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ピーターとの週末

泡風呂

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ごはんを食べ終わったあとは泡ぶろに入った。泡立ちすぎて、なんか食洗器の中に放り込まれたお皿になった気分になった。

「…思ってたのとちがう」

「そうか?泡風呂ってこんな感じだぞ」

「もっとふわふわもこもこの泡だと思ってた…」

「たしかにキメは荒いかなあ」

「今度エドガーに最高級泡風呂の素買ってもらお」

「エドガー様は喜んで購入してくださるだろうな」

僕たちは泡風呂の素を買ってほしいとおねだりされたときのエドガーを想像した。たぶん世界で一番良いの買ってくれるだろうな。それも1年分くらい。それで僕は泡風呂の中でイタズラされまくるんだ…。きっと朝まで。

「…やっぱりやめとこ」

「うん。風邪を引いてしまいそうだ」

あったまってから体を洗った。今でもおっさんらの感触が残ってる。きもちわるい…。

「はぁ…」

僕は指でお尻の中を洗った。あー自分でこれするの慣れない…。いつも事後にスルトかエドガーにやってもらってたから。

「ねえ、ピーター」

「へぁっ!?」

「?」

ピーターに洗ってもらおうと声をかけると、変な高い声を出して顔をそむけられた。あー、目の前で壁に手をついてお尻いじり始められたらびっくりするよね。あは、ピーター耳まで真っ赤だ。

「そこのちんこ勃ってる人。僕のおしり洗うの手伝ってください」

「どっ、どうして分かったんだ!?泡風呂で見えないだろうっ!?」

「見えないけど分かるよ…。ピーター早く。寒いから」

「わ、分かった…」

はぁ…とため息をついてピーターが立ち上がった。わお、立派に反り立ってます。

「ぷっ。バキバキじゃん」

「だ、だってケイゴが突然自分でし始めるから…」

「洗ってたんだよ。ピーターをおっさんと間接ちんこさせたくないし」

「なんだ間接ちんこって…」

「しっかり洗ってください」

「はいはい…」

ピーターがいつもの癖でぺろっと自分の指を舐めてから指先を当てた。入り口をほぐして、ゆっくりと入ってくる。

「ん…」

「おいケイゴ。そんな声を出さないでくれよ」

「だってピーターの触り方がえっちなんだもん…」

「ち、ちがう。そういうつもりじゃ…」

「ごめん。言い方間違えた。ピーターの触り方がやさしいから」

「っ…。ケイゴ…わざとやってるのか?」

「え?なにが?」

「なんでもない…」

ピーターはそれから無言で僕のお尻を洗った。お湯できれいにしてから、ボディーソープを指につけてピカピカにしてくれる。そのあとシャワーをかけながら指で泡を掻きだした。

「…はい、おしまい」

「あり…がとう…」

洗い終わったのはいいものの、僕もピーターもちんこ勃ってるし息も荒くなっちゃってる。うぅ、せっかく洗ってくれたのに愛液止まんない…。

スルトとエドガーだったらこのままセックスの流れになるんだけど、ピーターは流れで、とかお風呂で、とか立ったままで、とかそういうセックスはあまり好きじゃないみたい。だからちんこ勃ったからって強引に挿入とかはせず、ベッドとかソファで落ち着いてからする。スルトとエドガーはピーターを見習った方がいいと思う。…強引にされるのもまあ、あの二人にされる分にはいやじゃないけど…(むしろちょっと好きだったりするけど)…。

だから僕たちは体を持て余したまま湯船につかり、意味のない会話を適当にして(お互い会話なんて頭に入ってこなかった)、体をあっためてからお風呂を上がった。それからもちょっとお酒を飲んだり(このときピーターが何気なくテレビを付けちゃってあわてて消してた)、スルトとエドガーにテレビ電話をかけたりした。

「やっほー」

《うおおおおおケーゴぉぉぉっ!!!》

《え、ケーゴから電話?うそ》

もう23時すぎなのに、スルトとエドガーはまだスーツのままだ。近くにいた社長も僕たちのテレビ電話に気付き、ニコニコしながら近寄ってくる。

《おー!ケーゴじゃないか!ピーターも》

「社長、おつかれさまです」

「おつかれさまです、社長」

《だからお義父さんと…》

「今までお仕事だったんですか?」

「ケイゴすごいな…社長の話遮るなんて…」

《いや、今からだよ。パーティーに出席しなきゃならなくてな》

「えー。大変そうですね」

《くだらないパーティーに出席するくらいなら夜だけでもそっちへ帰ってケーゴを抱きたい》

《まったく同感だね》

スルトとエドガーがとんでもないことを言いだすから、呆れた声で「ちゃんと仕事してください…」と返すことしかできなかった。

《…ケーゴとピーター、今どこにいるんだい?家じゃないよね》

「あー、うん。いろいろあって…。今はホテルに泊まってる」

《なに!ホテル!!羨ましすぎるぞピーター!!》

「す、すみません…」

《いいよ。たまには二人でゆっくり過ごすといい。でも僕たちが帰ってきたらしばらく独り占めさせてもらうよ》

「はい、もちろんです」

《じゃあ、そろそろ行ってくるよ》

《ケーゴ、ピーター、あまりハメを外しすぎるなよ》

「スルトにだけは言われたくない」

「では、いってらっしゃい。エドガー様、スルト様」

「あと社長も」

カメラに向かって手を振りながら電話を切る。顔を見たら会いたくなっちゃった。

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