22 / 74
トラブル
第二十二話
しおりを挟む
「……小鳥遊」
「ん?」
「今の俺でも、抱けるか?」
小鳥遊の胸に顔をうずめたまま、俺は言った。
「さっきキモいヤツに中出しされたばっかりの俺でも……お前は抱きたいと思えるか?」
小鳥遊はそれに答えず、のっそりと上体を起こす。
「……あいつに何された?」
「え、だから中出しとキス……」
「他に何された」
思い出したくはないが、さっきのできごとはそう簡単には忘れられるものでもない。
「……顔中をベロベロ舐められて……腋も……とにかく全身を……うぇ……」
口に出しただけで吐きそうになった。
小鳥遊は「ふーん」と興味がなさそうな返事をして、俺に馬乗りになった。
「顔中舐められたのか」
「っ」
小鳥遊がべろりと俺の顔を舐めた。
「うげっ」
「気持ち悪いことをするもんだなあ。まあ、こんなにきれいな顔だったら舐めたくもなるか」
「んいぃ……っ」
頬、額、眉にいたるまで、小鳥遊は俺の顔に舌を這わせる。
ぞわぞわはしたが、ヤヨイさんにされたときのような不快感はなかった。
小鳥遊の舌は首筋を通り、乳首で止まる。
「んんっ……」
「月見里、服脱げ」
「ん……」
バスローブを脱ぐと、腕を上げさせられた。
「ちょ……待て小鳥遊……お前……まさか腋舐めるつもりじゃないだろうな……?」
「そのつもりだが?」
「やめっ……」
小鳥遊が腋に吸い付く。恥ずかしさとくすぐったさで俺の顔が熱くなる。
「おいっ……! やめろそこ汚い……っ」
「ケツより汚いところなんてないだろう」
「ケツはいいんだよちゃんとヤる前に念入りに洗ってんだから……っ!」
「お前の基準が全く分からん」
それに、と小鳥遊が余計な一言を付け足す。
「ここ、お前の湿っぽいにおいがしてなかなか良いぞ」
「どこが良いんだ!? くさいってことだろそれ!」
「反応も面白くて良いな……」
「……お前に変な性癖を覚えさせてしまったか、俺は」
「かもな」
「はあ……」
どうしてだ。ヤヨイさんに舐められたときは「キモい」の一言で完結していたのに、小鳥遊に舐められるとそれだけでは表現しきれない気持ちになってくる。
恥ずかしくて、くすぐったくて、でもこんなアホみたいなところをちゅうちゅう吸っている小鳥遊がちょっと可愛くて……
「……ん? 俺は今何を考えていた?」
「?」
小鳥遊が可愛い……だと……?
ヤヨイさんのせいで俺の価値感がバグッてしまったようだ。ふざけるなあいつ。
それからというもの、小鳥遊は俺の全身(股間以外)をくまなく舐めた。
まるでヤヨイさんの痕を消そうとしているかのように。
「ふ……っ、ん……」
顔から始まり、足の指まで舐め上げられたころには、俺の体は熱を持て余していた。
全身唾液まみれになった俺を見下ろし、小鳥遊がうっとりした表情で俺のペニスをつついた。
「ここはひとつも触らなかったのにな。腹に我慢汁の水たまりできてる」
「うるさいなっ……わざと焦らしてんの分かってんだぞ……っ」
「ここは舐められたのか?」
「……ああ。噛みちぎられるかと思った……」
「ふーん」
小鳥遊が俺の股間に顔を落とす。
「た、小鳥遊……」
「ん?」
「な、舐めんの……?」
「ああ。なんで?」
「……」
俺、舐められるの好き。
小鳥遊が俺のペニスを舐めるかもって思って、高揚してしまった。
小鳥遊が小さく笑う。
「そんなもの欲しそうな顔しなくても、舐めてやるって言ってんじゃん」
「あ……っ」
小鳥遊が、根元から先までをツーと舐め上げる。それから包皮小帯(亀頭の真下あたりにある筋)を舌先で執拗に弄んでから、亀頭を咥え込んだ。
「んんんっ……!」
「はは。我慢汁だっらだら溢れてくる。そんなに舐められんの好き?」
「……っ、好き……っ」
