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第四節
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十月五日、火曜日(二回目)
昼過ぎから降り出した小雨は瞬く間に本降りになり、残暑の熱が冷めていく。開け放たれた窓からは湿り気を伴い、しかし季節に相応しい清涼感を携えた風が教室を通り抜けていった。
「――という流れでオクタヴィアヌスはアントニウス、レピドゥスとの第二回三頭政治に終止符を打ち、また元老院からアウグストゥスという称号を与えられ、ここにローマ帝国の初代皇帝となりました。この時の帝政は帝国後期の帝政――また後で説明しますが――と区別するため元首政、プリンキパトゥスと呼ばれます。はい、ここまで一連の流れは今度の中間試験に出るからな。よーく復習して覚えておくように」
世界史教師の呼びかけに、真面目な生徒たちはノートとシャープペンシルが擦れる音で応える。その中で識也だけはベランダの欄干に当って弾ける雨粒を眺めていた。
――やっぱり、同じだ。
講義する授業の内容に天候の変わるタイミング、眠りこけているクラスメートの姿。朝からずっと観察してきたが覚えている限り主だったところは識也の記憶の中にあるそれと変わらない。
ただし何もかもが同じというわけでは無いようで、午前中には無かったはずの未来との遭遇や、以前は昼休みに会話を交わしたはずの良太と出会わなかったりと随所に差は見られた。代わりに授業間の移動休憩中に教科書を借りに識也のクラスにやってきたりといった風に、別のタイミングで顔を合わせる事にはなるのだが。そしてその時の会話の内容は、概ね前回に昼休みにしたものと同じだったように思う。
すでに疑いようも無かったのだが、ここに来て識也は認めることにした。
――ここは、過去の世界だ。
意識だけが戻ってきたのか、それとも自分が現実だと思って経験してきた時間が泡沫の夢の世界だったのか。いずれにしても識也はこの後に起こり得る出来事を知っているということだ。
(とりあえず……良太に誘われても廃ビルに行くのはナシだな)
記憶を思い起こす限り、廃ビルにあった死体はまだ新しい。識也が見つけた当日、もしくは前日にああして吊るされたものだ。であれば、三日前である今行っても遺体は無いはず。明後日から廃ビルに張り込みすれば犯人の姿が分かるかもしれないが、その逆に犯人に見つかって再び殺されることもあり得る。
死体を観察したい気持ちはあるが、それも自分が無事でこそだ。少々の怪我であれば許容できるが、さすがに殺されるのは受け入れられない。残念ながらあの廃ビルの死体は諦めるしかないだろう。
(……あの死体)
指でシャープペンを回しながら吊るされた裸体の主であろう顔を思い出す。
女性の年齢を推し量るのは識也にとって難問ではあるが、あの死体の様子を見る限り若い。たぶんあの遺体が良太の話していた、行方不明になっているという当高校の生徒だ。
もしその推測が正しく、また良太の話も正しいとすれば彼女は現時点ではまだ生きている。今まさに自分の上のフロアで授業を受けていることだろう。ならば、誘拐される前に彼女に注意を促すなりすれば殺される事無く助かるかもしれない。
(だが、そうはならないかもしれない)
ここまでの数時間、凡そ以前と同じ出来事が起きている。識也が声を掛けたくらいでは彼女の未来は変わらない可能性もある。或いは識也が本気で殺害を回避させようとすれば何とかなるのかもしれないが、それだって彼女の「死ぬ」という未来は変えようがなく単にその時期を遅らせるだけに過ぎない可能性だってある。そもそも、面識の無い彼女に忠告の一つすることだって難しい。変な奴が妙なことを言ってきたと気味悪がられるのが関の山だし、なにより、識也がそこまで動いてやる義理など無い。
(……関わらないのが一番だな)
「……いっ、おいっ、識也!」
思考に没頭しながらそう結論付けた識也だが、自身を呼ぶ声にハッと我に返る。
見上げれば相変わらず悪目立ちする格好をした良太が識也を覗き込んでいた。
「……ああ、良太か。どうした?」
