどうしよう…。
次に召喚した時に謝ろう。
「それじゃあ、入るか」
「ごめんマリー!もうログアウトしないと!」
「え?もうそんな時間か?」
メニューで時間を見ると、17時35分だった。
たしかに、もう晩御飯の時間か。
「そうだな。今日はもうログインは無理そうか?」
「そうだね、明日もイン出来るか怪しいかも…」
「そうか、了解!また連絡してくれ」
「うん!僕の事は気にせず街に入ってもらっても良いからね。その代わりあまり1人で進めないでね」
「ああ、程々に進めておくよ…って、うわっ!」
すると、ミツハが話している途中で急に抱きついてきた。
「わ、わ…な、なんだよ!」
「…何となく元気をおすそ分けしておこうかと思って」
急なハグに凄く緊張する。ここは海外じゃないんだぞ!なんか凄く良い匂いもするし、柔らかいし…。
あとミツハが俺の身体の匂いを嗅いできているのが分かる。
「分かった!元気貰ったよ、ありがと!」
「……ん」
ミツハがやっと離れてくれた。少し屈んで抱きついてたのか、ミツハの身長が急に高くなる。
まだ心臓がドキドキしている。顔も熱い。
「元気出た?」
「ああ…出た」
ミツハはニコッと笑う。
「マリーって一緒にいる時から気になってたんだけど、凄く甘い匂いがするんだよね」
「え?そうかな…」
自分の着ているローブをスンスンと匂いを嗅ぐと、たしかに甘い匂いがする。お菓子と花の匂いの中間みたいな匂いだ。
このゲーム、無駄なとこ本当に凝り過ぎだろ!
「え…嫌だった?」
「うんうん、落ち着くからまた嗅がせて」
「え…う、うん…」
「引かないでよ!」
ボケにツッコんでくれたミツハはメニューをイジる動作をする。
「それじゃあ、早いけどおやすみ」
「ああ、おやすみ。元気をありがとうな!」
俺は親指を立てて笑って見送ると、ミツハも親指を立てて笑ってくれた。
その笑顔のままシュンッと消えた。
「あ~びっくりした…」
ミツハも俺がアカネに負けて落ち込んでたから抱きついてきたんだろう。本当に気を使わせてしまって申し訳ない気持ちだ。
それにしても、まさか俺の人生で女の子からハグされるとは、俺の人生をそこまで知らないんだけどな!
気がつくとエリーが俺の髪の匂いを嗅いでいた。
「…何してんの?」
「私も確認しておこうと思って 。たしかに、これは商品化した方が良いね」
「恥ずかしいからやめてくれ…」
街に入るのはログアウトして、晩御飯食べてゆっくりしてからにしよう。
俺もメニューを開き、ログアウトの準備をする。
「エリー、一旦ログアウトしてご飯食べてくるよ」
「うん、何時頃にまたインするの?」
「20時くらいかな、もう少し早くなるかもしれないけど」
「分かった!待ってるね!」
エリーが笑顔で手を振ってくれるので、俺も軽く振り返す。
ログアウトのボタンを押すと目の前が真っ暗になる。
「え?!絶対聞こえてたでしょ!だ、だから僕とPvPしようって言ったんだよ!」
「…なんで?」
「マリー、ミツハちゃんはPvPでレベルを上げようって言ってるんだよ!」
「ありがとう。エリー…」
ミツハは小声で感謝する。
俺の気遣いには気付いてもらえなかったみたいだ。
「大丈夫だよ、ミツハ。たしかに強くはなりたいけどさ、ナイトが進化した理由がミツハを倒したからって何か嫌だろ?」
「っ…マリーが言うなら良いけど…」
「さっき話してた『旅の途中で進化しナイト作戦』でいこう」
「え?そんなダサイ作戦名だったの?いや…うん、分かった!それじゃあレベル上げのために!早速次の街に行こう!早く行こう!」
ミツハがやけに張り切っている。
俺のために、そこまで…。引っ込んでいた涙がまた出そうだ!
「よし!行くか!」
「うん!」
召喚獣をエリー以外戻し、宿屋『ガマンし亭』から外に出る。
エフレンドに入ってきた門の反対側にある…らしい別の門に向かう。
「ミツハ…そんなに引っ張らなくても大丈夫だぞ!」
「早く出て次の街に向かおう!さあ早く!」
俺が負けたから気を使ってくれてるのか?全く…ミツハ!俺もお前みたいな優しいヤツとパーティーになれて良かったよ!
「その前に、次の街について教えてくれよ!」
「次の街は水の街『アクラーター』…以上!!」
「以上?!!名前と大体の雰囲気しか分からん!もっと情報教えろよ!」
「アクラーターは街の人からクエストを受けて、お金を稼いだり経験値を稼いだりするのがメインの街だよ」
ミツハの適当情報とは違い、マリーの情報はしっかりしている。
「今回の『石』の手に入れ方は?」
「門に入るとレベルに応じたミッションクエストを3つ出題されるから、それを達成したら『石』が貰えるよ!今回は各自に出題されるから、ミツハちゃんと協力し合いながら頑張ってね!」
「なるほどな。よし頑張ろうな!ミツハ!」
「うん!簡単なのだと良いね!」
ミツハに手を引かれながら早歩きで門に到着する。
「ここはレベルの制限はないから、2人とも普通に出れるよ」
「最初の街だけやたら厳しいんだな」
「本当だよ」
ミツハが強く同情してくる。
門から出ると引かれていた手を離してもらい自由になり、体を伸ばしながら門の外を見渡す。
「ん?」
「どうしたんだ?」
「あ…」
道の端っこで、長い黒いローブを着た魔法使い風のお爺さんがしゃがんで居るので気になり声をかける。
名前を見ると白色だった。白色はAIじゃない決まった会話しかできないNPCだったな。
「お爺さん。どうしたんですか?」
「すみませんが足を挫いてしまって…申し訳ありませんが、回復薬を持っていましたら譲ってはくれませんか?」
何となくだが、このお爺さんに回復薬を渡したら良いことがある気がした。
「これどうぞ」
俺は最近作った上回復薬を渡した。お爺さんは受け取り、手に持った回復薬を見つめ俺を見る。
「こんな高価な物をすみません…お礼と言っては何ですが、旅の途中で拾った『頑丈な舟のオール』を差し上げます」
「ありがとうございます」
俺の勘は当たってた。多分だが、色々と物々交換していって最終的に凄いものになるんだよ!…きっと!
