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おまけ:夏の北海道
北海道旅行-1
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「……」
「……」
札幌まで向かう道中、俺は正直に朔也との関係性を小鳥遊に打ち明けることとなった。当然、この四日間で俺と朔也がしていたこともだ。
小鳥遊は言葉を失っている。そりゃそうだ。自分の恋人が弟とエロいことをしていたんだから。衝撃もひとしおだろう。
「……まさか、兄弟すら誘惑してしまうなんてな」
「うぅ……」
「まあ……こんなきれいな兄貴がいて、そいつとエロいことできるんだったら、他に恋人なんて作る気にはなれないだろうな。俺は弟に同情するよ」
「うぅぅぅ……」
「それにしても羨ましい。こいつに精通させてもらえるなんて」
俺の淫乱っぷりに慣らされてしまったせいか、小鳥遊がやや的外れな感想を言っている。
「ほんとすみません……」
「もう……仕方ないな。うん。仕方ない。最後までしなかったことを褒めてやるべきだ。こいつはそういうヤツなんだから。うん。こいつが弟に本気で惚れなければそれでいい。うん。そういうことにしておこう」
こんなことを許さなければならない小鳥遊に、俺は同情した。
俺は小鳥遊のふとももに手を置き、そっと撫でる。
「俺、お前以外とセックスしたくないから」
「ああ。分かっている」
「たとえ弟でも、したくないから」
「普通は弟となんて一番したくないはずなんだがな」
「はい。おっしゃる通りです」
信号待ちのとき、小鳥遊がじっと俺を見つめた。そして目が合うと、そっとキスをしてきた。
「ん……」
信号が青になるまでの、優しくて長いキス。
「……小鳥遊、青」
「ん」
「……早くホテル行きたい」
「あともう少しだ」
ホテルの部屋に入った俺たちは、シャワーも浴びずにベッドに飛び込んだ。
噛みつきそうなほど激しいキスをしながら、互いの服を脱がせ合う。
肌と肌とぴったりと重ね、俺はホゥ……と吐息を漏らす。
「小鳥遊だ……」
小鳥遊の肉厚に、小鳥遊の匂い。息遣いも、体温も、もはや涙が出そうなほど懐かしい。
「月見里。どうしてほしい?」
「指……挿れて……いっぱいほぐして……」
「一応、久々だもんな」
小鳥遊が自分の指を舐める。指を挿れる前にするその仕草が結構好きだ。
唾液でたっぷり濡らした指が、俺の中に入ってくる。
「あぁぁぁ……っ」
「……昨晩だいぶいじられたみたいだな? 全くキツくなってないぞ」
「うぅぅ……」
「全く。これからはお前の尻に貞操帯でも付けてやろうか」
「えっ」
「冗談だ。ちょっと嬉しそうな顔をするな」
「べっ、別にそんな顔してないっ」
「お前……」
小鳥遊が俺の耳元で囁いた。
「束縛されるの、好きだもんな」
「~~……っ」
ダメだ。小鳥遊の声だけでイキそう。
こいつの声、好き。心臓に直接響くような低い声。
こいつの指も好き。ごつくて長くて、ちょっと強引な手つきをするその指が。
熱くて汗ばんだ手のひらも、薄くて長い舌も、がっしりした体も……全部好きだ。
「あっ……んぁっ……あ、もっ……小鳥遊……っ、むり、もう挿れて……っ」
「なんだ。いっぱいほぐしてほしいんじゃなかったのか」
「もう……我慢できないからぁっ……、小鳥遊のちんこ欲しい……っ」
小鳥遊は目を瞬き、ニマァと笑った。
「じれじれのお前、なかなか良いな」
「も……っ、いいから早く……」
「月見里。先に言っておくが……じれていたのはお前だけじゃないんだ。だから――」
小鳥遊の鬱血したペニスを一息に押し込まれ、俺はそれだけで射精してしまった。
「あ……、あ……」
「――途中で気絶するなよ」
「あぁぁっ!? あぁっ、あっ、あぁぁぁっ!!」
出だしから息が止まるほどの激しさで腰を振られ、俺の口から絶叫に近い嬌声が出た。
「んっ、ふ……っ! じっくりしたセックスは……っ、あとでいいだろうっ……」
