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第一章
遅漏君はオフトゥンでするのをお所望
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俺と大地は、晩ごはんを食べ終えるまでは普段通り、ただの幼馴染のルームメイトだ。
授業の時間が近づくと起きて、時間があるときはメシを食って大学に行く。二人が同じ授業を起きる時は、一緒に学校に行くし、そうじゃないときは相手が寝ている間に家を出る。
大学では、授業が同じ時はだいたい隣に座って授業を受けるし、そうじゃないときは別の友だちの隣に座る。
昼メシも、時間が合えば一緒に食べるが、そうじゃないときは別々だ。
家に帰る時間もマチマチで、お互い家にいるときでも部屋にこもって勉強したり、自分の好きなことをして過ごす。たまにリビングで一緒にテレビを観ることもあるけど、その時だって、ただの友だちのノリだ。
それなのに、晩ごはんを食べたあとだけ、俺たちは変な関係になる。
大地の言葉を借りれば、俺のちんこのマザーとファザーとして、息子を育てる特訓をする。
ついでに大地のちんこも楽にさせてやると。そんな感じ。
俺は時々正気に戻って、こんなイカれたことなんてやめようと考えることもあるんだが……。
大地にちんこを握られると、気持ち良すぎてそんな考え頭から吹っ飛んでしまう。
ま、明日やめればいっか、みたいな。女子でいう明日からダイエットって言いながらお菓子バカ食いする感じ?あれに似ているかもしれない。
そして今日も、晩ごはんを食べ終わってリビングでテレビを観ていると、大地が体を寄せてきた。
「なあ、爽」
「んー?」
困ったことに、最近は晩ごはんのあとに大地が体を寄せるだけで、俺のちんこはちょっと勃つ。
「今日さ、ソファじゃなくてベッドでやんね?」
「……は?」
おま、大地。お前、自分が何言ってるか分かってんのか? ベッドって、おま、おま。
そそそ、そんなの、もう取り返しつかねえじゃん。
狼狽える俺に、大地が慌てて言い訳する。
「いやな! ソファだとやりにくいんだよ! 乳首舐めんのとか!」
「いつもみたいにソファで横になりゃいいじゃん……」
「それがやりにくいんだって! 狭いし、お前だっていつもずり落ちそうじゃん!」
「ま、まあ、しんどいときあるけど……」
「だろ! だろぉ! だからだよ! 他意は……ほぼない!」
「ほぼない!? じゃああるんだな!!」
スーと大地の視線が逸れる。これは黒だ。
「おい。何を企んでんだお前。言ってみろ。まさか俺のケツに……」
「ちげぇ!! ……ちょっと、やりたいことがあんだよ」
「なんだ、言え」
大地はもぞぉ……と体を動かし、小さな声で白状した。
「……全身リップ、しようと思って」
「は?」
「お、お前、感度高えじゃん。特に耳と乳首。……ちんこは言うまでもなく」
「……」
「他にもどっか性感帯あんのかなって気になって……。一回全身舐めてみたら分かるかなーって……」
「つまり好奇心だな」
大地は昔から好奇心旺盛だ。興味の持ったことはとことん突き詰める。そうしないと気が収まらない性分だ。
大地は両手を合わせ、俺に頭を下げた。
「頼む! ちょっと前から気になりすぎて眠れねえんだよ!! 一回だけでいいから! な!?」
「……」
「頼むよ爽~……。このまま寝不足が続くのはキチいんだって……」
「はあ……。お前っていつもそうだもんなあ……。気になることがあると眠れなくなんの」
泣きべそをかきそうな顔でコクコク頷く大地。こういうときの大地は弟みたいで……言うこと聞いてやりたくなるんだよなあ……。
「俺のケツにそのマッチョ突っ込まない?」
「突っ込まない!!」
「……だったら、まあ……やることは同じだしな……ほぼ」
大地の顔がぱぁぁと明るくなる。なんだこいつ。そんなに俺の性感帯が気になるのか。前から知っていたけど……こいつ、変人だな。
「じゃあ……ベッド行くか……。お前の布団でいい? 俺、シーツ汚れたベッドで寝たくないし」
「おう! 大丈夫だ! よし、じゃあ俺の部屋行くか」
「おー」
そういや大地の部屋に入るの久しぶりだな。
ルームシェアの基本、どんなに仲が良くても、むやみに干渉しないこと。個人部屋に立ち入らないことは、暗黙の了解だった。
それを俺たちは破ることになる。本当に大丈夫なんだろうか。
八畳の大地の部屋には、勉強机と布団と本棚くらいしかパッと目に付かないくらい家具が少ない。物が多すぎる俺の部屋とは大違いだ。
それと……俺の部屋と違う匂いがする。大地の実家の、大地の部屋と同じ匂いがした。
「同じ柔軟剤で洗濯してんのに、なんでなんだろう……」
「あ? なんか言ったか?」
「いや、なんでもねえ」
「そっか。……じゃあ、爽、とりあえずこっち来いよ」
大地の部屋にはベッドがない。昔から布団派なのだそうだ。
大地は布団の上であぐらをかき、ぽんぽんと叩いた。
「~~……」
ここまで来たんだから仕方ない。俺は気乗りしないまま(ちんこは半勃ちだけど)、大地の隣に腰を下ろした。すると大地がそっと俺の肩を押して布団に寝かせ、俺の隣に寝そべった。
「おー、やっぱ布団の方が広くていいな!」
「まあ、広いな」