「どうした、じゃねえよ。何ぼーっとしてやがる。もう授業終わっちまって皆帰ったぞ?」
言われて識也が教室中を見回せば、いつの間にか授業は終了して教師の姿は無い。それどころかクラスメートたちも部活に塾に遊びにと消えていき、今は識也を含めて数人しか残っていなかった。
随分と思考に耽っていたようだ、と識也は微かな自嘲を見せ、「何でも無い」と頭を振ってみせた。
「それで、どうした?」
「んにゃ、ただ単にお前とどっか遊びに行きてーなぁて思ってよ」
「部活はどうしたんだよ、部活は」
「今日は気分が乗らねぇからサボり」
「この不良部員め」
「いいんだよ。皆どうせ遊びの延長みたいな感覚で部活やってんだからよ。俺が居なくても問題ねーの」
「……サッカー部ってそんなやる気のない部だったか?」
「ウチのはな」
首を捻るもすぐにどうでもいい、と識也は首元を撫でると良太の提案を思案した。
机の横に掛けてあった鞄を手にして立ち上がり、夏服姿の良太の肩を軽く叩く。
「いいぞ」
「あ?」
「たまにはお前に付き合うって言ったんだよ。で、何処に行くんだ?」
それを聞いた瞬間、良太の体が固まった。居ないはずの異星人を目の当たりにしてしまったかの如く眼を見開き、やがて驚きから表情を一変。この世の終わりを目撃したかのように悲壮感たっぷりに識也の額や顔、首元を触っていく。
「どうしたんだよ識也……! 病気か? 病気なのか? 不治の病にでも侵されちまったのか……!? はっ! それとも貴様ぁっ!」びしぃっ! と良太は指先を突きつけた。「実は識也じゃないなっ!?」
「……お前が俺をどう思ってるのかがよく分かったよ」
沸々と湧き起こる怒りを目元を揉み解す事で堪えつつ、識也は良太を置いて教室を出て行く素振りをみせた。
「お前がそのつもりなら。じゃあな」
「ちょっとまったぁーっ!! 今のナシ! 今のナシで! ノーカンだから!」
「分かったから! 冗談だから足に縋り付くな!」
立ち去ろうとする識也の脚にダイブし、良太は滂沱の涙を流しながら必死に止めようとすがりつく。そんな良太に溜息を吐いてうっとうしそうに脚を振るった。
その時である。
「しぃぃぃぃぃちゃぁぁぁぁぁんっっっっ!!!」
「……またか」
背後から迫りくる未来の声。識也は上半身を仰け反らせて幼馴染のタックルを回避。代わりに左腕で抱き留めると「ぐぇ」とカエルが潰れたような声と共に大きな胸が柔らかい感触を伝えてくる。だが識也にはそんなものに興味はなく、物干し竿に干された洗濯物よろしく識也の腕の上でぶらーん、と垂れ下がった未来の首元をむんずと掴みあげた。
「うにゅ? おー、クレーンゲームの景品になったみたーい! おもしろーい!」
「……お前はそれでいいのか?」
「みーちゃんはいつでもポジティブだなぁ」
宙吊りにされ、雑な扱いをされているにもかかわらずケラケラと楽しそうに声を弾ませた未来に識也は呆れ、良太は彼女らしいと笑った。いつも通りの良太と未来に、識也はどうしてだか何とも言えない感慨を抱いた。
「それで二人は何してたのー?」
「別に何も。ただ良太とどっかに遊びに行こうとしてただけだ」
「えっ……」未来が真顔になった。「しーちゃんが遊びに行くの? りょーちゃんと? 二人で? え? 頭でも打ったの?」
「……お前も大概失礼だな」
「これまでの自分の所業を振り返ってから言ってみろってんだよ」
「さて、な」良太のツッコミに、識也は肩を竦めてとぼけてみせた。「どうだったか忘れたな」
「ちぇ、調子いいよな、識也。
ま、いいや。それよりも、だ。つーわけで遊びいこうと思ってんだけどみーちゃんもどーよ?」
「モチ行く行く―! そうだ! カラオケ行こ―、カラオケ! こないだトモちゃんから駅前の『カラ殿』のタダ券もらったし、ちょー久々にしーちゃんの歌聞いてみたい!」
「勝手に決めんなよ。俺はまだ未来と一緒に遊ぶとは……」
「……しーちゃんは私と一緒に遊ぶのイヤなの?」
「……」
識也の胸元に顔を押し付けて楽しそうにしていた未来だったが、識也が拒否する姿勢を見せるとやや潤んだ眼で見つめてくる。
