16 / 23
第三章
第十六話
しおりを挟む
俺、こんなキスしたのはじめてだ。母さんやルカとは挨拶のキスをよくしていたけど、そんなのとは全然違う。
ヴラスの舌は、味わうようにまったりと俺の口の中を這いまわる。口だけじゃなくて体もぴったりくっついているから、全身にヴラスの熱が伝わってくるし。
薬のせいだろうか。だんだん何も考えられなくなってきた。それに、体がじんじんしてきた。
気持ちいい……というより、心地いい。
「んっ……」
キスをしたまま、ヴラスが指で俺の頬をなぞる。手つきがあんまり優しくて、くすぐったさの奥に得体の知れないぞわぞわとした感覚を覚えた。
その指はすぅっと首筋を通り、服越しに上半身を撫でた。へその下までたどり着くと――
「うっ!?」
――シャツの中に忍び込んできた。
今度は肌に直接ヴラスの指が当たる。
「んんっ……」
服越しと全然違う感覚に、体がびくっと跳ね上がった。
頬に触れられているときは温かいと思った指が、おなかに触れられると冷たく感じる。まるでおなかの上を氷が滑っているようだ。
指はおなかから腰に回り、滑らかな手つきで腋までなぞった。
「~~っ……」
これも神さまの力かなにかかな。指でちょいちょいっと触られているだけなのに、俺の体が大げさなほど反応してしまう。
ぞわぞわとした感覚……その輪郭が徐々にくっきりと浮かび上がってくる。
俺、気持ちよくなっているんだ。ヴラスに触れられて興奮しているんだ。
「!!」
そのときやっと、自分の下半身がちょっと反応していることに気付いた。恥ずかしくなった俺は慌てて足をきゅっと閉じる。
「あっ……!」
ヴラスの指が俺の乳首につんと触れた。その瞬間、俺の体が大きくのけぞる。
「!? ……!?」
乳首を触られただけで、どうしてこんな反応をしているんだ俺は?
どうして、乳首を弄ばれる度に変な声が出るんだ?
「んっ……んんっ……あっ……」
恥ずかしい。妙に高い声も、びくびくしてしまう体も、俺のものじゃないみたいだ。抑えようと思っても止められない。
「ヴラスッ……、一回止めてっ。俺、なんか変だっ……」
「媚薬のせいだよ。ペトの媚薬は効果絶大だからね」
そう言いながら、ヴラスが俺のシャツをめくり上げた。俺を見下ろすヴラスの目は興奮のあまり恍惚としている。
ヴラスは俺の胸に顔をうずめ、乳首をぺろっと舐めた。
「んんっ……!」
「鷲の姿で君に抱きしめられているとき、何度こうしてやろうと思ったか」
俺、ずっと鷲に欲情されていたのか。気付かなかった……。
「んんー……っ」
ヴラスが乳首に吸い付いた。口の中でちろちろと舌を動かしたり甘噛みをしたりして、乳首を弄んでいる。その度に俺は大げさな嬌声を上げてしまい、余計にヴラスを興奮させてしまった。
やっと乳首が解放されたときには、ヴラスの唾液でいやらしくてかっていた。それに、いじられすぎて今まで見たこともないほど乳首が勃起している。男じゃなくなった気がして、何とも言えない気分になった。
「はぁ……はぁ……」
ぐったりと沈み込んでいる俺に、ヴラスが苦笑を向ける。
「なにをやり切ったような顔をしているんだい? これからなのに」
そう言って、俺のズボンに手を差し込んだ。
「あっ……!」
ヴラスの指が、俺のペニスに絡みつく。
「ふふ。よかった。君も興奮してくれているね。触れてもいないうちからこんなに濡らして」
「~~……っ」
「こっちも気持ちよくしてあげるからね」
「あぁっ!?」
ズボンを下ろされ、あらわになったペニスをヴラスにしっかり握られる。息をつく暇もなく、その手は上下に動き出した。
「あぁぁっ!! あっ、あぁっ、ん~~……っ!!」
俺も年頃の男子なので、こっそり自分のものを弄ぶことはあった。でも、こんなに気持ちよかったことなんて今までなかった。
俺はヴラスの服を掴み、嬌声の合間を縫って尋ねる。
「なんでっ……なんでこんな気持ちいの……っ? 薬のせい……? それともヴラスに触られてるから……っ?」
「どちらもだといいな」
それだけ言って、ヴラスは黙らせるようにキスをしてきた。
これ、ダメだ。キスをしていたら余計に気持ちよくなってしまう。頭がおかしくなりそう。
「んっ、んんっ……! あっ、あぁっ……」
下腹部に快感が集まる。同時に体に力が入った。
絶頂が近い。
そう悟ったとき、ヴラスがペニスからそっと手を離した。
「んぅ……」
「そんな恨めしそうな目で見ないで。焦らそうなんて思っていないよ」
ヴラスが上体を起こした。そして俺の下半身に顔を近づけ――
「んぇっ!? ……んんんっ!!」
俺のペニスを根元まで呑み込んだ。
手とは全く違う生温かい感覚に溺れそうになりながら、俺は大声を出す。
「ヴラス!? 何してんの!?」
「……」
「ちょっ、ヴラス、聞いてる!? んんっ……!」
「……」
「汚いよそこ……っ! 舐めるもんじゃないって……っ! うぅっ……んんっ……」
ヴラスは返事ひとつしない。何も言わず、黙々と俺のペニスに快感を与え続ける。