「じゃあ、早速始めますか」
そう言って、大地は俺にキスをした。
なんでだ。いつもやっていることなのに、布団の上ってだけでいつもよりずっと……変な気分になる。
授業の時間が近づくと起きて、時間があるときはメシを食って大学に行く。二人が同じ授業を起きる時は、一緒に学校に行くし、そうじゃないときは相手が寝ている間に家を出る。
大学では、授業が同じ時はだいたい隣に座って授業を受けるし、そうじゃないときは別の友だちの隣に座る。
昼メシも、時間が合えば一緒に食べるが、そうじゃないときは別々だ。
家に帰る時間もマチマチで、お互い家にいるときでも部屋にこもって勉強したり、自分の好きなことをして過ごす。たまにリビングで一緒にテレビを観ることもあるけど、その時だって、ただの友だちのノリだ。
それなのに、晩ごはんを食べたあとだけ、俺たちは変な関係になる。
大地の言葉を借りれば、俺のちんこのマザーとファザーとして、息子を育てる特訓をする。
ついでに大地のちんこも楽にさせてやると。そんな感じ。
俺は時々正気に戻って、こんなイカれたことなんてやめようと考えることもあるんだが……。
大地にちんこを握られると、気持ち良すぎてそんな考え頭から吹っ飛んでしまう。
ま、明日やめればいっか、みたいな。女子でいう明日からダイエットって言いながらお菓子バカ食いする感じ?あれに似ているかもしれない。
そして今日も、晩ごはんを食べ終わってリビングでテレビを観ていると、大地が体を寄せてきた。
「なあ、爽」
「んー?」
困ったことに、最近は晩ごはんのあとに大地が体を寄せるだけで、俺のちんこはちょっと勃つ。
「今日さ、ソファじゃなくてベッドでやんね?」
「……は?」
おま、大地。お前、自分が何言ってるか分かってんのか? ベッドって、おま、おま。
そそそ、そんなの、もう取り返しつかねえじゃん。
狼狽える俺に、大地が慌てて言い訳する。
「いやな! ソファだとやりにくいんだよ! 乳首舐めんのとか!」
「いつもみたいにソファで横になりゃいいじゃん……」
「それがやりにくいんだって! 狭いし、お前だっていつもずり落ちそうじゃん!」
「ま、まあ、しんどいときあるけど……」
「だろ! だろぉ! だからだよ! 他意は……ほぼない!」
「ほぼない!? じゃああるんだな!!」
スーと大地の視線が逸れる。これは黒だ。
「おい。何を企んでんだお前。言ってみろ。まさか俺のケツに……」
「ちげぇ!! ……ちょっと、やりたいことがあんだよ」
「なんだ、言え」
大地はもぞぉ……と体を動かし、小さな声で白状した。
「……全身リップ、しようと思って」
「は?」
「お、お前、感度高えじゃん。特に耳と乳首。……ちんこは言うまでもなく」
「……」
「他にもどっか性感帯あんのかなって気になって……。一回全身舐めてみたら分かるかなーって……」
「つまり好奇心だな」
大地は昔から好奇心旺盛だ。興味の持ったことはとことん突き詰める。そうしないと気が収まらない性分だ。
大地は両手を合わせ、俺に頭を下げた。
「頼む! ちょっと前から気になりすぎて眠れねえんだよ!! 一回だけでいいから! な!?」
「……」
「頼むよ爽~……。このまま寝不足が続くのはキチいんだって……」
「はあ……。お前っていつもそうだもんなあ……。気になることがあると眠れなくなんの」
泣きべそをかきそうな顔でコクコク頷く大地。こういうときの大地は弟みたいで……言うこと聞いてやりたくなるんだよなあ……。
「俺のケツにそのマッチョ突っ込まない?」
「突っ込まない!!」
「……だったら、まあ……やることは同じだしな……ほぼ」
大地の顔がぱぁぁと明るくなる。なんだこいつ。そんなに俺の性感帯が気になるのか。前から知っていたけど……こいつ、変人だな。
「じゃあ……ベッド行くか……。お前の布団でいい? 俺、シーツ汚れたベッドで寝たくないし」
「おう! 大丈夫だ! よし、じゃあ俺の部屋行くか」
「おー」
そういや大地の部屋に入るの久しぶりだな。
ルームシェアの基本、どんなに仲が良くても、むやみに干渉しないこと。個人部屋に立ち入らないことは、暗黙の了解だった。
それを俺たちは破ることになる。本当に大丈夫なんだろうか。
八畳の大地の部屋には、勉強机と布団と本棚くらいしかパッと目に付かないくらい家具が少ない。物が多すぎる俺の部屋とは大違いだ。
それと……俺の部屋と違う匂いがする。大地の実家の、大地の部屋と同じ匂いがした。
「同じ柔軟剤で洗濯してんのに、なんでなんだろう……」
「あ? なんか言ったか?」
「いや、なんでもねえ」
「そっか。……じゃあ、爽、とりあえずこっち来いよ」
大地の部屋にはベッドがない。昔から布団派なのだそうだ。
大地は布団の上であぐらをかき、ぽんぽんと叩いた。
「~~……」
ここまで来たんだから仕方ない。俺は気乗りしないまま(ちんこは半勃ちだけど)、大地の隣に腰を下ろした。すると大地がそっと俺の肩を押して布団に寝かせ、俺の隣に寝そべった。
「おー、やっぱ布団の方が広くていいな!」
「まあ、広いな」
「じゃあ、早速始めますか」
そう言って、大地は俺にキスをした。
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