感情表現の豊かな未来だ。悲しそうなその視線を受けると、大概の男は罪悪感に打ちのめされることは間違いない。もっとも、「平時の」識也であればそんなものは一切合切気にせず即答しただろう。しかしこの時ばかりはそうする気になれなかった。
気まずそうに識也は未来から視線を逸らすと頬を掻いた。
「……分かったよ。一緒に行ってやるからそんな顔するな」
「ホント! 嘘じゃないよねっ!? 絶対!?」
「ああ、嘘じゃない嘘じゃない。人前で歌うのは気が進まないが、今日は特別だ。カラオケでも何処でも付き合ってやるよ」
そう告げると未来と良太は揃って顔を見合わせ、一気に顔を綻ばせると「いぇーいっ!」とハイタッチをして抱きつき歓喜に湧いた。二人の様子を見ながら識也は軽く嘆息すると、「ほら、さっさと行くぞ」と二人を促して歩き始めた。
「けどよ、どういう心境の変化だ? いつもなら迷う素振りすら見せずにソッコーで断るくせによ」
「うんうん! 一緒に遊んでくれるのは嬉しいけどさ、しーちゃんいっつも冷たいのにどうして今日だけ付き合ってくれる気になったの?」
「それは……」
識也は口ごもった。
理由に想像はついている。感傷だ。
図らずも死を体験し、全てを失った。闇に意識が包まれて真実孤独に陥った。死した記憶は無くともその経験は確かに識也に刻まれた。
寂寥は確かに識也の心を蝕み、恐らくは無意識に他者の存在を欲したのだろうと推測する。
そも、識也は孤独が好きではない。本質として孤独を癒やすものを常に欲しており、孤独から救い出してくれる何かを探している。ただ良太にしろ未来にしろ他の誰かにしても、生きている人が傍に居たとしてもそれが識也にとって孤独を癒やす手段になり得ておらず、一般とは明らかに異なる価値観のせいでより一層の孤独を識也に認識させてしまう。
周りからどう見られようと自分を崩さない良太を羨ましく思う。識也自身も大概自分本位であると自覚しているが、かと言って良太ほどに真っ直ぐ自分を貫けない。未来ほどに周りに愛される性格もしていない。二人は識也にとって眩しく、近寄りすぎると蝋でできた羽は溶けてしまう。だから識也は、こんなにも自分の事を気にかけてくれている未来や良太に対しても距離を置くような態度を取らざるを得ない。
だが今回、圧倒的な孤独の中に放り込まれた。目覚めてまだ半日だ。だからいつもは自身を傷つけるだけの良太や未来であっても今は傍に居たい、誰かの存在を近くに感じていたいという欲求が強くなっているのだろう。そう識也は自己分析した。
「別に大した理由は無いさ。たまたま今日はそういう気分だっただけだ」
しかしそんな事を二人に告げたところで利があるように思えないし、自分の分析も的外れかもしれない。したがって識也は当たり障りの無い返事をするに留まって目線を未来たちから外した。
「ふぅん……ま、私はしーちゃんと一緒に遊べれば理由は何だっていいや!」
良太はいつもと違う識也の表情に気づき、識也に声を掛けようとする。だがそれも識也の腕に抱きついた未来の嬉しげな声にかき消され、結局口を噤んだ。
雨は上がっていつの間にか太陽が顔を覗かせていた。夕陽が放課後の校舎に差し込み、鮮やかな橙に白い壁を染め上げる。その強い日差しは廊下を歩く、全く違う三人も同じ色に変えた。
前を歩きながら楽しそうに話す未来と良太をぼんやりと見ながら識也はポケットに手を差し込んで付いて行く。「りょーちゃん」「みーちゃん」と呼び合う様は識也から見てもまるで恋人同士。
(お似合いだと思うんだがなぁ……)
何度断っても未来は自分へ好意を示すのを止めない。どれだけ示してくれようが、自分はきっと想いに応えてやれないと伝えてはいるのだが、未来は諦めるどころか一層熱意と愛情を燃え上がらせるばかりだ。良太も未来の事を悪く思っていないだろうから、さっさと自分など見切りをつけて二人で幸せになればいいのに、と考えながら何気なく識也は窓の外を見た。
この高校は中庭を挟んで二つの校舎があり、三人が歩く教室棟に対して向かいにあるのは物理室や化学室などの特別教室棟だ。その二階を意味もなく識也は眺めていたが、ふと夕方のそこを歩く人影を認めた。
(あれは……)
一人の女子生徒だ。夕陽のせいで分かりづらいが胸元のリボンの色を見るに三年生か。何処かに歩いて向かっていたが、行く先に誰かを見つけたようで長い髪をはためかせながら駆け出した。
視線の先を追いかけると、白衣を着た長身の誰かが居た。識也の場所からは角度的にその人物の頭の位置が壁で遮られて見えない。白衣を着ていることから恐らくは化学か物理、はたまた生物の先生、もしくはそういった部の部員だろう。
その人物の顔は見えない。が、女子生徒の顔に識也は見覚えがあった。否、見覚えがあるというレベルではない。じっくりに観察し、今や鮮やかすぎる程に識也の記憶の中に根を張っていた。
廃ビルの中で吊るされていた遺体と転がされた頭部。彼女は、三日後には紛れも無く惨殺される人物だった。
(やっぱりまだ健在だったか……)
現段階でも無事だろうとは予想していたが、こうして元気な姿を目撃すると自分が過去を生きているのだと実感する。知らず、識也の眼は彼女を追っていた。
と、識也の肩が叩かれた。
「なーに見てんだよっ」
「ん……別に」
「お? ありゃしずるセンパイか?」
離れた特別教室棟の女子を見てすぐに名前を口にした良太に識也は尋ねた。
「知ってるのか?」
「知ってるも何も、超可愛いって有名じゃねぇか」
「そうなのか?」
「そうなのかって……」良太はこれみよがしに溜息を吐いた。「ちょっとはお前も女に関心持てっての。三年D組の伊藤 しずる先輩。性格は大人しめだが気遣いが出来て、成績は学年トップクラス。運動神経は……まあご愛嬌だがセンパイを語る上で欠かせないのが小柄なのにあの胸! E、いやFはあるって話だぜ! 芸能事務所からもスカウトされたって噂もあるし、ウチの高校が誇る彼女にしたい美人女子高生ツートップの一角! それなのにお前ときたら……」
「へぇ……」
口からは感嘆が漏れたが、識也は彼女の容姿にどうしても興味を抱けない。今も緊張した面持ちで白衣の某と話しているのだが、その顔は確かに整っているし可愛いのだろうと思う。そうは思うものの、生きている彼女のその姿は、相変わらず識也の目にはそこらに居るクラスメートとの差を理解できなかった。
「むー」
二人が揃ってその美人女子高生を観察している隣で、未来は頬を膨らませて唸り声を上げた。
「まあまあ。みーちゃんの方が俺は可愛いと思うぜ? 確かに伊藤センパイも可愛いけど、俺も識也も間違いなくみーちゃんを選ぶって」
「ホント? ホント?」
「ああ、ホントもホントだって」
むくれる未来を良太が宥める中、識也はしずるの様子を観察し続けた。
伊藤しずるは廊下で誰かと話していたが、不意に思い詰めた顔をして俯いたかと思うと、ポケットから手紙を取り出して目の前の人物にそれを差し出した。
「おっ、告白か! 相手は誰だ!?」
良太が窓から身を乗り出し、何とか相手の顔が見えないかとあれやこれやと姿勢を変えるも三人の位置からは全く確認できない。
そうしている間に、手紙を差し出された人物はそれを一度手に取り、だがしずるに差し返す。しずるの顔が悲しそうに歪み、顔を見られまいとしてか俯いた。そして、深々と頭を下げると踵を返して走り去っていく。
「おいおいおいおいっ! マジかマジかマジかマジかよっ!? 断ったのかよ。クソッ、あの伊藤センパイの告白を断る様な輩は何処のどいつだっ!? ぶん殴って……」
「りょーちゃぁん……!」
「い、いや! 違うんだって! 別に伊藤センパイの方が魅力的だって訳じゃなくてだなっ、ただ単に好奇心だっていうか……」
「しーちゃんも! いつまで見てるのっ!?」
識也の腕を掴んで胸元に抱き、一方の手で良太の耳を乱暴につまみ上げると、未来は強引にその場を立ち去ろうとする。「みーちゃん痛い痛い!」という良太の悲鳴を聞きながら、なされるがまま未来に引きずられつつも識也はもう一度特別教室棟を見た。すでにそこには誰もおらず、ただ夕陽だけが廊下を照らしていた。
単なる日常の一コマ。だから識也もそれ以上は特に興味を覚えず、未来、良太の二人と学校を出ると日が暮れるまで久々の楽しい時間を過ごしただけであった。
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