「あぁぁっ、小鳥遊っ、小鳥遊っ……!! 激しすぎっ……やっ、壊れるっ、あぁぁっ!!」
小鳥遊のペニスが、無遠慮に結腸を犯す。ぐぼぐぼと激しく出入りするたびに、殺されそうなほどの快感に襲われる。もう自分が何を言っているのかも分からなくなり、中はひっきりなしに痙攣する。ペニスからは精液が噴き出しているし、何がなんだか分からなくなった。
「ぐっ……! 月見里っ……イク……ッ!!」
「あぁぁぁ!?」
結腸の中で射精された。はじめての感覚に頭が真っ白になる。
小鳥遊がペニスを抜いた。俺は廃人のように脱力したままだ。
「あっ……あ……っ」
「……?」
「あ……」
「……っ」
意図せず、ペニスから尿が出た。ちょろちょろと流れ出るそれを、小鳥遊が見つめている。
頭が真っ白になっていた俺には、それを止めることも、恥ずかしがることもできなかった。
尿を出し終えるまで、小鳥遊はじっとそれを見つめていた。
そして止まると、俺の顔を覗き込んだ。
「大丈夫か?」
「お……俺、何した……?」
「おもらしをした」
「まじ……?」
「ああ」
「ごめん……」
「いや、かなり興奮した」
「……」
俺のせいでこいつの性癖がどんどん歪んでいく。
未だぐったりしている俺に、小鳥遊が優しく声をかける。
「風呂入るか?」
「入りたいけど……ちょっと体動かない……」
「そうか。だったらこのまま一回するか」
「え……?」
小鳥遊は、俺の両脚を広げ、再びペニスを挿入した。
「あぁぁぁ……。小鳥遊……っ、俺、ちょっと……」
「ゆっくりするだけだから」
「んっ……んんっ……」
「しんどいか?」
「……気持ちいい」
「そうか。続けていいか?」
「汚いけど……」
「全く気にならない」
「だったら……続けて……」
「ん」
さっきとは打って変わった大人しいセックス。ほどよい揺れと快感が心地よくて、眠ってしまいそうだ。
「小鳥遊」
「ん?」
「キスして……」
「ん」
不思議だな。こいつと付き合う前までは、風呂に入らないままセックスするだけでもいやだったのに。
こいつとなら、こんな汚い体のままでもずっと繋がっていたいと思ってしまうんだから。
「……」
札幌まで向かう道中、俺は正直に朔也との関係性を小鳥遊に打ち明けることとなった。当然、この四日間で俺と朔也がしていたこともだ。
小鳥遊は言葉を失っている。そりゃそうだ。自分の恋人が弟とエロいことをしていたんだから。衝撃もひとしおだろう。
「……まさか、兄弟すら誘惑してしまうなんてな」
「うぅ……」
「まあ……こんなきれいな兄貴がいて、そいつとエロいことできるんだったら、他に恋人なんて作る気にはなれないだろうな。俺は弟に同情するよ」
「うぅぅぅ……」
「それにしても羨ましい。こいつに精通させてもらえるなんて」
俺の淫乱っぷりに慣らされてしまったせいか、小鳥遊がやや的外れな感想を言っている。
「ほんとすみません……」
「もう……仕方ないな。うん。仕方ない。最後までしなかったことを褒めてやるべきだ。こいつはそういうヤツなんだから。うん。こいつが弟に本気で惚れなければそれでいい。うん。そういうことにしておこう」
こんなことを許さなければならない小鳥遊に、俺は同情した。
俺は小鳥遊のふとももに手を置き、そっと撫でる。
「俺、お前以外とセックスしたくないから」
「ああ。分かっている」
「たとえ弟でも、したくないから」
「普通は弟となんて一番したくないはずなんだがな」
「はい。おっしゃる通りです」
信号待ちのとき、小鳥遊がじっと俺を見つめた。そして目が合うと、そっとキスをしてきた。
「ん……」
信号が青になるまでの、優しくて長いキス。
「……小鳥遊、青」
「ん」
「……早くホテル行きたい」
「あともう少しだ」
ホテルの部屋に入った俺たちは、シャワーも浴びずにベッドに飛び込んだ。
噛みつきそうなほど激しいキスをしながら、互いの服を脱がせ合う。
肌と肌とぴったりと重ね、俺はホゥ……と吐息を漏らす。
「小鳥遊だ……」
小鳥遊の肉厚に、小鳥遊の匂い。息遣いも、体温も、もはや涙が出そうなほど懐かしい。
「月見里。どうしてほしい?」
「指……挿れて……いっぱいほぐして……」
「一応、久々だもんな」
小鳥遊が自分の指を舐める。指を挿れる前にするその仕草が結構好きだ。
唾液でたっぷり濡らした指が、俺の中に入ってくる。
「あぁぁぁ……っ」
「……昨晩だいぶいじられたみたいだな? 全くキツくなってないぞ」
「うぅぅ……」
「全く。これからはお前の尻に貞操帯でも付けてやろうか」
「えっ」
「冗談だ。ちょっと嬉しそうな顔をするな」
「べっ、別にそんな顔してないっ」
「お前……」
小鳥遊が俺の耳元で囁いた。
「束縛されるの、好きだもんな」
「~~……っ」
ダメだ。小鳥遊の声だけでイキそう。
こいつの声、好き。心臓に直接響くような低い声。
こいつの指も好き。ごつくて長くて、ちょっと強引な手つきをするその指が。
熱くて汗ばんだ手のひらも、薄くて長い舌も、がっしりした体も……全部好きだ。
「あっ……んぁっ……あ、もっ……小鳥遊……っ、むり、もう挿れて……っ」
「なんだ。いっぱいほぐしてほしいんじゃなかったのか」
「もう……我慢できないからぁっ……、小鳥遊のちんこ欲しい……っ」
小鳥遊は目を瞬き、ニマァと笑った。
「じれじれのお前、なかなか良いな」
「も……っ、いいから早く……」
「月見里。先に言っておくが……じれていたのはお前だけじゃないんだ。だから――」
小鳥遊の鬱血したペニスを一息に押し込まれ、俺はそれだけで射精してしまった。
「あ……、あ……」
「――途中で気絶するなよ」
「あぁぁっ!? あぁっ、あっ、あぁぁぁっ!!」
出だしから息が止まるほどの激しさで腰を振られ、俺の口から絶叫に近い嬌声が出た。
「んっ、ふ……っ! じっくりしたセックスは……っ、あとでいいだろうっ……」
「あぁぁっ、小鳥遊っ、小鳥遊っ……!! 激しすぎっ……やっ、壊れるっ、あぁぁっ!!」
小鳥遊のペニスが、無遠慮に結腸を犯す。ぐぼぐぼと激しく出入りするたびに、殺されそうなほどの快感に襲われる。もう自分が何を言っているのかも分からなくなり、中はひっきりなしに痙攣する。ペニスからは精液が噴き出しているし、何がなんだか分からなくなった。
「ぐっ……! 月見里っ……イク……ッ!!」
「あぁぁぁ!?」
結腸の中で射精された。はじめての感覚に頭が真っ白になる。
小鳥遊がペニスを抜いた。俺は廃人のように脱力したままだ。
「あっ……あ……っ」
「……?」
「あ……」
「……っ」
意図せず、ペニスから尿が出た。ちょろちょろと流れ出るそれを、小鳥遊が見つめている。
頭が真っ白になっていた俺には、それを止めることも、恥ずかしがることもできなかった。
尿を出し終えるまで、小鳥遊はじっとそれを見つめていた。
そして止まると、俺の顔を覗き込んだ。
「大丈夫か?」
「お……俺、何した……?」
「おもらしをした」
「まじ……?」
「ああ」
「ごめん……」
「いや、かなり興奮した」
「……」
俺のせいでこいつの性癖がどんどん歪んでいく。
未だぐったりしている俺に、小鳥遊が優しく声をかける。
「風呂入るか?」
「入りたいけど……ちょっと体動かない……」
「そうか。だったらこのまま一回するか」
「え……?」
小鳥遊は、俺の両脚を広げ、再びペニスを挿入した。
「あぁぁぁ……。小鳥遊……っ、俺、ちょっと……」
「ゆっくりするだけだから」
「んっ……んんっ……」
「しんどいか?」
「……気持ちいい」
「そうか。続けていいか?」
「汚いけど……」
「全く気にならない」
「だったら……続けて……」
「ん」
さっきとは打って変わった大人しいセックス。ほどよい揺れと快感が心地よくて、眠ってしまいそうだ。
「小鳥遊」
「ん?」
「キスして……」
「ん」
不思議だな。こいつと付き合う前までは、風呂に入らないままセックスするだけでもいやだったのに。
こいつとなら、こんな汚い体のままでもずっと繋がっていたいと思ってしまうんだから。
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