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39話
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気を失っている間も、司祭様は僕を犯し続けていたようだ。意識が戻ったとたん痛みに襲われた。全身が司祭様の精液でまみれている。肛門からも、精液が垂れ流れている感覚がした。
僕はいまだ拘束されていた。もう情事は済んだというのに、両脚を蛙のようにみっともなく開かされたままだ。両手も縛られており、少しも身動きが取れない。
少し離れた場所で、司祭様が誰か――おそらく使用人――と会話しているのが聞こえた。声の近さからして同じ部屋にいるのだろう。使用人の目にも、僕のこの惨めな格好が映っていることだろう。
何もかもに疲れ果てた僕は、脱力したまま垂れ流される会話に耳を傾けた。
「――して、アリスは今どこに」
「牢屋にて拘束中です」
「そうか。アリスには聞きたいことが山ほどある。なぜあやつがそばにいながら、他の男にナストが抱かれたのだ。なぜあやつは先ほどわしに逆らった。……ああ、許せん。思い出しただけでもはらわたが煮えくり返る」
「呼びますか?」
「そうだな。……ここではなくナストの部屋に呼べ。アリスと……あやつの息子もな」
僕の体がピクッと動いた。
「彼女の息子も……でしょうか?」
「ああ。あやつの罪は息子に贖ってもらおう。その方がアリスも苦しむことだろうしな」
司祭様は下衆な笑い声をあげ、うっかり心の声を漏らした。
「ただ処刑するだけでは面白くない。アリスの目の前で息子を犯してやる。あやつもなかなかに美しく育ったのでなあ。ふふ。たっぷりいたぶったあとに、天に送ってやろうぞ」
おぞましい言葉の数々に、全身の血の気が引いた。
アリスはもう充分苦しんだ。長年にわたり司祭様に犯され続け、授かった子どもを人質に、胸が痛むことをずっとさせられてきたんだ。そんな彼女に、司祭様はさらなる苦しみを与えようとしている。
――教会監視団体は必ず数日のうちにここに来る。そしたら僕もアリスも、アリスの息子だって、保護してもらえるはずだ。
数日間。それまで、僕がアリスの息子を守ってみせる。
「……司祭様」
僕が声をかけると、司祭様がハッと口を噤んだ。使用人に手で合図して外に追い出したあと、猫撫で声で返事をする。
「どうしたんだい、ナスト」
僕は下腹部に力を入れ、ペニスをひくひくと動かした。
「司祭様……早く……もっと僕のことを、清めてください……」
「っ!!」
「あれだけでは……余計に体が疼いて……」
「んんっ! ナストッ……!! 少しばかり正気に戻ったようだな……!! 良かった、良かった……!!」
司祭様は小躍りしながらベッドに飛び込み、僕の口内を舌で舐め回した。僕はえずくのを必死に我慢して、舌を絡め合わせる。
「司祭様……っ、儀式の続きを……」
「ああ、分かったよ、ナスト!! さあ、続きをしよう!! ほれ、ナストに誘われただけでペニスからカウパーが垂れてしまった!!」
肛門にペニスを挿入する直前、さきほどの使用人が戸惑った様子で顔を出した。
「あの、司祭様。先ほどの件は……」
「あとでよい! まずはナストの清めが先だ!」
「か、かしこまりました」
「さっさと出ていけ! 儀式の最中だぞ!!」
よかった。こうして僕が司祭様を繋ぎとめておけば、アリスの息子が犯され、殺されることはない。
「ナストッ……!! おっ、おっ、感じるかい、体が清まっておるのを!! あぁっ、あっ、気持ちいいっ、ナストの中ぁぁっ!! 気持ちいいっ、気持ちいいっ、腰止まらんっ、ナストのッ、ケツマンコッ!!」
興奮しすぎた司祭様から汚い本音がこぼれた。今となっては特段驚くこともない。
「ふっ……んっ、んんっ……」
アリスと彼女の息子の命がかかっている。僕が数日犯されるだけで守れるなら、喜んでこの体を差し出そう。――そう頭では考えているのに、辛くて、悲しくて、涙が止まらなかった。
「ごめんなさい……っ、ヴァルア様……」
僕はいまだ拘束されていた。もう情事は済んだというのに、両脚を蛙のようにみっともなく開かされたままだ。両手も縛られており、少しも身動きが取れない。
少し離れた場所で、司祭様が誰か――おそらく使用人――と会話しているのが聞こえた。声の近さからして同じ部屋にいるのだろう。使用人の目にも、僕のこの惨めな格好が映っていることだろう。
何もかもに疲れ果てた僕は、脱力したまま垂れ流される会話に耳を傾けた。
「――して、アリスは今どこに」
「牢屋にて拘束中です」
「そうか。アリスには聞きたいことが山ほどある。なぜあやつがそばにいながら、他の男にナストが抱かれたのだ。なぜあやつは先ほどわしに逆らった。……ああ、許せん。思い出しただけでもはらわたが煮えくり返る」
「呼びますか?」
「そうだな。……ここではなくナストの部屋に呼べ。アリスと……あやつの息子もな」
僕の体がピクッと動いた。
「彼女の息子も……でしょうか?」
「ああ。あやつの罪は息子に贖ってもらおう。その方がアリスも苦しむことだろうしな」
司祭様は下衆な笑い声をあげ、うっかり心の声を漏らした。
「ただ処刑するだけでは面白くない。アリスの目の前で息子を犯してやる。あやつもなかなかに美しく育ったのでなあ。ふふ。たっぷりいたぶったあとに、天に送ってやろうぞ」
おぞましい言葉の数々に、全身の血の気が引いた。
アリスはもう充分苦しんだ。長年にわたり司祭様に犯され続け、授かった子どもを人質に、胸が痛むことをずっとさせられてきたんだ。そんな彼女に、司祭様はさらなる苦しみを与えようとしている。
――教会監視団体は必ず数日のうちにここに来る。そしたら僕もアリスも、アリスの息子だって、保護してもらえるはずだ。
数日間。それまで、僕がアリスの息子を守ってみせる。
「……司祭様」
僕が声をかけると、司祭様がハッと口を噤んだ。使用人に手で合図して外に追い出したあと、猫撫で声で返事をする。
「どうしたんだい、ナスト」
僕は下腹部に力を入れ、ペニスをひくひくと動かした。
「司祭様……早く……もっと僕のことを、清めてください……」
「っ!!」
「あれだけでは……余計に体が疼いて……」
「んんっ! ナストッ……!! 少しばかり正気に戻ったようだな……!! 良かった、良かった……!!」
司祭様は小躍りしながらベッドに飛び込み、僕の口内を舌で舐め回した。僕はえずくのを必死に我慢して、舌を絡め合わせる。
「司祭様……っ、儀式の続きを……」
「ああ、分かったよ、ナスト!! さあ、続きをしよう!! ほれ、ナストに誘われただけでペニスからカウパーが垂れてしまった!!」
肛門にペニスを挿入する直前、さきほどの使用人が戸惑った様子で顔を出した。
「あの、司祭様。先ほどの件は……」
「あとでよい! まずはナストの清めが先だ!」
「か、かしこまりました」
「さっさと出ていけ! 儀式の最中だぞ!!」
よかった。こうして僕が司祭様を繋ぎとめておけば、アリスの息子が犯され、殺されることはない。
「ナストッ……!! おっ、おっ、感じるかい、体が清まっておるのを!! あぁっ、あっ、気持ちいいっ、ナストの中ぁぁっ!! 気持ちいいっ、気持ちいいっ、腰止まらんっ、ナストのッ、ケツマンコッ!!」
興奮しすぎた司祭様から汚い本音がこぼれた。今となっては特段驚くこともない。
「ふっ……んっ、んんっ……」
アリスと彼女の息子の命がかかっている。僕が数日犯されるだけで守れるなら、喜んでこの体を差し出そう。――そう頭では考えているのに、辛くて、悲しくて、涙が止まらなかった。
「ごめんなさい……っ、ヴァルア様……」
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