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プロローグ-2
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ある意味、凪に感謝しないといけないかもな。
あいつのおかげで勉強のモチベが上がった。
次は絶対に勝つ。中学生のとき一位しか取ったことがないだって? だったら俺が二位を経験させてやるよ。
「凪く~ん! 一緒に帰ろう~!」
「いいよー。テスト前くらいしか一緒に帰れないもんな」
「うん! 嬉しい~。帰りどこ行く~?」
期末テスト一週間前、俺は寝る間も惜しんで勉強しているというのに、凪は彼女と放課後デートかよ。お前昨日まで部活で忙しくてろくに勉強できなかったはずだろう。やっと勉強できる時間ができたのに呑気に彼女と遊んでていいのか。そんなんじゃ、俺に一位の座を取られるぞ。
俺の心の声など聞こえるはずもなく、凪は彼女と手を繋いで教室を出て行った。
そして期末テスト結果発表日――
「鳥次 理玖くん~」
「……」
先生からひったくるように成績表を受け取り、学年順位を確認した。
「よっしゃ……!」
思わず声が出てしまった。
そこに書かれていたのは、「一位」という文字。
「中城 凪くん~」
「はーい」
成績表を受け取りに行った凪を目で追った。おそらく口元が緩んでいてとても気持ち悪い表情をしていたことだろう。
成績表に目を落とした凪は、「えっ」と声を上げ、成績表を二度見した。
そうだろう。驚いただろう。彼女とイチャイチャしているから順位落とすんだよバカタレ。
凪は俺の前で立ち止まり、顔を上げた。
「もしかして、君が学年一位だったりする?」
「まあね」
「へー、すごいじゃん!」
そう言って、凪は満面の笑みを浮かべた。
「ねえねえ、君の名前なんて言うの?」
「は?」
おいおい。俺の名前知らねえの。入学してもう四カ月だぞ。俺、お前の前の席だぞ。
「……鳥次」
「下の名前は?」
「……理玖」
「へー! 俺、中城凪!」
知ってるわ。
俺は差し出された手を一瞥し、そっぽを向いた。
しかし凪は気にする様子もなく、俺の肩を叩いた。
「よろしくな、理玖!」
いきなり名前呼びかよ。陽キャの距離の詰め方怖すぎだろ。
あいつのおかげで勉強のモチベが上がった。
次は絶対に勝つ。中学生のとき一位しか取ったことがないだって? だったら俺が二位を経験させてやるよ。
「凪く~ん! 一緒に帰ろう~!」
「いいよー。テスト前くらいしか一緒に帰れないもんな」
「うん! 嬉しい~。帰りどこ行く~?」
期末テスト一週間前、俺は寝る間も惜しんで勉強しているというのに、凪は彼女と放課後デートかよ。お前昨日まで部活で忙しくてろくに勉強できなかったはずだろう。やっと勉強できる時間ができたのに呑気に彼女と遊んでていいのか。そんなんじゃ、俺に一位の座を取られるぞ。
俺の心の声など聞こえるはずもなく、凪は彼女と手を繋いで教室を出て行った。
そして期末テスト結果発表日――
「鳥次 理玖くん~」
「……」
先生からひったくるように成績表を受け取り、学年順位を確認した。
「よっしゃ……!」
思わず声が出てしまった。
そこに書かれていたのは、「一位」という文字。
「中城 凪くん~」
「はーい」
成績表を受け取りに行った凪を目で追った。おそらく口元が緩んでいてとても気持ち悪い表情をしていたことだろう。
成績表に目を落とした凪は、「えっ」と声を上げ、成績表を二度見した。
そうだろう。驚いただろう。彼女とイチャイチャしているから順位落とすんだよバカタレ。
凪は俺の前で立ち止まり、顔を上げた。
「もしかして、君が学年一位だったりする?」
「まあね」
「へー、すごいじゃん!」
そう言って、凪は満面の笑みを浮かべた。
「ねえねえ、君の名前なんて言うの?」
「は?」
おいおい。俺の名前知らねえの。入学してもう四カ月だぞ。俺、お前の前の席だぞ。
「……鳥次」
「下の名前は?」
「……理玖」
「へー! 俺、中城凪!」
知ってるわ。
俺は差し出された手を一瞥し、そっぽを向いた。
しかし凪は気にする様子もなく、俺の肩を叩いた。
「よろしくな、理玖!」
いきなり名前呼びかよ。陽キャの距離の詰め方怖すぎだろ。
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