離婚してきて戻ってきた幼なじみに求婚します

幸福輪

　妻の腕の中には玉のような可愛らしい男の子。
　自分にも彼女にもよく似た愛らしい顔でキャッキャと笑ってこっちまで表情が緩んでしまう。


　今日も両親は孫バカになって高価な玩具を買ってきた。

「ほんっと！目に入れても痛くないとはこの事ね」

　子供が生まれてから自分の母は自慢しまくっているらしい。

「可愛くて賢そうで将来ハンサムになる事は間違いないわね」

　等と触れ回っている。


　その話を聞いた彼女の元両親が「子供の顔が見たい」と、言ってきたらしいが

「赤の他人に見せませんわよ。誘拐でもされちゃたまったものではないわ」

　等と、言い放ってきたとの事。

　妻の姉も一度嫁いだらしいのだが、子供に関心が無いのか泣き声が煩いと言って平手打ちにしたら大怪我を追わせてしまい嫁ぎ先から追い出された事により引きこもっているらしい。

　両親が姉の新しい嫁ぎ先を探しているが、子供を虐待した娘として話が広がり誰も嫁に貰おうとしないそうだ。

　姉妹共にどちらも嫁ぎ先を潰してしまい、勘当した下の娘は自分の元へ嫁ぎ子供を生み幸せになり、  自分達には利益は無く、まさに因果応報というのだろうか。

　だから、「子供の顔がみたい」だなんて言ってきたのだろう。


　全ては自業自得だと言うのに。





　その二年後には双子が生まれて家は賑やかになった。


　妻の元義実家から「嫁を返せ」と、言う手紙が送られてきたが

「お嫁さんなら其方にいるではないですか？子供は誰の子かなんてしりませんが」

　と、返事を返しておいた。



　今の妻の笑顔をこれからも子供共々守って行きます。



　この幸せを目の前で読んでくださっているあなたにおすそ分け致しましょう。


　では


　ごきげんよう。




　fin