「それじゃあ…」
「待って下さい!」
「え?」
オールを握り締め立ち去れうとすると、お爺さんに引き留められる。
オールを見に近寄って来ていたミツハがビクッと驚く。
「お礼に私の魔法で次の街までワープさせてあげましょう」
「「え?」」
俺と横でオールを見ていたミツハは同時に驚く。
「い、いえ!結構ですので!」
「それでは、準備してください」
老人が杖を取り出す。
「本当に大丈夫ですので!街に行く道中に用事があるので!ワープとかいらないので!!」
お爺さんは目を閉じ杖を両手で抱えながら、ゴニョゴニョと呪文を唱え始める。
「ねぇ!!お爺さん!聞いて!!キャンセルで!!ワープキャンセルで!!目を開けて俺を見てくれ!!」
NPCに触れるとゲームの規約で何かあった気がするので、俺は目の前で声を張り上げるしか出来ない。
「無駄だよマリー、このお爺さんに回復薬以上の物を渡すと強制的にオマケで次の街まで飛ばしてくれるんだよ」
「先に言えよ!」
「こういうゲームの裏技的なのは言えないようになってるの!」
な、なるほど!たしかに、何でもかんでもエリーが攻略法を言ったらダメだよな!
俺はミツハの顔をしっかりと見つめる。
「…ゴメン」
「『ワープ!!』」
お爺さんが魔法を使うと、俺たちは別の門の前に立っていた。
「ここが次の街…『水の街 アクラーター』か」
レベル上げたかったな…。ゴメンな、ナイト。
もしも友達や家族から出掛ける約束とか断って家でスタンバってたら本当に申し訳ない。家でずっとソワソワしてたらどうしよう…。
次に召喚した時に謝ろう。
「それじゃあ、入るか」
「ごめんマリー!もうログアウトしないと!」
「え?もうそんな時間か?」
メニューで時間を見ると、17時35分だった。
たしかに、もう晩御飯の時間か。
「そうだな。今日はもうログインは無理そうか?」
「そうだね、明日もイン出来るか怪しいかも…」
「そうか、了解!また連絡してくれ」
「うん!僕の事は気にせず街に入ってもらっても良いからね。その代わりあまり1人で進めないでね」
「ああ、程々に進めておくよ…って、うわっ!」
すると、ミツハが話している途中で急に抱きついてきた。
「わ、わ…な、なんだよ!」
「…何となく元気をおすそ分けしておこうかと思って」
急なハグに凄く緊張する。ここは海外じゃないんだぞ!なんか凄く良い匂いもするし、柔らかいし…。
あとミツハが俺の身体の匂いを嗅いできているのが分かる。
「分かった!元気貰ったよ、ありがと!」
「……ん」
ミツハがやっと離れてくれた。少し屈んで抱きついてたのか、ミツハの身長が急に高くなる。
まだ心臓がドキドキしている。顔も熱い。
「元気出た?」
「ああ…出た」
ミツハはニコッと笑う。
「マリーって一緒にいる時から気になってたんだけど、凄く甘い匂いがするんだよね」
「え?そうかな…」
自分の着ているローブをスンスンと匂いを嗅ぐと、たしかに甘い匂いがする。お菓子と花の匂いの中間みたいな匂いだ。
このゲーム、無駄なとこ本当に凝り過ぎだろ!
「え…嫌だった?」
「うんうん、落ち着くからまた嗅がせて」
「え…う、うん…」
「引かないでよ!」
ボケにツッコんでくれたミツハはメニューをイジる動作をする。
「それじゃあ、早いけどおやすみ」
「ああ、おやすみ。元気をありがとうな!」
俺は親指を立てて笑って見送ると、ミツハも親指を立てて笑ってくれた。
その笑顔のままシュンッと消えた。
「あ~びっくりした…」
ミツハも俺がアカネに負けて落ち込んでたから抱きついてきたんだろう。本当に気を使わせてしまって申し訳ない気持ちだ。
それにしても、まさか俺の人生で女の子からハグされるとは、俺の人生をそこまで知らないんだけどな!
気がつくとエリーが俺の髪の匂いを嗅いでいた。
「…何してんの?」
「私も確認しておこうと思って 。たしかに、これは商品化した方が良いね」
「恥ずかしいからやめてくれ…」
街に入るのはログアウトして、晩御飯食べてゆっくりしてからにしよう。
俺もメニューを開き、ログアウトの準備をする。
「エリー、一旦ログアウトしてご飯食べてくるよ」
「うん、何時頃にまたインするの?」
「20時くらいかな、もう少し早くなるかもしれないけど」
「分かった!待ってるね!」
エリーが笑顔で手を振ってくれるので、俺も軽く振り返す。
ログアウトのボタンを押すと目の前が真っ暗になる。
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