「うぅぅっ……!! んっ……んぁっ……あっ、気持ち――」
無意識に〝気持ちいい〟と言いかけて、慌てて口を噤んだ。
だって、ヴラスの口の中がぬるぬるしててあったかくて、びっくりするくらい気持ちいいんだもの。舌で一番敏感なところを突かれたり舐められる度に、ペニスがビクビクしてしまう。
再び予感がした。
「ヴ、ブラス……っ、口、離して……っ」
「……」
「出るから……っ、汚いから……っ」
「……」
俺の声が聞こえていないのだろうか。全く口を離す気配がない。
体を揺すっても断固として離れようとしない。
「も……、で、出る……っ!!」
やってしまった。快感に抗えず、ヴラスの……一番偉い神さまの口の中に、俺は、せ、せせ、精液を……
「――……」
俺が射精しきるまで、ヴラスはペニスを咥えたまま動かなかった。
ヴラスの舌は、味わうようにまったりと俺の口の中を這いまわる。口だけじゃなくて体もぴったりくっついているから、全身にヴラスの熱が伝わってくるし。
薬のせいだろうか。だんだん何も考えられなくなってきた。それに、体がじんじんしてきた。
気持ちいい……というより、心地いい。
「んっ……」
キスをしたまま、ヴラスが指で俺の頬をなぞる。手つきがあんまり優しくて、くすぐったさの奥に得体の知れないぞわぞわとした感覚を覚えた。
その指はすぅっと首筋を通り、服越しに上半身を撫でた。へその下までたどり着くと――
「うっ!?」
――シャツの中に忍び込んできた。
今度は肌に直接ヴラスの指が当たる。
「んんっ……」
服越しと全然違う感覚に、体がびくっと跳ね上がった。
頬に触れられているときは温かいと思った指が、おなかに触れられると冷たく感じる。まるでおなかの上を氷が滑っているようだ。
指はおなかから腰に回り、滑らかな手つきで腋までなぞった。
「~~っ……」
これも神さまの力かなにかかな。指でちょいちょいっと触られているだけなのに、俺の体が大げさなほど反応してしまう。
ぞわぞわとした感覚……その輪郭が徐々にくっきりと浮かび上がってくる。
俺、気持ちよくなっているんだ。ヴラスに触れられて興奮しているんだ。
「!!」
そのときやっと、自分の下半身がちょっと反応していることに気付いた。恥ずかしくなった俺は慌てて足をきゅっと閉じる。
「あっ……!」
ヴラスの指が俺の乳首につんと触れた。その瞬間、俺の体が大きくのけぞる。
「!? ……!?」
乳首を触られただけで、どうしてこんな反応をしているんだ俺は?
どうして、乳首を弄ばれる度に変な声が出るんだ?
「んっ……んんっ……あっ……」
恥ずかしい。妙に高い声も、びくびくしてしまう体も、俺のものじゃないみたいだ。抑えようと思っても止められない。
「ヴラスッ……、一回止めてっ。俺、なんか変だっ……」
「媚薬のせいだよ。ペトの媚薬は効果絶大だからね」
そう言いながら、ヴラスが俺のシャツをめくり上げた。俺を見下ろすヴラスの目は興奮のあまり恍惚としている。
ヴラスは俺の胸に顔をうずめ、乳首をぺろっと舐めた。
「んんっ……!」
「鷲の姿で君に抱きしめられているとき、何度こうしてやろうと思ったか」
俺、ずっと鷲に欲情されていたのか。気付かなかった……。
「んんー……っ」
ヴラスが乳首に吸い付いた。口の中でちろちろと舌を動かしたり甘噛みをしたりして、乳首を弄んでいる。その度に俺は大げさな嬌声を上げてしまい、余計にヴラスを興奮させてしまった。
やっと乳首が解放されたときには、ヴラスの唾液でいやらしくてかっていた。それに、いじられすぎて今まで見たこともないほど乳首が勃起している。男じゃなくなった気がして、何とも言えない気分になった。
「はぁ……はぁ……」
ぐったりと沈み込んでいる俺に、ヴラスが苦笑を向ける。
「なにをやり切ったような顔をしているんだい? これからなのに」
そう言って、俺のズボンに手を差し込んだ。
「あっ……!」
ヴラスの指が、俺のペニスに絡みつく。
「ふふ。よかった。君も興奮してくれているね。触れてもいないうちからこんなに濡らして」
「~~……っ」
「こっちも気持ちよくしてあげるからね」
「あぁっ!?」
ズボンを下ろされ、あらわになったペニスをヴラスにしっかり握られる。息をつく暇もなく、その手は上下に動き出した。
「あぁぁっ!! あっ、あぁっ、ん~~……っ!!」
俺も年頃の男子なので、こっそり自分のものを弄ぶことはあった。でも、こんなに気持ちよかったことなんて今までなかった。
俺はヴラスの服を掴み、嬌声の合間を縫って尋ねる。
「なんでっ……なんでこんな気持ちいの……っ? 薬のせい……? それともヴラスに触られてるから……っ?」
「どちらもだといいな」
それだけ言って、ヴラスは黙らせるようにキスをしてきた。
これ、ダメだ。キスをしていたら余計に気持ちよくなってしまう。頭がおかしくなりそう。
「んっ、んんっ……! あっ、あぁっ……」
下腹部に快感が集まる。同時に体に力が入った。
