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おまけ:夏の北海道
帰省-1
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※※※※注意報※※※※
ごめんなさい。筆が暴走しそうな予感がします。
月見里が小鳥遊以外の人とちょっとだけ(?)えっちなことをします。
「帰省」パートで描かれたことは全部嘘だと思ってください。
「こんな夢を見たのさ」みたいな感じで、軽く流せる方だけお読みください。
兄弟間でのえっちなことが苦手な方は今すぐここから逃げてください。
※※※※※※※※※※※
お盆前、弟から連絡が来た。
《いつ帰ってくんのー?》
そのメッセージを見て、お盆休みに帰省するという選択肢が頭になかったことに気付いた。
どう返信しようか迷っていると、弟から電話がかかってきた。
《元気ー?》
「元気。久しぶり」
《久しぶりー! なあ、いつ帰ってくんのー?》
「あー。飛行機取るの忘れてた」
《えー!!》
驚きの声を上げたあと、弟がムスッとした声を出す。
《……斗真、彼氏できたでしょ》
「うっ……」
《分っかりやすいなー》
弟はため息を吐き、《斗真、彼氏いるときは帰ってこないもんね》と追い打ちをかける。
《家族よりも彼氏だもんなー斗真はー》
「そんなんじゃないって……」
《俺、斗真帰ってくんの楽しみにしてたのになー》
俺の五歳下の弟、朔也(さくや)はドが付くお兄ちゃんっ子だ。両親の言うことをひとつも聞かなくなった反抗期でさえ、俺の言うことだけは聞いていたほどに。
それは二十四歳の会社員になった今でも健在のようだ。
《そうだ! それなら俺がそっち行ってもいい!?》
「よくない! 彼氏と一緒に住んでんだから!」
《は!? 同棲してんの!? いつから!? てかどこのどいつ!?》
「お前の知らないヤツだよ! 八カ月くらい前から付き合ってんの!」
《たった八カ月しか付き合ってないヤツと同棲!? はぁ!?》
言えない。付き合って一カ月くらいで同棲し始めたなんて、こいつには言えない。
朔也はお兄ちゃんっ子をこじらせすぎて、俺の彼氏にはけっこう冷たく当たる。元カレのこともずいぶん嫌っていたし。
割と困ったヤツなんだが、そんなところもけっこう可愛いんだ……
弟と話していると、愛されたい欲が満たされる……
《よし! 俺、そっち行く!》
「だめだって!」
《斗真いつ休み? 俺はね――》
ダメだ。もうその気になっている。こいつが来ると言ったら本気で来るぞ。来たら絶対に小鳥遊に噛みつくだろう。
小鳥遊も、弟の異常なべったりっぷりに引くに違いない。
「……分かった! 帰るから!! 帰るから、お前がこっちに来る必要ない!」
《えー? でも、馬の骨の顔見ないと気が済まないなあ……》
馬の骨って。
「なあ、朔也」
《なに?》
「こっち来たら、俺の彼氏と三人でずーっと過ごさなきゃいけないんだぞ」
《それが?》
「俺がそっち帰ったら、彼氏抜きの兄弟水入らずで一緒に過ごせるよな」
《……!》
「朔也はどっちがいい? 俺は後者がいいんだけど」
手ごたえあり。
《当然、俺も斗真と二人がいい!》
よし。
「じゃ、俺がそっち帰るから」
《分かった! 空港まで迎えに行くから!》
「ありがと」
それからの朔也はご機嫌だった。
《実家帰る前にちょっと美味いもん食いに行こうよ!》
「おー、いいな。食いたい食いたい」
久しぶりに俺と話せて嬉しかったのか、なかなか朔也の話は終わらなかった。
朔也との電話のあと、小鳥遊に帰省することを伝えた。
小鳥遊は無表情で「そうか」と言っただけだったが、少し寂しそうに見えた。かわいい。
「……いつからいつまで帰るんだ?」
「明後日から四日間くらいで予定してる」
「……そうか」
「小鳥遊は? 帰省すんの?」
「そうだな。するか、俺も」
「そうしろそうしろ。たまには親に顔見せてやれ」
小鳥遊の頭は、自分の帰省のことより俺の帰省のことでいっぱいのようだ。
「空港まで送るから、チケット取れたら見せろ」
「……送ってくれんの?」
「当たり前だろう」
「……うん」
やばい。小鳥遊がめちゃくちゃ彼氏してくれる。空港まで送ってくれるなんてそんなこと、今までしてもらったことがない。ときめきすぎて頭クラクラしてきた。
「小鳥遊。やばい、俺……」
「ん?」
「ときめいて……すげえセックスしたくなった……」
小鳥遊は呆れ顔で俺を見た。
「お前はときめきさえも性欲に変換されてしまうのか」
そんな小鳥遊に、俺はそっとすり寄る。
「してくんないの……?」
「……するに決まってるだろう」
その日の小鳥遊はいつもより激しかった。必死な顔で腰振って、ときどき泣きそうにも見える顔をする。
「……たっ、小鳥遊……っ」
「ん?」
「俺っ……明後日までここいるんだからっ……、そんなっ……寂しそうな顔すんなよ……っ」
「……」
「たった四日間じゃん……、あぁっ……!?」
突然、結腸までペニスを押し込まれた。それだけで俺は全身を痙攣させてしまう。
中イキがおさまると、小鳥遊に抱きしめられた。
「明日は一日空けとけよ」
「……うん」
ごめんなさい。筆が暴走しそうな予感がします。
月見里が小鳥遊以外の人とちょっとだけ(?)えっちなことをします。
「帰省」パートで描かれたことは全部嘘だと思ってください。
「こんな夢を見たのさ」みたいな感じで、軽く流せる方だけお読みください。
兄弟間でのえっちなことが苦手な方は今すぐここから逃げてください。
※※※※※※※※※※※
お盆前、弟から連絡が来た。
《いつ帰ってくんのー?》
そのメッセージを見て、お盆休みに帰省するという選択肢が頭になかったことに気付いた。
どう返信しようか迷っていると、弟から電話がかかってきた。
《元気ー?》
「元気。久しぶり」
《久しぶりー! なあ、いつ帰ってくんのー?》
「あー。飛行機取るの忘れてた」
《えー!!》
驚きの声を上げたあと、弟がムスッとした声を出す。
《……斗真、彼氏できたでしょ》
「うっ……」
《分っかりやすいなー》
弟はため息を吐き、《斗真、彼氏いるときは帰ってこないもんね》と追い打ちをかける。
《家族よりも彼氏だもんなー斗真はー》
「そんなんじゃないって……」
《俺、斗真帰ってくんの楽しみにしてたのになー》
俺の五歳下の弟、朔也(さくや)はドが付くお兄ちゃんっ子だ。両親の言うことをひとつも聞かなくなった反抗期でさえ、俺の言うことだけは聞いていたほどに。
それは二十四歳の会社員になった今でも健在のようだ。
《そうだ! それなら俺がそっち行ってもいい!?》
「よくない! 彼氏と一緒に住んでんだから!」
《は!? 同棲してんの!? いつから!? てかどこのどいつ!?》
「お前の知らないヤツだよ! 八カ月くらい前から付き合ってんの!」
《たった八カ月しか付き合ってないヤツと同棲!? はぁ!?》
言えない。付き合って一カ月くらいで同棲し始めたなんて、こいつには言えない。
朔也はお兄ちゃんっ子をこじらせすぎて、俺の彼氏にはけっこう冷たく当たる。元カレのこともずいぶん嫌っていたし。
割と困ったヤツなんだが、そんなところもけっこう可愛いんだ……
弟と話していると、愛されたい欲が満たされる……
《よし! 俺、そっち行く!》
「だめだって!」
《斗真いつ休み? 俺はね――》
ダメだ。もうその気になっている。こいつが来ると言ったら本気で来るぞ。来たら絶対に小鳥遊に噛みつくだろう。
小鳥遊も、弟の異常なべったりっぷりに引くに違いない。
「……分かった! 帰るから!! 帰るから、お前がこっちに来る必要ない!」
《えー? でも、馬の骨の顔見ないと気が済まないなあ……》
馬の骨って。
「なあ、朔也」
《なに?》
「こっち来たら、俺の彼氏と三人でずーっと過ごさなきゃいけないんだぞ」
《それが?》
「俺がそっち帰ったら、彼氏抜きの兄弟水入らずで一緒に過ごせるよな」
《……!》
「朔也はどっちがいい? 俺は後者がいいんだけど」
手ごたえあり。
《当然、俺も斗真と二人がいい!》
よし。
「じゃ、俺がそっち帰るから」
《分かった! 空港まで迎えに行くから!》
「ありがと」
それからの朔也はご機嫌だった。
《実家帰る前にちょっと美味いもん食いに行こうよ!》
「おー、いいな。食いたい食いたい」
久しぶりに俺と話せて嬉しかったのか、なかなか朔也の話は終わらなかった。
朔也との電話のあと、小鳥遊に帰省することを伝えた。
小鳥遊は無表情で「そうか」と言っただけだったが、少し寂しそうに見えた。かわいい。
「……いつからいつまで帰るんだ?」
「明後日から四日間くらいで予定してる」
「……そうか」
「小鳥遊は? 帰省すんの?」
「そうだな。するか、俺も」
「そうしろそうしろ。たまには親に顔見せてやれ」
小鳥遊の頭は、自分の帰省のことより俺の帰省のことでいっぱいのようだ。
「空港まで送るから、チケット取れたら見せろ」
「……送ってくれんの?」
「当たり前だろう」
「……うん」
やばい。小鳥遊がめちゃくちゃ彼氏してくれる。空港まで送ってくれるなんてそんなこと、今までしてもらったことがない。ときめきすぎて頭クラクラしてきた。
「小鳥遊。やばい、俺……」
「ん?」
「ときめいて……すげえセックスしたくなった……」
小鳥遊は呆れ顔で俺を見た。
「お前はときめきさえも性欲に変換されてしまうのか」
そんな小鳥遊に、俺はそっとすり寄る。
「してくんないの……?」
「……するに決まってるだろう」
その日の小鳥遊はいつもより激しかった。必死な顔で腰振って、ときどき泣きそうにも見える顔をする。
「……たっ、小鳥遊……っ」
「ん?」
「俺っ……明後日までここいるんだからっ……、そんなっ……寂しそうな顔すんなよ……っ」
「……」
「たった四日間じゃん……、あぁっ……!?」
突然、結腸までペニスを押し込まれた。それだけで俺は全身を痙攣させてしまう。
中イキがおさまると、小鳥遊に抱きしめられた。
「明日は一日空けとけよ」
「……うん」
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