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一年:冬休み

第二十三話

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 お、俺はなんでこんなことをしているんだ……?
 どこで道を踏み間違えたんだ? 凪のキスをはじめて受け入れたあの日か? 期末考査で学年一位を取れなかったところから? それとも期末考査で凪に吹っ掛けられた勝負を受けた日から? そもそもこの高校に入学したこと自体が間違っていたのかもしれない。いや、それ以前に俺がこの世に生まれたときから――

「理玖、はやくおしり見せてよ」
「ひぃぃぃ……」

 ケツをいじらせろという凪の命令に従うために、俺はパンツを脱いでベッドに座っていた。背後で凪が待機している。
 ハナから今日俺のケツを辱める算段だったのだろう。ローションと指用コンドームを持参していやがった。どこまで準備周到なんだこいつは。

「理玖~。まーだー?」
「クソォォォォ……」

 俺はぷるぷる震えながら四つん這いになった。恥ずかしすぎる。なんだこの屈辱。俺が何したって言うんだ。あ、テストに負けたのか。いやテストに負けたくらいでなんでこんなことさせられなきゃいけないんだよぉぉぉ。

「ひぅっ……」

 尻に凪の手が置かれる。さすさすと撫でていやがる。気色悪いぜ……。

「わー。理玖のおしりスベスベ。やっばー」
「やめろぉぉ……」

 やめろと言ってもやめてくれない。集中モードに入ったのか、凪は無言で尻を撫でまわしていた。

「……お、おい。もうやめろそれ……」
「……」
「凪ぃぃ……」
「……」
「ふぁっ!?」

 ぞわぞわした感触が尻に走った。

「えっ。なに。何いまの……。ひっ!?」

 おそるおそる振り返った俺は目を疑った。凪が俺の尻を舐めている。

「何してんだおめぇぇっ!?」
「……あんまり理玖のおしりがかわいくて……」
「……お前どんどん性癖歪んできてない……?」
「はは。そうかも」
「ひっ!?」

 口を離したかと思えば、今度は指で尻を拡げやがった。
 たぶん俺、今、ケツの穴丸出しになっている……。

「……」
「……」
「っ……」

 ケツの穴に凪の鼻息がかかる。どんなけ近くで見てんだよやめろよぉ……。恥ずかしすぎて死ぬ。

「お、おい……。もういいだろ……。ケツの穴凝視すんなあ……」
「……」
「そんなとこで集中すんなよぉ……」
「……」
「ひぇぅっ!?」

 ツン、とケツの穴を指でつつかれた。そのあと指の平でぐにぐにさすられる。

「んんん~~……っ」
「……理玖のアナル、ひくひくしてる……」
「実況すんなぁぁ……」
「やばい。かわいい……」

 ケツの穴に可愛いという感情が芽生えるなんて、俺は本気でお前を心配するよ。

「……理玖。指、入れるよ」
「うぅぅ~……」

 背後でがさがさと物音がする。おそらく指用コンドームを装着しているのだろう。それからローションを……

「んぅぃっ……!!」
「ごめん。冷たかった?」
「きもちわりぃぃ……」

 デロデロのローションを大量にケツに落とされた。
 凪は念入りにローションをケツ穴周辺に塗り込んでから、指でくいとケツ穴を押し込んだ。

「んぃぃ……っ」
「痛い?」
「いや……痛くはないけどぉぉ……」
「ゆっくり入れていくね」
「んんぃぃぃ……」

 ケツ穴を押し広げ、指がゆっくり入ってくる。ローションのおかげか、凪が慎重に入れてくれたからか、そこまで痛みは感じなかった。

「大丈夫?」
「……異物感がすごい……」
「気持ちいい――」
「よくない」
「はは。だよね」
「んんぃぃぃ……」

 凪の指がどんどん奥まで入ってくる。そしてあるところで止まった。

「……根元まで入った」
「え"っ。入ったの」
「入った」
「うぇぇ……。早く抜いて……」
「……」
「……」
「凪? 早く抜いて?」
「んー?」

 んー? じゃねえよ。早く抜けよ。

 俺も気も切らず、凪はうっとりした声を漏らす。

「理玖の中、気持ちいい」
「はあ……?」
「おしりの中ってこんな感じなんだ。あったかくて、締め付けてきて……。すごく、気持ちいいよ」
「……」

 あれ? なんか凪の変なスイッチ入ってない?

「んぁぁっ!?」

 突然凪の指が動いた。一気に引き抜かれ、腹の下がヒュンッと寒くなった。

「んぐっ!!」

 今度は奥まで一気に押し込まれた。かと思えばゆっくり引き抜かれ、そしてゆっくりまた入れられ――

「あっ!?」

 腹の奥をくいと指で押し込まれた瞬間、ぞわぞわと変な感じがした。

「な、なに、今の……」
「あ、やっぱりここ良い?」
「良いっていうか……変な感じした……」
「ここ、男のGスポットらしい。ここをね、理玖が――」
「んっ……うぁ……んぃぃ……」

 凪は〝男のGスポット〟に指を何度も擦り付ける。

「――気持ち良くなるまで、俺がいっぱい触ってあげる」
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