【R18】嫌われていると思ったら歪すぎる愛情だった【完結】

75.攻side

旅行2日目。

清水寺に行こうとなったのだが、その前に予約していた場所へと庵を連れていった。


「···············」

「やっべ！似合う似合う！！」

写真撮りまくって爆笑してやった。
これは何の罰ゲームですか？と、言われたが無視。

定員さんも苦笑いしつつ綺麗に仕上げてくれた。

派手な頭と簪をつけて豪華な着物と前帯をつけて白粉に赤いシャドウと口紅、煙管を咥えさせてた妖艶な花魁が目の前にいた。



【花魁撮影体験】。

男もイケるか電話で聞けば「全然大丈夫ですよ」と、言われて予約入れた。
今風にアレンジして思いのほか様になってたから隼人に写真送った。

そして帰ってきた返事がこちら。


『肩出ししないところがそこの店、ポイント高い』



斜め上の感想をもらった。



肩出し遊女は下級遊女や夜鷹が多かったらしい。
ランクが上な遊女程露出を避けていたとの事。

あぁ、納得。


『それにしても庵太夫、様になってますなぁ』

この姿でぶち犯したいと返事を返せば『着付け教室行ってこい』と、また斜め上からの返事が返ってきた。



記念写真をもらった。






「······はずかしかった」

「いや、お前途中からノリノリだったじゃん」

ヤケになったのか楽しくなったのか色んなポーズで写真を撮りまくる庵はカメラマンのお姉ちゃんに煽てられながらキャッキャはしゃいでいた。



今度バニーガールの服着せようと、心に決めた。


「童貞をコロスセーターでもいいな。あ、でも庵も童貞か····」

「············」

童貞で悪かったなと、童貞非処女の庵が白い目で見てくる。

「ナース服とバニーガールとチャイナドレスどれが良い」

「どれも着ねぇよ」


いや、着せるし。

絶対着せるし。


「花魁でもいいぞ」

お前楽しそうだったじゃん。

「あれ、けっこぉ重ぃんだぞ？」

軽いヤツで20kg。
当時の花魁は30～40kgの衣装を身にまとって花魁道中をしていたらしい。

「花魁って大変だったんだな····」


四時間睡眠の超絶ブラック強制労働勤務に重量の衣装。しかも衣装代は借金。
年季開けても借金が残るなんてざらな上に過労死か梅毒により短命。
梅毒じゃなくても性病と生涯共にした人もいただろう。

「良かったな。その時代に生まれなくて」

「·····俺、男ですけど·····」


知ってる。
陰間茶屋と言うおとこの娘の店も当時あったそうな。

借金に売られた少年たちと言うよりも役者の卵も多かったと聞く。

とりあえず痔に悩まされていた子が多かったらしい。


「それ考えたらお前のケツって丈夫だよなぁ」



普段から慣らして入れている俺のおかげだなと笑えば「···まぁね」と素直な返事が返ってきた。