「……だったらもっと早く言えよ」
「あぁぁ……っ」
小鳥遊が、竿を手で握り動かしながら、舌で亀頭を刺激する。
「お前っ……上手いなっ……、やばっ……、ちょっ、やばい、お前っ……」
「何人の男食ってきたと思ってんだ」
「んんっ……、はっ……、あ……っ」
「遅漏で迷惑かけるから、お詫びの意味もこめて前戯には力入れてたんだよ」
「はは……お前はクズなのかそうじゃないのか分かんないな……っ」
良いところばっかり刺激される。気持ち良すぎて頭が真っ白になりそうだ。
ペニスも強くて前戯も上手いなんて、反則過ぎるだろう。
「あっ……、小鳥遊っ、出る……っ!」
「……飲んで欲しいか?」
「……うん……っ」
「ん」
「んんっ……! っ、っ……、、」
「……」
小鳥遊は、俺の射精が終わるまで口を離さなかった。
俺の精液を含んだまま、俺に顔を近づける。
「ん」
小鳥遊が少し口を開いた。中には白濁職の液体がとこっている。
それから喉をトントンと指で叩いてから、喉ぼとけを揺らした。嚥下したのだろう。
最後にもう一度口を開く。中には何も残っていなかった。
「お望み通り、飲んでやったぞ」
「……」
その一連の動作に俺は……
ひどく、興奮した。
俺は小鳥遊を抱き寄せ、乱暴に唇を奪った。
「!?」
はじめは驚いていた小鳥遊だったが、俺が舌を絡めようとするとすぐに応えた。
俺たちはしばらく、強く抱き合いながら激しいキスをした。
「ん?」
「今の俺でも、抱けるか?」
小鳥遊の胸に顔をうずめたまま、俺は言った。
「さっきキモいヤツに中出しされたばっかりの俺でも……お前は抱きたいと思えるか?」
小鳥遊はそれに答えず、のっそりと上体を起こす。
「……あいつに何された?」
「え、だから中出しとキス……」
「他に何された」
思い出したくはないが、さっきのできごとはそう簡単には忘れられるものでもない。
「……顔中をベロベロ舐められて……腋も……とにかく全身を……うぇ……」
口に出しただけで吐きそうになった。
小鳥遊は「ふーん」と興味がなさそうな返事をして、俺に馬乗りになった。
「顔中舐められたのか」
「っ」
小鳥遊がべろりと俺の顔を舐めた。
「うげっ」
「気持ち悪いことをするもんだなあ。まあ、こんなにきれいな顔だったら舐めたくもなるか」
「んいぃ……っ」
頬、額、眉にいたるまで、小鳥遊は俺の顔に舌を這わせる。
ぞわぞわはしたが、ヤヨイさんにされたときのような不快感はなかった。
小鳥遊の舌は首筋を通り、乳首で止まる。
「んんっ……」
「月見里、服脱げ」
「ん……」
バスローブを脱ぐと、腕を上げさせられた。
「ちょ……待て小鳥遊……お前……まさか腋舐めるつもりじゃないだろうな……?」
「そのつもりだが?」
「やめっ……」
小鳥遊が腋に吸い付く。恥ずかしさとくすぐったさで俺の顔が熱くなる。
「おいっ……! やめろそこ汚い……っ」
「ケツより汚いところなんてないだろう」
「ケツはいいんだよちゃんとヤる前に念入りに洗ってんだから……っ!」
「お前の基準が全く分からん」
それに、と小鳥遊が余計な一言を付け足す。
「ここ、お前の湿っぽいにおいがしてなかなか良いぞ」
「どこが良いんだ!? くさいってことだろそれ!」
「反応も面白くて良いな……」
「……お前に変な性癖を覚えさせてしまったか、俺は」
「かもな」
「はあ……」
どうしてだ。ヤヨイさんに舐められたときは「キモい」の一言で完結していたのに、小鳥遊に舐められるとそれだけでは表現しきれない気持ちになってくる。
恥ずかしくて、くすぐったくて、でもこんなアホみたいなところをちゅうちゅう吸っている小鳥遊がちょっと可愛くて……
「……ん? 俺は今何を考えていた?」
「?」
小鳥遊が可愛い……だと……?
ヤヨイさんのせいで俺の価値感がバグッてしまったようだ。ふざけるなあいつ。
それからというもの、小鳥遊は俺の全身(股間以外)をくまなく舐めた。
まるでヤヨイさんの痕を消そうとしているかのように。
「ふ……っ、ん……」
顔から始まり、足の指まで舐め上げられたころには、俺の体は熱を持て余していた。
全身唾液まみれになった俺を見下ろし、小鳥遊がうっとりした表情で俺のペニスをつついた。
「ここはひとつも触らなかったのにな。腹に我慢汁の水たまりできてる」
「うるさいなっ……わざと焦らしてんの分かってんだぞ……っ」
「ここは舐められたのか?」
「……ああ。噛みちぎられるかと思った……」
「ふーん」
小鳥遊が俺の股間に顔を落とす。
「た、小鳥遊……」
「ん?」
「な、舐めんの……?」
「ああ。なんで?」
「……」
俺、舐められるの好き。
小鳥遊が俺のペニスを舐めるかもって思って、高揚してしまった。
小鳥遊が小さく笑う。
「そんなもの欲しそうな顔しなくても、舐めてやるって言ってんじゃん」
「あ……っ」
小鳥遊が、根元から先までをツーと舐め上げる。それから包皮小帯(亀頭の真下あたりにある筋)を舌先で執拗に弄んでから、亀頭を咥え込んだ。
「んんんっ……!」
「はは。我慢汁だっらだら溢れてくる。そんなに舐められんの好き?」
「……っ、好き……っ」
「……だったらもっと早く言えよ」
「あぁぁ……っ」
小鳥遊が、竿を手で握り動かしながら、舌で亀頭を刺激する。
「お前っ……上手いなっ……、やばっ……、ちょっ、やばい、お前っ……」
「何人の男食ってきたと思ってんだ」
「んんっ……、はっ……、あ……っ」
「遅漏で迷惑かけるから、お詫びの意味もこめて前戯には力入れてたんだよ」
「はは……お前はクズなのかそうじゃないのか分かんないな……っ」
良いところばっかり刺激される。気持ち良すぎて頭が真っ白になりそうだ。
ペニスも強くて前戯も上手いなんて、反則過ぎるだろう。
「あっ……、小鳥遊っ、出る……っ!」
「……飲んで欲しいか?」
「……うん……っ」
「ん」
「んんっ……! っ、っ……、、」
「……」
小鳥遊は、俺の射精が終わるまで口を離さなかった。
俺の精液を含んだまま、俺に顔を近づける。
「ん」
小鳥遊が少し口を開いた。中には白濁職の液体がとこっている。
それから喉をトントンと指で叩いてから、喉ぼとけを揺らした。嚥下したのだろう。
最後にもう一度口を開く。中には何も残っていなかった。
「お望み通り、飲んでやったぞ」
「……」
その一連の動作に俺は……
ひどく、興奮した。
俺は小鳥遊を抱き寄せ、乱暴に唇を奪った。
「!?」
はじめは驚いていた小鳥遊だったが、俺が舌を絡めようとするとすぐに応えた。
俺たちはしばらく、強く抱き合いながら激しいキスをした。
507
お気に入りに追加
939
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
クラスのボッチくんな僕が風邪をひいたら急激なモテ期が到来した件について。
とうふ
BL
題名そのままです。
クラスでボッチ陰キャな僕が風邪をひいた。友達もいないから、誰も心配してくれない。静かな部屋で落ち込んでいたが...モテ期の到来!?いつも無視してたクラスの人が、先生が、先輩が、部屋に押しかけてきた!あの、僕風邪なんですけど。
臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話
八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。
古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。
イケメンの後輩にめちゃめちゃお願いされて、一回だけやってしまったら、大変なことになってしまった話
ゆなな
BL
タイトルどおり熱烈に年下に口説かれるお話。Twitterに載せていたものに加筆しました。Twitter→@yuna_org
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる