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飲み会
第十一話
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(小鳥遊side)
「あっ……あっ、あ……んっ……!!」
月見里の尻を指で刺激すること約十分。月見里が中イキした。
さっき射精させたばかりなのに、もうペニスが半立勃ちしている。顔に似合わず性欲の強いヤツだな。
「満足したか?」
「……うん……」
「じゃあさっさと服着て寝ろ」
「ゲロ付いた服いやだ……」
「……俺の服貸すから」
「……ん」
淑やかそうに見えるのに、本性はなんとワガママなことか。
俺は月見里にスウェットを着せ、髪を乾かしてやってからベッドに放り投げた。
布団を整えているときに、首に腕をまわされる。
「……なんだ?」
「……」
「何もないなら離せ」
しかし、月見里は離さない。ぼんやりした目で俺を見つめるだけだ。
「……ベッド、広い」
「そうか?」
「一人じゃ……広い……」
「……」
俺もベッドで寝ろと? お前は俺に何を求めている。
俺は大きなため息を吐き、布団の中に入った。
すると月見里が俺の胸に顔をうずめる。
「……おい。いい加減にしろ……」
「……」
「っ……」
月見里の手が、そっと俺の股間に触れる。
「……勃ってる……」
「仕方ないだろう。お前があんなことをさせたんだから」
「……」
「おい、触るな――」
「挿れなくて、いいの……?」
「っ」
絞ったら果汁が滴りそうな、みずみずしくて潤んだ瞳。
そんな目で俺を見つめて誘いやがって。悪魔の囁きそのものだ。
月見里が体を寄せる。俺の手は意思に反し、月見里の腰に触れていた。
「――っ、おい。やめろっ」
服に手を差し込みそうになったところで、俺は我に返り手を離した。
月見里を突き放し、睨みつける。
「悪いが、酒に呑まれたお前を抱く気にはなれない」
今にも泣きそうな顔をするな。
体の関係を持つのはあの日が最初で最後だと言ったのはお前だ。
前言撤回したいのなら、素面のお前が責任を持って言え。
「……どうせお前は、この夜のことを忘れるんだろう」
俺一人だけの記憶にしか残らないセックスなんぞ、自慰行為と同じだ。そんなつまらないセックス、誰がしたいと思うんだ。
「……ごめん」
そう言って、月見里はまた俺の胸に顔をうずめる。腕を腰に回し、そっと抱き着いて。
容姿、頭脳、日ごろの振る舞い……
むかつくほどに全てが完璧で、弱みもつけ入る隙もない。
そう、思っていたのに。だから嫌いだったのに。
最近のこいつは、俺に弱みばかり見せてくる。
「……月見里」
「ん……?」
「よしよしされたいか?」
「……うん」
よしよしってなんだよ。お前が言いそうにないワード第一位だったのに。
頭を撫でてやると、月見里が猫のように、俺の胸に顔をこすりつけた。
……毎週金曜日、お前ははじめて会う男に裸を晒し、よしよししてほしいと甘えているのか?
会社では誰にも甘えられないから。課長ですら月見里に頼りきりだ。あの課長は人は好いが仕事ができないからな。
だからってなぜそんな方法でしか甘えられないんだ。
「不器用だな、お前」
酒を飲んで理性を捨ててからしか見知った顔に甘えられないこいつが、俺は……
いや、これ以上考えるのはやめよう。
「あっ……あっ、あ……んっ……!!」
月見里の尻を指で刺激すること約十分。月見里が中イキした。
さっき射精させたばかりなのに、もうペニスが半立勃ちしている。顔に似合わず性欲の強いヤツだな。
「満足したか?」
「……うん……」
「じゃあさっさと服着て寝ろ」
「ゲロ付いた服いやだ……」
「……俺の服貸すから」
「……ん」
淑やかそうに見えるのに、本性はなんとワガママなことか。
俺は月見里にスウェットを着せ、髪を乾かしてやってからベッドに放り投げた。
布団を整えているときに、首に腕をまわされる。
「……なんだ?」
「……」
「何もないなら離せ」
しかし、月見里は離さない。ぼんやりした目で俺を見つめるだけだ。
「……ベッド、広い」
「そうか?」
「一人じゃ……広い……」
「……」
俺もベッドで寝ろと? お前は俺に何を求めている。
俺は大きなため息を吐き、布団の中に入った。
すると月見里が俺の胸に顔をうずめる。
「……おい。いい加減にしろ……」
「……」
「っ……」
月見里の手が、そっと俺の股間に触れる。
「……勃ってる……」
「仕方ないだろう。お前があんなことをさせたんだから」
「……」
「おい、触るな――」
「挿れなくて、いいの……?」
「っ」
絞ったら果汁が滴りそうな、みずみずしくて潤んだ瞳。
そんな目で俺を見つめて誘いやがって。悪魔の囁きそのものだ。
月見里が体を寄せる。俺の手は意思に反し、月見里の腰に触れていた。
「――っ、おい。やめろっ」
服に手を差し込みそうになったところで、俺は我に返り手を離した。
月見里を突き放し、睨みつける。
「悪いが、酒に呑まれたお前を抱く気にはなれない」
今にも泣きそうな顔をするな。
体の関係を持つのはあの日が最初で最後だと言ったのはお前だ。
前言撤回したいのなら、素面のお前が責任を持って言え。
「……どうせお前は、この夜のことを忘れるんだろう」
俺一人だけの記憶にしか残らないセックスなんぞ、自慰行為と同じだ。そんなつまらないセックス、誰がしたいと思うんだ。
「……ごめん」
そう言って、月見里はまた俺の胸に顔をうずめる。腕を腰に回し、そっと抱き着いて。
容姿、頭脳、日ごろの振る舞い……
むかつくほどに全てが完璧で、弱みもつけ入る隙もない。
そう、思っていたのに。だから嫌いだったのに。
最近のこいつは、俺に弱みばかり見せてくる。
「……月見里」
「ん……?」
「よしよしされたいか?」
「……うん」
よしよしってなんだよ。お前が言いそうにないワード第一位だったのに。
頭を撫でてやると、月見里が猫のように、俺の胸に顔をこすりつけた。
……毎週金曜日、お前ははじめて会う男に裸を晒し、よしよししてほしいと甘えているのか?
会社では誰にも甘えられないから。課長ですら月見里に頼りきりだ。あの課長は人は好いが仕事ができないからな。
だからってなぜそんな方法でしか甘えられないんだ。
「不器用だな、お前」
酒を飲んで理性を捨ててからしか見知った顔に甘えられないこいつが、俺は……
いや、これ以上考えるのはやめよう。
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