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44.攻side
しおりを挟む----白い部屋の一人用の清潔感のあるベッドで庵が寝ている。
「怜央」
少し休んだら?と、弁当と飲み物を持ってきた高梨が言う。
弁当を受け取った後で「気が向いたら」だなんてカッコつけた返事を返した。
「悪ぃな。高梨····」
高梨がいなければ何人かぶっ殺していた。
暴れようとする俺を必死に後ろから抑えてくれたから誰かをバットで殴らずに済んだ。
高梨を振り払って誰かを殴る前に教師達がやって来た。
「いつ先生達呼んだんだ?」
「怜央に連絡した後直ぐだよ」
体育館倉庫で人が襲われている。とにかく早く来て欲しいと連絡すれば高梨の担任と他の教員達が走って来たという事だ。
「信頼されてんなぁ」
普段から真面目ぶってるからね。
俺の場合、そうはいかないだろう。
優等生である高梨だからこそ先生達が来てくれた。
「庵は····」
頭を強く打って頭部CTを行った結果、脳の一部に白黒の黒胡椒の様な斑点が見られた。
「意識が戻っても脳挫傷は後遺症が残る可能性は高いです」
庵が意識不明になって三日目。
庵の家族は見舞いにも来ない。
自分の息子が蹂躙されて意識不明の状態になっているのに長男さえ居ればいいというスタンスと言うなら、その長男の人生全部めちゃくちゃにしてやる。
事情聴取の際に警察にはこの間の庵の兄とのいざこざの事もLIN○のコピーを添えて伝えてやった。
あぁ、だから見舞いに来る暇もないのか。
「··············」
眠る庵を見ていたらムラッとしてきた。
そう言えばここ三日していない。
そう言えば此奴を最後に犯したのは俺じゃねぇんだったわ。
あぁ、段々腹立ってきた。
「やっぱり殺しておくんだった」
「そしたら庵にも会えなくなるよ」
「それは困る」
早く目ぇ覚めてくれないだろうか?
お前を犯したやつが俺以外だなんて有り得ねぇわ。
目が覚めて退院したら直ぐに上塗りしてやる。
いや、いっそここでも良くね?
高梨帰ったら一発·····
「一応頭打ってるんだから庵はしばらく安静にさせておいてね」
「···ぁあ。分かってる」
此奴、エスパーか?
絶対心読んだろ?
高梨隼人。侮れないと思った。
「···········」
高梨に釘刺されたその日の夕方、仕方ないから自分でどうにかする事にした。
「·····はっ····はァ·····」
庵の口と手を借りて·····
口の中を舌で堪能しながら庵の右手を借りる。
本当はぶち込みたい気分だけど病院でヤる度胸は流石にない。
己のムスコを掴む庵の手からはイヤらしい音を奏で出す。
「り···庵·····」
何度もキスをし、庵を呼んで
「っは····っ」
庵の滑らかな手と自分で出したカウパーででソレを扱き、眠る庵の顔を見ながら熱を高める。
「庵·····っ」
早く起きろ。目覚めろと何度も思いながら再び唇を奪い庵の右手に熱を吐き出して汚した。
「·········」
終わって落ち着く頃には庵は目を開けて此方を見ていた。
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