絶頂が近い。
そう悟ったとき、ヴラスがペニスからそっと手を離した。
「んぅ……」
「そんな恨めしそうな目で見ないで。焦らそうなんて思っていないよ」
ヴラスが上体を起こした。そして俺の下半身に顔を近づけ――
「んぇっ!? ……んんんっ!!」
俺のペニスを根元まで呑み込んだ。
手とは全く違う生温かい感覚に溺れそうになりながら、俺は大声を出す。
「ヴラス!? 何してんの!?」
「……」
「ちょっ、ヴラス、聞いてる!? んんっ……!」
「……」
「汚いよそこ……っ! 舐めるもんじゃないって……っ! うぅっ……んんっ……」
ヴラスは返事ひとつしない。何も言わず、黙々と俺のペニスに快感を与え続ける。
「うぅぅっ……!! んっ……んぁっ……あっ、気持ち――」
無意識に〝気持ちいい〟と言いかけて、慌てて口を噤んだ。
だって、ヴラスの口の中がぬるぬるしててあったかくて、びっくりするくらい気持ちいいんだもの。舌で一番敏感なところを突かれたり舐められる度に、ペニスがビクビクしてしまう。
再び予感がした。
「ヴ、ブラス……っ、口、離して……っ」
「……」
「出るから……っ、汚いから……っ」
「……」
俺の声が聞こえていないのだろうか。全く口を離す気配がない。
体を揺すっても断固として離れようとしない。
「も……、で、出る……っ!!」
やってしまった。快感に抗えず、ヴラスの……一番偉い神さまの口の中に、俺は、せ、せせ、精液を……
「――……」
俺が射精しきるまで、ヴラスはペニスを咥えたまま動かなかった。
49
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
【完結】【番外編】ナストくんの淫らな非日常【R18BL】
ちゃっぷす
BL
『清らかになるために司祭様に犯されています』の番外編です。
※きれいに終わらせたい方は本編までで留めておくことを強くオススメいたします※
エロのみで構成されているためストーリー性はありません。
ゆっくり更新となります。
【注意点】
こちらは本編のパラレルワールド短編集となる予定です。
本編と矛盾が生じる場合があります。
※この世界では「ヴァルア以外とセックスしない」という約束が存在していません※
※ナストがヴァルア以外の人と儀式をすることがあります※
番外編は本編がベースになっていますが、本編と番外編は繋がっておりません。
※だからナストが別の人と儀式をしても許してあげてください※
※既出の登場キャラのイメージが壊れる可能性があります※
★ナストが作者のおもちゃにされています★
★きれいに終わらせたい方は本編までで留めておくことを強くオススメいたします★
※基本的に全キャラ倫理観が欠如してます※
※頭おかしいキャラが複数います※
※主人公貞操観念皆無※
【ナストと非日常を過ごすキャラ】(随時更新します)
・リング
・医者
・フラスト、触手系魔物、モブおじ2人(うち一人は比較的若め)
・ヴァルア
【以下登場性癖】(随時更新します)
・【ナストとリング】ショタおに、覗き見オナニー
・【ナストとお医者さん】診察と嘯かれ医者に犯されるナスト
・【ナストとフラスト】触手責め、モブおじと3P、恋人の兄とセックス
・【ナストとフラストとヴァルア】浮気、兄弟×主人公(3P)
・【ナストとヴァルア】公開オナニー
継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したから継母退治するぜ!
ミクリ21 (新)
BL
継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したダンテ(8)。
弟のセディ(6)と生存のために、正体が悪い魔女の継母退治をする。
後にBLに発展します。
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
【完結】【R18BL】Ω嫌いのα侯爵令息にお仕えすることになりました~僕がΩだと絶対にバレてはいけません~
ちゃっぷす
BL
Ωであることを隠して生きてきた少年薬師、エディ。
両親を亡くしてからは家業の薬屋を継ぎ、細々と生活していた。
しかしとうとう家計が回らなくなり、もっと稼げる仕事に転職することを決意する。
職探しをしていたエディは、β男性対象で募集しているメイドの求人を見つけた。
エディはβと偽り、侯爵家のメイドになったのだが、お仕えする侯爵令息が極度のΩ嫌いだった――!!
※※※※
ご注意ください。
以下のカップリングで苦手なものがある方は引き返してください。
※※※※
攻め主人公(α)×主人公(Ω)
執事(β)×主人公(Ω)
執事(β)×攻め主人公(α)
攻め主人公(α)×主人公(Ω)+執事(β)(愛撫のみ)
モブおじ(二人)×攻め主人公(α)
真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる