一番のクズは…

蛭魔だるま

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私16

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「いいの?あんなこと言って」 

「いい。スッキリした。帰ってきて良かったかも」 

「俺はめっちゃ気まずかったけどね」 

「ごめんね。でも、お兄ちゃんのおかげかも。私も自由になろうって思った。性格悪いクズになろうって思った」 

「おい、誰が性格悪いクズなゴミカス野郎だって?」 

「そこまで言ってないじゃん」 

私たちは笑いながらバスを待った。 

「なぁ、このまま旅行でも行っちゃう?2~3日家開けるつもりだったんだろ?」 

「うーん、行きたい、けど。また今度がいいな」 

「なんで?」 

「なんか、今は無性にあの家に帰りたいんだ。あの家に帰りたいって思ったの初めてだわ」 

「…そう。…じゃあ、旅行はまた今度な」 

「うん!」 




「ただいま」 

「おかえりなさい!」 

私の出迎えに夫は驚いていた。 

「…2~3日実家にいるんじゃなかったのか?」 

「なんか、大したことないみたいだから帰ってきました」 

「…そうか。ゆっくりしてくれば良かったのに」 

「いえ。あ、ご飯でいいですか?」 

夫の背広を貰いながら問いかける。 

「ああ。今日はなんだかいつもより豪華だな」 

「…ええ、ちょっといいことがあったんで」 

私は鼻歌を歌いながら夫の背広をハンガーにかけた。
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