2 / 3
告白
しおりを挟む
彼女両親は彼女を籍から抜いたと言っていた。
不妊の約立たずの娘は価値がないと言っていたらしい。
母が「じゃあ私共が頂きますわね」と、言えば「そんな娘もらってどうするのですか?」と、見下した様な返事を頂いたと言い、母は家にある大きめの枕を壁につけて殴りつけていた。
父が「いつものハニーじゃない」と、怯えていた。
ただ、あの家から解放された彼女は自由だ。
これからここで療養して幸せになればいい。
自分が彼女の事を護るから。
彼女に「私みたいなのがここに居れば結婚出来ないわよ」と、言ってくる。
彼女は此処を出ていくつもりだった。だから引き止めた。
「俺は君以外と結婚なんてする気ないよ」
「何言ってるの?跡継ぎが必要なのに。貴方一人っ子じゃない」
跡継ぎなんて養子を貰えばいい。
両親も血筋よりも絆が大事だと言ってくれている。
「私なんかと結婚したら貴方が笑われる」
笑えばいいさ。
そんな心の無い奴らの声なんて聞く価値もない。
「綺麗な身体じゃないのよ?」
関係ない。
「俺が好きなのは君なんだから」
-------
静かに泣く君の細くなった身体を抱きしめ沢山愛ある言葉を伝え続けた。
途中、彼女が耳まで赤くしながら静止してきたが、関係なく伝え続けた。
両親は彼女との結婚を応援してくれている。
「まずは元気になる事から始めないとだな」
「そうよ。貴女が元気が無いのが私達にとって一番不幸だわ」
両親は彼女に今まで与えられなかった愛情をこれでもかと言うほど与え続けた。
おかげで彼女の心が回復するのにそう時間はかからなかった。
不妊の嫁を貰ったと陰口がある中であまりにも仲睦まじい姿に好感を持つ者もいた。
どれだけ妻を大事にしているのか、子供が出来なくても関係なく絆が深い夫婦として羨ましがられ、微笑ましいとさえ言われる声も聞こえていた。
「おめでとうございます」
結婚をして一年が過ぎた頃、体調を崩した妻を医師に診せたところ、妊娠が発覚した。
体調不良はツワリだったらしく三ヶ月との事。
その事を仕事から帰ってきた自分に嬉しそうに報告してきた時、泣く程喜んだ。
「あのね、実は言おうか黙っていたんだけど····」
母がこそりと教えてくれた風の噂。
離婚した妻の元義実家の話だ。
新しい嫁が産んだ子供がどう見ても元夫とは似ても似つかない顔らしい。
「一体誰との子供よ!?」
「顔が似てないだけで疑うのですか!?」
と、毎日嫁姑が大喧嘩をしているらしい。
「本当は不妊なのあっちだったのよ」
母は嬉しそうにそう自分と妻に話していた。
不妊の約立たずの娘は価値がないと言っていたらしい。
母が「じゃあ私共が頂きますわね」と、言えば「そんな娘もらってどうするのですか?」と、見下した様な返事を頂いたと言い、母は家にある大きめの枕を壁につけて殴りつけていた。
父が「いつものハニーじゃない」と、怯えていた。
ただ、あの家から解放された彼女は自由だ。
これからここで療養して幸せになればいい。
自分が彼女の事を護るから。
彼女に「私みたいなのがここに居れば結婚出来ないわよ」と、言ってくる。
彼女は此処を出ていくつもりだった。だから引き止めた。
「俺は君以外と結婚なんてする気ないよ」
「何言ってるの?跡継ぎが必要なのに。貴方一人っ子じゃない」
跡継ぎなんて養子を貰えばいい。
両親も血筋よりも絆が大事だと言ってくれている。
「私なんかと結婚したら貴方が笑われる」
笑えばいいさ。
そんな心の無い奴らの声なんて聞く価値もない。
「綺麗な身体じゃないのよ?」
関係ない。
「俺が好きなのは君なんだから」
-------
静かに泣く君の細くなった身体を抱きしめ沢山愛ある言葉を伝え続けた。
途中、彼女が耳まで赤くしながら静止してきたが、関係なく伝え続けた。
両親は彼女との結婚を応援してくれている。
「まずは元気になる事から始めないとだな」
「そうよ。貴女が元気が無いのが私達にとって一番不幸だわ」
両親は彼女に今まで与えられなかった愛情をこれでもかと言うほど与え続けた。
おかげで彼女の心が回復するのにそう時間はかからなかった。
不妊の嫁を貰ったと陰口がある中であまりにも仲睦まじい姿に好感を持つ者もいた。
どれだけ妻を大事にしているのか、子供が出来なくても関係なく絆が深い夫婦として羨ましがられ、微笑ましいとさえ言われる声も聞こえていた。
「おめでとうございます」
結婚をして一年が過ぎた頃、体調を崩した妻を医師に診せたところ、妊娠が発覚した。
体調不良はツワリだったらしく三ヶ月との事。
その事を仕事から帰ってきた自分に嬉しそうに報告してきた時、泣く程喜んだ。
「あのね、実は言おうか黙っていたんだけど····」
母がこそりと教えてくれた風の噂。
離婚した妻の元義実家の話だ。
新しい嫁が産んだ子供がどう見ても元夫とは似ても似つかない顔らしい。
「一体誰との子供よ!?」
「顔が似てないだけで疑うのですか!?」
と、毎日嫁姑が大喧嘩をしているらしい。
「本当は不妊なのあっちだったのよ」
母は嬉しそうにそう自分と妻に話していた。
21
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
自由に生きたいと私の婚約者と駆け落ちした姉が、婚約破棄され家に戻って来ました。
coco
恋愛
自由に生きたいと私の婚約者と駆け落ちした姉。
そこまでしたのに、婚約破棄され家に戻って来た。
この家に置いて欲しいと言う姉に私は─?
私の自慢の旦那様は、本当は私の事など見てくれない最低な男なのです。
coco
恋愛
優しくて美形で頭もよく稼ぎもあって…誰からも羨ましがられる自慢の旦那様。
そんな彼は、本当は私の事など見てくれない最低な男なのです─。
呪われた私が愛されないのは、仕方がないと諦めてた…でもあなたのその裏切りは駄目です。
coco
恋愛
呪われた娘だと言われるようになった私。
だから、婚約者であるあなたに愛されないのは仕方がないと諦めてた。
でも…その裏切りは駄目よ、とても許せないわ─。
可愛がられて育った姉が結婚した。だけど、数年後不倫で離婚して帰ってきた…。
ほったげな
恋愛
両親に可愛がられて育った姉は子爵と結婚した。しかし、その数年後、追い出されたと帰ってきた。その理由が姉の不倫で……?!
義姉により、呪われた王子の妃にされてしまった私ですが…身を滅ぼしたの彼女の方でした。
coco
恋愛
義姉の企みで、呪いの噂を持つ王子の妃にさせられた私。
でも…実際に恐ろしい目に遭ったのは、私ではなく─?
妹の代わりに嫁がされるので逃げる事にします、そのせいで家が破産するそうですが知りません。
coco
恋愛
「妹の代わりに、お前が嫁に行け。」
父からの突然の命令、その相手は女好きのクズ男でした。
私は、逃げる事にしますね。
そのせいで家が破産するそうですが、私は知りません。
私を虐げ除け者にしてきた家など、潰れてしまえばいいのです─。
男子から聖女と言われている同級生に彼氏を奪われた。その後、彼氏が・・・
ほったげな
恋愛
私には婚約もしている彼氏がいる。しかし、男子からは聖女と言われ、女子からは嫌われている同級生に彼氏と奪われてしまった。婚約破棄して、彼のことは忘れたのだが、彼氏の友人とばったり会ってしまう。その友人が話す彼氏の近況が衝撃的で……!?
美しいと皆に称賛される姉により、虐げられてきましたが…運命は私に味方しました。
coco
恋愛
美しく綺麗だと称賛される姉。
そんな姉にこき使われ、虐げられる私。
しかし、ある出会いによってその状況は一変し─?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる