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22話

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 ◇◇◇

「ナストッ!! ナストッ、出すッ!! 出すぞぉぉ!!」
「あぁぁぁっ!! 司祭様ぁっ!!♡ 早く出してっ、あぁぁっ、あっ!!♡」

 僕はあの日から、夜の儀式のときに毎回媚薬を打たれている。あの媚薬を打たれると快感以外のことを何も考えられなくなり、理性を失う。
 ひどいときだと記憶まで曖昧になるが、それは僕にとっては逆に良かった。司祭様との儀式は苦痛以外のなにものでもない。醜い姿になり果てるものの、その記憶を飛ばせるのなら、薬を打った方がマシだとすら思っていた。

「はぁっ……! はぁっ……! あぁぁ、ナスト、なんと卑しくかわいらしい……!!」

 三度目の射精を済ませた司祭様がぐったりとベッドに沈み込んだ。だが、薬がよく効いている僕は、そんな彼の上にまたがり、司祭様の体を舐め回す。

「司祭様ぁっ……もっと……」
「あぁぁ、ナスト……。わしもお前とこうしていたいが、三日連続で朝まで腰を続けるのはさすがにかなわん……」
「やだぁ……もっと……」

 へたっている司祭様のペニスを、僕は肛門にこすりつけた。
 しかし司祭はかたくなに拒絶する。

「ナスト……わしは君と違って歳を重ねているのでな……。睡眠時間が必要なんだ……」

 それでも僕は食い下がる。司祭様に抱きついて、彼の耳や唇に吸い付いた。
 司祭様は参った様子でベルを鳴らした。すぐさまアリスが駆けつける。

「ナストを自室に戻しなさい」
「かしこまりました」
「ああ、それと……」

 司祭様はチェストの引き出しを開け、小道具をふたつ取り出した。

「ナストが己で快感を満たさぬよう、これを付けさせなさい」
「……かしこまりました」

 アリスは嫌がる僕をシーツでくるみ、部屋に連れ帰った。ベッドで横になった僕は、収まらない欲情に耐えきれず、自身のペニスに手を伸ばす。
 すぐさまアリスに手を押さえられた。

「ナスト様。いけませんよ」
「やだぁっ……触らせてっ……お願いっ……」
「なりません。司祭様もきつく禁じられております」

 そう言いながら、アリスは司祭様から預かった小道具のひとつを僕のペニスに付けた。金属製でできたペニスの型だ。中が空洞になっており、はめると僕のペニスがぴったりおさまる。

「なに……これ……」
「ペニス用の貞操帯です。これでナスト様もご自身のペニスに触れられないでしょう?」
「やぁっ……なに、外して……っ」

 僕は、僕のペニスの形にそっくりな金属を握った。当然、刺激しても快感は得られない。

「いやだっ……いやだ、これ……っ、外してっ、触りたい、ペニス、うずうずして……っ」

 アリスは僕を無視してふたつめの小道具を手に取った。帯に丸い金属が付いている。アリスはその帯を、下着と同じように腰とうち太ももに回し、丸い金属で肛門を覆った。丸い金属の内側には棒状の出っ張りが付いている。それを肛門に差し込み固定した。
 嫌がって暴れる僕に構わず、アリスはその二つの道具に鍵をかけた。

「アリスッ……アリスッ、お願い外してぇっ……! 触らないからっ、お願いっ……!」
「いけません。その状態では必ず触れてしまいます」
「だったらアリスが触ってよっ……ねえ、お願い……アリスなら僕に触れてもいいでしょ……?」
「すみません。司祭様以外はナスト様に快感を与えることを禁じられております」

 取り付く島もない。懇願しても、泣き叫んでも、意味はなかった。
 僕のこんな姿を見たくないとでもいうように、アリスは苦しそうな表情のまま僕の見えないところに行ってしまった。

「うぅっ……うあぁ……っ」

 貞操帯の先端穴からカウパーが漏れ出ている。肛門からも、謎の愛液が溢れている。
 意味がないと知りながらも、僕は必死に金属ペニスを握り動かした。感じるはずの快感が得られず、余計にもどかしくなって苦しい。それでも抑えられない情欲のせいでこの無意味な行為を止められない。

「うぅぅっ……あぅ……やだぁっ……出したい……出したいよぉ……っ、アリスぅ……お願いアリス……外してよぉ……っ」

 解消できない興奮は朝まで続いた。そんな状態で眠れるわけもなく、朝アリスがベッドを訪れたときには、僕は涙と涎を垂らしてぐったりしていた。シーツにはカウパーと尻の愛液で大きなシミができていた。

 それからも、司祭様は毎晩僕に媚薬を打った。五日に一度くらいは朝まで相手をしてくれるが、それ以外の日は、司祭様が満足した時点で自室に帰された。そして僕は貞操帯を付けられて、朝まで悶え苦しむことになる。
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