上 下
5 / 39
第一章

ちんこをシゴかれ

しおりを挟む
長いキスのあと、大地はトロンとした目で呟いた。

「俺、なんかやばいかも……」

そして、俺の太ももに勃起ちんこを押し付ける。
ガッチガチじゃねえか……。……まあ、人のこと言えないくらい、俺のちんこもガチガチになっているんだけど。どうした俺のちんこ。なんでだ。

俺のガチガチちんこに触れて、大地が口元を緩める。

「これならイけそうじゃね?」
「……さあな」

正直に言うと、さっきからイキそうなのを我慢している。だからあまり触らないで欲しい。

「見ろよ、我慢汁めっちゃ垂れてるぞ」
「……おい、あんま遊ぶな……あとあんま見んなぁ……」
「よし、じゃあいくぞ。息子よ、マザーがお前に快感を教えてやるからな」

俺の隣に座り直した大地は、俺のちんこを握り、動かした。

「あっ……!」

ほどよい握り具合、絶妙な力加減。
あまりの気持ち良すぎる手コキに、俺はあっという間に射精した。

「え」

ぴゅ、ぴゅ、とちんこから精液が溢れ出るところを、大地はポカンと眺める。

「まだ二、三回しかしごいてなんだが……?」
「うぅぅ……」
「なるほど、これが早漏のソウか……」
「うぅぅぅ……」

俺は両手で顔を覆った。恥ずかしすぎて泣きそう。
でも、さすがに俺も手コキの二、三回でイッたのは初めてだからな……!

「違うんだよ……お前の手コキが上手すぎたんだよ……俺は悪くない……」
「まあ、手コキに関しては誰にも負けない自信はあるけど……」
「誇っていいよ、お前……。たぶん世界一上手いから……」
「そ、そうか。うん、そうだな、お前は悪くない、俺が上手すぎたんだ、そうだ、うん」

さすがに気の毒に感じたのか、大地はそういうことにしておいてくれた。その優しさに死にたくなった。
ショックで茫然としている俺のちんこを、大地がティッシュペーパーで甲斐甲斐しくきれいに拭いている。幼馴染にちんこ握らせて、ちんこ掃除までさせている俺って一体何なの?

「……なんかごめんな、大地」
「ん? どうした急に」
「なんか急激に虚しさと申し訳なさが俺に襲いかかった」
「……」

大地は困ったようにため息を吐き、俺の頭をぽんぽんと叩く。

「申し訳なさなんていらねえよ。俺が勝手にやったことだし、な?」
「……」
「虚しさはなんでだ? 相手がいるんだから、虚しくないだろ」
「……」
「俺が男だからか?」
「それが一番だけど……なんか……デリヘル呼んだ気分」
「は?」
「……」

なんだろう、オナニーとさして変わらないこの虚しさ。
俺はただ座ってただけで、相手に舐めさせたり握らせたりして、一人で勝手にイッて……。
しかも親友の幼馴染にさせてんだぜ。悲しくなってくるわ。

虚無感に浸っている俺の耳に、大地が顔を近づけた。

「それよりさ、爽」
「んー?」
「本当のキングサイズちんこ、見る?」
「は?」

大地はニッと笑い、ファスナを開けてパンツをまさぐった。

「なっ……」

パンツの間から飛び出した大地の勃起ちんこは、ボロンッでもドーーン!でも言い表せないほどのド迫力だった。

「はっ……? でか……。で、でかーーーー!!」

俺のちんこが小ぶりなバナナだとしたら、大地のちんこはフィジークの大会で賞をもらっているマッチョだ。人間にマッチョ人間が生えている。こわい。なにこれ。

大地は自分のちんこを握り、動かしながら俺に尋ねた。

「シコッていい?」
「いや、もうシコッてる……」
「なんかいつもより気持ちいい」
「見られて喜ぶタイプだったの、お前?」
「はは、そうかも。初めてしたから自分でも知らなかったわ。爽、ちょっと見てて」
「ええ……」

なんでこいつがシコッているところを見なきゃなんねえんだよ、と思いながらも、しごいてくれた(あいつが勝手にしごいたにしてもだ)相手のワガママを聞かないのもなあ、と俺は気乗りしないまま大地のちんこをぼんやり見た。

なんか……すご。
大地の勃起ちんこ初めて見た。
こいつ、こんな風に自分のちんこいじるんだ。
さっき一日二回はシコるって言っていたけど、俺、全然気付いてなかった。俺のいないときにシコッてたのか、俺の隣の部屋でシコシコやっていたのかどっちだろう。

大地の手の動きが、遅くなったり速くなったりしている。
先っぽから我慢汁がたらぁと垂れて、ズボンにシミが付いた。それでも構わず、大地は時に声を漏らしながらシコり続ける。

……っつかなげえ。
俺だったらこの間に二回はイッているだろう。

「くっ……は……っ」

そろそろ佳境なのか、大地の手がもはや見えないほど速く動く。す、すげえ。速すぎて時空が歪みそうだ。ここに飛び込んだら別次元にワープできそう。

そんなアホなことを考えていると、突然大地に頭を抱き寄せられた。

「ん……っ」

俺の口を塞ぎ、中をかき回す大地は、腹が空きすぎたときに飯にガッツいているときと同じだった。こんなに激しいキス、女の子ともやったことねえよ。

「やば……っ、イク……っ」

大地が「んっ」と声を漏らし、脱力する。
ちらっと大地ちんこに目をやった俺は、信じられない光景に二度見した。
ちんこから大量の精子が飛び出し、そばのテーブルにかかっている。

「えっ……量と飛距離やべえ……」
「はは……俺はお前の射精にびっくりした。少な……って。あと全然飛ばねえし。垂れてただけだし」
「お前の方が普通なの? 俺が普通なの? どっち?」
「知らね。他のヤツの見たことねえし。でもAV男優は俺に近くね?」
「ってことは俺の方が普通だろうな。AV男優はプロなんだから」
「そうか。じゃあ俺はプロか……」
「うん。お前AV男優なれるよ」
「目指してみるか」

なんて冗談を言いながら、俺たちは汚れた家具を綺麗にして、風呂に入り、リビングでテレビを観ながらだらだらした。

あんなことをしたのに、まるで何もなかったかのように、それからの俺たちは普段と同じだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

真・身体検査

RIKUTO
BL
とある男子高校生の身体検査。 特別に選出されたS君は保健室でどんな検査を受けるのだろうか?

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

ある少年の体調不良について

雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。 BLもしくはブロマンス小説。 体調不良描写があります。

モルモットの生活

麒麟
BL
ある施設でモルモットとして飼われている僕。 日々あらゆる実験が行われている僕の生活の話です。 痛い実験から気持ち良くなる実験、いろんな実験をしています。

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

処理中です...